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巡査
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じゆんさ
ふりがな文庫
“
巡査
(
じゆんさ
)” の例文
「こんなことでお
前
(
まへ
)
世間
(
せけん
)
が
騷
(
さわ
)
がしくて
仕
(
し
)
やうがないのでね、
私
(
わたし
)
の
處
(
ところ
)
でも
本當
(
ほんたう
)
に
困
(
こま
)
つて
畢
(
しま
)
ふんだよ」
内儀
(
かみ
)
さんは
巡査
(
じゆんさ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
見
(
み
)
てさうして
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
犬
(
いぬ
)
はまたなめた。
其舌
(
そのした
)
の
鹽梅
(
あんばい
)
といつたらない、いやにべろ/\して
頗
(
すこぶ
)
るをかしいので、
見物
(
けんぶつ
)
が
一齊
(
いつせい
)
に
笑
(
わら
)
つた。
巡査
(
じゆんさ
)
も
苦笑
(
にがわらひ
)
をして
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
や、
巡査
(
じゆんさ
)
が
徐々
(
そろ/\
)
と
窓
(
まど
)
の
傍
(
そば
)
を
通
(
とほ
)
つて
行
(
い
)
つた、
怪
(
あや
)
しいぞ、やゝ、
又
(
また
)
誰
(
たれ
)
か
二人
(
ふたり
)
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
に
立留
(
たちとゞま
)
つてゐる、
何故
(
なぜ
)
默
(
だま
)
つてゐるのだらうか?
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
O君は
杖
(
つゑ
)
を
小脇
(
こわき
)
にしたまま、或大きい別荘の裏のコンクリイトの塀に立ち小便をしてゐた。そこへ
近眼鏡
(
きんがんきやう
)
か何かかけた
巡査
(
じゆんさ
)
が
一人
(
ひとり
)
通りかかつた。
O君の新秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
此時
(
このとき
)
二人
(
ふたり
)
の
巡査
(
じゆんさ
)
は
新聞
(
しんぶん
)
を
讀
(
よ
)
んで
居
(
ゐ
)
た。
關羽巡査
(
くわんうじゆんさ
)
は
眼鏡
(
めがね
)
をかけて、
人車
(
じんしや
)
は
上
(
のぼり
)
だからゴロゴロと
徐行
(
じよかう
)
して
居
(
ゐ
)
た。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
動物園のおぢさん「ある
時
(
とき
)
、
白
(
しろ
)
い
夏服
(
なつふく
)
を
着
(
き
)
た
巡査
(
じゆんさ
)
が、
剣
(
けん
)
か
何
(
なん
)
かでこの
虎
(
とら
)
をおどかしたことがありました。それからといふもの
白
(
しろ
)
い
服
(
ふく
)
を
着
(
き
)
た
巡査
(
じゆんさ
)
が
来
(
く
)
ると
怒
(
おこ
)
ります」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
なんかと
突倒
(
つきたふ
)
して、
縄
(
なは
)
から外へ
飛出
(
とびだ
)
し
巡査
(
じゆんさ
)
に
摘
(
つま
)
み
込
(
こ
)
まれる
位
(
くらゐ
)
の事がございますが、
西京
(
さいきやう
)
は誠に
優
(
やさ
)
しい
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
うむ、そんなら
貴樣
(
きさま
)
がこないだ
途中
(
とちう
)
で、
南京米
(
なんきんまい
)
をぬき
盗
(
と
)
つたのを
巡査
(
じゆんさ
)
に
告
(
つ
)
げるがいいかと
言
(
ゆ
)
ふんです
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
はいつも
巡査
(
じゆんさ
)
が
立番
(
たちばん
)
してゐる左手の
石橋
(
いしばし
)
から
淡島
(
あはしま
)
さまの
方
(
はう
)
までがずつと
見透
(
みとほ
)
される
四辻
(
よつゝじ
)
まで歩いて来て、
通
(
とほ
)
りがゝりの人々が
立止
(
たちどま
)
つて
眺
(
なが
)
めるまゝに、自分も
何
(
なん
)
といふ事なく
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
幸
(
さいは
)
ひの
巡査
(
おまわり
)
さまに
家
(
うち
)
まで
見
(
み
)
て
頂
(
いたゞ
)
かば
我々
(
われ/\
)
も
安心
(
あんしん
)
、
此通
(
このとほ
)
りの
子細
(
しさい
)
で
御座
(
ござ
)
ります
故
(
ゆゑ
)
と
筋
(
すぢ
)
をあら/\
折
(
をり
)
からの
巡査
(
じゆんさ
)
に
語
(
かた
)
れば、
職掌
(
しよくしよう
)
がらいざ
送
(
おく
)
らんと
手
(
て
)
を
取
(
と
)
らるゝに、いゑ/\
送
(
おく
)
つて
下
(
くだ
)
さらずとも
歸
(
かへ
)
ります
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
人相
(
にんさう
)
の
惡
(
わる
)
い
余
(
よ
)
と
望生
(
ぼうせい
)
。それが
浴衣
(
ゆかた
)
がけに
草鞋
(
わらじ
)
脚半
(
きやはん
)
、
鎌
(
かま
)
や
萬鍬
(
まんぐわ
)
を
手
(
て
)
に
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
東京
(
とうきやう
)
だと
云
(
い
)
つたり、
又
(
また
)
品川
(
しながは
)
だとも
答
(
こた
)
へる。
怪
(
あや
)
しむのは
道理
(
だうり
)
だ。それが
又
(
また
)
石
(
いし
)
を
掘
(
ほ
)
るといふのだから、一
層
(
そう
)
巡査
(
じゆんさ
)
は
怪
(
あや
)
しんで。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
なりき。
霜夜
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
「
蜀黍粒
(
もろこしつぶ
)
落
(
おつこ
)
つてあんすぞ、さうすつと
此處
(
ここ
)
へ
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けたの
又
(
また
)
何處
(
どこ
)
へか
持
(
も
)
つてつちやつたな」
被害者
(
ひがいしや
)
はいつた。
巡査
(
じゆんさ
)
は
首肯
(
うなづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
中
(
なか
)
には
巡査
(
じゆんさ
)
も
交
(
まじ
)
つたが、
早
(
は
)
や
壕
(
ほり
)
の
向
(
むか
)
ふの
高
(
たか
)
い
石垣
(
いしがき
)
の
上
(
うへ
)
に、
森
(
もり
)
の
枝
(
えだ
)
を
伝
(
つた
)
ふ
躰
(
てい
)
の
雪枝
(
ゆきえ
)
の
姿
(
すがた
)
を、
小
(
ちひ
)
さな
鳥
(
とり
)
に
成
(
な
)
つて、
雲
(
くも
)
に
入
(
い
)
り
行
(
ゆ
)
く、と
視
(
なが
)
めたであらう。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
雨
(
あめ
)
が
次第
(
しだい
)
に
強
(
つよ
)
くなつたので
外面
(
そと
)
の
模樣
(
もやう
)
は
陰鬱
(
いんうつ
)
になるばかり、
車内
(
うち
)
は
退屈
(
たいくつ
)
を
増
(
ま
)
すばかり
眞鶴
(
まなづる
)
の
巡査
(
じゆんさ
)
がとう/\
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
軒下
(
のきした
)
に
縄張
(
なはば
)
りがいたしてございます
此
(
こ
)
の
中
(
うち
)
に
拝観人
(
はいくわんにん
)
は
皆
(
みな
)
立
(
たつ
)
て
拝
(
はい
)
しますので、
京都
(
きやうと
)
は
東京
(
とうきやう
)
と
違
(
ちが
)
つて
人気
(
にんき
)
は誠に
穏
(
おだ
)
やかでございまして、
巡査
(
じゆんさ
)
のいふ事を
能
(
よ
)
く守り、
中々
(
なか/\
)
縄
(
なは
)
の外へは出ません。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
や、
憲兵
(
けんぺい
)
に
遇
(
あ
)
ひでもすると
故
(
わざ
)
と
平氣
(
へいき
)
を
粧
(
よそほ
)
ふとして、
微笑
(
びせう
)
して
見
(
み
)
たり、
口笛
(
くちぶえ
)
を
吹
(
ふ
)
いて
見
(
み
)
たりする。
如何
(
いか
)
なる
晩
(
ばん
)
でも
彼
(
かれ
)
は
拘引
(
こういん
)
されるのを
待
(
ま
)
ち
構
(
かま
)
へてゐぬ
時
(
とき
)
とては
無
(
な
)
い。
其
(
そ
)
れが
爲
(
ため
)
に
終夜
(
よつぴて
)
眠
(
ねむ
)
られぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
何
(
なに
)
とかしけん
横町
(
よこてう
)
の
角
(
かど
)
にて
巡査
(
じゆんさ
)
の
手
(
て
)
をば
振
(
ふり
)
はなして一
目散
(
もくさん
)
に
逃
(
に
)
げぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
はいよ/\
怪
(
あや
)
しみながら。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其
(
そ
)
の
以前
(
いぜん
)
から
勘次
(
かんじ
)
は
秋
(
あき
)
になれば
掛稻
(
かけいね
)
を
盜
(
ぬす
)
むとかいふ
蔭口
(
かげぐち
)
を
利
(
き
)
かれて
巡査
(
じゆんさ
)
の
手帖
(
ててふ
)
にも
載
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだといふやうなことがいはれて
居
(
ゐ
)
たのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
迷兒
(
まひご
)
は
悲
(
かなし
)
さが
充滿
(
いつぱい
)
なので、そんなことには
氣
(
き
)
がつきやしないんだらう、
巡査
(
じゆんさ
)
にすかされて、
泣
(
な
)
いちやあ
母樣
(
おつかさん
)
が
來
(
き
)
てくれないのとばかり
思
(
おも
)
ひ
込
(
こ
)
んだので
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
巡査
(
じゆんさ
)
は
一
(
いつ
)
ぷく
點火
(
つけ
)
てマツチを
義母
(
おつかさん
)
に
返
(
かへ
)
すと
義母
(
おつかさん
)
は
生眞面目
(
きまじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、それを
受
(
うけ
)
取つて
自身
(
じしん
)
も
煙草
(
たばこ
)
を
喫
(
す
)
いはじめた。
別
(
べつ
)
に
海洋
(
かいやう
)
の
絶景
(
ぜつけい
)
を
眺
(
なが
)
めやうともせられない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
唯
(
たゞ
)
軒下
(
のきした
)
を
行
(
ゆき
)
かよふ
夜行
(
やこう
)
の
巡査
(
じゆんさ
)
の
靴音
(
くつおと
)
のみ
高
(
たか
)
かりき。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
、
唖然
(
あぜん
)
として。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
無理
(
むり
)
に
堪
(
こら
)
へてうしろを
振返
(
ふりかへ
)
つて
見
(
み
)
ようといふ
元氣
(
げんき
)
もないが、むず/\するので
考
(
かんが
)
へるやうに、
小首
(
こくび
)
をふつて、
促
(
うなが
)
す
處
(
ところ
)
ある
如
(
ごと
)
く、はれぼつたい
眼
(
め
)
で、
巡査
(
じゆんさ
)
を
見上
(
みあ
)
げた。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
船蟲
(
ふなむし
)
が
群
(
むら
)
がつて
往來
(
わうらい
)
を
驅
(
か
)
けまはるのも、
工場
(
こうぢやう
)
の
煙突
(
えんとつ
)
の
烟
(
けむり
)
が
遙
(
はる
)
かに
見
(
み
)
えるのも、
洲崎
(
すさき
)
へ
通
(
かよ
)
ふ
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
がかたまつて
響
(
ひゞ
)
くのも、
二日
(
ふつか
)
おき
三日
(
みつか
)
置
(
お
)
きに
思出
(
おもひだ
)
したやうに
巡査
(
じゆんさ
)
が
入
(
はひ
)
るのも
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
で、
宿
(
やど
)
の
了見
(
れうけん
)
ばかりで
電報
(
でんぱう
)
を
打
(
う
)
つた、と
見
(
み
)
えて
其処
(
そこ
)
で
出逢
(
であ
)
つた
一群
(
いちぐん
)
の
内
(
うち
)
には、お
浦
(
うら
)
の
親類
(
しんるゐ
)
が
二人
(
ふたり
)
も
交
(
まざ
)
つた、……
此
(
こ
)
の
中
(
なか
)
に
居
(
ゐ
)
ない
巡査
(
じゆんさ
)
などは、
同
(
おな
)
じ
目的
(
もくてき
)
で、
別
(
べつ
)
の
方面
(
はうめん
)
に
向
(
むか
)
つて
居
(
ゐ
)
るらしい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
己
(
おれ
)
が
見着
(
みつ
)
けて
持
(
も
)
つて
帰
(
かへ
)
る、
死骸
(
しがい
)
の
来
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つて
居
(
を
)
れ。』と
睨
(
にら
)
みつけて
廊下
(
らうか
)
を
蹴立
(
けた
)
てゝ
出
(
で
)
た——
帳場
(
ちやうば
)
に
多人数
(
たにんず
)
寄合
(
よりあ
)
つて、
草鞋穿
(
わらぢばき
)
の
巡査
(
じゆんさ
)
が
一人
(
ひとり
)
、
框
(
かまち
)
に
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
たが、
矢張
(
やつぱり
)
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
に
就
(
つ
)
いてらしい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“巡査”の意味
《名詞》
巡査(じゅんさ)
警察官の階級で最下位のもの。
(出典:Wiktionary)
“巡査”の解説
巡査(じゅんさ、英称: Police Officer、旧英称: Patrolman)は、警察法第62条に規定される日本の警察官の最下位の階級。
(出典:Wikipedia)
巡
常用漢字
中学
部首:⼮
6画
査
常用漢字
小5
部首:⽊
9画
“巡査”で始まる語句
巡査様