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考
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かんがへ
ふりがな文庫
“
考
(
かんがへ
)” の例文
草花
(
さうくわ
)
も蝶に化する事
本草
(
ほんざう
)
にも見えたり。蝶の
和訓
(
わくん
)
をかはひらこといふは
新撰字鏡
(
しんせんじきやう
)
にも見えたれど、さかべつたうといふ
名義
(
みやうぎ
)
は
未
(
いまだ
)
考
(
かんがへ
)
ず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふ
氣樂
(
きらく
)
な
考
(
かんがへ
)
で、
參禪
(
さんぜん
)
してゐる
人
(
ひと
)
もあると
思
(
おも
)
ふと、
宗助
(
そうすけ
)
も
多少
(
たせう
)
は
寛
(
くつ
)
ろいだ。けれども三
人
(
にん
)
が
分
(
わか
)
れ/\に
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
に
入
(
はひ
)
る
時
(
とき
)
、
宜道
(
ぎだう
)
が
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
例
(
たと
)
へば
隅
(
すみ
)
の
別室
(
べつしつ
)
を
藥局
(
やくきよく
)
に
當
(
あ
)
てやうと
云
(
い
)
ふには、
私
(
わたくし
)
の
考
(
かんがへ
)
では、
極
(
ご
)
く
少額
(
せうがく
)
に
見積
(
みつも
)
つても五百
圓
(
ゑん
)
は
入
(
い
)
りませう、
然
(
しか
)
し
餘
(
あま
)
り
不生産的
(
ふせいさんてき
)
な
費用
(
ひよう
)
です。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
一同
(
いちどう
)
は
詮方
(
せんかた
)
なく
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
に
皈
(
かへ
)
つたが、
全
(
まつた
)
く
火
(
ひ
)
の
消
(
き
)
えた
後
(
あと
)
のやうに、
淋
(
さび
)
しく
心細
(
こゝろぼそ
)
い
光景
(
くわうけい
)
。
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は
默然
(
もくねん
)
として
深
(
ふか
)
く
考
(
かんがへ
)
に
沈
(
しづ
)
んだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此意味における専用語の意味を説明すると共に、発展の路において、経て来た異なる意味の用ゐ方をも、示したい
考
(
かんがへ
)
である。
和歌批判の範疇
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
さてまた此大したお金を何ぞ
善
(
よ
)
いことに
遣
(
つか
)
ひ
度
(
たい
)
と思ふにつけ、さき/\の
考
(
かんがへ
)
が胸の
中
(
うち
)
に浮んで来
升
(
まし
)
たが、
何
(
いづ
)
れも夢か幻の
様
(
やう
)
な
空
(
くう
)
な考へでした。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
人々は平八郎に
迫
(
せま
)
つて
所存
(
しよぞん
)
を問うたが、
只
(
たゞ
)
「いづれ
免
(
まぬか
)
れぬ身ながら、少し
考
(
かんがへ
)
がある」とばかり云つて、打ち明けない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
我が家に歸り
熟々
(
つく/″\
)
考
(
かんがへ
)
けるに
若
(
もし
)
返濟
(
へんさい
)
せぬならば明日又々明長屋へ入れらるべし如何致したれば宜しからんと
困
(
こま
)
り居るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私たちは、そんなきたない
考
(
かんがへ
)
から出立したのではありません、金なぞは一さいもらはない条件ならばおひきうけしますと、二人はふりかへつて言ひました。
パナマ運河を開いた話
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
(中略)向ふ三四年間は或程度までの金を作る為め雇人として働き、その間は多少読書もし、至つて平静(今までは余りに落付かなかつた)な生活を送る
考
(
かんがへ
)
に候。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
第九期まで有つて十期の無いのは
甚
(
はなは
)
だ
勘定
(
かんじやう
)
が悪いから、
是非
(
ぜひ
)
第十期を
造
(
つく
)
りたいと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
も有るので
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
懷
(
ふところ
)
で
眠
(
ねむ
)
つた
與吉
(
よきち
)
を
騷
(
さわ
)
がすまいとしては
足
(
あし
)
の
痺
(
しび
)
れるので
幾度
(
いくど
)
か
身體
(
からだ
)
をもぢ/\
動
(
うご
)
かした。
漸
(
やうや
)
く
風呂
(
ふろ
)
の
明
(
あ
)
いた
時
(
とき
)
はお
品
(
しな
)
は
待遠
(
まちどほ
)
であつたので
前後
(
ぜんご
)
の
考
(
かんがへ
)
もなく
急
(
いそ
)
いで
衣物
(
きもの
)
をとつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
避
(
さ
)
けられるならば
避
(
さ
)
けるが
宜
(
よろ
)
しいと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
からして、
短期期限附
(
たんききげんつき
)
の
金解禁
(
きんかいきん
)
を
發表
(
はつぺう
)
したのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
思
(
おも
)
ひなしか一ツ一ツ
伸縮
(
のびちゞみ
)
をするやうなのを
見
(
み
)
るから
気
(
き
)
が
遠
(
とほ
)
くなつて、
其時
(
そのとき
)
不思議
(
ふしぎ
)
な
考
(
かんがへ
)
が
起
(
お
)
きた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたくし
)
の
考
(
かんがへ
)
では
今日
(
こんにち
)
學生
(
がくせい
)
に
物
(
もの
)
を
教
(
をし
)
ゆるにしても、一
度
(
ど
)
教
(
をし
)
へて
忘
(
わす
)
れた
處
(
ところ
)
があれば、
再度
(
さいど
)
教
(
をし
)
へる、
又
(
また
)
忘
(
わす
)
れた
所
(
ところ
)
があれば
又
(
また
)
教
(
をし
)
へるといふやうな
教授法
(
けうじゆはふ
)
では
中々
(
なか/\
)
其
(
そ
)
の
成効
(
せいかう
)
が
覺束
(
おぼつか
)
ないと
思
(
おも
)
ひます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
外国語で自分の
考
(
かんがへ
)
をのべたとか、創作をしたとかいふのは随分西洋にもあるが、私は寡聞にして、まだ自国のものを他国語に訳したといふ例を、外国の文学上で耳にした事がない。
翻訳製造株式会社
(新字旧仮名)
/
戸川秋骨
(著)
肥つた男はたゞころげるだけで、
怪我
(
けが
)
もしないで、得ばかりしてゐるんです。こんどは何かよい工夫はないものかと、いろいろ相談しました。がどうも、うまい
考
(
かんがへ
)
がうかびません。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
こんな宿命的な
考
(
かんがへ
)
にも誘はれた。私は急に
老人
(
としより
)
じみた心持を
懐
(
いだ
)
くやうになつた。
愛は、力は土より
(新字旧仮名)
/
中沢臨川
(著)
『自然らしさを持つてゐない人は、芸術家になるといふやうな
考
(
かんがへ
)
を持つな』と。
小説新論
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
「しかし、その時わたしは自分の
考
(
かんがへ
)
が、あやまつてゐるのが解りました。」
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
左樣
(
さう
)
いふて
呉
(
く
)
れねば
嬉
(
うれ
)
しう
無
(
な
)
い、
流石
(
さすが
)
は
男
(
をとこ
)
一
疋
(
ぴき
)
、その
位
(
くらゐ
)
の
考
(
かんがへ
)
は
持
(
も
)
つて
居
(
い
)
て
呉
(
く
)
れるであらう、
成
(
な
)
るほど
成
(
な
)
るほどと
面白
(
おもしろ
)
くも
無
(
な
)
い
默頭
(
うなづき
)
やうを
爲
(
す
)
る
憎
(
に
)
くさ、
美尾
(
みを
)
は
母
(
かゝ
)
さん
其
(
その
)
やうな
事
(
こと
)
は
言
(
い
)
ふて
下
(
くだ
)
さりますな
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今から
考
(
かんがへ
)
ればよくもあんな事が出来たものだ。
学生時代の久米正雄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
然
(
しか
)
るに
言
(
い
)
はうと
云
(
い
)
ふ
望
(
のぞみ
)
は、
終
(
つひ
)
に
消
(
き
)
えず
忽
(
たちまち
)
にして
總
(
すべて
)
の
考
(
かんがへ
)
を
壓去
(
あつしさ
)
つて、
此度
(
こんど
)
は
思
(
おも
)
ふ
存分
(
ぞんぶん
)
、
熱切
(
ねつせつ
)
に、
夢中
(
むちゆう
)
の
有樣
(
ありさま
)
で、
言
(
ことば
)
が
迸
(
ほとばし
)
り
出
(
で
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
着物
(
きもの
)
は
安
(
やす
)
さんの
古
(
ふる
)
いのや、
貴方
(
あなた
)
のを
直
(
なほ
)
して
上
(
あ
)
げたら、
何
(
ど
)
うかなるでせう」と
御米
(
およね
)
が
云
(
い
)
ひ
添
(
そ
)
へた。
實
(
じつ
)
は
宗助
(
そうすけ
)
にも
斯
(
こ
)
んな
考
(
かんがへ
)
が、
多少
(
たせう
)
頭
(
あたま
)
に
浮
(
う
)
かんで
居
(
ゐ
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此處
(
こゝ
)
は
地球上
(
ちきゆうじやう
)
の
何
(
いづ
)
れの
邊
(
へん
)
に
當
(
あた
)
つて
居
(
を
)
るだらうと、
二人
(
ふたり
)
は
首
(
くび
)
を
捻
(
ひね
)
つて
見
(
み
)
たが
少
(
すこ
)
しも
分
(
わか
)
らない。
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
考
(
かんがへ
)
では。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
いや
先刻
(
せんこく
)
考
(
かんがへ
)
があるとは云つたが、別にかうと
極
(
き
)
まつた事ではない。お前方二人は格別の間柄だから話して聞かせる。
己
(
おれ
)
は今暫く世の
成行
(
なりゆき
)
を見てゐようと思ふ。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
私は始めてホツト息をつき、
下駄
(
げた
)
はいづれ
其中
(
そのうち
)
に買はうと自分ながら気安めな
考
(
かんがへ
)
をして居り升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
あの
辺
(
あたり
)
へ、
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
鐘
(
かね
)
が
響
(
ひゞ
)
いたら、
姿
(
すがた
)
が
近
(
ちか
)
く
戻
(
もど
)
るのだらう、——と
誰
(
た
)
が
言
(
い
)
ふともなく
自分
(
じぶん
)
で
安心
(
あんしん
)
して、
益々
(
ます/\
)
以前
(
もと
)
の
考
(
かんがへ
)
に
耽
(
ふけ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、
榾
(
ほだ
)
を
焚
(
た
)
くか、
炭
(
すみ
)
を
焼
(
や
)
くか、
谷間
(
たにま
)
に、
彼方此方
(
かなたこなた
)
、ひら/\
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夙
(
かね
)
て
硯友社
(
けんいうしや
)
の
年代記
(
ねんだいき
)
を作つて見やうと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
を
有
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るのでありますが、書いた物は
散佚
(
さんゐつ
)
して
了
(
しま
)
ふし、
或
(
あるひ
)
は
記憶
(
きおく
)
から消え去つて
了
(
しま
)
つた事実などが多い
為
(
ため
)
に、
迚
(
とて
)
も自分
一人
(
ひとり
)
で
筆
(
ふで
)
を
執
(
と
)
るのでは
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
到底徹底した
考
(
かんがへ
)
を持つことは出来ないものである。
スケツチ
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
買
(
か
)
つて
行
(
い
)
つて
遣
(
や
)
らうかといふ
氣
(
き
)
が
一寸
(
ちよつと
)
起
(
おこ
)
るや
否
(
いな
)
や、そりや五六
年前
(
ねんぜん
)
の
事
(
こと
)
だと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
が
後
(
あと
)
から
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て、
折角
(
せつかく
)
心持
(
こゝろもち
)
の
好
(
い
)
い
思
(
おも
)
ひ
付
(
つき
)
をすぐ
揉
(
も
)
み
消
(
け
)
して
仕舞
(
しま
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
恁
(
か
)
くまでも
昨日
(
きのふ
)
の
奇
(
く
)
しき
懊惱
(
なやみ
)
が
自分
(
じぶん
)
から
離
(
はな
)
れぬとして
見
(
み
)
れば、
何
(
なに
)
か
譯
(
わけ
)
があるのである、さなくて
此
(
こ
)
の
忌
(
いま
)
はしい
考
(
かんがへ
)
が
這麼
(
こんな
)
に
執念
(
しふね
)
く
自分
(
じぶん
)
に
着纒
(
つきまと
)
ふてゐる
譯
(
わけ
)
は
無
(
な
)
いと。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
併
(
しか
)
し一歩々々危険な境に向つて進むのだと云ふ
考
(
かんがへ
)
が念頭を去らぬので、先に立つて行く養父の背を望んで、驚異の情の次第に加はるのを禁ずることが出来ない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
果
(
はて
)
は
艇舷
(
ふなべり
)
の
材木
(
ざいもく
)
でも
打碎
(
うちくだ
)
いて、
粉
(
こ
)
にして
飮
(
の
)
まんかとまで、
馬鹿
(
ばか
)
な
考
(
かんがへ
)
も
起
(
おこ
)
つた
程
(
ほど
)
で、
遂
(
つひ
)
に
日
(
ひ
)
は
暮
(
く
)
れ、
船底
(
ふなぞこ
)
を
枕
(
まくら
)
に
横
(
よこたは
)
つたが、
其
(
その
)
夜
(
よ
)
は
空腹
(
くうふく
)
の
爲
(
ため
)
に
終夜
(
しうや
)
眠
(
ねむ
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
なかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
母は思ひがけなくはいつた邪魔ものを、どうかして放りださうと思ふより
他
(
ほか
)
の
考
(
かんがへ
)
もなく
鼻で鱒を釣つた話(実事)
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
取留
(
とりと
)
めのない
考
(
かんがへ
)
が
浮
(
うか
)
んだのも
人
(
ひと
)
が
知死期
(
ちしご
)
に
近
(
ちかづ
)
いたからだと
弗
(
ふ
)
と
気
(
き
)
が
着
(
つ
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
三千代
(
みちよ
)
さん。どうです、
私
(
わたし
)
の
考
(
かんがへ
)
は。随分
呑気
(
のんき
)
で
宜
(
い
)
いでせう。賛成しませんか」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
考
常用漢字
小2
部首:⽼
6画
“考”を含む語句
考慮
思考
勘考
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