發達はつたつ)” の例文
新字:発達
文化ぶんくわ發達はつたつしてれば、自然しぜん何處どこ漠然ばくぜんとして稚氣ちきびてるやうな面白おもしろ化物思想ばけものしさうなどをれる餘地よちくなつてるのである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
またギリシヤの文明ぶんめいひらけるまへに、クリートのしまやその附近ふきんにおいて發達はつたつした文明ぶんめいも、やはり青銅器せいどうき時代じだいぞくするのでありました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
旋頭歌せどうかといふものに發達はつたつしてくと同時どうじに、片歌かたうた自身じしんが、短歌たんかつくげるように、次第しだいに、おんかずし、内容ないよう複雜ふくざつになつてゐました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
したがつこゝ堅實けんじつなる基礎きそ出來でき以上いじやう基礎きそうへつて今後こんごおほい日本にほん産業さんげふ振興しんこう貿易ぼうえき發達はつたつはかつてくことが、吾々われ/\政府せいふ責務せきむであり
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
日本につぽんける地震學ぢしんがくのこれまでの發達はつたつおも人命じんめい財産ざいさんかんする方面ほうめん研究けんきゆうであつた。しかるに最近さいきん二十年にじゆうねんあひだ歐米おうべいける地震學ぢしんがく方面ほうめん發達はつたつした。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
甘味あまみつよ菓子くわしんだくちに、さうして醤油しやうゆあぢ區別くべつするまで發達はつたつしたしたたない與吉よきち卯平うへいとほもたらしたとかせられたほどにはかんじなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
なほ人智じんちがいよ/\發達はつたつ人口じんこうがどん/\すにつれて、最後さいごには奧山おくやままでもつて家屋かおく橋梁きようりよう器具きぐ機械きかい汽車きしや電車でんしや鐵道てつどう枕木まくらぎ電信でんしん電話でんわはしらといふように
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
磨製石斧ませいいしおのの中には石材の撰擇せんたく、形状の意匠いせう、明かに美術思想びじゆつしそう發達はつたつを示すもの有り、石鏃せきぞく中にも亦實用のみを目的もくてきとせずしていろかたちと云ひじつに美を極めたるもの少からず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
されば今世紀こんせいきおいもつと進歩しんぽ發達はつたつしてるとせうせらるゝ佛國フツこくシエルブル造船所ざうせんじよ一等潜行艇いつとうせんかうていでも、この二個にこ缺點けつてんのあるため充分じゆうぶん働作はたらき出來できず、首尾しゆびよく敵艦てきかん接近せつきんしながら
眞田家さなだけ領地りやうち信州しんしう川中島かはなかじまは、列國れつこくまれなる損場そんばにて、年々とし/″\損毛そんまう大方おほかたならざるに、歴世れきせいこの家柄いへがらとて、殖産しよくさんみち發達はつたつせず、貯藏ちよざう如何いかんかへりみざりしかば、當時たうじ不如意ふによいはむかたかりし。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ゆゑにそのしかばねをいるゝところ棺槨くわんくわくには恒久的材料こうきうてきざいれうなる石材せきざいもちひた。もつとも棺槨くわんくわく最初さいしよ木材もくざいつくつたが、發達はつたつして石材せきざいとなつたのである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
また石器せつきかたち大體だいたいまへ時代じだいよりは小形こがたのものがおほく、しかも石器せつき使つかみちによつて種々しゆ/″\ことなつたかたちのものがわかれて發達はつたつしてました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
かくごとくして國債こくさい巨額きよがくえることは、やがては日本にほん産業資金さんげふしきん壓迫あつぱくして、將來しやうらい我國産業わがくにさんげふ發達はつたつさまたげる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
從來これまでとてもおつぎは假令たとひ異性いせいした性情せいじやうやうや發達はつたつしてたとはいひながら、ひそかそのられたとき
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ゐのしゝきば犬齒けんし發達はつたつしたもので、このきば獲物えものっかけたり、てきふせいだりします。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
少年せうねん端艇たんてい野球等やきゆうとうほかひまがあるといしげる、のぼる、猛犬稻妻まうけんいなづまひきつれて野山のやまけめぐる、其爲そのため體格たいかく非常ひじやう見事みごと發達はつたつして、以前いぜんには人形にんぎようのやうに奇麗きれいであつたかほ
わがくにける地震學ぢしんがく無論むろん第一だいゝち方面ほうめんにはいちじるしい發達はつたつげ、けつしておくれをつたことがないのみならず、今後こんごおいてもやはり其先頭そのせんとうつて進行しんこうすることが出來できるであらうとしんじてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
一九、發達はつたつしきつたうた
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
以上いじやうべたところ總括そうくわつして、化物思想ばけものしさうはどういふところもつとおほ發達はつたつしたかとかんがへてるに、化物ばけもの本場ほんば是非ぜひ熱帶ねつたいでなければならぬことわかる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そのほかなんでも理科りか學問がくもん應用おうようした爲事しごとかんする品物しなものを、それ/″\その發達はつたつ順序じゆんじよおうじてならべてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
野田のだ郷里きやうりからは比較的ひかくてきちかいので醤油藏しやうゆぐら段々だん/\發達はつたつしてくにれてやとはれて壯丁わかものえてた。郷里きやうりでは傭人やとひにん給料きふれう暴騰ばうとうしてほどどの村落むらからも壯丁わかものつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しかしがだん/\に發達はつたつして、組織そしき丈夫じようぶになるにしたがひはじめのいろ次第しだいえて、つひにその樹木じゆもく特有とくゆういろとなるのです。はるをはりにはみな緑色りよくしよくになるのは、さうしたわけです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
以上いじやう略述りやくじゆつしたごとく、日本家屋にほんかをく木造もくざうもつ出發しゆつぱつし、木造もくざうもつ發達はつたつしたのは、國土こくど特産とくさんする豊富ほうふなる木材もくざいのためであつて、地震ぢしんためではない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
いはゆる文化的都市ぶんくわてきとし發達はつたつすればするほど、災害さいがい慘憺さんたんとなる。したがつて震災しんさいたいしても防備ばうびかんがへがこる。が、これも比較的ひかくてきあたらしい時代じだいぞくする。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
縱令たとへ熱帶ねつたいでなくとも、多神教國たしんけうこくには化物ばけもの發達はつたつした。たとへば西藏ちべつとごとき、その喇嘛教らまけう非常ひじやう妖怪的えうくわいてき宗教しうけうである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
わがくに姓名せいめい發生はつせい發達はつたつ歴史れきしはこゝにべないが、えうするに今日こんにち吾人ごじんせいしやうするものはじつは苗字といふべきもので、苗字と姓とうじとはその出處でどころことにするものである。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)