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『東洋の秋』
ふりがな文庫
『
東洋の秋
(
とうようのあき
)
』
おれは日比谷公園を歩いてゐた。 空には薄雲が重なり合つて、地平に近い樹々の上だけ、僅にほの青い色を残してゐる。そのせゐか秋の木の間の路は、まだ夕暮が来ない内に、砂も、石も、枯草も、しつとりと濡れてゐるらしい。いや、路の右左に枝をさしかはせた …
著者
芥川竜之介
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「改造」1920(大正9)年4月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
香
(
かを
)
古
(
こ
)
下
(
さが
)
間
(
あひだ
)
明
(
あかる
)
方
(
はう
)
薄明
(
うすあかる
)
僅
(
わづか
)
類
(
たぐひ
)
樹々
(
きヾ
)
空
(
むな
)
描
(
ゑが
)
竹箒
(
たかぼうき
)
踵
(
くびす
)
今日
(
けふ
)
啣
(
くは
)
衣
(
ころも
)
小止
(
をや
)
徐
(
おもむろ
)
紛
(
まが
)
永劫
(
えいごふ
)
蕭条
(
せうでう
)
匀
(
にほひ
)
木
(
こ
)
空
(
そら
)
籐
(
とう
)
黙然
(
もくねん
)
篠懸
(
すずかけ
)
苔
(
こけ
)
薔薇
(
ばら
)
行
(
ゆ
)
間
(
ま
)
閲
(
けみ
)
鴉
(
からす
)
黄昏
(
たそがれ
)
一人
(
ひとり
)
当
(
あて
)
二人
(
ふたり
)
交
(
まじ
)
人夫
(
にんぷ
)
仄
(
ほの
)
何処
(
どこ
)
何時
(
いつ
)
呟
(
つぶや
)
困憊
(
こんぱい
)
地平
(
ちへい
)
売文
(
ばいぶん
)
獣
(
けもの
)
懶
(
ものう
)
挾
(
はさ
)
撒
(
ま
)
木立
(
こだち
)
殆
(
ほとん
)
毎
(
ごと
)
流転
(
るてん
)
浸
(
ひた
)
溢
(
あふ
)
漂
(
ただよ
)