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甲斐
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かひ
ふりがな文庫
“
甲斐
(
かひ
)” の例文
聞て
狂氣
(
きやうき
)
の如く
悲
(
かなし
)
みしかども又
詮方
(
せんかた
)
も非ざれば無念ながらも
甲斐
(
かひ
)
なき日をぞ送りける其長庵は心の内の悦び大方ならず
猶
(
なほ
)
種々
(
さま/″\
)
と辯舌を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
目
(
め
)
にたゝへてお
高
(
たか
)
斯
(
か
)
くとは
言
(
いひ
)
出
(
だ
)
しぬ
歳月
(
としつき
)
心
(
こゝろ
)
を
配
(
くば
)
りし
甲斐
(
かひ
)
に
漸
(
やうや
)
く
此詞
(
このことば
)
にまづ
安心
(
あんしん
)
とは
思
(
おも
)
ふものゝ
運平
(
うんぺい
)
なほも
油斷
(
ゆだん
)
をなさず
起居
(
たちゐ
)
につけて
目
(
め
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「それでは、わたくしを死なして下さいませ。あの子がゐなければ、わたくしは生きてゐても
甲斐
(
かひ
)
のない身でございますから。」
シャボン玉
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
私
(
わたくし
)
はハツト
思
(
おも
)
つて
一時
(
いちじ
)
は
遁出
(
にげだ
)
さうとしたが、
今更
(
いまさら
)
遁
(
に
)
げたとて
何
(
なん
)
の
甲斐
(
かひ
)
があらう、もう
絶體絶命
(
ぜつたいぜつめい
)
と
覺悟
(
かくご
)
した
時
(
とき
)
、
猛狒
(
ゴリラ
)
はすでに
目前
(
もくぜん
)
に
切迫
(
せつぱく
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
是
(
これ
)
は
甲斐
(
かひ
)
の
國
(
くに
)
から
反物
(
たんもの
)
を
脊負
(
しよ
)
つてわざ/\
東京
(
とうきやう
)
迄
(
まで
)
出
(
で
)
て
來
(
く
)
る
男
(
をとこ
)
なんです」と
坂井
(
さかゐ
)
の
主人
(
しゆじん
)
が
紹介
(
せうかい
)
すると、
男
(
をとこ
)
は
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いて
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
かの僧の尊さをば我母のいたく敬ひ給ふことなどを思ひ合する程に、われも人と生れたる
甲斐
(
かひ
)
にかゝる人にならばやと折々おもふことありき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この
人
(
ひと
)
は、この
山
(
やま
)
を
甲斐
(
かひ
)
の
國
(
くに
)
乘鞍山
(
のりくらやま
)
と
書
(
か
)
いてゐるが、これはやはり
只今
(
たゞいま
)
の
飛騨山脈
(
ひださんみやく
)
(
日本
(
につぽん
)
アルプス)の
中
(
なか
)
のあの
山
(
やま
)
でせう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
たうとうその一心の
甲斐
(
かひ
)
あって、疾翔大力さまにめぐりあひ、つひにその尊い教を聴聞あって、天上へ行かしゃれた。
二十六夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
人間以上に心を置けば、恩愛に
惹
(
ひ
)
かれて動転するのは弱くも浅くも
甲斐
(
かひ
)
無くもあるが、人間としては恩愛の情の
已
(
や
)
み
難
(
がた
)
いのは無理も無いことである。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
善をしようと云ふ気にもならないと同時に、悪を行はうと云ふ気にもならずにしまふ。これでは、折角、海を渡つて、日本人を誘惑に来た
甲斐
(
かひ
)
がない。
煙草と悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし、水ではいくら
蹴
(
け
)
つても
甲斐
(
かひ
)
がなかつた。蝗はとうとう流されていつたのであつた。きつとこの筍も、地の中をもぐるのが得意だつたのだらう。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
是れ
昧者
(
まいしや
)
、初心者に向ひては談理の
甲斐
(
かひ
)
なからむとて、これを斥けむとする心をあらはしたるものにあらずや。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
何んの
甲斐
(
かひ
)
もない。子供は半睡の状態からだん/\と覚めて来て、彼を不愉快にしてゐるその同じ
睡気
(
ねむけ
)
にさいなまれながら、自分を忘れたやうに
疳
(
かん
)
を高めた。
An Incident
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
手巾
(
ハンカチ
)
を顔に当てても何の
甲斐
(
かひ
)
もなかつたことをいつてゐることをおもひだして、幾らか心を慰めたのである。
ヴエスヴイオ山
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
天皇、
丸邇
(
わに
)
の
許碁登
(
こごと
)
の臣が女、
都怒
(
つの
)
の郎女に娶ひて、生みませる御子、
甲斐
(
かひ
)
の郎女、次に
都夫良
(
つぶら
)
の郎女二柱。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
が、
奈何
(
どう
)
したのか
聲
(
こゑ
)
は
咽喉
(
のど
)
から
出
(
い
)
でず、
足
(
あし
)
も
亦
(
また
)
意
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
動
(
うご
)
かぬ、
息
(
いき
)
さへ
塞
(
つま
)
つて
了
(
しま
)
ひさうに
覺
(
おぼ
)
ゆる
甲斐
(
かひ
)
なさ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
最善を盡しさへすればいつでもその
甲斐
(
かひ
)
があるとは云へないのは、悲しいことだが。ローウッドでは、ほんとに決心して、それを守つて喜ばせることに成功した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
まだ雪のある
甲斐
(
かひ
)
の山々がそんな雨の中から見えだしたときは、何んともいへずすがすがしかつた。
辛夷の花
(新字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
さうして
甲斐
(
かひ
)
/″\しく
夕飯
(
ゆふめし
)
の
支度
(
したく
)
を
調
(
とゝの
)
へてゐる
娘
(
むすめ
)
をみると、
彼女
(
かのぢよ
)
の
祕密
(
ひみつ
)
な
悔
(
くゐ
)
にまづ
胸
(
むね
)
をつかれる。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「有難うございます。さう御親切にして頂くと私も染井くんだりから來た
甲斐
(
かひ
)
があります。實は親分さん、私の伜の文三の行方を突き留めて頂き度いのでございますが——」
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其百万の一をも成すこと
能
(
あた
)
はざる耻かしさを、月よ、
汝
(
なんじ
)
は
如何
(
いか
)
に
甲斐
(
かひ
)
なしと照らすらん、
森々
(
しん/\
)
として死せるが如き無人の深夜、彼はヒシと胸を抱きて雪に倒れつ、熱涙
混々
(
こん/\
)
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
まあ、
悉皆
(
すつかり
)
吾党で固めて了はうぢや有ませんか。
左様
(
さう
)
して置きさへすれば、君の位置は長く動きませんし、僕も
亦
(
ま
)
た折角心配した
甲斐
(
かひ
)
があるといふもんです——はゝゝゝゝ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
熊
(
くま
)
は
本州
(
ほんしゆう
)
の
山
(
やま
)
に
産
(
さん
)
するものは、アジア
大陸
(
たいりく
)
に
産
(
さん
)
する
黒熊
(
くろぐま
)
の
變種
(
へんしゆ
)
です。
秩父
(
ちゝぶ
)
の
山
(
やま
)
や
駿河
(
するが
)
、
甲斐
(
かひ
)
、
信濃
(
しなの
)
、
相模
(
さがみ
)
、
越中
(
えつちゆう
)
、
越後等
(
えちごなど
)
の
山中
(
さんちゆう
)
にをり、
木
(
き
)
の
實
(
み
)
ややまぶどうを
好
(
この
)
んで
食
(
た
)
べてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
世
(
よ
)
は
最早
(
もう
)
絶滅
(
をはり
)
ぢゃと
宣告
(
せんこく
)
せい! あの
二人
(
ふたり
)
が
逝
(
い
)
にゃったなら、
生
(
い
)
きてゐる
甲斐
(
かひ
)
はない!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
舅の仇を報いんともせざるは
寔
(
まこと
)
に武門の耻辱にこそと思はれけれども、則重公近頃の容態にては中々に力
不
レ
及
およばず
、云ふ
甲斐
(
かひ
)
なき
夫
(
をつと
)
を持ちけるよと心憂く
思召
(
おぼしめ
)
されける折柄
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
苦しかるらん君よりもわれぞ
益田
(
ますだ
)
のいける
甲斐
(
かひ
)
なきという歌が思われます。
源氏物語:04 夕顔
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
春のなかばに病み
臥
(
ふ
)
して、花の盛りもしら雲の、消ゆるに近かき
老
(
おい
)
の身を、うからやからのあつまりて、日々にみとりし
甲斐
(
かひ
)
ありて、
病
(
やまひ
)
はいつか
怠
(
おこた
)
りぬ、
実
(
げ
)
に子宝の尊きは、医薬の効にも
優
(
まさ
)
るらん
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
『オヤ、
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
は
何處
(
どこ
)
かへ
行
(
い
)
つて
了
(
しま
)
つたわ』
愛
(
あい
)
ちやんは
雀躍
(
こおどり
)
して
喜
(
よろこ
)
んだ
甲斐
(
かひ
)
もなく、
其
(
その
)
喜
(
よろこ
)
びは
忽
(
たちま
)
ち
驚
(
おどろ
)
きと
變
(
へん
)
じました、
愛
(
あい
)
ちやんは
自分
(
じぶん
)
の
肩
(
かた
)
が
何處
(
どこ
)
にも
見
(
み
)
えなくなつたのに
氣
(
き
)
がついて、
方々
(
はう/″\
)
探
(
さが
)
し
廻
(
まは
)
り
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
甲斐
(
かひ
)
なしや強げにものを言ふ眼より涙落つるも女なればか
かろきねたみ
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
世
(
よ
)
に
生
(
うまれ
)
つる
甲斐
(
かひ
)
はありけれ
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
甲斐
(
かひ
)
なき
明日
(
あす
)
の見通され
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
甲斐
(
かひ
)
の山々降りつぶす
小さな鶯
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
朝露
(
あさづゆ
)
しろき
甲斐
(
かひ
)
が
根
(
ね
)
の
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
甲斐
(
かひ
)
の
黒駒
(
くろごま
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
「わいは将棋やめてしもたら、生きてる
甲斐
(
かひ
)
がない。将棋さすのんがそのくらゐ気に入らなんだら、出て行つたらええやろ。どうせ困るちふことは初めから判つてるこつちや。そやから、子供が一人の時、今のうちに出て行けと、あれほど言うたやないか。」
聴雨
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
其
(
その
)
お
答
(
こた
)
へ
承
(
うけたま
)
はらずば
歸邸
(
きてい
)
いたし
難
(
がた
)
し
平
(
ひら
)
にお
伺
(
うかゞ
)
ひありたしと
押返
(
おしかへ
)
せば、それ
程
(
ほど
)
に
仰
(
おほ
)
せらるゝを
包
(
つゝ
)
むも
甲斐
(
かひ
)
なし、
誠
(
まこと
)
のこと申
上
(
あげ
)
ん
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立んとて此大雪に出で行きたれ
共
(
ども
)
何
(
なん
)
の
甲斐
(
かひ
)
やあらん
骨折損
(
ほねをりぞん
)
の
草臥
(
くたびれ
)
所得
(
まうけ
)
今に
空手
(
からて
)
で歸り
來
(
こ
)
んアラ
笑止
(
せうし
)
の事やと
獨
(
ひと
)
り
言
(
ごと
)
留守
(
るす
)
してこそは居たりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
おなじような
片歌
(
かたうた
)
の
話
(
はなし
)
が、やまとたけるの
尊
(
みこと
)
にもあります。この
尊
(
みこと
)
東國
(
とうごく
)
平定
(
へいてい
)
の
時
(
とき
)
、
甲斐
(
かひ
)
の
國
(
くに
)
酒折
(
さかをり
)
の
宮
(
みや
)
に
宿
(
やど
)
られて、
火
(
ひ
)
を
燃
(
もや
)
してゐた
翁
(
おきな
)
に、いひかけられました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「
貴方
(
あなた
)
今夜
(
こんや
)
敷
(
し
)
いて
寐
(
ね
)
て
下
(
くだ
)
さい」と
云
(
い
)
つて、
御米
(
およね
)
は
宗助
(
そうすけ
)
を
顧
(
かへり
)
みた。
夫
(
をつと
)
から、
坂井
(
さかゐ
)
へ
來
(
き
)
てゐた
甲斐
(
かひ
)
の
男
(
をとこ
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いた
時
(
とき
)
は、
御米
(
およね
)
も
流石
(
さすが
)
に
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
して
笑
(
わら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたくし
)
は
屹度
(
きつと
)
此度
(
こんど
)
は
瑞典
(
スウエーデン
)
の
北極星
(
ほくきよくせい
)
の
勳章
(
くんしやう
)
を
貰
(
もら
)
はうと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
るです、
其勳章
(
そのくんしやう
)
こそは
骨
(
ほね
)
を
折
(
を
)
る
甲斐
(
かひ
)
のあるものです。
白
(
しろ
)
い十
字架
(
じか
)
に、
黒
(
くろ
)
リボンの
附
(
つ
)
いた、
其
(
そ
)
れは
立派
(
りつぱ
)
です。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
けれども、子供の病気はひどくなるばかりです。町で一ばんよい医者にもかけてみましたが、何の
甲斐
(
かひ
)
もありません。四五日の後に、たうとう死んでしまひました。
シャボン玉
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
翌日
(
あくるひ
)
はわれアヌンチヤタが爲めに
百千
(
もゝち
)
の計畫を
成就
(
じやうじゆ
)
し、百千の計畫を破壞して、終には身の
甲斐
(
かひ
)
なさを歎くのみなりき。嗚呼、われは
素
(
も
)
とカムパニアの野の棄兒なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
海濱
(
かいひん
)
に
流
(
なが
)
れ
寄
(
よ
)
る
事
(
こと
)
もやと、
甲斐
(
かひ
)
/″\しく
巡視
(
じゆんし
)
に
出
(
で
)
かけたが、
無論
(
むろん
)
宛
(
あて
)
になる
事
(
こと
)
では
無
(
な
)
い。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それも、ある
甲斐
(
かひ
)
のないものを甲斐あらせようとしてゐるやうな、一所懸命な調子であつた。私は未だ
曾
(
か
)
つて人工呼吸法といふものを見たことがなかつたけれど、今ふとそれが頭に浮んだ。
嘘をつく日
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
余は幼き
比
(
ころ
)
より厳しき庭の
訓
(
をしへ
)
を受けし
甲斐
(
かひ
)
に、父をば早く
喪
(
うしな
)
ひつれど、学問の
荒
(
すさ
)
み衰ふることなく、旧藩の学館にありし日も、東京に出でゝ
予備黌
(
よびくわう
)
に通ひしときも、大学法学部に入りし後も
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
甲斐
(
かひ
)
がねを汽車は走れり時のまにしらじらと
川原
(
かはら
)
の見えし
寂
(
さび
)
しさ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
君がふと見せし情に
甲斐
(
かひ
)
なくもまた
一時
(
ひととき
)
はいそ/\としぬ
かろきねたみ
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
弟将武は
甲斐
(
かひ
)
の山中で殺された。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
甲斐
(
かひ
)
なきことをなげくより
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
甲斐
(
かひ
)
のない
一生
(
いつしやう
)
を
送
(
おく
)
るは
眞實
(
しんじつ
)
情
(
なさけ
)
ない
事
(
こと
)
と
考
(
かんが
)
へられ、
我身
(
わがみ
)
の
心
(
こゝろ
)
をため
直
(
なほ
)
さうとはしないで
人
(
ひと
)
ごとばかり
恨
(
うら
)
めしく
思
(
おも
)
はれました。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“甲斐”の意味
《固有名詞》
甲斐(かい)
旧国名。東海道に位置する。甲斐国。ほぼ現在の山梨県に一致。
(地名)山梨県甲斐市。
(出典:Wiktionary)
甲
常用漢字
中学
部首:⽥
5画
斐
漢検準1級
部首:⽂
12画
“甲斐”で始まる語句
甲斐性
甲斐甲斐
甲斐絹
甲斐々々
甲斐国
甲斐守
甲斐源氏
甲斐絹屋
甲斐駒
甲斐〻〻