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竹椽
読み方 | 割合 |
ちくえん | 66.7% |
たけえん | 33.3% |
要なき
胸は
痛めけん、
愚かしさよと
一人笑みして、
竹椽のはしに
足を
休めぬ、
晩風凉しく
袂に
通ひて、
空に
飛かふ
蝙蝠のかげ二つ三つ、
夫すら
漸く
見えず
成ゆく
櫨楓なんどの色々に染めなしたる
木立の
中に、柴垣結ひめぐらしたる
草庵あり。丸木の柱に木賊もて
檐となし。
竹椽清らかに、
筧の水も音澄みて、いかさま
由緒ある獣の
棲居と覚し。
老女が
小女によく磨いた
真鍮の
耳盥を
竹椽へ運ばせた。