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木立
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こだち
ふりがな文庫
“
木立
(
こだち
)” の例文
丘
(
おか
)
へ
上
(
あ
)
がると、
春
(
はる
)
のころは、
新緑
(
しんりょく
)
が
夢見
(
ゆめみ
)
るように
煙
(
けむ
)
った、たくさんの
木立
(
こだち
)
は、いつのまにかきられて、わずかしか
残
(
のこ
)
っていなかった。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今
(
いま
)
ぞ
廿日
(
はつか
)
の
月
(
つき
)
面
(
おも
)
かげ
霞
(
かす
)
んで、さし
昇
(
のぼ
)
る
庭
(
には
)
に
木立
(
こだち
)
おぼろおぼろと
暗
(
くら
)
く、
似
(
に
)
たりや
孤徽殿
(
こきでん
)
の
細殿口
(
ほそどのぐち
)
、
敏
(
さとし
)
が
爲
(
ため
)
には
若
(
し
)
くものもなき
時
(
とき
)
ぞかし。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
前に人麿の、「
矢釣山
(
やつりやま
)
木立
(
こだち
)
も見えず降りみだる」(巻三・二六二)云々の歌があったが、歌調に何処かに共通の点があるようである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
その上
今日
(
けふ
)
はどう云ふ訳か、公園の外の町の音も、まるで風の落ちた海の如く、
蕭条
(
せうでう
)
とした
木立
(
こだち
)
の向うに静まり返つてしまつたらしい。
東洋の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼は女の手をつかんで、薄暗い
木立
(
こだち
)
の奥へ引き摺り込もうとすると、女は無言で振り払った。元八はひき戻して、再びその手を掴んだ。
半七捕物帳:46 十五夜御用心
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
寝所のすぐ前の
築山
(
つきやま
)
の
木立
(
こだち
)
の陰に入って、じっと木立の
内
(
なか
)
の暗い処を見廻わしたが別に異状もないので、そこにあった岩へ腰をかけた。
頼朝の最後
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
木立
(
こだち
)
に圍まれた大百姓の大地主の家は、ゴミゴミした神田に住んで居る平次に取つて、何も彼も心地よく珍らしくもありさうです。
銭形平次捕物控:169 櫛の文字
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
茂
(
しげ
)
った
木立
(
こだち
)
のあいだを、あっちにぶっつかり、こっちにぶっつかりしながら、そのガンは、やっとのことで
湖
(
みずうみ
)
まで帰ってきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は
其
(
そ
)
の時
長命寺辺
(
ちやうめいじへん
)
の
堤
(
つゝみ
)
の上の
木立
(
こだち
)
から、
他分
(
たぶん
)
旧暦
(
きうれき
)
七月の満月であらう、
赤味
(
あかみ
)
を帯びた大きな月の昇りかけて
居
(
ゐ
)
るのを認めた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
入乱れて八方に展開し、其周囲には
霜
(
しも
)
に
染
(
そ
)
みた雑木林、人家を包む
樫
(
かし
)
木立
(
こだち
)
、丈高い宮の赤松などが遠くなり近くなりくるり
取巻
(
とりま
)
いて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
女王は、その庭に見入っているの。そこには、
木立
(
こだち
)
のそばに
噴水
(
ふんすい
)
があって、
闇
(
やみ
)
の中でも
白々
(
しらじら
)
と、長く長く、まるで
幻
(
まぼろし
)
のように見えています。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
さうすると
勘次
(
かんじ
)
は
力
(
ちから
)
を
極
(
きは
)
めて
臼
(
うす
)
の
中央
(
ちうあう
)
を
打
(
う
)
つ。それが
幾度
(
いくど
)
も
反覆
(
はんぷく
)
された。
庭
(
には
)
の
木立
(
こだち
)
の
陰翳
(
かげ
)
が
濃
(
こ
)
く
成
(
な
)
つて
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
はきら/\と
臼
(
うす
)
から
反射
(
はんしや
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
の野は大体に霜が
少
(
すくな
)
いから草が
何処
(
どこ
)
にも青んで居る。
白楊
(
はくやう
)
やマロニエの冬
木立
(
こだち
)
に交つて
最
(
も
)
う
芽立
(
めだち
)
の用意に梢の赤ばんで居る木もあつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
絞
(
しぼ
)
り掛け/\て
試
(
こゝろ
)
みしに何れも血は流れて骨に入ず
斯
(
かゝ
)
る所へ
挑灯
(
ちやうちん
)
の
光
(
ひかり
)
見
(
み
)
えしかば人目に掛り疑ひを受ては如何と
早々
(
さう/\
)
木立
(
こだち
)
の
中
(
なか
)
へ身をぞ
潜
(
ひそ
)
めける
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
杏
(
あんず
)
やすももの白い花が
咲
(
さ
)
き、
次
(
つい
)
では
木立
(
こだち
)
も草地もまっ
青
(
さお
)
になり、もはや
玉髄
(
ぎょくずい
)
の雲の
峯
(
みね
)
が、四方の空を
繞
(
めぐ
)
る
頃
(
ころ
)
となりました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
定
(
さだめ
)
なき空に雨
歇
(
や
)
みて、学校の庭の
木立
(
こだち
)
のゆるげるのみ曇りし窓の
硝子
(
ガラス
)
をとほして見ゆ。
少女
(
おとめ
)
が話聞く間、
巨勢
(
こせ
)
が胸には、さまざまの感情戦ひたり。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
唯
(
ただ
)
空
(
むな
)
しく開いた入口の外は
木立
(
こだち
)
の影でもあるのか
真暗
(
まっくら
)
で、まるで悪魔が口を
開
(
あ
)
いて待っているような
風
(
ふう
)
にも見えました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
夏は「
四方
(
よも
)
の
木立
(
こだち
)
のしげしげとして、涼しき様」には見えぬが、さりとて幽玄でもない。ところが秋はすべて「淋しく悲しからぬ」題があろうや。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
そうして、森や
草叢
(
くさむら
)
の
木立
(
こだち
)
の姿が、朝日の底から
鮮
(
あざや
)
かに浮き出して来るに従って、煙の立ち昇る
篠屋
(
しのや
)
からは木を打つ音やさざめく人声が聞えて来た。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
水車
(
みづぐるま
)
は
川向
(
かはむかふ
)
にあつて
其
(
その
)
古
(
ふる
)
めかしい
處
(
ところ
)
、
木立
(
こだち
)
の
繁
(
しげ
)
みに
半
(
なか
)
ば
被
(
おほ
)
はれて
居
(
ゐ
)
る
案排
(
あんばい
)
、
蔦葛
(
つたかづら
)
が
這
(
は
)
ひ
纏
(
まと
)
ふて
居
(
ゐ
)
る
具合
(
ぐあひ
)
、
少年心
(
こどもごころ
)
にも
面白
(
おもしろ
)
い
畫題
(
ぐわだい
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
ゐ
)
たのである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
裾は露、袖は涙に
打蕭
(
うちしを
)
れつ、霞める眼に見渡せば、嵯峨野も
何時
(
いつ
)
しか奧になりて、
小倉山
(
をぐらやま
)
の峰の
紅葉
(
もみぢば
)
、月に
黒
(
くろ
)
みて、釋迦堂の山門、
木立
(
こだち
)
の間に
鮮
(
あざやか
)
なり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
坂を下り尽すとまた坂があって、小高い行手に杉の
木立
(
こだち
)
が
蒼黒
(
あおぐろ
)
く見えた。丁度その坂と坂の間の、谷になった
窪地
(
くぼち
)
の左側に、また一軒の
萱葺
(
かやぶき
)
があった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんでもかまわずどこまでもあるいて行くと、りっぱな林にでました。そこはたかい
木立
(
こだち
)
があって、そのむこうに、ふかいみずうみをたたえていました。
小夜啼鳥
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
やがて
古
(
ふる
)
い
古
(
ふる
)
い
杉
(
すぎ
)
木立
(
こだち
)
がぎっしりと
全山
(
ぜんざん
)
を
蔽
(
おお
)
いつくして、
昼
(
ひる
)
尚
(
な
)
お
暗
(
くら
)
い、とてもものすごい
所
(
ところ
)
へさしかかりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
今
(
いま
)
一つ
招魂社
(
せうこんしや
)
の
後
(
うしろ
)
の
木立
(
こだち
)
のなかにも、
媚
(
なまめ
)
かしい
此物語
(
このものがたり
)
は
迹
(
あと
)
つけられてあるが、
其後
(
そのゝち
)
の
関係
(
くわんけい
)
は一
切
(
さい
)
解
(
わか
)
らぬ。
今
(
いま
)
も
此
(
こ
)
の
恋
(
こひ
)
なかは
続
(
つゞ
)
いてゐるか
否
(
いな
)
か、
其
(
それ
)
も
判然
(
はんぜん
)
せぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
怪人は
木立
(
こだち
)
の中へ逃げこんで、ブーンという音をさせたので、飛んでいったと思ったのですが、じつは、音だけさせて、怪人はへいをのりこえて逃げたのです。
宇宙怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
鶫
(
つぐみ
)
の群れが、
牧場
(
まきば
)
から
還
(
かえ
)
りに、
柏
(
かしわ
)
の
木立
(
こだち
)
の中で、ぱっとはじけるように散ると、彼は、眼を慣らすために、それを狙ってみる。銃身が
水気
(
すいき
)
で曇ると、袖でこする。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
咲耶子は近よったひとりを
斬
(
き
)
って、ふたたび、
樺
(
かば
)
の林へかけこんだ。そこでは、
密生
(
みっせい
)
している
木立
(
こだち
)
のために、十二人がいちどきに彼女を取り
巻
(
ま
)
くことができない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ここから南の方へ十町ばかり、広い田圃の中に小島のような森がある、そこが省作の村である。
木立
(
こだち
)
の隙間から倉の白壁がちらちら見える、それが省作の家である。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
木立
(
こだち
)
生
(
お
)
ひ繁る阜は岸までつづく。
向
(
むかひ
)
の岸の野原には今一面の花ざかり、
中空
(
なかぞら
)
の雲一ぱいに白い光が
掠
(
かす
)
めゆく……ああ、また
別
(
べつ
)
の影が來て、うつるかと見て消えるのか。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
じいじい
蝉
(
せみ
)
がまたそこらの
木立
(
こだち
)
に
熬
(
い
)
りつき出した。じいじい蝉の声も時には雲と
梢
(
こずえ
)
を
閑
(
しず
)
かにする。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
此のあたりは山に近い上に
木立
(
こだち
)
が深いので日が遠く、まして
黄昏時
(
たそがれどき
)
なので、冷え/\とした空気が身に沁むのであったが、去年の落葉の積っているのを掻き分けながら
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
猫
(
ねこ
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えないので
障子
(
せうじ
)
を
開
(
あ
)
けた、
海
(
うみ
)
からくる
風
(
かぜ
)
が
庭
(
には
)
の
木立
(
こだち
)
で
篩
(
ふる
)
はれて
爽味
(
さうみ
)
をもつてくる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
木立
(
こだち
)
のなかや空たかくに、いろんな鳥がさえずっています。日がうららかにてっています。
銀の笛と金の毛皮
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
その上に密生して
簇
(
むらが
)
っている細かい枝までがこの木特有の癖を見せて、屈曲して垂れさがり、その
尖
(
さき
)
を一せいに
撥
(
は
)
ねあげる。柘榴の
木立
(
こだち
)
の姿はそういうところに、魅力がある。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
五条川の水の音も静かだし、古城址に
啼
(
な
)
く
梟
(
ふくろう
)
の音も遠音に聞えて来るし、
木立
(
こだち
)
の多い広い屋敷の中の奥まったこの建物の中の夜は、いかさま歌を思うのにふさわしいものらしい。
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
木立
(
こだち
)
わづかに
間
(
す
)
きたる所に、
土
(
つち
)
墩
(
たか
)
く
積
(
つ
)
みたるが上に、石を三かさねに
畳
(
たた
)
みなしたるが、
二三
荊蕀
(
うばら
)
薜蘿
(
かづら
)
にうづもれてうらがなしきを、これならん
御墓
(
みはか
)
にやと心もかきくらまされて
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
例へば奈良一
箇処
(
かしょ
)
につきていはんに、
春日
(
かすが
)
社、廻廊の燈籠、若草山、南大門、興福寺、
衣掛柳
(
きぬかけやなぎ
)
、二月堂等は最も春に適し、三笠山のつづき、または春日社内より
手向山
(
たむけやま
)
近辺の
木立
(
こだち
)
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
櫨
(
はじ
)
楓
(
かえで
)
なんどの色々に染めなしたる
木立
(
こだち
)
の
中
(
うち
)
に、柴垣結ひめぐらしたる
草庵
(
いおり
)
あり。丸木の柱に木賊もて
檐
(
のき
)
となし。
竹椽
(
ちくえん
)
清らかに、
筧
(
かけひ
)
の水も音澄みて、いかさま
由緒
(
よし
)
ある獣の
棲居
(
すみか
)
と覚し。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
東光院
(
とうくわうゐん
)
の堂塔は、
汽動車
(
きどうしや
)
の窓から、山の
半腹
(
はんぷく
)
に見えてゐた。青い
木立
(
こだち
)
の中に黒く光る
甍
(
いらか
)
と、白く輝く壁とが、
西日
(
にしび
)
を受けて、今にも燃え出すかと思はれるほど、
鮮
(
あざ
)
やかな色をしてゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
採光法、照明法も材料の色彩と同じ精神で働かなければならぬ。四畳半の採光は光線の強烈を求むべきではない。外界よりの光を
庇
(
ひさし
)
、
袖垣
(
そでがき
)
、または庭の
木立
(
こだち
)
で適宜に
遮断
(
しゃだん
)
することを要する。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
其処に描かれたる
拙
(
つたな
)
い一枚の写生図を示し、これが私の家、これが杉山君の家、こゝにこんもりと茂つて居るのは村の鎮守、それから少し右に寄つて同じ
木立
(
こだち
)
のあるのは安養寺といふ村の寺
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
人に
見棄
(
みす
)
てられた家と、葉の落ち尽した
木立
(
こだち
)
のある、広い庭とへ、沈黙が抜足をして尋ねて来る。その時エルリングはまた昂然として頭を挙げて、あの
小家
(
こいえ
)
の中の
卓
(
たく
)
に
靠
(
よ
)
っているのであろう。
冬の王
(新字新仮名)
/
ハンス・ランド
(著)
芝公園の深い
木立
(
こだち
)
の中の、古風な、しかし落ちついた西洋料理店である。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
小さな
黒奴
(
くろんぼ
)
女のさざめき……夜になれば、私の夢の伴奏をしようとて、音楽的な
木立
(
こだち
)
どもが、憂鬱な
木麻黄
(
フイラオス
)
が、物悲しい歌をうたふ! さうだ、たしかに、私の欲しい飾りはあそこにあるのだ。
計画
(新字旧仮名)
/
シャルル・ピエール・ボードレール
(著)
俊男
(
としを
)
はまた俊男で、素知らぬ顏で
降
(
ふり
)
濺
(
そゝ
)
ぐ雨に煙る庭の
木立
(
こだち
)
を眺めてゐた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
其れは雨に
霑
(
うるほ
)
つた
木立
(
こだち
)
でも、土の色でも、多少の涼しさでも無かつた。
秋の第一日
(新字旧仮名)
/
窪田空穂
(著)
空
(
そら
)
は
爽
(
さはやか
)
に
晴
(
は
)
れて、
遠
(
とほ
)
く
木立
(
こだち
)
の
空
(
そら
)
に
接
(
せつ
)
する
邊
(
あたり
)
も
見渡
(
みわた
)
される
凉
(
すゞ
)
しい
日和
(
ひより
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
まっ黒き
木立
(
こだち
)
の
背
(
うしろ
)
ほのかに明るみたるは、月
出
(
い
)
でんとするなるべし。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
やがて、とある青あおとした
木立
(
こだち
)
に、さしかかりました。すると、一本のハシバミの
小枝
(
こえだ
)
にぶっつかって、ぼうしがおちてしまいました。そこで、おとうさんはその枝をおって、もってかえりました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“木立”で始まる語句
木立際