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誘
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さそ
ふりがな文庫
“
誘
(
さそ
)” の例文
たとへば鳩の、願ひに
誘
(
さそ
)
はれ、そのつよき翼をたかめ、おのが
意
(
こゝろ
)
に身を負はせて
空
(
そら
)
をわたり、たのしき巣にむかふが如く 八二—八四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
素破
(
すわ
)
とおどろき柴山と立ち上がろうとしましたが、意外にも大学生は、
和
(
なご
)
やかな表情で、上原にドライブをしないかと
誘
(
さそ
)
っています。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
『
矢張
(
やは
)
り
歴史
(
れきし
)
に
名高
(
なだか
)
い
御方
(
おかた
)
だけのことがある。』
私
(
わたくし
)
は
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
で
独
(
ひと
)
りそう
感心
(
かんしん
)
しながら、
誘
(
さそ
)
わるるままに
岩屋
(
いわや
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
然しわたくしの眺めて娯しむ此邊の風景は、特に推賞して人を
誘
(
さそ
)
つて見に行くべき種類のものではない。謂はゆる名所の風景ではない。
畦道
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「八、こいつは厄介なことになったらしいよ。お前じゃ少し心細い。湯島の吉を
誘
(
さそ
)
って、仕事の途中で呑み歩くような心掛けじゃ」
銭形平次捕物控:244 凧の糸目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
自分
(
じぶん
)
の
蒲團
(
ふとん
)
の
側
(
そば
)
まで
射
(
さ
)
し
込
(
こ
)
む
日
(
ひ
)
に
誘
(
さそ
)
ひ
出
(
だ
)
されたやうに、
雨戸
(
あまど
)
の
閾際
(
しきゐぎは
)
まで
出
(
で
)
て
與吉
(
よきち
)
を
抱
(
だ
)
いては
倒
(
たふ
)
して
見
(
み
)
たり、
擽
(
くすぐ
)
つて
見
(
み
)
たりして
騷
(
さわ
)
がした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「そうですか」帆村も泪を
誘
(
さそ
)
われそうになった。「じゃ貴方も深山理学士は大丈夫といいながら、一面では大いに疑っていたんですネ」
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
出
(
で
)
る前に
一寸
(
ちよつと
)
誘
(
さそ
)
つて呉れ。君に話す事がある」と云ふ。
耳
(
みゝ
)
の
後
(
うしろ
)
へ
洋筆軸
(
ペンじく
)
を
挟
(
はさ
)
んでゐる。何となく得意である。三四郎は承知した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ああ、われら悪魔を
誘
(
さそ
)
うて、絶えず善に赴かしめんとするものは、そもそもまた汝らが DS か。あるいは DS 以上の霊か
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
父
(
とう
)
さんが
石垣
(
いしがき
)
の
側
(
そば
)
を
通
(
とほ
)
る
度
(
たび
)
に、
蛇苺
(
へびいちご
)
が
左樣
(
さう
)
言
(
い
)
つては
父
(
とう
)
さんを
誘
(
さそ
)
ひました。
蛇苺
(
はびいちご
)
は
毒
(
どく
)
だと
言
(
い
)
ひます。それを
父
(
とう
)
さんも
聞
(
き
)
いて
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼の家から西へ四里、
府中町
(
ふちゅうまち
)
へ買った地所と家作の
登記
(
とうき
)
に往った帰途、同伴の石山氏が彼を
誘
(
さそ
)
うて調布町のもと耶蘇教信者の家に寄った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
君
(
きみ
)
の
智慧
(
ちえ
)
で、この
野原
(
のはら
)
まで、あのうさぎを
誘
(
さそ
)
い
出
(
だ
)
してくれたら、
僕
(
ぼく
)
のできることなら、どんなお
礼
(
れい
)
でもするよ。まあここへ
下
(
お
)
りてきたまえ。
からすとうさぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
矢野はふたりを
誘
(
さそ
)
うて自分の室にもどった。元来こういうことをやるは矢野の
柄
(
がら
)
でないのだ。矢野にしては今夜はよほど調子はずれである。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
と、
誘
(
さそ
)
はれた
彼
(
かれ
)
も、ぐら/\と
地震
(
なゐ
)
ふる
墓
(
はか
)
の
中
(
なか
)
に、
一所
(
いつしよ
)
に
住
(
す
)
んで
居
(
ゐ
)
るもののやうな
思
(
おも
)
ひがして、をかしいばかり
不安
(
ふあん
)
でならぬ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
我命拾ひしもまたこの湖の中なり。さればいかでとおもふおん身に、
真心
(
まごころ
)
打明けてきこえむもここにてこそと思へば、かくは
誘
(
さそ
)
ひまつりぬ。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
況
(
ま
)
して日頃より文傳へする冷泉が、ともすれば瀧口殿を惡し
樣
(
ざま
)
に言ひなせしは、我を
誘
(
さそ
)
はん腹黒き人の
計略
(
たくみ
)
ならんも知れず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
そして読めば読むほど、底の知れない苦悩と、限りなく
清澄
(
せいちょう
)
な心境とに、同時に
誘
(
さそ
)
いこまれて行くような気がするのだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
『
癪
(
しやく
)
にさわるけれど、
誰
(
だれ
)
か
仲間
(
なかま
)
を
誘
(
さそ
)
つてやらう。
仲間
(
なかま
)
と
飛
(
と
)
ぶなら
楽
(
らく
)
なもんだ、
何
(
なに
)
か
饒舌
(
しやべ
)
つてるうちには
着
(
つ
)
くだらうし。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
お
月見
(
つきみ
)
にといってあなたを
誘
(
さそ
)
い
出
(
だ
)
して、こんな
山奥
(
やまおく
)
へ
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
たのは、
今年
(
ことし
)
はあなたがもう七十になって、いつ
島流
(
しまなが
)
しにされるか
分
(
わ
)
からないので
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
其日
(
そのひ
)
はそれで
別
(
わか
)
れ、
其後
(
そのご
)
は
互
(
たがひ
)
に
誘
(
さそ
)
ひ
合
(
あ
)
つて
釣
(
つり
)
に
出掛
(
でかけ
)
て
居
(
ゐ
)
たが、ボズさんの
家
(
うち
)
は一
室
(
ま
)
しかない
古
(
ふる
)
い
茅屋
(
わらや
)
で
其處
(
そこ
)
へ
獨
(
ひとり
)
でわびしげに
住
(
す
)
んで
居
(
ゐ
)
たのである。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
更
(
ふ
)
くるに従って冷えまさる夜気が、自ら嚔を
誘
(
さそ
)
ったのであるということは、余情の範囲として
贅言
(
ぜいげん
)
を要せぬであろう。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
も
誘
(
さそ
)
ひしか共少し外に用事も有し故三五郎ばかり先へ
遣
(
つか
)
はし置たり然れば是
得難
(
えがた
)
き
時節
(
じせつ
)
なりと云ふに三人の者是を聞て大に
歡
(
よろこ
)
び何卒
能
(
よき
)
手段
(
しゆだん
)
を以て三五郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
夜着
(
よぎ
)
の
襟
(
えり
)
は
汚
(
よご
)
れていた。旅のゆるやかな
悲哀
(
ひあい
)
がスウイトな涙を
誘
(
さそ
)
った。かれはいつかかすかに
鼾
(
いびき
)
をたてていた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
休日毎
(
きうじつごと
)
に
誘
(
さそ
)
ひに
來
(
く
)
る
幻花子
(
げんくわし
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
られず。
今日
(
けふ
)
は
望生
(
ぼうせい
)
、
翌日
(
あす
)
は
活子
(
くわつし
)
、
或
(
あるひ
)
は三
人
(
にん
)
揃
(
そろ
)
つて
行
(
ゆ
)
く
間
(
うち
)
に、
土偶
(
どぐう
)
の
足
(
あし
)
も
出
(
で
)
る。
小土器
(
せうどき
)
も
出
(
で
)
る。
大分
(
だいぶ
)
景氣
(
けいき
)
が
附
(
つ
)
いて
來
(
き
)
た。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そんでいつでもみたいに主人
誘
(
さそ
)
て阪神電車で帰りましたのんですが、その時主人が、「お前今日えらいそわそわしてるなあ、何ぞうれしい事でもあったのんか」
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ある日、昔の遊び友達に会い、
誘
(
さそ
)
われると、もともと好きな道だったから、久しぶりにぐたぐたに酔うた。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
さきのほど人なきを見てむすめごを
誘
(
さそ
)
ひいだししに、おん身のかへり給ひしこゑにおそれわれは
逃
(
にげ
)
さりしが、むすめごがかゝる
災
(
わざはひ
)
ありしと
聞
(
きゝ
)
てつら/\思ふに
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「いや、関係があると云う訳でも無いらしいが……。」と、市郎は冬子を
顧
(
みかえ
)
って、「
兎
(
と
)
にかく親父が
攫
(
さら
)
われた日に、お杉
婆
(
ばばあ
)
に
誘
(
さそ
)
われて山へ行ったことは
真実
(
ほんとう
)
さ。 ...
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
僕は心のなかで、蝗にこう呼びかけながら、僕は緑色のうらのあるヘルメット帽を裏がえしにして、その緑色の方を示しながらこの小さな大旅行家を
誘
(
さそ
)
うて見た。
蝗の大旅行
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
病室の淡い薬の香の籠った
温気
(
うんき
)
が、壮助の心を
儚
(
はかな
)
いもののうちに
誘
(
さそ
)
い込んでいった。彼は苦しくなった。
生あらば
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
牛込
(
うしごめ
)
ちかくに
下宿住居
(
げしゆくずまゐ
)
する
森野敏
(
もりのさとし
)
とよぶ
文學書生
(
ぶんがくしよせい
)
、いかなる
風
(
かぜ
)
や
誘
(
さそ
)
ひけん、
果放
(
はか
)
なき
便
(
たよ
)
りに
令孃
(
ひめ
)
のうはさ
耳
(
みヽ
)
にして、
可笑
(
をか
)
しき
奴
(
やつ
)
と
笑
(
わら
)
つて
聞
(
き
)
きしが、その
獨栖
(
ひとりずみ
)
の
理由
(
わけ
)
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
次第
(
しだい
)
に
冴
(
さ
)
える
三日月
(
みかづき
)
の
光
(
ひか
)
りに、あたりは
漸
(
ようや
)
く
朽葉色
(
くちばいろ
)
の
闇
(
やみ
)
を
誘
(
さそ
)
って、
草
(
くさ
)
に
鳴
(
な
)
く
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
のみが
繁
(
しげ
)
かった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
その期間のみが恋愛の手ほどきであったかと思えば、それはそれなりで、あわれを
誘
(
さそ
)
う夢ともなる。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
この塔の主人はブッダ・バッザラ師で同師は門前へ迎えに出られて居った。同師に
誘
(
さそ
)
われて三階に登り四年以前別後の
挨拶
(
あいさつ
)
終って例のチベット茶の御馳走になりました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
曽つて、彼は鼠取の姿を仮りて、其笛の音にハメリンの町の子等を
誘
(
さそ
)
つた。子等は皆ヹエゼルの河中に溺れ死んだとも言ふ。又は、或る山の中腹に封じ籠まれたともいふ。
法王の祈祷
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
半九郎が大声に
仲間
(
ちゅうげん
)
を呼んで、雨戸を開けさせたので、そこから庭へ
誘
(
おび
)
き出そうとするのだが、右近は、五人に一人、広場へ出ては不利と見て、
誘
(
さそ
)
いに乗ろうとはしない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
外ではいよいよ
暴
(
あば
)
れ出した。とうとう娘が
屏風
(
びょうぶ
)
の
向
(
むこ
)
うで起きた。そして(酔ったぐれ、大きらいだ。)とどうやらこっちを見ながらわびるように
誘
(
さそ
)
うようになまめかしく
呟
(
つぶや
)
いた。
泉ある家
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
やがて再び帰りきて終日、
代
(
しろ
)
を
掻
(
か
)
きよく
働
(
はたら
)
きてくれしかば、その日に植えはてたり。どこの人かは知らぬが、晩にはきて物を
食
(
く
)
いたまえと
誘
(
さそ
)
いしが、日暮れてまたその
影
(
かげ
)
見えず。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
すなわち目に
着
(
つ
)
くその白い色を
看板
(
かんばん
)
にして、昆虫を招いているのである。昆虫はこの
白看板
(
しろかんばん
)
に
誘
(
さそ
)
われて遠近から花に
来
(
きた
)
り、
花中
(
かちゅう
)
に立っている
花軸
(
かじく
)
の花を
媒助
(
ばいじょ
)
してくれるのである。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
このふくれるように盛りあがって満ちてくる
潮
(
しお
)
の
香
(
か
)
の
悩
(
なや
)
ましさ! わしはこの島の春がいちばん苦しい。わしの
郷愁
(
きょうしゅう
)
を
堪
(
た
)
えがたいほど
誘
(
さそ
)
うから。
乏
(
とぼ
)
しい
草木
(
くさき
)
も春の
装
(
よそお
)
いをしている。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「実は、この堀の涙橋に」と、同心は、兵部の人物と、軽い
誘
(
さそ
)
いに、つり込まれて
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
現
(
げん
)
に後日、彼の砲撃に
与
(
あずか
)
りたる
或
(
あ
)
る米国士官の
実話
(
じつわ
)
に、彼の時は他国の軍艦が
行
(
ゆ
)
かんとするゆえ
強
(
し
)
いて同行したるまでにて、
恰
(
あたか
)
も
銃猟
(
じゅうりょう
)
にても
誘
(
さそ
)
われたる
積
(
つも
)
りなりしと語りたることあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
としみじみと云うその
真情
(
まごころ
)
に
誘
(
さそ
)
い込まれて、源三もホロリとはなりながらなお
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
本当に深い香りを
漂
(
ただよ
)
わせる花です。それが
燥
(
はしゃ
)
ぎきった空気の中を遠くまで流れて行きます。小鳥も人間も、この香りに花の在所へと
誘
(
さそ
)
われるのです。鼻の感覚の鈍くなったお爺さんもです。
季節の植物帳
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
復一が引籠り勝ちになると湖畔の娘からはかえって
誘
(
さそ
)
い出しが激しくなった。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
ともかくもなだめ
賺
(
すか
)
して新井、葉石に面会せしむるには
如
(
し
)
かずとて、
種々
(
いろいろ
)
と
言辞
(
ことば
)
を設け、ようよう魔室より
誘
(
さそ
)
い出して
腕車
(
くるま
)
に
載
(
の
)
せ、共に葉石の寓居に向かいしに、途中にて同志の家を
尋
(
たず
)
ね
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
アンドレイ、エヒミチはハヾトフが
自分
(
じぶん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
に
誘
(
さそ
)
つて
氣晴
(
きばらし
)
を
爲
(
さ
)
せやうと
云
(
い
)
ふのか、
或
(
あるひ
)
は
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
に
那樣仕事
(
そんなしごと
)
を
授
(
さづ
)
けやうと
云
(
い
)
ふ
意
(
つもり
)
なのかと
考
(
かんが
)
へて、
左
(
と
)
に
右
(
かく
)
服
(
ふく
)
を
着換
(
きか
)
へて
共
(
とも
)
に
通
(
とほり
)
に
出
(
で
)
たのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ずつと向うの方には朝鮮人も起きて來て外を見て居るやうであつた齋藤氏は朝寢坊をしたと云つて、八時過に食堂へ行くのを
誘
(
さそ
)
ひに來た。パンと
珈琲
(
コオヒイ
)
だけの朝飯に一人前に拂ふのが五十錢である。
巴里まで
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
わしは夢とまぼろしに
誘
(
さそ
)
われて行く、わが夢、わが
欲望
(
のぞみ
)
、デヤドラ!
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
しかし、
石窖
(
いしぐら
)
の中では、
卑弥呼
(
ひみこ
)
は、格子を隔てて、倒れている
訶和郎
(
かわろ
)
の姿を見詰めていた。数日の間に第一の
良人
(
おっと
)
を刺され、第二の良人を
撃
(
う
)
たれた彼女の悲しみは、
最早
(
もは
)
や彼女の涙を
誘
(
さそ
)
わなかった。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
誘
常用漢字
中学
部首:⾔
14画
“誘”を含む語句
誘惑
誘拐
誘引
誘導
勧誘
誘致
誘拐者
誘出
誘掖
誘因
誘入
誘發
誘引出
誘降
誘引策
誘爆
誘拐罪
誘発
誘拐師
誘説
...