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縁
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えん
ふりがな文庫
“
縁
(
えん
)” の例文
鮓売
(
すしうり
)
の女も日が近くば、桶はその
縁
(
えん
)
の隅へ置いたが
好
(
よ
)
いぞ。わ法師も
金鼓
(
ごんく
)
を
外
(
はず
)
したらどうじゃ。そこな侍も山伏も
簟
(
たかむしろ
)
を敷いたろうな。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかたなく
穴
(
あな
)
から
出
(
で
)
て、もとすんでいた、ようすのわかっている
家
(
うち
)
の
縁
(
えん
)
の
下
(
した
)
へゆこうと
思
(
おも
)
って、
夜
(
よる
)
になるのを
待
(
ま
)
ってやってきました。
ねずみとバケツの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
框
(
かまち
)
がすぐに
縁
(
えん
)
で、
取附
(
とッつ
)
きがその位牌堂。これには
天井
(
てんじょう
)
から大きな白の
戸帳
(
とばり
)
が
垂
(
た
)
れている。その色だけ
仄
(
ほのか
)
に明くって、
板敷
(
いたじき
)
は暗かった。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
四畳半
(
よじょうはん
)
の小座しきの、
縁
(
えん
)
の
障子
(
しょうじ
)
」は他の一切との縁を断って二元の超越的存在に「意気なしんねこ四畳半」を場所として提供する。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
其晩
(
そのばん
)
宗助
(
そうすけ
)
は
裏
(
うら
)
から
大
(
おほ
)
きな
芭蕉
(
ばせう
)
の
葉
(
は
)
を二
枚
(
まい
)
剪
(
き
)
つて
來
(
き
)
て、それを
座敷
(
ざしき
)
の
縁
(
えん
)
に
敷
(
し
)
いて、
其上
(
そのうえ
)
に
御米
(
およね
)
と
並
(
なら
)
んで
涼
(
すゞ
)
みながら、
小六
(
ころく
)
の
事
(
こと
)
を
話
(
はな
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
ましてや、
梅雪入道
(
ばいせつにゅうどう
)
は、
武田家譜代
(
たけだけふだい
)
の
臣
(
しん
)
であるのみならず、
勝頼
(
かつより
)
とは
従弟
(
いとこ
)
の
縁
(
えん
)
さえある。その
破廉恥
(
はれんち
)
は小山田以上といわねばならぬ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾々に
縁
(
えん
)
に腰かけるようにと持ち出したのだと考えた。だがそうではない。おそるおそる不思議なものを抱えてその筵の上に座らせた。
陸中雑記
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
……うかがうところじゃ、あなたは北番所でお役につき、また、さまざま捕物で功名をなすった方なのだそうで、これも、なにかの
縁
(
えん
)
。
顎十郎捕物帳:08 氷献上
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
ちょうど、夏で、
縁
(
えん
)
がわの前には鉢植えのアサガオがたくさんならんでいて、赤や青や
紫
(
むらさき
)
の大きな花が、美しくひらいていました。
妖人ゴング
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
縁
(
えん
)
を上って行く後から、
従
(
つ
)
いて行ったのは娘の民弥で、二人家の内へ
隠
(
かく
)
れた時、老桜の陰からスルスルと忍び出た一人の人物があった。
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
父も腹立たしそうに
血相
(
けっそう
)
を変えて立ち上った。そして母を
縁
(
えん
)
から突き落し、自分も
跣足
(
はだし
)
のまま飛び降りて母に
撲
(
なぐ
)
りかかって来た。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
釣
(
つ
)
りあげられた
明鯛
(
すけそう
)
がびんにせかれるために、針の
縁
(
えん
)
を離れて胴の間にぴちぴちはねながら落ちて行くのをじっと見やっている。
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
西鶴が『五人女』の中で「広間をすぎて
縁
(
えん
)
より
梯
(
かけはし
)
のはるかに
熊笹
(
くまざさ
)
むら/\として
其
(
その
)
奥に庭籠ありてはつがん
唐鳩
(
からばと
)
金鶏
(
きんけい
)
さま/\の声なして」
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
因果、又は因縁という言葉は、正確に言いますと、
因
(
いん
)
・
縁
(
えん
)
・
果
(
か
)
、ということで、この世の中のあらゆるものの存在の
相
(
すがた
)
の説明であります。
仏教人生読本
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その
中
(
うち
)
香織
(
かおり
)
も
縁
(
えん
)
あって、
鎌倉
(
かまくら
)
に
住
(
す
)
んでいる、
一人
(
ひとり
)
の
侍
(
さむらい
)
の
許
(
もと
)
に
嫁
(
とつ
)
ぎ、
夫婦仲
(
ふうふなか
)
も
大
(
たい
)
そう
円満
(
えんまん
)
で、その
間
(
あいだ
)
に
二人
(
ふたり
)
の
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
が
生
(
うま
)
れました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
山巓の小さな社の
縁
(
えん
)
へ腰をかけて一行の者は社務所で呉れた紙包の握飯をひらいた。縁先には僅かに二坪ばかりの芝生がある。
鉛筆日抄
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
庭
(
にわ
)
へ
向
(
む
)
いた
縁
(
えん
)
ばな——
金魚鉢
(
きんぎょばち
)
から六
尺
(
しゃく
)
ほどのへだたりがあつたが、その
縁
(
えん
)
ばなにウィスキイの
角
(
かく
)
びんと、九
谷
(
たに
)
らしい
盃
(
さかずき
)
が二つおいてあつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
村川は、庭の一隅に立っている
四阿
(
あずまや
)
の
縁
(
えん
)
に腰をかけて、夜の爽やかな静寂の中に坐っていると、ふとその静寂を破るかすかな足音を聞いた。
第二の接吻
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
他人
(
ひと
)
はとまれお
前
(
まへ
)
さまばかりは
高
(
たか
)
が
心
(
こゝろ
)
御存
(
ごぞん
)
じと
思
(
おも
)
ふたは
空
(
そら
)
だのめか
情
(
なさけ
)
ないお
詞
(
ことば
)
お
前
(
まへ
)
さまと
縁
(
えん
)
きれて
生存
(
ながら
)
へる
私
(
わたし
)
と
思召
(
おぼしめ
)
すか
恨
(
うら
)
みを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雲の絶間から、傾き掛かった日がさして、四目垣の向うの
檜
(
ひのき
)
の影を
縁
(
えん
)
の上に落していたのが、雲が動いたので消えてしまった。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
てんでん、こんなことを
口々
(
くちぐち
)
にわいわい
言
(
い
)
いながら、またお
寺
(
てら
)
の
縁
(
えん
)
の下で
会議
(
かいぎ
)
を
開
(
ひら
)
きました。けれどもべつだん
変
(
か
)
わったいい
知恵
(
ちえ
)
も出ません。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
私達は思ひ/\に、疊を敷いた
縁
(
えん
)
のところにゐ、その外にある板敷の縁のところにもゐて、すゞしい蝉の聲に暑さを忘れた。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
俊亮は、ちょうど朝倉先生あての手紙を書き終えて、お祖母さんが一人で涼んでいる座敷の
縁
(
えん
)
に出たばかりのところだった。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
乞と
暫
(
しばし
)
縁
(
えん
)
の
下
(
もと
)
に
休
(
やすら
)
ひぬ
餠屋
(
もちや
)
の店には
亭主
(
ていしゆ
)
と思しき男の居たりしかば寶澤其男に
向
(
むかひ
)
申けるは私しは
腹痛
(
ふくつう
)
致し甚だ
難澁
(
なんじふ
)
致せば
藥
(
くすり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
このことを、どの鳥もよく知っていて、
嵐
(
あらし
)
の吹きすさぶ
季節
(
きせつ
)
には、たくさんの鳥がこの大きな家々の
縁
(
えん
)
がわや
露台
(
ろだい
)
をかくれ
場
(
ば
)
にするのでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
しかも裏の事実は一人の例外なしに、堂々、不正の天才、おしゃかさんでさえ、これら大人物に対しては旗色わるく、
縁
(
えん
)
なき
衆生
(
しゅじょう
)
と陰口きいた。
二十世紀旗手
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
座敷に坐るか、
縁
(
えん
)
にでも出て見ると、その戸を越して、即ち戸の上から向うに、ひろびろと麦畑が見えるというのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
次郎さんの小さな時、
縁
(
えん
)
の上から下に居る弟を飛び越し/\しては遊んで居ると、
偶
(
たまたま
)
飛び
損
(
そこ
)
ねて弟を倒し、自分も倒れてしたゝか
鼻血
(
はなぢ
)
を出した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それに自分の盜んだ金の入れ物を、自分の家の
縁
(
えん
)
の下に投り込んで置くといふのも、お手輕過ぎて、チト變ぢやないか
銭形平次捕物控:188 お長屋碁会
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これはあなたとは
縁
(
えん
)
のあるものでございます。どうぞあなたの子にしてお
育
(
そだ
)
てを
願
(
ねが
)
います。おねがいでございます。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
仄
(
ほの
)
暗い奥の十畳の座敷には、
昨夜
(
ゆうべ
)
のままの夜具が乱れ重なって、その向うの開き放した四尺
縁
(
えん
)
には、行燈、茶器、杯盤などが狼藉と押し出されている。
名君忠之
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
妾
(
せふ
)
は
児
(
じ
)
の
重
(
かさ
)
ね/″\
龍
(
りよう
)
に
縁
(
えん
)
あるを
奇
(
き
)
として、それに
因
(
ちな
)
める名をば
命
(
つ
)
けつ、
生
(
お
)
ひ先きの
幸
(
さち
)
多かれと
祷
(
いの
)
れるなりき。
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
それは鉄道省の場合の
外
(
ほか
)
は、爆弾、バクテリア、それから毒瓦斯という風に、いずれも化学者に
縁
(
えん
)
のあるものばかりが、殺人手段に使われていることです。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし、お
腹
(
なか
)
がへって、からだが
疲
(
つか
)
れてふらふらしてくると、清造はどこか道ばたの木の根でも、お
堂
(
どう
)
の
縁
(
えん
)
にでも腰をおろして、ごろりと横になるのでした。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
さて
鴨緑江
(
おうりよつこう
)
をわたり
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
へ
行
(
ゆ
)
きますと、
支那
(
しな
)
の
領地
(
りようち
)
の
南滿洲
(
みなみまんしゆう
)
でありますが、こゝは
日清戰爭
(
につしんせんそう
)
、
日露戰爭
(
にちろせんそう
)
などがあつて
以來
(
いらい
)
、
日本
(
につぽん
)
と
縁
(
えん
)
の
深
(
ふか
)
い
土地
(
とち
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
鳥や
鼠
(
ねずみ
)
や
猫
(
ねこ
)
の
死骸
(
しがい
)
が、道ばたや
縁
(
えん
)
の
下
(
した
)
にころがっていると、またたく間に
蛆
(
うじ
)
が
繁殖
(
はんしょく
)
して
腐肉
(
ふにく
)
の最後の一
片
(
ぺん
)
まできれいにしゃぶりつくして
白骨
(
はっこつ
)
と
羽毛
(
うもう
)
のみを残す。
蛆の効用
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
是
(
これ
)
は
山田
(
やまだ
)
が
前年
(
ぜんねん
)
既
(
すで
)
に一二の
新躰詩集
(
しんたいししう
)
を
公
(
おほやけ
)
にして、
同会社
(
どうくわいしや
)
を
識
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
る
縁
(
えん
)
から
此
(
こゝ
)
へ
持込
(
もちこ
)
んだので、
此
(
この
)
社は
曩
(
さき
)
に
稗史出版会社
(
はいししゆつぱんくわいしや
)
予約
(
よやく
)
の
八犬伝
(
はつけんでん
)
を
印刷
(
いんさつ
)
した事が
有
(
ある
)
のです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「今日は雨ですよ。とても帰れやしませんよ」お島は
縁
(
えん
)
の
端
(
はじ
)
へ出て、水分の多い曇空を眺めながら
呟
(
つぶや
)
いた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
泥沫
(
はね
)
をあげて左膳を襲い、そのダッとなるところをすかさず、泰軒をうながして
母家
(
おもや
)
の
縁
(
えん
)
へ駈けあがった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この二人の姿が消えると、芝居で観る
久松
(
ひさまつ
)
のような
丁稚
(
でっち
)
がはいって来た。丁稚は大きい風呂敷包みをおろして
縁
(
えん
)
に腰をかけた。どこへか使いに行く途中と見える。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
父つあんは、昨晩は、
縁
(
えん
)
の下さ隠して置いで、今、
魚
(
さかな
)
とりに行くどて、爺つあんと一緒に出はって行ってから、まだ馳せ戻って来て、菊枝さやってけれろって……
駈落
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
身には
疾
(
やまい
)
あり、胸には
愁
(
うれい
)
あり、
悪因縁
(
あくいんねん
)
は
逐
(
お
)
えども去らず、未来に楽しき
到着点
(
とうちゃくてん
)
の認めらるるなく、目前に痛き
刺激物
(
しげきぶつ
)
あり、
慾
(
よく
)
あれども銭なく、望みあれども
縁
(
えん
)
遠し
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
二日ばかりありて
縁
(
えん
)
の
下
(
もと
)
にあやしき者の声にて、「猶其の仏供の
撤下物侍
(
おろしはべ
)
りなん」と云へば、「如何で
速
(
まだき
)
には」と
答
(
いら
)
ふるを、何の言ふにかあらんと立ち出でて見れば
濫僧考補遺
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
成程
(
なるほど
)
、
子分
(
こぶん
)
の
多人数
(
たにんず
)
在
(
あ
)
るのは
子槌
(
こづち
)
で、
夫
(
そ
)
れから
種々
(
いろ/\
)
の
宝
(
たから
)
を
振
(
ふ
)
り
出
(
だ
)
しますが、
兜町
(
かぶとちやう
)
のお
宅
(
たく
)
へ
往
(
い
)
つて見ると
子宝
(
こだから
)
の多い事。甲「
第
(
だい
)
一
国立銀行
(
こくりつぎんこう
)
で
大黒
(
だいこく
)
の
縁
(
えん
)
は
十分
(
じふぶん
)
に
在
(
あ
)
ります。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
悔恨の銀の色の
錘
(
おもり
)
を胸に置かれた鏡子が
庭口
(
にはぐち
)
から入つて行つた時、書斎の敷居の上に坐つて英也は新聞を見て居た。座敷の
縁
(
えん
)
ではお照がまだ榮子に
乳
(
ちゝ
)
を含ませて居た。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
お濱さんは
裏口
(
うらぐち
)
から廻つて、貢さんの
居間
(
ゐま
)
の
縁
(
えん
)
に腰を掛けて居た。眉の
上
(
うへ
)
で前髪を一文字に
揃
(
そろ
)
へて切下げた、
雀鬢
(
すゞめびん
)
の
桃割
(
もヽわれ
)
に結つて、
糸房
(
いとぶさ
)
の附いた大きい
簪
(
かんざし
)
を挿して居る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
あの方はさう寛大ではおありにならなかつたものですから、お
家
(
うち
)
の方とは
縁
(
えん
)
を切つておしまひになつて、今まで長い間まあ云はゞ放浪の生活をなすつていらしたのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
6 この家の庭には、
石榴
(
ざくろ
)
の木が四五本あった。その石榴の木の下に、大きい囲いの浅い
井戸
(
いど
)
があった。二階の
縁
(
えん
)
の障子をあけると、その石榴の木と井戸が真下に見えた。
風琴と魚の町
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
わたしは、なかなか過去と
縁
(
えん
)
を切ることができなかったし、そう手っとり早く勉強にかかることもできなかった。心の
痛手
(
いたで
)
が
癒
(
い
)
えるまでには相当の時間が
要
(
い
)
ったのである。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
母屋の
縁
(
えん
)
には、おっかさんのおっかさん、つまり林太郎にとってはおばあさんがめがねをかけて
針仕事
(
はりしごと
)
をしていましたが、林太郎たちの
姿
(
すがた
)
を見ると、めがねをはずしながら
あたまでっかち
(新字新仮名)
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下村千秋
(著)
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“縁”を含む語句
因縁
由縁
縁端
所縁
縁付
離縁
縁辺
縁者
川縁
縁取
河岸縁
縁飾
縁附
血縁
縁側
縁起
縁故
縁喜
笹縁
縁切
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