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勇
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ゆう
ふりがな文庫
“
勇
(
ゆう
)” の例文
勇
(
ゆう
)
ちゃんは、それから
毎晩
(
まいばん
)
のように
物干
(
ものほ
)
し
台
(
だい
)
に
上
(
あ
)
がって、
青
(
あお
)
い
夜
(
よる
)
の
空
(
そら
)
をながめながら、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
や、
少年
(
しょうねん
)
のことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
していました。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勇
(
ゆう
)
すなわち
徳
(
とく
)
、
徳
(
とく
)
すなわち
勇
(
ゆう
)
と考えられていた。かかる時代にはよしや動物性が混じ、
匹夫
(
ひっぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
以上に
昇
(
のぼ
)
らずとも、それが
尊
(
とうと
)
かった。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
しかし、
一
(
いち
)
自動車
(
じどうしや
)
の
手負
(
ておひ
)
如
(
ごと
)
きは、ものの
數
(
かず
)
でもない、
戰
(
たゝか
)
へば
勝
(
か
)
つ
驕將
(
けうしやう
)
は、
此
(
こ
)
の
張中
(
ちやうちう
)
の
説
(
せつ
)
を
容
(
い
)
れなかつた。
勇
(
ゆう
)
なり、また
賢
(
けん
)
なるかな。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
直
(
ただ
)
ちに特別捜査隊を編成して、それに
秘策
(
ひさく
)
を
授
(
さず
)
けて出発させた。そして彼は
勇
(
ゆう
)
を
鼓
(
こ
)
して、単身、青竜王の探偵事務所を訪ねた。——
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
近所
(
きんじよ
)
の
子供
(
こども
)
の
中
(
なか
)
で、
遊
(
あそ
)
んで
氣
(
き
)
の
置
(
お
)
けないのは、
問屋
(
とんや
)
の三
郎
(
らう
)
さんに、お
隣
(
とな
)
りのお
勇
(
ゆう
)
さんでした。この
人達
(
ひとたち
)
は
父
(
とう
)
さんと
同
(
おな
)
い
年
(
どし
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
若し更に蘭軒の次年戊子元旦の詩註を取つて合せ看るときは、榛軒の妻
勇
(
ゆう
)
が
来嫁
(
らいか
)
の後未だ
幾
(
いくばく
)
ならずして懐胎したことが知られるであらう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
自
(
みづか
)
ら
其斷
(
そのだん
)
を
勇
(
ゆう
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
(八七)
其敵
(
そのてき
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
怒
(
いか
)
らす
無
(
な
)
かれ。
自
(
みづか
)
ら
其力
(
そのちから
)
を
多
(
た
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
(八八)
其難
(
そのなん
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八九)
概
(
がい
)
する
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
けれど、伊那丸も龍太郎も、けっして、
匹夫
(
ひっぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
にはやる者ではない。どんな場合にも、うろたえないだけの修養はある。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
〔譯〕
果斷
(
くわだん
)
は、
義
(
ぎ
)
より來るもの有り。
智
(
ち
)
より來るもの有り。
勇
(
ゆう
)
より來るもの有り。義と智とを
併
(
あは
)
せて來るもの有り、
上
(
じやう
)
なり。
徒
(
たゞ
)
に
勇
(
ゆう
)
のみなるは
殆
(
あやふ
)
し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
若者はいかに若気ていても、武士じゃほどに
勇
(
ゆう
)
に勇ましい捨身の言葉を吐くかと思っていたが、右衛門は低い声で
三浦右衛門の最後
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
聞ば藤澤第一番の
旅籠屋
(
はたごや
)
にて大津屋の
後家
(
ごけ
)
お
勇
(
ゆう
)
と云者なりとのことに重四郎は彼お勇を
能々
(
よく/\
)
見
(
みれ
)
ば
歳
(
とし
)
は
三十歳
(
みそじ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
中には
越中次郎兵衞盛次
(
ゑつちゆうのじらうびやうゑもりつぐ
)
、上總五郎兵衞忠光、
惡七兵衞景清
(
あくしちびやうゑかげきよ
)
なんど、名だたる
剛者
(
がうのもの
)
なきにあらねど、言はば之れ
匹夫
(
ひつぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
にして、
大勢
(
たいせい
)
に於て
元
(
もと
)
より
益
(
えき
)
する所なし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
狐の人を
化
(
ばか
)
す事、
伝通院
(
でんつういん
)
裏の
沢蔵稲荷
(
たくぞういなり
)
の
霊験
(
れいげん
)
なぞ、こまごまと話して聞かせるので、私は其頃よく人の云うこっくり様の占いなぞ思合せて、
半
(
なか
)
ばは田崎の
勇
(
ゆう
)
に
組
(
くみ
)
して
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
『
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
、お
前
(
まへ
)
に
鬼神
(
きじん
)
の
勇
(
ゆう
)
があればとて、あの
澤山
(
たくさん
)
の
猛獸
(
まうじう
)
と
鬪
(
たゝか
)
つて
何
(
なに
)
になる。』と
矢庭
(
やにわ
)
に
彼
(
かれ
)
の
肩先
(
かたさき
)
を
握
(
つか
)
んで
後
(
うしろ
)
へ
引戻
(
ひきもど
)
した。
此時
(
このとき
)
猛犬稻妻
(
まうけんいなづま
)
は、
一聲
(
いつせい
)
銃
(
するど
)
く
唸
(
うな
)
つて
立上
(
たちあが
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「殿様は六十五におなり遊ばす、御病気で一年越しお床に就いたっきりだ。若殿
時之助
(
ときのすけ
)
様は二十五でまだお一人、よく出来た方だがお弱い。奥方はお
勇
(
ゆう
)
様とおっしゃって四十」
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
或
(
あるい
)
は皇太孫の大位に登らざらんことを欲する者あり、太孫の年
少
(
わか
)
く
勇
(
ゆう
)
乏しき、自ら謙譲して諸王の
中
(
うち
)
の材雄に略大なる者に位を
遜
(
ゆず
)
らんことを欲する者ありしが
如
(
ごと
)
きをも
猜
(
すい
)
せしむ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
勇
(
ゆう
)
を
鼓
(
こ
)
して、そこを下れば、地底の闇に、
魑魅魍魎
(
ちみもうりょう
)
の
蠢
(
うごめ
)
く地獄巡り、水族館。不気味さに、
岐道
(
えだみち
)
を取ってけわしい坂を山越しすれば、その山の頂上から、魂も消しとぶ
逆落
(
さかおと
)
しの下り道。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
勇
(
ゆう
)
を
皷
(
こ
)
して皆曰く、たとひ
日
(
ひ
)
暮
(
く
)
るるとも其小屋に
到達
(
とうたつ
)
し、酒樽
若
(
も
)
しあらば之を傾け尽し、戸倉村に
帰
(
かへ
)
りて其代価を
払
(
はら
)
はんのみと、議
忽
(
たちま
)
ち一决して沼岸を
渉
(
わた
)
る
深
(
ふか
)
さ
腿
(
もも
)
を
没
(
ぼつ
)
し
泥濘
(
でいねい
)
脛
(
すね
)
を
埋
(
うづ
)
む
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
「実はな」と、新之助が、声を落して、「金さん、お前、ドスを、仰山、集めちょったろうが? それを、
勇
(
ゆう
)
さんが貸して貰いたいというとるんじゃ。いんや、譲って欲しい、ちゅうて、……」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
いや、恐らく其は不可能のことゝ謂はなければならぬ。と謂つて周三は、人權を
蹂躪
(
じうりん
)
して、お房を
日蔭者
(
ひかげもの
)
にして圍ツて置くだけの
勇
(
ゆう
)
氣も無かツた。これがまた
新
(
あたら
)
しい煩悶となツて、彼を惱ませる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
もとより
雲州
(
うんしう
)
は佐々木の
持国
(
もちぐに
)
にて、塩冶は
三一
守護代
(
しゆごだい
)
なれば、
三二
三沢
(
みざは
)
三刀屋
(
みとや
)
を助けて、経久を
亡
(
ほろぼ
)
し給へと、すすむれども、氏綱は
外
(
ほか
)
勇
(
ゆう
)
にして内
怯
(
おび
)
えたる愚将なれば果さず。かへりて吾を国に
逗
(
とど
)
む。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
益
(
やう
)
無
(
な
)
き
勇
(
ゆう
)
の
逸氣
(
はやりぎ
)
は、たゞいち早く悔いぬらむ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
勇
(
ゆう
)
拔群
(
ばつくん
)
の
小兒
(
こせがれ
)
なり、
尋常
(
なみ/\
)
なる
鬼胎
(
おにのはら
)
より
出
(
い
)
で
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
主
(
しゆ
)
をかばふ
忠
(
ちゆう
)
と
勇
(
ゆう
)
は
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
次郎
(
じろう
)
さんは、
往来
(
おうらい
)
に
立
(
た
)
ちどまって
見
(
み
)
ていました。やはり
勇
(
ゆう
)
ちゃんでした。もちぼうを
持
(
も
)
ち、
片手
(
かたて
)
にとんぼのかごをぶらさげていました。
きれいなきれいな町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
晏子
(
あんし
)
が
莊公
(
さうこう
)
の
尸
(
し
)
に
伏
(
ふ
)
し、
之
(
これ
)
を
哭
(
こく
)
して
禮
(
れい
)
を
成
(
な
)
し
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
去
(
さ
)
るに
方
(
あた
)
つて、
豈
(
あ
)
に
所謂
(
いはゆる
)
(七二)
義
(
ぎ
)
を
見
(
み
)
て
爲
(
な
)
さざるは
勇
(
ゆう
)
無
(
な
)
き
者
(
もの
)
邪
(
か
)
。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
それに、お
隣
(
とな
)
りの
鐵
(
てつ
)
さんでも、その
妹
(
いもうと
)
のお
勇
(
ゆう
)
さんでも、
祖父
(
おぢい
)
さんのお
弟子
(
でし
)
として
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
へ
通
(
かよ
)
つて
來
(
き
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
憐
(
あわ
)
れや山路殿には、武勇にかけては、伊勢随一の聞えもあるが、惜しいかな、
匹夫
(
ひっぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
とみゆる。——死ぬばかりが勇者なりと心得ておらるるとみゆる」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若し榛軒の先妻
勇
(
ゆう
)
の
出
(
しゆつ
)
なるれんよりして順位を論ずれば、刀自は第二女である。わたくしの此より
下
(
しも
)
に記する所は、刀自の記憶に負ふ所のものが極て多い。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
〔譯〕君に
事
(
つか
)
へて忠ならざるは孝に非ざるなり、
戰陳
(
せんじん
)
に
勇
(
ゆう
)
無きは孝に非ざるなりと。
曾子
(
そうし
)
は孝子なり、其の言
此
(
かく
)
の如し。彼の忠孝
兩全
(
りやうぜん
)
せずと謂ふは、
世俗
(
せぞく
)
の見なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
しかして男子として
褒
(
ほ
)
むべきはこの種の
勇
(
ゆう
)
を有したからで、国がやや進歩し、法律をもって善悪
曲直
(
きょくちょく
)
を
判別
(
はんべつ
)
する時代にいたっても、依然としてなお
匹夫
(
ひっぷ
)
の
勇
(
ゆう
)
が
尊
(
とうと
)
ばれ
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
この頃の子供はすべての野蛮人に共通しているように、
言
(
げん
)
に
怯
(
きょ
)
にして
行
(
こう
)
に
勇
(
ゆう
)
なるものであった。いざ喧嘩だとなると身構えが違ってくる。
蠍
(
さそり
)
のように少年に飛びついた。
三浦右衛門の最後
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
離縁
(
りえん
)
して昌次郎へ
遣
(
つかは
)
し
見返
(
みかへ
)
らざるは
信
(
しん
)
なり罪なくして牢屋に
繋
(
つな
)
がれ
薄命
(
はくめい
)
を
覺悟
(
かくご
)
して
怨言
(
ゑんげん
)
なきは
禮
(
れい
)
なり
薄命
(
はくめい
)
を
歎
(
たん
)
じて死を定めしは
勇
(
ゆう
)
なり
五常
(
ごじやう
)
の道に
叶
(
かな
)
ふ事
斯
(
かく
)
の如く之に依て其
徳行
(
とくかう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
然
(
しか
)
りと雖も
前途
(
ぜんと
)
嶮
(
けん
)
益
(
ます/\
)
嶮
(
けん
)
にして、人跡
猶
(
なほ
)
未到の
地
(
ち
)
、
果
(
はた
)
して予定に
違
(
ちが
)
はざるなきや、之を
思
(
おも
)
へば一喜一憂
交々
(
こも/\
)
到
(
いた
)
る、万艱を
排
(
はい
)
して
前進
(
ぜんしん
)
し野猪の
勇
(
ゆう
)
を之れ
貴
(
たつと
)
ぶのみと、一行又
熊笹
(
くまささ
)
の
叢中
(
さうちう
)
に頭を
没
(
ぼつ
)
して
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
中国の大藩の浪人者で相当の
貯蓄
(
たくわえ
)
を持っているらしく、手習いを教えるでもなく、剣術を指南するでもなく、碁と、謡曲と、学問に
凝
(
こ
)
って、心静かに日を送っている、梶四郎兵衛の娘お
勇
(
ゆう
)
の美しさは
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
益
(
よう
)
無き
勇
(
ゆう
)
の
逸気
(
はやりぎ
)
は、たゞいち早く悔いぬらむ。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
勇
(
ゆう
)
さん、……勇さん、……」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「やはりほたるは、だめなのかなあ。」と、
勇
(
ゆう
)
ちゃんは
思
(
おも
)
いました。
生
(
い
)
き
残
(
のこ
)
った一ぴきをどうしたらいいかとお
母
(
かあ
)
さんに
相談
(
そうだん
)
しました。
少年の日二景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
是に於て榛軒の新家庭には妻
勇
(
ゆう
)
、弟柏軒、妹
長
(
ちやう
)
の三人があつて、主人を併せて四人をなしてゐた筈である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
〔譯〕
我
(
わ
)
れ無ければ則ち其身を
獲
(
え
)
ず、即ち是れ
義
(
ぎ
)
なり。物無ければ則ち其人を見ず、即ち是れ
勇
(
ゆう
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
伯父
(
をぢ
)
さんに
附
(
つ
)
いて
東京
(
とうきやう
)
へ
行
(
ゆ
)
く
父
(
とう
)
さんの
道連
(
みちづれ
)
には、
吉
(
きち
)
さんといふ
少年
(
せうねん
)
もありました。
吉
(
きち
)
さんはお
隣
(
とな
)
りの
大黒屋
(
だいこくや
)
の
子息
(
むすこ
)
さんで、
鐵
(
てつ
)
さんやお
勇
(
ゆう
)
さんの
兄
(
にい
)
さんに
當
(
あた
)
る
人
(
ひと
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
承知致さぬ
中
(
うち
)
は
些
(
ち
)
と敵の名前は申されぬ
善惡共
(
ぜんあくとも
)
御承知下されたる言御
挨拶
(
あいさつ
)
の上御話申べしと
言
(
いふ
)
に重四郎成程御
道理
(
もつとも
)
の儀武士たる者は義を見て
爲
(
せ
)
ざるは
勇
(
ゆう
)
無
(
な
)
きなりと云詞を
尊
(
たうと
)
ぶ
拙者
(
それがし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
はなやかならぬ、また
勇
(
ゆう
)
にのみはやれぬ、
軍師
(
ぐんし
)
のつらい
立場
(
たちば
)
はそこにあるのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
柔
(
じゅう
)
能
(
よ
)
く
剛
(
ごう
)
を制す、
赤子
(
せきし
)
に
遇
(
あ
)
うて
賁育
(
ほんいく
)
その
勇
(
ゆう
)
を
失
(
うしな
)
う」と。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
想
(
おもひ
)
はこれに養はれ、心はために
勇
(
ゆう
)
をえむ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
唐人
(
とうじん
)
お
勇
(
ゆう
)
という大変な女ですよ」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一行皆な
勇
(
ゆう
)
を
皷
(
こ
)
して
壮快
(
さうくわい
)
と
叫
(
さけ
)
ぶ。
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
なるほど、いつかないということが、
勇
(
ゆう
)
ちゃんにもわかったから、このうえ
無理
(
むり
)
にお
父
(
とう
)
さんにお
願
(
ねが
)
いしても、むだだと
悟
(
さと
)
ったのでした。
青い石とメダル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
猛然
(
もうぜん
)
と
勇
(
ゆう
)
を
鼓
(
こ
)
して、じゃまになる
喉
(
のど
)
の
腕
(
うで
)
をふりほどいた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
想
(
おもひ
)
はこれに養はれ、心はために
勇
(
ゆう
)
をえむ。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“勇”の意味
《名詞》
(ゆう) 心が強く。いさましいこと。勇気。
(出典:Wiktionary)
“勇”の解説
勇(ゆう)とは、儒教における徳目のひとつ。勇気(おそれない心)のこと。儒学においては、三徳のひとつに数えられる。
(出典:Wikipedia)
勇
常用漢字
小4
部首:⼒
9画
“勇”を含む語句
勇士
勇気
勇猛
剛勇
勇敢
驍勇
侠勇
勇者
大勇
勇怯
勇氣
勇躍
吉井勇
勇壮
近藤勇
武勇
忠勇
勇治
蠻勇
勇坊
...