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出
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いだ
ふりがな文庫
“
出
(
いだ
)” の例文
いずれもその
怪
(
あやし
)
き物の姿を見ざる趣なり。あとの三羽の烏出でて輪に加わる頃より、画工全く立上り、我を忘れたる
状
(
さま
)
して踊り
出
(
いだ
)
す。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は明和二年錦絵発明の
後
(
のち
)
、板刻の技術の漸く進歩するに従ひ次第に背景を綿密ならしめ、河流、庭園、海浜等の風景を描き
出
(
いだ
)
しぬ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
明月記は千
写
(
しや
)
百
摹
(
も
)
の書なれば七は六の
誤
(
あやまり
)
としても氷室を
出
(
いで
)
し六月の氷
朝
(
あした
)
を
待
(
まつ
)
べからず。
盖
(
けだし
)
貢献
(
こうけん
)
の後
氷室守
(
ひむろもり
)
が私に
出
(
いだ
)
すもしるべからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
内
(
うち
)
より
明
(
あ
)
けて
面
(
おもて
)
を
出
(
いだ
)
すは
見違
(
みちが
)
へねども
昔
(
むかし
)
は
殘
(
のこ
)
らぬ
芳之助
(
よしのすけ
)
の
母
(
はゝ
)
が
姿
(
すがた
)
なり
待
(
ま
)
つ
人
(
ひと
)
ならで
待
(
ま
)
たぬ
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らず
佇
(
たゝず
)
むかげに
驚
(
おどろ
)
かされて
物
(
もの
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
却
(
かえっ
)
て口きゝ玉うにも物柔かく、
御手水
(
おちょうず
)
の
温湯
(
ぬるゆ
)
椽側
(
えんがわ
)
に
持
(
もっ
)
て参り、
楊枝
(
ようじ
)
の房少しむしりて塩
一小皿
(
ひとこざら
)
と共に
塗盆
(
ぬりぼん
)
に
載
(
の
)
せ
出
(
いだ
)
す
僅計
(
わずかばかり
)
の事をさえ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「今もネ、花ちやん」と丸井老人は真面目顔「例の
芸妓殺
(
げいしやころし
)
——
小米
(
こよね
)
の一件に
就
(
つい
)
て先生に伺つて居た所なんだ」と言ひつゝ
盃
(
さかづき
)
差し
出
(
いだ
)
す
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
疑ひもなく「お夏」は巣林子の想中より生み
出
(
いだ
)
せる女主人公中にて尤も自然に近き者なり、又た尤も美妙なる霊韻に富める者なり。
「歌念仏」を読みて
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
さすがに
憚
(
はばか
)
るところなきにあらねば、「さきの怪しき笛の音は誰が
出
(
いだ
)
ししか知りてやおはする、」と
僅
(
わずか
)
にいふに、男爵こなたに向きて
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
この
婦
(
おんな
)
の日頃ねんじ
奉
(
たてま
)
つる観音出でて僧と
現
(
げん
)
じ、
亡婦
(
ぼうふ
)
の腹より赤子を
出
(
いだ
)
し、あたりの
賤
(
しず
)
の
女
(
め
)
にあづけ、飴をもつて養育させたまひけり。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
其証拠とも云う
可
(
べ
)
きは寝床の用意既に整い、寝巻及び肌着ともに寝台の
傍
(
わき
)
に
出
(
いだ
)
しあり
猶
(
な
)
お
枕頭
(
まくらもと
)
なる
小卓
(
ていぶる
)
の上には
寝際
(
ねぎわ
)
に
飲
(
のま
)
ん為なるべく
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
離れて大に暖かみを覺ふ昨日車中より見たる畑の麥はわづかに穗を
出
(
いだ
)
したるのみなりしが
今日
(
こんにち
)
馬上に見れば風に波寄る程に伸びたり山を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
微
(
かす
)
かなる
墨痕
(
ぼっこん
)
のうちに、光明の一
炬
(
きょ
)
を点じ得て、点じ得たる
道火
(
どうか
)
を解脱の方便門より
担
(
にな
)
い
出
(
いだ
)
して暗黒世界を
遍照
(
へんじょう
)
せんがためである。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もと南陽の一耕夫、身のほどを知らず、
天渾
(
てんこん
)
の数をわきまえず、みだりに
師
(
いくさ
)
を
出
(
いだ
)
して、わが平和の民を苦しむることの何ぞ
屡〻
(
しばしば
)
なるや。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
驚きたる武男がつづいて走り
出
(
いだ
)
せる時、清人はすでに六七間の距離に迫りて、
右手
(
めて
)
は上がり、短銃響き、細長なる一人はどうと倒れぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
吾等
(
われ/\
)
を
此
(
この
)
危難
(
きなん
)
から
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
す
事
(
こと
)
は、
大佐
(
たいさ
)
の
智惠
(
ちゑ
)
でも
迚
(
とて
)
も
及
(
およ
)
ばぬのであらうと、
私
(
わたくし
)
は
深
(
ふか
)
く
心
(
こゝろ
)
に
决
(
けつ
)
したが、
今
(
いま
)
の
塲合
(
ばあひ
)
だから
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
はない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
人々出合ひて
打騒
(
うちさわ
)
ぐ
比
(
ころほひ
)
には、火元の建物の大半は烈火となりて、土蔵の窓々より
焔
(
ほのほ
)
を
出
(
いだ
)
し、はや
如何
(
いか
)
にとも為んやうあらざるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
闔廬
(
かふろ
)
曰
(
いは
)
く、『
試
(
こころ
)
みに
婦人
(
ふじん
)
を
以
(
もつ
)
てす
可
(
べ
)
きか』と。
曰
(
いは
)
く、『
可
(
か
)
なり』と。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
之
(
これ
)
を
許
(
ゆる
)
す。
宮中
(
きうちう
)
の
美女
(
びぢよ
)
を
出
(
いだ
)
し、百八十
人
(
にん
)
を
得
(
え
)
たり。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
手はそのまま垂らしても好い。(フロックコオトの上着を脱いで
床
(
ゆか
)
の上に
投
(
ほう
)
り
出
(
いだ
)
す。娘は姿勢を保ちいる。画家は為事を続く。)
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
いかんせん昔おもえば見ず知らずとこれもまた寝心わるく
諦
(
あきら
)
めていつぞや聞き流した誰やらの異見をその時初めて
肝
(
きも
)
のなかから探り
出
(
いだ
)
しぬ
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
焼けたり流れたりしたのが三十七万八千、死者十一万四千、負傷者十一万五千を
出
(
いだ
)
し、損害総額百一億円と計上されています。
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「
失主狗
(
はなれいぬ
)
にて思ふに任せねど、心ばかりの薬礼なり。
願
(
ねがわ
)
くは納め給へ」ト、彼の豆滓を差し
出
(
いだ
)
せば。朱目も喜びてこれを納め。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
致し
左
(
と
)
に
右
(
かく
)
宜敷計らひ候はん初瀬留樣にも
此程
(
このほど
)
は日毎に
御噂
(
おうはさ
)
ばかりなりと
無理
(
むり
)
に手を取り
其邊
(
そのあた
)
りなる茶屋へ
伴
(
ともな
)
ひ
酒
(
さけ
)
肴
(
さかな
)
など
出
(
いだ
)
させて種々
馳走
(
ちそう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
及び賞讃すべき犠牲的精神を
以
(
もつ
)
て子女を育て
上
(
あげ
)
る所の慈母を見
出
(
いだ
)
すと云ふ事は
凡
(
すべ
)
て
此
(
この
)
単純なる階級の間により多くあるのです。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
私は計らずも故正岡先生と呉先生との精神上芸術上のこの交渉を見
出
(
いだ
)
して、不思議な因縁のつらなりに感動したのであったことを今想起する。
呉秀三先生
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
神に召し
出
(
いだ
)
されるとは、神の使命を託せられることであります。神の使命を託せらるる者は「神の
僕
(
しもべ
)
」といい、また「神の子」とも言われる。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
其使用は面部は只眼を
出
(
いだ
)
すのみ、厚き木綿にて巻き
二重
(
ふたえ
)
とし、頸部も同じ薄藍色木綿の筒袖にて少しも隙無き様にして、且つ体と密着せしむ。
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
研究せざれば無用の
冗費
(
じょうひ
)
のみ
累
(
かさ
)
なりて人は
空
(
むな
)
しく金銭を浪費するのみ。主人の中川新式の火鉢とスープ鍋を客の前に
出
(
いだ
)
さしめ
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
其中に、一円の金貨が六ツか八ツも
有升
(
ありまし
)
たがお
祖父
(
ぢい
)
さまは
軈
(
やが
)
て其
一
(
ひとつ
)
をとり
出
(
いだ
)
して麗々とわたしの手の
掌
(
ひら
)
へ
戴
(
のせ
)
て
下
(
くださ
)
つた時、矢張
冗談
(
じようだん
)
かと思ひ
升
(
まし
)
た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
その
天稟
(
てんぴん
)
の能力なるものは、あたかも土の中に埋れる種の如く、
早晩
(
いつか
)
萌芽を
出
(
いだ
)
すの性質は天然自然に備えたるものなり。
家庭習慣の教えを論ず
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
夜毎に
更闌
(
かうた
)
けて人音も静まる頃となれば、この少年はひそかに町はづれの非人小屋を脱け
出
(
いだ
)
いて、月を踏んでは住み馴れた「さんた・るちや」へ
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その例には女子教育家であって
度度
(
たびたび
)
女子問題に御説を
出
(
いだ
)
される
三輪田元道
(
みわたもとみち
)
先生などを引くのが都合が宜しいと存じます。
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
糸につれて唄い
出
(
いだ
)
す声は、岩間に
咽
(
むせ
)
ぶ水を抑えて、巧みに流す
生田
(
いくた
)
の
一節
(
ひとふし
)
、客はまたさらに心を動かしてか、煙草をよそに思わずそなたを見上げぬ。
書記官
(新字新仮名)
/
川上眉山
(著)
お瀧どのが一体逃去ったる義で御座り奉つり
候
(
そろ
)
、茂之助さんが大金を
出
(
いだ
)
して身請に及び、
斯
(
かゝ
)
る処の一軒の家まで求め
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
尤
(
もっと
)
も
父
(
ちち
)
は
時
(
とき
)
の
帝
(
みかど
)
から
召
(
め
)
し
出
(
いだ
)
され、いつもお
側
(
そば
)
に
仕
(
つか
)
える
身
(
み
)
とて、
一年
(
いちねん
)
の
大部
(
だいぶ
)
は
不在勝
(
るすが
)
ち、
国元
(
くにもと
)
にはただ
女
(
おんな
)
小供
(
こども
)
が
残
(
のこ
)
って
居
(
い
)
るばかりでございました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
が、あの男が家へ帰って「希臘彫刻手記」と原稿紙と弁当とを見
出
(
いだ
)
して、一体それを何にするであろうかと思った。
出世
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
彼はこれ等の多くを散文にものしたが、天成の詩人たる彼が詩歌に第一の新聲を
出
(
いだ
)
すに
難
(
かた
)
んじたとは運命の戯謔か、——悲痛の感に堪へないのである。
新しき声
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
先づ饅頭笠にて汚水を
酌
(
く
)
み
出
(
いだ
)
し、
更
(
さら
)
に
新鮮
(
しんせん
)
なる温泉を
湛
(
たた
)
ゆ、温
高
(
たか
)
き為め冷水を
調合
(
てうごう
)
するに又
笠
(
かさ
)
を
用
(
もち
)
ゆ、笠為に
傷
(
いた
)
むもの
多
(
おほ
)
し、抑此日や
探検
(
たんけん
)
の初日にして
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
彼の地の劇界で、この極東の、たった一人しかなかった最初の女優に、
梨花
(
りか
)
の雨に悩んだような
風情
(
ふぜい
)
を見
出
(
いだ
)
して、どんなに驚異の眼を見張ったであろう。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
かしこに
軍
(
いくさ
)
を起す狼どもの
敵
(
あだ
)
、
羔
(
こひつじ
)
としてわが眠りゐし處——より我を
閉
(
し
)
め
出
(
いだ
)
すその殘忍に勝つこともあらば —六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「これを」と
出
(
いだ
)
した名刺には五号活字で岡本
誠夫
(
せいふ
)
としてあるばかり、何の肩書もない。受付はそれを受取り急いで二階に上って
去
(
い
)
ったが間もなく降りて来て
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
採鉱溶鉱より運搬に至るまでの光景
仔細
(
しさい
)
に写し
出
(
いだ
)
して目
覩
(
み
)
るがごとし。ただに題目の新奇なるのみならず、その叙述の
巧
(
たくみ
)
なる、実に『万葉』以後の手際なり。
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
或いは誰かに
抱
(
だ
)
き
起
(
お
)
こされ、または室より
突
(
つ
)
き
出
(
いだ
)
さるることもあり。およそ静かに眠ることを許さぬなり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
と
姫
(
ひめ
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
さんため、
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
にて
參
(
まゐ
)
りしは、
窃
(
ひそか
)
に
庵室
(
いほり
)
にかくまひおき、
後日
(
ごじつ
)
機
(
をり
)
を
見
(
み
)
て、ロミオへ
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
けん
存念
(
ぞんねん
)
、
然
(
しか
)
るに
參
(
まゐ
)
り
見
(
み
)
れば、
姫
(
ひめ
)
の
目覺
(
めざ
)
むる
少
(
すこ
)
しき
前方
(
まへかた
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
兎狩のとき争論あり、御抱え武芸者
仁藤昂軒
(
にとうこうけん
)
(名は五郎太夫、生国
常陸
(
ひたち
)
)儀、御側小姓加納平兵衛を斬って退散。加納は即死、御帰城とともに討手のこと仰せ
出
(
いだ
)
さる。
ひとごろし
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
をぢは我をも
驢背
(
ろはい
)
に抱き上げたるに、かの童は後より一鞭加へて驅け
出
(
いだ
)
させつ。途すがらをぢは、いつもの厭はしきさまに
賺
(
すか
)
し慰めき。見よ吾兒。よき驢にあらずや。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
二人の狂人を今日
出
(
いだ
)
すまでには、もう幾年も前から、目にこそ見えね準備されていたのである。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
鼠色の
御召縮緬
(
おめしちりめん
)
に黄柄茶の糸を以て細く小さく碁盤格子を織
出
(
いだ
)
したる上着、……帯は古風な
本国織
(
ほんごくおり
)
に紺
博多
(
はかた
)
の
独鈷
(
とっこ
)
なし媚茶の二本筋を織たるとを腹合せに縫ひたるを結び
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
一、異国船万一にも内海へ乗り入れ、非常の注進これあり候節は、老中より
八代洲河岸
(
やしろすがし
)
火消し役へ相達し、同所にて平日の出火に紛れざるよう早鐘うち
出
(
いだ
)
し申すべきこと。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
以て
権門勢家
(
けんもんせいか
)
の
令閨
(
れいけい
)
となる者を養うべきも、中流以下の家政を取るの賢婦人を
出
(
いだ
)
すに足らず。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
……ふと心づきて画工の方を見やれば、あな
訝
(
いぶ
)
かし、画工は大息つきて一つところを馳せめぐりたり。……その
気色
(
けしき
)
たゞならず覚えければ、われも立ちあがりて泣き
出
(
いだ
)
しつ。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“出”を含む語句
出入
出来
出会
出立
外出
出來
出會
露出
思出
出発
湧出
出端
申出
言出
突出
目出度
出逢
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生出
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