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空想
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くうそう
ふりがな文庫
“
空想
(
くうそう
)” の例文
「もし
自分
(
じぶん
)
が、あの
佐倉宗吾
(
さくらそうご
)
だったら。」と、
空想
(
くうそう
)
したことでした。あの
悲惨
(
ひさん
)
きわまる
運命
(
うんめい
)
にあわなければならぬと
想像
(
そうぞう
)
したのです。
世の中のために
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
王子は一人で
空想
(
くうそう
)
にふけりながら、大空を
眺
(
なが
)
めてるうちに、いつか、うっとりした
気持
(
きもち
)
になって、うつらうつら
眠
(
ねむ
)
りかけました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
子供らしい
空想
(
くうそう
)
に
耽
(
ふけ
)
ったものだが、以来、私はこの橋の上の景色を忘れずにいて、ふとした時になつかしく
想
(
おも
)
い出すのである。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
でもそれがほんとうのしっぽであったら、きっとおなかか頭をうんとひどくけとばされるだろうと言うと、かれの
空想
(
くうそう
)
はすこしよろめいた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
アナスチグマツト——さういふ
寫眞用語
(
しやしんようご
)
がいかに
歴亂
(
れきらん
)
として
私
(
わたし
)
の
腦裡
(
のうり
)
を
動
(
うご
)
き、いかに
胸躍
(
むねをど
)
るやうな
空想
(
くうそう
)
を
描
(
ゑが
)
かせ、いかに儚ない
慰樂
(
いらく
)
を
與
(
あた
)
へたことか?
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたくし
)
はあの
救助係
(
きゅうじょがかり
)
の大きな石を
鉄梃
(
かなてこ
)
で
動
(
うご
)
かすあたりから、あとは
勝手
(
かって
)
に私の
空想
(
くうそう
)
を書いていこうと思っていたのです。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これはもちろん
空想
(
くうそう
)
である。しかしもし
蠅
(
はえ
)
を
絶滅
(
ぜつめつ
)
するというのなら、その前に自分のこの空想の
誤謬
(
ごびゅう
)
を
実証的
(
じっしょうてき
)
に
確
(
たし
)
かめた上にしてもらいたいと思うのである。
蛆の効用
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
ここだけはほんとのことなので、思わずくすっと笑ったとき、
空想
(
くうそう
)
は
霧
(
きり
)
のように消えてしまった。ゆく手から、風にみだされながらいつもの声がきこえたのである。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
土噐の形状中には
籠
(
かご
)
の
形
(
かた
)
を
摸
(
も
)
せしものも有れは此考へは一概に
空想
(
くうそう
)
なりとは云ふ可からす。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
お
前
(
まえ
)
さん、ほかにする
事
(
こと
)
がないもんだから、ばかげた
空想
(
くうそう
)
ばっかしする
様
(
よう
)
になるのさ。もし、
喉
(
のど
)
を
鳴
(
なら
)
したり、
卵
(
たまご
)
を
生
(
う
)
んだり
出来
(
でき
)
れば、そんな
考
(
かんが
)
えはすぐ
通
(
とお
)
り
過
(
す
)
ぎちまうんだがね。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この
歌
(
うた
)
は
恐
(
おそ
)
らく
空想
(
くうそう
)
でせうが、この
場所
(
ばしよ
)
或
(
あるひ
)
はさうした
景色
(
けしき
)
は、
蓮月
(
れんげつ
)
が
始終
(
しじゆう
)
見
(
み
)
てゐたに
違
(
ちが
)
ひありません。だから
空想
(
くうそう
)
であつても
事實
(
じじつ
)
と
同
(
おな
)
じであり、むしろ
事實
(
じじつ
)
より
力強
(
ちからづよ
)
く
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
に
響
(
ひゞ
)
くのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
はたして、
自分
(
じぶん
)
は、
捨
(
す
)
て
子
(
ご
)
だったろうか。ほんとうのお
母
(
かあ
)
さんは、ほかにいるのだろうか?
木
(
き
)
の
上
(
うえ
)
で、
彼
(
かれ
)
はいろんな
空想
(
くうそう
)
にふける。
高い木と子供の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ぼくらは
空想
(
くうそう
)
でならどんなことでもすることができる。けれどもほんとうの仕事はみんなこんなにじみなのだ。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これは
球突
(
たまつき
)
を
少
(
すこ
)
しやつた人の
誰
(
たれ
)
しも
經驗
(
けいけん
)
する事で、
夜
(
よる
)
電氣
(
でんき
)
を
消
(
け
)
して床にはひると
暗
(
くら
)
闇の中に赤白の四つの
球
(
たま
)
をのせた青い
球台
(
たまたい
)
が
浮
(
う
)
かんで來て、
取
(
と
)
り方を
夢
(
む
)
中で
空想
(
くうそう
)
したりする。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
空想
(
くうそう
)
で
作
(
つく
)
りながらこれまでに
作
(
つく
)
り
上
(
あ
)
げたのだから、その
作者
(
さくしや
)
に
力
(
ちから
)
の
十分
(
じゆうぶん
)
あつたことがわかります。この
人
(
ひと
)
は
學者
(
がくしや
)
であり
文學者
(
ぶんがくしや
)
ですから、
言葉
(
ことば
)
のあやを
十分
(
じゆうぶん
)
に
心得
(
こゝろえ
)
て、
少
(
すこ
)
しのむだもしないでゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そして、その
天使
(
てんし
)
と
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
とを
結
(
むす
)
びつけて
考
(
かんが
)
えると、
美
(
うつく
)
しい、また
愉快
(
ゆかい
)
ないろいろな
空想
(
くうそう
)
が、ひとりでに、わいてきたからであります。
町の天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あれは
葛丸
(
くずまる
)
川だ。足をさらわれて
淵
(
ふち
)
に入ったのは。いいや葛丸川じゃない。
空想
(
くうそう
)
のときの
暗
(
くら
)
い谷だ。どっちでもいい。水がさあさあ
云
(
い
)
っている。「いいな。あそごの水の
跳
(
は
)
ね
返
(
かえ
)
る
処
(
ところ
)
よ。」
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これはちょっと
見
(
み
)
ると、いかにも
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
花
(
はな
)
の
樣子
(
ようす
)
を
細
(
こま
)
やかに
寫
(
うつ
)
してあるように
見
(
み
)
えますが、
實
(
じつ
)
は
紫陽花
(
あぢさゐ
)
を
見
(
み
)
て
作
(
つく
)
つたのでなく、
見慣
(
みな
)
れてゐる
花
(
はな
)
の
模樣
(
もよう
)
を
空想
(
くうそう
)
に
浮
(
うか
)
べて、
美
(
うつく
)
しく
爲立
(
した
)
てたに
過
(
す
)
ぎません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
波
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
のような、
鳥
(
とり
)
の
鳴
(
な
)
く
声
(
こえ
)
のような、また
風
(
かぜ
)
の
狂
(
くる
)
う
響
(
ひび
)
きのような、さまざまな
音
(
おと
)
のする
間
(
あいだ
)
に、いろいろなことが
空想
(
くうそう
)
されるのでした。
汽船の中の父と子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三
人
(
にん
)
は、
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
ると、そのときのことを
語
(
かた
)
りあって、
遠
(
とお
)
い
南
(
みなみ
)
の
海
(
うみ
)
を
空想
(
くうそう
)
しました。そして、
春
(
はる
)
になって、つばめが
飛
(
と
)
んできたとき
南方物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
らは、このごろは
仕事
(
しごと
)
もないし、ただ
空想
(
くうそう
)
にふけったり、
昔
(
むかし
)
のことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
したりしているよりほかはなかったのであります。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、その
馬
(
うま
)
を
立
(
た
)
つように
工夫
(
くふう
)
しました。そして、それを
机
(
つくえ
)
の
上
(
うえ
)
にのせてみては、いろいろと
空想
(
くうそう
)
にふけっていたのであります。
びっこのお馬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
おとこ
)
は、さまざまな
空想
(
くうそう
)
にふけりました。そして
幾日
(
いくにち
)
も
幾日
(
いくにち
)
も
旅
(
たび
)
をつづけました。
男
(
おとこ
)
は、
夜
(
よる
)
になるとさびしい
宿屋
(
やどや
)
に
泊
(
と
)
まりました。
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
話
(
はなし
)
は、やがて、
妃
(
きさき
)
のお
耳
(
みみ
)
にまで
達
(
たっ
)
すると、
妃
(
きさき
)
は
明
(
あ
)
けても、
暮
(
く
)
れても、その
珠
(
たま
)
が
空想
(
くうそう
)
の
目
(
め
)
に
浮
(
う
)
かんで、
物思
(
ものおも
)
いに
沈
(
しず
)
まれたのであります。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ、あの
冷
(
つめ
)
たい、
身
(
み
)
を
切
(
き
)
るような、
霧
(
きり
)
の
出
(
で
)
ないようにはならないものか。」と、
花
(
はな
)
は、しばしば、
空想
(
くうそう
)
したのであります。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は
前方
(
ぜんぽう
)
に
見
(
み
)
える
遠
(
とお
)
い
国境
(
こっきょう
)
の
山影
(
やまかげ
)
などをながめて、その
山
(
やま
)
の
頂
(
いただき
)
に
飛
(
と
)
んでいる
雲
(
くも
)
のあたりに
空想
(
くうそう
)
を
走
(
はし
)
らせていたのであります。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
自分
(
じぶん
)
のような
人目
(
ひとめ
)
をひかない
花
(
はな
)
には、どうして、そんなに
空想
(
くうそう
)
するような、きれいなちょうがきて
止
(
と
)
まることがあろう?」
くもと草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
私
(
わたし
)
は、
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
、
星空
(
ほしぞら
)
を
見
(
み
)
るのが、なにより
好
(
す
)
きだった。
神
(
かみ
)
さまのかいた
絵
(
え
)
でも
見
(
み
)
るようで、いろいろふしぎな
空想
(
くうそう
)
にふけったものだ。」
アパートで聞いた話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
学校
(
がっこう
)
の
裏
(
うら
)
の
竹
(
たけ
)
やぶが
日
(
ひ
)
に
日
(
ひ
)
に
悲
(
かな
)
しそうに
鳴
(
な
)
っています。すると
子供
(
こども
)
は、
窓
(
まど
)
の
外
(
そと
)
をじっとながめて
空想
(
くうそう
)
にふけりました。これを
見
(
み
)
つけた
教師
(
きょうし
)
は
教師と子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あれは、みんな
自分
(
じぶん
)
の
描
(
えが
)
いた
空想
(
くうそう
)
に
過
(
す
)
ぎなかったと
思
(
おも
)
ったでありましょう。そして、あのときの
子供
(
こども
)
は、
大
(
おお
)
きくなりました。
幾年もたった後
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
パチパチと
水
(
みず
)
のはねる
音
(
おと
)
がして、
銀色
(
ぎんいろ
)
の
魚
(
さかな
)
がさおの
先
(
さき
)
でおどって
空想
(
くうそう
)
は、やぶられました。このときおじさんが
大
(
おお
)
きなふなを
釣
(
つ
)
られたのでした。
花かごとたいこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「きっと、これから、
生
(
い
)
きた
店飾
(
みせかざ
)
りが
流行
(
りゅうこう
)
することだろう……。」と、また
空想
(
くうそう
)
にふけりながらゆくものもありました。
生きた人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
甲
(
こう
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
を
空想
(
くうそう
)
しながら、
花屋
(
はなや
)
の
店頭
(
みせさき
)
にあった
二鉢
(
ふたはち
)
のアネモネは、ある
日
(
ひ
)
、
大学生
(
だいがくせい
)
が、
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って、
自分
(
じぶん
)
たちを
見
(
み
)
つめて
居
(
い
)
るのに
気
(
き
)
づきました。
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
弟
(
おとうと
)
は、めずらしい
写真
(
しゃしん
)
に
見入
(
みい
)
ったり、また
書
(
か
)
いてあるおもしろそうな
記事
(
きじ
)
に、
心
(
こころ
)
を
奪
(
うば
)
われて、いろいろの
空想
(
くうそう
)
にふけるであろうと
思
(
おも
)
ったのでした。
波荒くとも
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あるとき、
自分
(
じぶん
)
は、そんなことを
空想
(
くうそう
)
したことがあります。そして、
前夜
(
ぜんや
)
、ふしぎにも、
虫
(
むし
)
になった
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たのでした。
おけらになった話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
月
(
つき
)
の
明
(
あか
)
るく
照
(
て
)
らす
晩
(
ばん
)
に、
海
(
うみ
)
の
面
(
おもて
)
に
浮
(
う
)
かんで、
岩
(
いわ
)
の
上
(
うえ
)
に
休
(
やす
)
んで、いろいろな
空想
(
くうそう
)
にふけるのが
常
(
つね
)
でありました。
赤いろうそくと人魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほんとうに、いま、そのお
姉
(
ねえ
)
さんがおいでたなら、どんなにわたしはしあわせであろう。」と、のぶ
子
(
こ
)
は、はかない
空想
(
くうそう
)
にふけったのであります。
青い花の香り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
佐吉
(
さきち
)
は、
夜
(
よ
)
ごと、その
星
(
ほし
)
をながめて
空想
(
くうそう
)
にふけりました。そこで、そのうち
手足
(
てあし
)
の
寒
(
さむ
)
いのも
忘
(
わす
)
れて、いつしか
快
(
こころよ
)
い
眠
(
ねむ
)
りに
入
(
はい
)
るのがつねでありました。
酔っぱらい星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さよ
子
(
こ
)
は、それでほおずきを
買
(
か
)
おうか、
南京玉
(
なんきんだま
)
を
買
(
か
)
おうか、それともなにかおままんごとの
道具
(
どうぐ
)
を
買
(
か
)
おうかと、いろいろ
空想
(
くうそう
)
にふけったのであります。
善いことをした喜び
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
道
(
みち
)
ばたに
咲
(
さ
)
いた
小
(
ちい
)
さな
花
(
はな
)
は、この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に、ぱっとかわいらしい
瞳
(
ひとみ
)
を
開
(
ひら
)
いたときからどんなに、ちょうのくることについて
空想
(
くうそう
)
したかしれません。
くもと草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
おとこ
)
は、
早
(
はや
)
く
町
(
まち
)
に
着
(
つ
)
いて、
湯
(
ゆ
)
に
入
(
はい
)
って
暖
(
あたた
)
まろうなどと
空想
(
くうそう
)
をしていたのでありますが、いまは、それどころでなく、まったく
心細
(
こころぼそ
)
くなってしまいました。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ、
私
(
わたし
)
の
思
(
おも
)
ったことは、
空想
(
くうそう
)
ではなかった。ぜひ、いって
大
(
おお
)
きな
仕事
(
しごと
)
をしよう。」と、お
父
(
とう
)
さんは
思
(
おも
)
いました。
青いランプ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昔
(
むかし
)
から、
正義
(
せいぎ
)
のために
戦
(
たたか
)
った
人々
(
ひとびと
)
は、その
少
(
すく
)
ない
中
(
なか
)
の
人
(
ひと
)
であって、
多
(
おお
)
くの
人
(
ひと
)
たちから、
迫害
(
はくがい
)
されたのだ。
君
(
きみ
)
が
空想
(
くうそう
)
をして、
不安
(
ふあん
)
になるのも
無理
(
むり
)
はない。
世の中のために
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このとき、
赤
(
あか
)
く
日
(
ひ
)
は、
西
(
にし
)
の
山
(
やま
)
へ
沈
(
しず
)
みかけていました。三
人
(
にん
)
の
少年
(
しょうねん
)
は、しばらくだまって、
地平線
(
ちへいせん
)
をながめながら、
思
(
おも
)
い
思
(
おも
)
いの
空想
(
くうそう
)
にふけっていました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、
産
(
う
)
まれ
変
(
か
)
わったように
体
(
からだ
)
が
強
(
つよ
)
くなって、ふたたびこの
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
出
(
で
)
て
働
(
はたら
)
くことのできる、
長
(
なが
)
い、
長
(
なが
)
い、
未来
(
みらい
)
の
生活
(
せいかつ
)
が
空想
(
くうそう
)
されたからであります。
石をのせた車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、いまにもなにか
不思議
(
ふしぎ
)
な、
珍
(
めずら
)
しいものが、その
小山
(
こやま
)
のいただきのあたりに
跳
(
おど
)
り
上
(
あ
)
がらないかと、はかない
空想
(
くうそう
)
を
抱
(
いだ
)
きながら
待
(
ま
)
っていたのでした。
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さまざまなことを
空想
(
くうそう
)
したり、
考
(
かんが
)
えたりしていると、
独
(
ひと
)
りでいてもそんなにさびしいとは
思
(
おも
)
わなかったからです。
赤い船のお客
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かれは、よくこんな
空想
(
くうそう
)
をします。それから、かってにその
先
(
さき
)
をつづけるのでした。
自分
(
じぶん
)
は、はたして、このきりぎしの
上
(
うえ
)
に
立
(
た
)
つだけの
勇気
(
ゆうき
)
があろうか。
考えこじき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ふだんから、
美
(
び
)
と
平和
(
へいわ
)
を
愛
(
あい
)
する
兄
(
あに
)
であるのを
知
(
し
)
っていたけれど、こうした
場合
(
ばあい
)
に、
希望
(
きぼう
)
や、
空想
(
くうそう
)
が、どんな
形
(
かたち
)
であらわされるだろうかと
思
(
おも
)
ったからです。
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、にぎやかな
町
(
まち
)
や、たのしい
生活
(
せいかつ
)
のことを
空想
(
くうそう
)
すると、
男
(
おとこ
)
は、すこしもさびしいとは
思
(
おも
)
いませんでした。
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“空想”の解説
空想(くうそう)
ファンタジー
空見のこと。
その時点では実現されていないことに対し、頭の中で実現している場面を想像すること。
実在しない物、事柄に対して「空想上の産物」「空想上の生物」などと用いられる。物語の多くは空想を出発点としている。サイエンス・フィクションは科学的空想を元にした空想物語であり、ファンタジーは神話や伝説、神秘思想を元にし、またホラーは心霊を題材とした空想物語とも言える。
(出典:Wikipedia)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
想
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“空想”で始まる語句
空想的
空想児
空想家
空想の精