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灌
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そゝ
ふりがな文庫
“
灌
(
そゝ
)” の例文
わが潔白なる心、敬愛の情は、一言の奬勵、一顧の恩惠を以て雨露となしゝに、人々は却りて毒水を
灌
(
そゝ
)
ぎてこれを
槁枯
(
かうこ
)
せしめしなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この
中
(
なか
)
を、
折
(
を
)
れて
飛
(
と
)
んだ
青
(
あを
)
い
銀杏
(
いてふ
)
の
一枝
(
ひとえだ
)
が、ざぶり/\と
雨
(
あめ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
波状
(
はじやう
)
に
宙
(
ちう
)
を
舞
(
ま
)
ふ
形
(
かたち
)
は、
流言
(
りうげん
)
の
鬼
(
おに
)
の
憑
(
つき
)
ものがしたやうに
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
○
按
(
あんず
)
るに、
壻
(
むこ
)
に水を
灌
(
そゝ
)
ぐ事は、男の
阳火
(
やうくわ
)
に女の
阴
(
いん
)
の水をあぶせて子をあらしむるの
咒事
(
まじなひ
)
にて、
妻
(
つま
)
の火を
留
(
とむ
)
るといふ
祝事
(
しゆくじ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
焚火の赤い光が、燃える油を
灌
(
そゝ
)
ぐやうに、ドルフの顔と腕とを照して、傍を漂つて来る男の顔にも当つてゐる。
聖ニコラウスの夜
(新字旧仮名)
/
カミーユ・ルモンニエー
(著)
尚
(
なほ
)
去
(
さ
)
らざる
時
(
とき
)
は
全身
(
ぜんしん
)
に
冷水
(
れいすゐ
)
を
灌
(
そゝ
)
ぎて
其
(
その
)
痛
(
いたみ
)
全
(
まつた
)
く
去
(
さ
)
りし
故
(
ゆゑ
)
に、
其後
(
そのご
)
頭痛
(
づつう
)
の
起
(
おこ
)
る
毎
(
ごと
)
に
全身
(
ぜんしん
)
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
を
行
(
おこな
)
ひしが、
遂
(
つひ
)
に
習慣
(
しふくわん
)
となり、
寒中
(
かんちゆう
)
にも
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
に
耐
(
た
)
ゆるを
得
(
え
)
たり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
▼ もっと見る
一本づつ
引拔
(
ひきぬき
)
半分
禿頭頂
(
はげあたま
)
にしてぢく/\と血の出る處へ
太筆
(
ふとふで
)
に
墨
(
すみ
)
くろ/″\と含ませぐる/\と
塗廻
(
ぬりまは
)
し夫より鹽水を
灌
(
そゝ
)
ぎ懸て強く
摩
(
こす
)
り
込
(
こみ
)
ければ盜人はヒツ/\と聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
花車は手頃の杉の樹をモリ/\/\と
拗
(
ねじ
)
り切って取直し、満面朱を
灌
(
そゝ
)
ぎ、掴み殺さんず勢いにて
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
廚女
(
くりやめ
)
皿
(
さら
)
を
灌
(
そゝ
)
ぐとて
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ひまなく
灌
(
そゝ
)
ぐ
金
(
きん
)
の
波
(
なみ
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
下り終れば川巾廣く穩かに流れて左右の岸には山吹咲き亂れ鳥うたひ魚躍るはじめは道端のヒヨロ/\流れ末は四面の田地に
灌
(
そゝ
)
ぐ河となる岩間洩る滴りも
合
(
あは
)
する時は斯の如し小善とて嫌ふなかれ積めば則ち大善人小惡とて
許
(
ゆるす
)
なかれ積めば即ち大惡人富は屋を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
そのベルナルドオを難ずる詞は、多少我
創痍
(
さうい
)
に
灌
(
そゝ
)
ぐ藥油となりたれども、アヌンチヤタを
貶
(
おとし
)
むる詞は、わが
容易
(
たやす
)
く首肯し難きところなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
並
(
なら
)
んだ二
台
(
だい
)
に、
頭
(
あたま
)
からざつと
浴
(
あび
)
せて、
軒
(
のき
)
の
雨
(
あめ
)
の
篠
(
しの
)
つくのが、
鬣
(
たてがみ
)
を
敲
(
たゝ
)
いて、
轡頭
(
くつわづら
)
を
高
(
たか
)
く
挙
(
あ
)
げた、二
頭
(
とう
)
の
馬
(
うま
)
の
鼻柱
(
はなばしら
)
に
灌
(
そゝ
)
ぐ
風情
(
ふぜい
)
だつたのも、
谷
(
たに
)
が
深
(
ふか
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
口へ吹込顏に水を
灌
(
そゝ
)
ぎなどしければ漸々にして我に
復
(
かへ
)
りホツと
息
(
いき
)
を
吐
(
つき
)
乍ら今日こそは伊賀亮を閉口させんと思ひしに
渠
(
かれ
)
が器量の
勝
(
すぐ
)
れしに却つて予が閉口したれば餘り殘念さに
氣絶
(
きぜつ
)
したりと切齒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
武「水などで
灌
(
そゝ
)
いでは水臭い、其んな事をせんでも宜しい」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だから
學校
(
がくかう
)
を
怠
(
なま
)
けては
不可
(
いけな
)
い、
從
(
したが
)
つて
教
(
をそ
)
はつた
事
(
こと
)
を
忘
(
わす
)
れては
不可
(
いけな
)
い、
但馬
(
たじま
)
の
圓山川
(
まるやまがは
)
の
灌
(
そゝ
)
ぐのも、
越後
(
ゑちご
)
の
信濃川
(
しなのがは
)
の
灌
(
そゝ
)
ぐのも、
船
(
ふね
)
ではおなじ
海
(
うみ
)
である。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
銀の
嵩
(
かさ
)
は次第に大いになりて、金貨さへその間に輝けり。われは
喉嚨
(
のど
)
の燃ゆるが如きを覺えたれば、葡萄酒一杯を買ひてこれに
灌
(
そゝ
)
ぎつ。黄白の山はみる/\我前に
聳
(
そび
)
えたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
堪
(
こら
)
へよ、
暫時
(
しばし
)
、
製作
(
せいさく
)
に
骨
(
ほね
)
を
削
(
けづ
)
り、
血
(
ち
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、…
其
(
そ
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
償
(
つくな
)
はう、と
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
に
対
(
たい
)
して、
瞑目
(
めいもく
)
し、
振返
(
ふりかへ
)
つて、
天守
(
てんしゆ
)
の
空
(
そら
)
に
高
(
たか
)
く
両手
(
りやうて
)
を
翳
(
かざ
)
して
誓
(
ちか
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
俥
(
くるま
)
は
幌
(
ほろ
)
を
深
(
ふか
)
くしたが、
雨
(
あめ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
鬱陶
(
うつたう
)
しくはない。
兩側
(
りやうがは
)
が
高
(
たか
)
い
屋並
(
やなみ
)
に
成
(
な
)
つたと
思
(
おも
)
ふと、
立迎
(
たちむか
)
ふる
山
(
やま
)
の
影
(
かげ
)
が
濃
(
こ
)
い
緑
(
みどり
)
を
籠
(
こ
)
めて、
輻
(
や
)
とともに
動
(
うご
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
全体
(
ぜんたい
)
、
箱根
(
はこね
)
でも、
塩原
(
しほばら
)
でも、
或
(
あるひ
)
は
木曾
(
きそ
)
の
桟橋
(
かけはし
)
でも、
実際
(
じつさい
)
にしろ、
絵
(
ゑ
)
にせよ、
瑠璃
(
るり
)
を
灌
(
そゝ
)
ぎ、
水銀
(
すゐぎん
)
を
流
(
なが
)
す
渓流
(
けいりう
)
を、
駕籠
(
かご
)
、
車
(
くるま
)
で
見
(
み
)
て
行
(
ゆ
)
くのは、
樵路
(
せうろ
)
、
桟道
(
さんだう
)
、
高
(
たか
)
い
処
(
ところ
)
で
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
沼
(
ぬま
)
の
上
(
うへ
)
を
離
(
はな
)
れる
時
(
とき
)
、
網
(
あみ
)
の
目
(
め
)
を
灌
(
そゝ
)
いで
落
(
お
)
ちる
水
(
みづ
)
の
光
(
ひか
)
り、
霞
(
かすみ
)
の
懸
(
かゝ
)
つた
大
(
おほき
)
な
姿見
(
すがたみ
)
の
中
(
なか
)
へ、
薄
(
うつす
)
りと
女
(
をんな
)
の
姿
(
すがた
)
が
映
(
うつ
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
草
(
くさ
)
を
開
(
ひら
)
いて、
天守
(
てんしゆ
)
に
昇
(
のぼ
)
る
路
(
みち
)
も
一筋
(
ひとすぢ
)
、
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
の
水
(
みづ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
野山
(
のやま
)
をかけて
流
(
なが
)
すやうに
足許
(
あしもと
)
から
動
(
うご
)
いて
見
(
み
)
える。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
清
(
きよ
)
らかなる
樋
(
ひ
)
の
口
(
くち
)
に
冷
(
つめ
)
たき
其
(
そ
)
の
土
(
つち
)
を
洗
(
あら
)
ふを
見
(
み
)
て、
山
(
やま
)
の
芋
(
いも
)
は
鰻
(
うなぎ
)
になる、
此
(
こ
)
の
牛蒡
(
ごばう
)
恁
(
か
)
くて
石清水
(
いはしみづ
)
に
身
(
み
)
を
灌
(
そゝ
)
がば、あはれ
白魚
(
しらうを
)
に
化
(
くわ
)
しやせんと、そゞろ
胸
(
むね
)
に
手
(
て
)
を
置
(
お
)
きしが。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
其
(
そ
)
の
手
(
て
)
で、
硝子杯
(
コツプ
)
の
白雪
(
しらゆき
)
に、
鷄卵
(
たまご
)
の
蛋黄
(
きみ
)
を
溶
(
と
)
かしたのを、
甘露
(
かんろ
)
を
灌
(
そゝ
)
ぐやうに
飮
(
の
)
まされました。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
道
(
みち
)
は
大畝
(
おほうね
)
りに、
乗上
(
のりあが
)
り
乗下
(
のりさが
)
つて、やがて、
野
(
の
)
は
迫
(
せま
)
り、
山
(
やま
)
来
(
きた
)
り、
巌
(
いはほ
)
近
(
ちか
)
づき、
川
(
かは
)
灌
(
そゝ
)
いで、やつと
砂煙
(
すなけぶり
)
の
中
(
なか
)
を
抜
(
ぬ
)
けたあたりから、
心細
(
こゝろぼそ
)
さが
又
(
また
)
増
(
ま
)
した。
樹
(
き
)
はいま
緑
(
みどり
)
に、
流
(
ながれ
)
は
白
(
しろ
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
横
(
よこ
)
に
二
(
ふた
)
つ
三
(
み
)
つ、
續
(
つゞ
)
いて
木造
(
もくざう
)
の
橋
(
はし
)
が
濡色
(
ぬれいろ
)
に
光
(
ひか
)
つた、
此
(
これ
)
が
旅行案内
(
りよかうあんない
)
で
知
(
し
)
つた
圓山川
(
まるやまがは
)
に
灌
(
そゝ
)
ぐのである。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
水源
(
みなもと
)
を
岩井沼
(
いはゐぬま
)
に
発
(
おこ
)
すと
言
(
い
)
ふ、
浦川
(
うらかは
)
の
流
(
ながれ
)
の
末
(
すゑ
)
が、
広
(
ひろ
)
く
成
(
な
)
つて
海
(
うみ
)
へ
灌
(
そゝ
)
ぐ
処
(
ところ
)
に
近
(
ちか
)
かつた。
旅館
(
りよくわん
)
を
出
(
で
)
てまだいく
程
(
ほど
)
もない
処
(
ところ
)
に——
路
(
みち
)
の
傍
(
そば
)
に、
切立
(
きつた
)
てた、
削
(
けづ
)
つた、
大
(
おほき
)
な
巌
(
いはほ
)
の、
矗々
(
すく
)
と
立
(
た
)
つのを
視
(
み
)
た。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
如何
(
いか
)
なることがあらうも
知
(
し
)
れずと、
目
(
め
)
を
瞑
(
ねむ
)
つて、
行燈
(
あんどう
)
をうしろに
差置
(
さしお
)
き、わなゝき/\
柄杓
(
ひしやく
)
を
取
(
と
)
つて、
埋
(
う
)
もれた
雪
(
ゆき
)
を
拂
(
はら
)
ひながら、カチリとあたる
水
(
みづ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
投
(
な
)
げるやうに
放
(
はな
)
したトタン
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
しか
)
も
刈萱
(
かるかや
)
の
蓑
(
みの
)
いつしかに
露
(
つゆ
)
繁
(
しげ
)
く、
芭蕉
(
ばせを
)
に
灌
(
そゝ
)
ぐ
夜半
(
よは
)
の
雨
(
あめ
)
、やがて
晴
(
は
)
れて
雲
(
くも
)
白
(
しろ
)
く、
芙蓉
(
ふよう
)
に
晝
(
ひる
)
の
蛬
(
こほろぎ
)
鳴
(
な
)
く
時
(
とき
)
、
散
(
ち
)
るとしもあらず
柳
(
やなぎ
)
の
葉
(
は
)
、
斜
(
なゝめ
)
に
簾
(
すだれ
)
を
驚
(
おどろ
)
かせば、
夏痩
(
なつや
)
せに
尚
(
な
)
ほ
美
(
うつく
)
しきが、
轉寢
(
うたゝね
)
の
夢
(
ゆめ
)
より
覺
(
さ
)
めて
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
灌
漢検準1級
部首:⽔
20画
“灌”を含む語句
灌水
灌木
灌木林
道灌山
灌頂
湯灌
灌腸
道灌
灌園
湯灌場買
灌漑水
灌漑専用
道灌山道
灌漑
灌仏会
太田道灌
流灌頂
灌木帯
灌仏
湯灌場
...