トップ
>
頭巾
>
づきん
ふりがな文庫
“
頭巾
(
づきん
)” の例文
なくてはならざる匂袋、これを忘れてなるものか。
頭巾
(
づきん
)
を
冠
(
かぶ
)
つて肩掛を懸ける、雨の降る日は
道行合羽
(
みちゆきがつぱ
)
、
蛇
(
じや
)
の目の
傘
(
からかさ
)
をさすなるべし。
当世女装一斑
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此返事
(
このへんじ
)
を
聞
(
き
)
いて、むつと
腹
(
はら
)
が
立
(
た
)
つた。
頭巾
(
づきん
)
の
下
(
した
)
に
歯
(
は
)
を
剥出
(
むきだ
)
して、
血色
(
けつしよく
)
の
好
(
い
)
い
頸元
(
えりもと
)
に
伸
(
の
)
し
掛
(
かゝ
)
ると
向
(
むかう
)
は
後退
(
あとすざり
)
もしない。また
質
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
取建四方の
道筋
(
みちすぢ
)
へは與力同心等晝夜出役して
往來
(
わうらい
)
の旅人
馬
(
うま
)
駕籠
(
かご
)
は
乘打
(
のりうち
)
を禁じ
頭巾
(
づきん
)
頬冠
(
ほゝかぶ
)
りをも制し嚴重に警固せり天一坊方にては此樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
是等
(
これら
)
の隆まりにて界されたる中に
兩眼
(
りやうがん
)
と鼻と口との存するを見れば、土偶は
頭巾
(
づきん
)
の前部より面の
現
(
あらは
)
れたる形に
作
(
つく
)
られ有るが如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
薄
(
うす
)
くらきに
迷
(
まよ
)
ふ
心
(
こゝろ
)
もかき
暮
(
くら
)
されて
何
(
なに
)
と
言
(
いひ
)
入
(
い
)
れん
戸
(
と
)
のすき
間
(
ま
)
よりさし
覗
(
のぞ
)
く
家内
(
かない
)
のいたましさよ
頭巾
(
づきん
)
肩掛
(
かたかけ
)
に
身
(
み
)
はつゝめど
目
(
め
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
翌日
(
あくるひ
)
手伝の娘を一人附けて呉れた。
矢張
(
やつぱり
)
ミハイロ同様な貧乏人で、古ぼけた
頭巾
(
づきん
)
に穴の
開
(
あ
)
いた腰巻に、
襯衣
(
しやつ
)
と、それで
身上
(
しんしやう
)
有りツ
丈
(
たけ
)
だといふ。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
よく肥つた丸顏、血色が
鮮
(
あざ
)
やかで、眉が太くて、眼の大きいところは、いかにも大黒
頭巾
(
づきん
)
の似合ひさうな人柄です。
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
井上が廣小路の邸を尋ねて、一間に通つた時、
頭巾
(
づきん
)
を被つて爐に當つてゐた利章は顏を上げて、「御出御苦勞に存ずる」と、居直りもせずに挨拶した。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
寺法なりとて近く
観
(
み
)
る事をゆるさず、
閉眼
(
めをとぢ
)
皺
(
しわ
)
ありて
眠
(
ねふ
)
りたるが如し。
頭巾
(
づきん
)
法衣
(
ころも
)
はむかしのまゝにはあらざるなるべし。是、他国には聞ざる越後の一
奇跡
(
きせき
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
鉄色縮緬
(
てついろちりめん
)
の
頭巾
(
づきん
)
を
領
(
えり
)
に巻きたる
五十路
(
いそぢ
)
に近き
賤
(
いやし
)
からぬ婦人を載せたるが、南の
方
(
かた
)
より
芝飯倉通
(
しばいいぐらとおり
)
に来かかりぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
室内
(
しつない
)
には
螺旋
(
ねぢ
)
で
床
(
ゆか
)
に
止
(
と
)
められた
寐臺
(
ねだい
)
が
數脚
(
すうきやく
)
。
其上
(
そのうへ
)
には
青
(
あを
)
い
病院服
(
びやうゐんふく
)
を
着
(
き
)
て、
昔風
(
むかしふう
)
に
頭巾
(
づきん
)
を
被
(
かぶ
)
つてゐる
患者等
(
くわんじやら
)
が
坐
(
すわ
)
つたり、
寐
(
ね
)
たりして、
是
(
これ
)
は
皆
(
みんな
)
瘋癲患者
(
ふうてんくわんじや
)
なのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
成程
(
なるほど
)
、そこで
寿老神
(
じゆらうじん
)
は。甲「
安田善次郎君
(
やすだぜんじらうくん
)
よ、茶があるからおつな
頭巾
(
づきん
)
を
冠
(
かむ
)
つて、庭を
杖
(
つゑ
)
などを
突
(
つ
)
いて歩いて
居
(
ゐ
)
る
処
(
ところ
)
は、
恰
(
まる
)
で
寿老人
(
じゆらうじん
)
の
相
(
さう
)
があります。乙「シテ
福禄寿
(
ふくろくじゆ
)
は。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すつぽりと
頭巾
(
づきん
)
をかぶり、そこに
坐
(
すわ
)
つて何やら深い思案にふけつてゐるやうなふうをしました。
虹猫の話
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
就中
(
なかんづく
)
ドナテロのダ※ツドの
情
(
なさけ
)
もあり勇気も智慧もある
微笑
(
びせう
)
の立像に心を惹かされた。又有名なダンテの肖像をも壁画の中に仰ぎ見た。ダンテは
頭巾
(
づきん
)
も
上衣
(
うはぎ
)
も共に赤かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
しかし東京の大火の煙は
田端
(
たばた
)
の空さへ
濁
(
にご
)
らせてゐる。野口君もけふは
元禄袖
(
げんろくそで
)
の
紗
(
しや
)
の羽織などは着用してゐない。
何
(
なん
)
だか火事
頭巾
(
づきん
)
の如きものに
雲龍
(
うんりゆう
)
の
刺
(
さし
)
つ
子
(
こ
)
と云ふ
出立
(
いでた
)
ちである。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「へえ」
勘次
(
かんじ
)
は
急
(
きふ
)
に
膝
(
ひざ
)
を
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
した。
表
(
おもて
)
の
戸口
(
とぐち
)
へひよつこり
現
(
あらは
)
れた
巡査
(
じゆんさ
)
の、
外套
(
ぐわいたう
)
の
頭巾
(
づきん
)
を
深
(
ふか
)
く
被
(
かぶ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
顏
(
かほ
)
が
勘次
(
かんじ
)
には
只
(
たゞ
)
恐
(
おそ
)
ろしく
見
(
み
)
えた。さうして
其
(
そ
)
の
聲
(
こゑ
)
が
刺
(
とげ
)
を
含
(
ふく
)
んで
響
(
ひゞ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
われはこの観念を以て我文学を愛す。富嶽を以て女性の山とせば、我文学も恐らく女性文学なるべし。雪の衣を
被
(
かつ
)
ぎ、白雲の
頭巾
(
づきん
)
を冠りたる恒久の佳人、われはその玉容をたのしむ。
富嶽の詩神を思ふ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「いや、その検査官かも知れませんよ、私が橋場から戻る途中で、せいの高い
鼠
(
ねずみ
)
色の毛糸の
頭巾
(
づきん
)
を被って、黒いオーバアを着た老人技師風の人たちや何かと十五六人に会ったんです。」
化物丁場
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
白い
頭巾
(
づきん
)
や白い長衣が日にあたつて右往左往するのが美しいと云ひました。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
罌粟色
(
けしいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
藥局
(
やくきよく
)
の花、あやしい
媚藥
(
びやく
)
を呑んだ時の夢心地、
贋
(
にせ
)
の
方士
(
はうし
)
が
被
(
かぶ
)
る
頭巾
(
づきん
)
のやうな
薄紅
(
うすあか
)
い花、
罌粟色
(
けしいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、馬鹿者どもの手がおまへの
下衣
(
したぎ
)
の
襞
(
ひだ
)
に
觸
(
さは
)
つて
顫
(
ふる
)
へることもある
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
何時も黒い
頭巾
(
づきん
)
をかぶつた
尼僧
(
あま
)
の影
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
頭巾
(
づきん
)
、
手拭
(
てぬぐひ
)
、扇子、
手毬
(
てまり
)
、おはじき
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
さゝめこと
頭巾
(
づきん
)
にかつく
羽折
(
はをり
)
かな
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
塀
(
へい
)
のかげから
青
(
あを
)
頭巾
(
づきん
)
。
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
そして
頭巾
(
づきん
)
を取つた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
三角
頭巾
(
づきん
)
の尼すがた。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
むさらき
頭巾
(
づきん
)
の
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
時に後ろの方に當り
生者必滅
(
しやうじやひつめつ
)
會者定離
(
ゑしやじやうり
)
嗚呼
(
あゝ
)
皆是
前世
(
ぜんせ
)
の
因縁
(
いんえん
)
果報
(
くわはう
)
南無阿彌陀佛と唱ふる聲に安五郎は
振返
(
ふりかへ
)
り見れば
墨染
(
すみぞめ
)
の衣に
木綿
(
もめん
)
の
頭巾
(
づきん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此考
(
このかんが
)
へにして誤無からんか、
是等
(
これら
)
の覆面は氣候の寒冷を
示
(
しめ
)
すものにして前項記載の
頭巾
(
づきん
)
と能く釣り合を保てるものと云ふべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
他愛
(
たわい
)
なく
頭
(
かしら
)
が
下
(
さが
)
つたと
云
(
い
)
ふのは、
中年
(
ちうねん
)
の
一個
(
いつこ
)
美髯
(
びぜん
)
の
紳士
(
しんし
)
、
眉
(
まゆ
)
におのづから
品位
(
ひんゐ
)
のあるのが、
寶石
(
はうせき
)
を
鏤
(
ちりば
)
めた
藍
(
あゐ
)
の
頭巾
(
づきん
)
で、
悠然
(
いうぜん
)
と
頤
(
あご
)
の
其
(
そ
)
の
髯
(
ひげ
)
を
扱
(
しご
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「やア、隨分あるな。それだけありや、馬だつて殺してやるぜ、——錢をくれた人かい、顏は判らなかつたよ。この暑いのに、
頭巾
(
づきん
)
を
冠
(
かぶ
)
つた侍だつたよ」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
寺法なりとて近く
観
(
み
)
る事をゆるさず、
閉眼
(
めをとぢ
)
皺
(
しわ
)
ありて
眠
(
ねふ
)
りたるが如し。
頭巾
(
づきん
)
法衣
(
ころも
)
はむかしのまゝにはあらざるなるべし。是、他国には聞ざる越後の一
奇跡
(
きせき
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
低
(
ひく
)
くして
靜
(
しづ
)
かに
明
(
あ
)
くる
座敷
(
ざしき
)
の
内
(
うち
)
これは
如何
(
いか
)
に
頭巾
(
づきん
)
に
見
(
み
)
えざりし
面
(
おもて
)
肩掛
(
かたかけ
)
につゝみし
身
(
み
)
今
(
いま
)
ぞ
明
(
あき
)
らかに
現
(
あら
)
はれぬ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ハヾトフは
此時
(
このとき
)
少計
(
すこしばか
)
り
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けて
室内
(
しつない
)
を
覗
(
のぞ
)
いた。イワン、デミトリチは
頭巾
(
づきん
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
妙
(
めう
)
な
眼付
(
めつき
)
をしたり、
顫
(
ふるへ
)
上
(
あが
)
つたり、
神經的
(
しんけいてき
)
に
病院服
(
びやうゐんふく
)
の
前
(
まへ
)
を
合
(
あ
)
はしたりしてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
あたしの
申上
(
まをしあ
)
げる
事
(
こと
)
を
合点
(
がてん
)
なさりたくば、まづ、ひとつかういふ
事
(
こと
)
を
御承知
(
ごしようち
)
願
(
ねが
)
ひたい。
白
(
しろ
)
の
頭巾
(
づきん
)
に
頭
(
あたま
)
を
裹
(
つゝ
)
んで、
堅
(
かた
)
い
木札
(
きふだ
)
をかた、かた、いはせる
奴
(
やつ
)
めで
御座
(
ござ
)
るぞ。
顔
(
かほ
)
は
今
(
いま
)
どんなだか
知
(
し
)
らぬ。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
近所
(
きんじよ
)
の
女房等
(
にようばうら
)
は一
反
(
たん
)
の
晒木綿
(
さらしもめん
)
を
半分
(
はんぶん
)
切
(
きつ
)
てそれで
形
(
かた
)
ばかりの
短
(
みじか
)
い
經帷子
(
きやうかたびら
)
と
死相
(
しさう
)
を
隱
(
かく
)
す
頭巾
(
づきん
)
とふんごみとを
縫
(
ぬ
)
つてそれを
着
(
き
)
せた。ふんごみは
只
(
たゞ
)
三
角
(
かく
)
にして
足袋
(
たび
)
の
代
(
かはり
)
に
爪先
(
つまさき
)
へ
穿
(
は
)
かせるのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此の夏休み中で、一番面白かったのは、おぢいさんと一緒に上の原へ仔馬を連れに行ったのと、もう一つはどうしても
剣舞
(
けんばひ
)
だ。鶏の黒い尾を飾った
頭巾
(
づきん
)
をかぶり、あの昔からの赤い陣羽織を着た。
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
山百合
(
やまゆり
)
のマルタゴン、
葡萄色
(
えびいろ
)
の
頭巾
(
づきん
)
を
被
(
かぶ
)
つてゐる。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
引きかふて耳をあはれむ
頭巾
(
づきん
)
かな
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
春雨や身にふる
頭巾
(
づきん
)
着たりけり
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
青き
頭巾
(
づきん
)
をかぶりたる
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
さして
來掛
(
きかゝ
)
るを
近寄
(
ちかより
)
見
(
み
)
れば
紛
(
まが
)
ふ方なき千太郎成ければ是はと思ひし久八よりも千太郎は
殊更
(
ことさら
)
に
驚怖
(
おどろ
)
きしが
頭巾
(
づきん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
妾
(
めかけ
)
にちよつかいを出す男なんか、相手にするわけはありません。でも、太つ腹で、働き者で、大した旦那でしたよ。身體の弱いのが玉に
疵
(
きず
)
で、いつでも
頭巾
(
づきん
)
を
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
車上
(
しやじやう
)
の
人
(
ひと
)
は
肩掛
(
かたかけ
)
深
(
ふか
)
く
引
(
ひき
)
あげて
人目
(
ひとめ
)
に
見
(
み
)
ゆるは
頭巾
(
づきん
)
の
色
(
いろ
)
と
肩掛
(
かたかけ
)
の
派手模樣
(
はでもやう
)
のみ、
車
(
くるま
)
は
如法
(
によほふ
)
の
破
(
や
)
れ
車
(
ぐるま
)
なり
母衣
(
ほろ
)
は
雪
(
ゆき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐに
足
(
た
)
らねば、
洋傘
(
かうもり
)
に
辛
(
から
)
く
前面
(
ぜんめん
)
を
掩
(
おほ
)
ひて
行
(
ゆ
)
くこと
幾町
(
いくちやう
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雖然
(
けれども
)
、
襦袢
(
じゆばん
)
ばかりに
羽織
(
はおり
)
を
掛
(
か
)
けて
旅
(
たび
)
をすべき
所説
(
いはれ
)
はない。……
駈落
(
かけおち
)
と
思
(
おも
)
ふ、が、
頭巾
(
づきん
)
も
被
(
かぶ
)
らぬ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
町
(
まち
)
を
廻
(
まは
)
るに
病院服
(
びやうゐんふく
)
の
儘
(
まゝ
)
、
妙
(
めう
)
な
頭巾
(
づきん
)
を
被
(
かぶ
)
り、
上靴
(
うはぐつ
)
を
穿
(
は
)
いてる
時
(
とき
)
もあり、
或
(
あるひ
)
は
跣足
(
はだし
)
でヅボン
下
(
した
)
も
穿
(
は
)
かずに
歩
(
ある
)
いてゐる
時
(
とき
)
もある。
而
(
さう
)
して
人
(
ひと
)
の
門
(
かど
)
や、
店前
(
みせさき
)
に
立
(
た
)
つては一
錢
(
せん
)
づつを
請
(
こ
)
ふ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
第一、第二、第三の頸部には一二條の
線
(
せん
)
を
廻
(
めぐ
)
らしたり。こは
頭巾
(
づきん
)
と上着と
相
(
あひ
)
連續
(
れんぞく
)
する部分をば
紐
(
ひも
)
にて括りたる状ならん。是等三個の
面部左右兩端
(
めんぶさいうりやうはし
)
には前後に
貫通
(
くわんつう
)
する小孔各一個有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
又まづしきものゝわらべらは五七人十人
余
(
よ
)
も
党
(
たう
)
をなし、
茜木綿
(
あかねもめん
)
の
頭巾
(
づきん
)
にあさぎのへりをとりたるをかむり、かの
斗棒
(
とぼう
)
を一本さし、かの
二
(
ふた
)
神を柳こりに入れて首にかけ〽さいの神くわんじん
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
春雨や身にふる
頭巾
(
づきん
)
著
(
き
)
たりけり
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
夜の
頭巾
(
づきん
)
は
鶏
(
とり
)
の黒尾
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“頭巾”の解説
頭巾(ずきん)は被り物の一種で、主として布を袋形に、あるいは折り畳み、頭部や顔面を覆い包むもの。
また、トップスと頭巾が一体化しているものもある。この場合、頭巾部分は英語名からフード (hood) と呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
巾
常用漢字
中学
部首:⼱
3画
“頭巾”で始まる語句
頭巾帽
頭巾組
頭巾地
頭巾布
頭巾猴
頭巾被
頭巾額