“案排”の読み方と例文
読み方割合
あんばい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は「好い案排あんばいに空模様が直って来ました。これじゃ日がかんかん照るよりかえって結構です。船遊びには持って来いという御天気で」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
水車みづぐるま川向かはむかふにあつてそのふるめかしいところ木立こだちしげみになかおほはれて案排あんばい蔦葛つたかづらまとふて具合ぐあひ少年心こどもごころにも面白おもしろ畫題ぐわだい心得こゝろえたのである。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「そして、之こそ、一年の大部分が冬である北国の植物にも、極く短い春と夏の間に大急ぎで花を咲かせ実を結ばせる・あの自然の巧みな案排あんばいの一つなのだ」
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)