“洋筆軸”の読み方と例文
読み方割合
ペンじく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
る前に一寸ちよつとさそつて呉れ。君に話す事がある」と云ふ。みゝうしろ洋筆軸ペンじくはさんでゐる。何となく得意である。三四郎は承知した。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
青貝は寝返りを打って、薄暗いなかに冷たそうな長い光を放つ。甲野さんは椅子をずらす。手捜てさぐりに取り上げた洋筆軸ペンじくは父が西洋から買って来てくれた昔土産むかしみやげである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
青貝の洋筆軸ペンじくを、ぽとりと墨壺すみつぼの底に落す。落したまま容易に上げないと思うと、ついには手を放した。レオパルジは開いたまま、黄な表紙の日記をページの上に載せる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)