全部ぜんぶ)” の例文
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
かくんな手続てつづきでうまれたのでございますから、天狗てんぐというものは全部ぜんぶ中性ちゅうせい……つまり男性だんせいでも、また女性じょせいでもないのでございます。
そして此等これら損失そんしつほとんど全部ぜんぶ地震後ぢしんご火災かさいるものであつて、被害民ひがいみん努力どりよく次第しだいによつては大部分だいぶぶんまぬかられるべき損失そんしつであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
もっとも、一街頭がいとう朝鮮人ちょうせんじんのくつなおしに裏皮うらがわをとりかえさせて、月給げっきゅうのほとんど全部ぜんぶはらわせられたことがあります。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし金屬きんぞくがはひつてたからとてすぐにいままでの石器せつきこと/″\てゝ全部ぜんぶ金屬器きんぞくき使つかふようになつたのではありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
(ロ)暖帶林だんたいりんまたは、櫧帶かしたい)。 このたいぞくする區域くいきは、沖繩縣おきなはけん中央ちゆうおう以北いほくから、四國しこく九州きゆうしゆう全部ぜんぶ本州ほんしゆう南部なんぶで、平均へいきん北緯三十六度ほくいさんじゆうろくど以南いなんです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ひと人以上ひといじやうものになることは出來できない、しかひとひと能力のうりよく全部ぜんぶつくすべき義務ぎむもつる。此義務このぎむつくせばすなは英雄えいゆうである、これが先生せんせい英雄經えいゆうきやうです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
公債こうさいくなつたばかりでなく多少たせう借金しやくきんがあり、家屋かをく地所ぢしよとは全部ぜんぶきん七十ゑん賣却ばいきやくしたのであつた。
そのぐるりのかべりめぐらしたかずが、一かぞえて三十あまり、しかもおとこのつくものは、半分はんぶんいてあるのではなく、おんなと、いうよりも、ほとん全部ぜんぶ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
水車すいしゃの運動はことなき平生へいぜいには、きわめて円滑えんかつにゆくけれど、なにかすこしでも回転かいてんにふれるものがあると、いささかの故障こしょう全部ぜんぶの働きをやぶるのである。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ローズ・ブノワさんは、その楽園らくえんにある花の名前なまえ全部ぜんぶと、その方舟はこぶねっていたけものの名前を全部っています。それから、ジャンセエニュ先生せんせいと同じ数だけのお伽話とぎばなしを知っています。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
新式水雷發射管しんしきすいらいはつしやくわん構造かうざうと、その猛烈まうれつなる作用さようとは略右ほゞみぎごとくであるが、さら海底戰鬪艇かいていせんとうてい全部ぜんぶ見渡みわたすと、てい中央ちゆうわう軍機室ぐんきしつより前後ぜんご敷個すうこ區劃くくわくされて、海圖室かいづしつもある、操舵室さうだしつもある
むかし支那しなにおいて塞外さくぐわい鮮卑族せんひぞくの一しゆなる拓拔氏たくばつし中國ちうごく侵入しんにふし、黄河流域こうかりうゐき全部ぜんぶ占領せんれうしてくにせうしたが、漢民族かんみんぞく文化ぶんくわ溺惑できわくして、みづか自國じこく風俗ふうぞく慣習くわんしふをあらため、胡語こごきん
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
覆面ふくめんを着けたる形と見ゆる土偶五六個有り。覆面はみなかほ全部ぜんぶを覆ふ假面形のものにして、粗布そふを以てつくられたるが如し。製作の精なる方よりはじめて是等土偶の出所及び所在しよざい列記れつきすれば次の如し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
警察けいさつから、市内しない全部ぜんぶ映画館えいがかん電話でんわ問合といあわせをした。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
「そうなんだ。全部ぜんぶはいっているんだ」
じつ著者ちよしやごときは、地震學ぢしんがく今日こんにち以上いじよう進歩しんぽしなくとも、震災しんさいほとんど全部ぜんぶはこれをまぬか手段しゆだんがあるとかんがへてゐるものゝ一人ひとりである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それでもこのなが星霜つきひあいだにはなにやとあとからあとからさまざまの事件こといてまいり、とてもその全部ぜんぶ御伝おつたえするわけにもまいりませぬ。
大人おとなあしにはいた、ながぐつでありましたから、乞食こじき子供こどもがはくと、あし全部ぜんぶが、うずまってしまいそうにみえました。
長ぐつの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
(ニ)寒帶林かんたいりんまた白檜しらべ椴松帶とゞまつたい)。 このたい水平的すいへいてきには北海道ほつかいどう中央ちゆうおう以北いほく、つまり温帶林おんたいりん北部ほくぶで、同温線どうおんせん攝氏六度せつしろくど以下いか地方ちほうと、千島ちしま樺太からふと全部ぜんぶめてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
こゝにはエヂプト、ギリシヤそのほか西洋せいよう古美術こびじゆつはもとより、日本につぽん支那しなはじ東洋諸國とうようしよこくのものを非常ひじようにたくさんあつめてあつて、とうてい一日いちにち二日ふつかでは全部ぜんぶまはることは出來できないのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
結局けっきょく両親は自分たちの隠居金いんきょがね全部ぜんぶむすめにあたえて
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
さうして學校がつこう教場内きようじようない竝列へいれつした多數たすうつくゑあるひ銃器臺じゆうきだいなどは、其連合そのれんごうちからもつて、此桁このけたはりまた小屋組こやぐみ全部ぜんぶさゝへることは容易よういである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そのとき問答もんどう全部ぜんぶをここでおつたえするわけにもまいりねますが、ただあなたがた御参考ごさんこうになりそうな個所ところは、るべくもれなくひろしましょう。
小山こやま磁石じしゃくは、としちゃんのより、かたちちいさいけれど、あかいところも全部ぜんぶついていて、いつけるちからつよかったのでした。としちゃんの磁石じしゃくは、おおきいけれどちからよわかったのです。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
以上いじようのわけで一國いつこくやま全部ぜんぶ青々あを/\としてゐるあひだはそのくにさかんになるのですが、反對はんたいに、いくら、必要ひつようだからとつて、やたらに樹木じゆもくるばかりで、あらしつくしてしまへば
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
すなは不完全ふかんぜん外輪山がいりんざんであつて、もしそれが完全かんぜんならば中央ちゆうおうにある圓錐状えんすいじよう火山かざん全部ぜんぶ抱擁ほうようするかたちになるのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そしてそのとき、全部ぜんぶはこをあらためてなかったのをいたのでありました。みんなはわるふねにだまされたといって、そのくろいしをすっかりうみなかててしまいました。
カラカラ鳴る海 (新字新仮名) / 小川未明(著)
西暦せいれき千七百四十八年せんしちひやくしじゆうはちねん一農夫いちのうふ偶然ぐうぜん發見はつけんによりつひ今日こんにちのようにほとんど全部ぜんぶ發掘はつくつされることになつたのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
役人やくにんかえりました。そのあとで、主人しゅじんみせのもの全部ぜんぶあつめて、ことのしだいを
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
本篇ほんぺんおいては全部ぜんぶこれを活火山かつかざんづけて必要ひつようのあつた場合ばあひ休活きゆうかつ區別くべつをなすことにする。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)