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勘定
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かんぢやう
ふりがな文庫
“
勘定
(
かんぢやう
)” の例文
傍
(
そば
)
に
夫
(
をつと
)
のゐる
事
(
こと
)
は
殆
(
ほと
)
んど
忘
(
わす
)
れて
眞面目
(
まじめ
)
に
聽
(
き
)
いてゐるらしかつた。
宗助
(
そうすけ
)
は
羨
(
うら
)
やましい
人
(
ひと
)
のうちに
御米
(
およね
)
迄
(
まで
)
勘定
(
かんぢやう
)
しなければならなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それで
愛
(
あい
)
ちやんは、
慰
(
なぐさ
)
みに
雛菊
(
ひなぎく
)
で
花環
(
はなわ
)
を
造
(
つく
)
つて
見
(
み
)
やうとしましたが、
面倒
(
めんだう
)
な
思
(
おも
)
ひをしてそれを
探
(
さが
)
したり
摘
(
つ
)
んだりして
勘定
(
かんぢやう
)
に
合
(
あ
)
ふだらうかと
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
天秤商人
(
てんびんあきうど
)
の
持
(
も
)
つて
來
(
く
)
るのは
大抵
(
たいてい
)
屑
(
くづ
)
ばかりである。それでも
勘次
(
かんじ
)
は
廉
(
やす
)
いのを
悦
(
よろこ
)
んだ。
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
の
僅
(
わづか
)
な
錢
(
ぜに
)
を
幾度
(
いくたび
)
か
勘定
(
かんぢやう
)
して
渡
(
わた
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此
(
この
)
四郎右衞門は
當年
(
たうねん
)
六十五歳の
老人
(
らうじん
)
なり夫を是より三十五年の
間
(
あひだ
)
殘金
(
ざんきん
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
に
懸
(
かゝ
)
らば
是
(
これ
)
何歳
(
なんさい
)
に至るぞや
大岡殿
(
おほをかどの
)
の
仁心
(
じんしん
)
思
(
おも
)
ふべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
へーえ、
夫
(
それ
)
は
旨
(
うま
)
い事を考へたが、
全体
(
ぜんたい
)
幾許
(
いくら
)
置いて
来
(
き
)
たんだ。レ「ア、
金
(
かね
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
を
仕
(
し
)
ずに
来
(
き
)
た……
夫
(
それ
)
では
何
(
なん
)
にもなりませぬ。 ...
(洋)金の勘定を仕ずに来た
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
本人
(
ほんにん
)
は、
引手茶屋
(
ひきてぢやや
)
で、
勘定
(
かんぢやう
)
を
値切
(
ねぎ
)
られた
時
(
とき
)
と
同
(
おな
)
じに、
是
(
これ
)
は
先方
(
むかう
)
(
道具屋
(
だうぐや
)
の
女房
(
かみさん
)
)も
感情
(
かんじやう
)
を
害
(
がい
)
したものと
思
(
おも
)
つたらしい。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
少し古い所から
勘定
(
かんぢやう
)
すると、
英吉利
(
イギリス
)
には名高い「オトラントの城」を書いたウオルポオル、ラドクリツフ夫人
近頃の幽霊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
アンドレイ、エヒミチは
錢
(
ぜに
)
を
勘定
(
かんぢやう
)
して、五百
圓
(
ゑん
)
を
無言
(
むごん
)
で
友
(
とも
)
に
渡
(
わた
)
したのである。ミハイル、アウエリヤヌヰチは
未
(
ま
)
だ
眞赤
(
まつか
)
になつて、
面目無
(
めんぼくな
)
いやうな、
怒
(
おこ
)
つたやうな
風
(
ふう
)
で。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
即
(
すなは
)
ち
地球
(
ちきう
)
の
自轉
(
じてん
)
にて
云
(
い
)
へば三百六十五
度
(
ど
)
と、
四半分
(
しはんぶん
)
轉
(
まは
)
る
間
(
あひだ
)
に六
億里
(
おくり
)
の
道
(
みち
)
を
走
(
はし
)
ることなり。
大陽暦
(
たいやうれき
)
はこの
勘定
(
かんぢやう
)
を
本
(
もと
)
にして
日輪
(
にちりん
)
の
周圍
(
まはり
)
に
地球
(
ちきう
)
の
一廻
(
ひとまはり
)
する
間
(
あひだ
)
を一年と
定
(
さだ
)
めたるものなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
何
(
なん
)
の
商人
(
あきうど
)
の
女房
(
にようばう
)
が
店
(
みせ
)
から
車
(
くるま
)
に
乘出
(
のりだ
)
すは
榮耀
(
えいえう
)
の
沙汰
(
さた
)
で
御座
(
ござ
)
ります、
其處
(
そこ
)
らの
角
(
かど
)
から
能
(
よ
)
いほどに
直切
(
ねぎ
)
つて
乘
(
の
)
つて
參
(
まゐ
)
りましよ、これでも
勘定
(
かんぢやう
)
は
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
ますに、と
可愛
(
かあい
)
らしい
聲
(
こゑ
)
にて
笑
(
わら
)
へば
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
ると
早
(
は
)
や九
時
(
じ
)
。ゴールデンゲートから
此処迄
(
こゝまで
)
に四
時間
(
じかん
)
かゝつた
勘定
(
かんぢやう
)
になる。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
澤山
(
たくさん
)
な
燕
(
つばめ
)
が
父
(
とう
)
さんの
村
(
むら
)
へも
飛
(
と
)
んで
來
(
き
)
ました。一
羽
(
は
)
、二
羽
(
は
)
、三
羽
(
ば
)
、四
羽
(
は
)
——とても
勘定
(
かんぢやう
)
することの
出來
(
でき
)
ない
何
(
なん
)
十
羽
(
ぱ
)
といふ
燕
(
つばめ
)
が
村
(
むら
)
へ
着
(
つ
)
いたばかりの
時
(
とき
)
には、
直
(
す
)
ぐに
人家
(
じんか
)
へ
舞
(
ま
)
ひ
降
(
お
)
りようとはしません。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「えゝ
爲
(
し
)
てよ」と
柱時計
(
はしらどけい
)
を
見
(
み
)
ると、もう
四時
(
よじ
)
近
(
ちか
)
くである。
御米
(
およね
)
は「
四時
(
よじ
)
、
五時
(
ごじ
)
、
六時
(
ろくじ
)
」と
時間
(
じかん
)
を
勘定
(
かんぢやう
)
した。
小六
(
ころく
)
は
默
(
だま
)
つて
嫂
(
あによめ
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
てゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「こまけえ
勘定
(
かんぢやう
)
にや
近頃
(
ちかごろ
)
燐寸
(
マツチ
)
と
極
(
き
)
めて
置
(
お
)
くんだが、
何處
(
どこ
)
の
商人
(
あきんど
)
もさうのやうだな」
商人
(
あきんど
)
は
卵
(
たまご
)
を
笊
(
ざる
)
へ
入
(
い
)
れながらいひ
續
(
つゞ
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時
(
とき
)
が
経
(
た
)
てば
経
(
た
)
つだけ、それだけお
浦
(
うら
)
の
帰
(
かへ
)
る
望
(
のぞ
)
みが
無
(
な
)
くなると
言
(
い
)
つた
勘定
(
かんぢやう
)
。
九時
(
くじ
)
が
十時
(
じふじ
)
、
十一時
(
じふいちじ
)
を
過
(
す
)
ぎても
音沙汰
(
おとざた
)
が
無
(
な
)
い。
時々
(
とき/″\
)
、
廊下
(
らうか
)
を
往通
(
ゆきかよ
)
ふ
女中
(
ぢよちゆう
)
が、
通
(
とほ
)
りすがりに
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
懸
(
かけ
)
平日
(
ふだん
)
百か二百の
端足
(
はした
)
錢
(
ぜに
)
さへ
勘定
(
かんぢやう
)
合
(
あは
)
ざれば
狂氣
(
きやうき
)
の如くに騷ぎ立る五兵衞なれば五十兩の事故
鬼神
(
おにがみ
)
の如く
憤
(
いきど
)
ほり居たる所へ番頭久八進み出て私し儀
幼少
(
えうせう
)
の時よりの御
恩澤
(
おんたく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
西洋
(
せいやう
)
にては一七日を一ウヰークと
名
(
なづ
)
け、
世間日用
(
せけんにちよう
)
の
事
(
こと
)
、
大抵
(
たいてい
)
一ウヰークにて
勘定
(
かんぢやう
)
せり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
帳塲格子
(
ちやうばかうし
)
のうちに
此娘
(
このこ
)
を
据
(
す
)
へて
愛敬
(
あいけう
)
を
賣
(
う
)
らすれば、
秤
(
はか
)
りの
目
(
め
)
は
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
勘定
(
かんぢやう
)
しらずの
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
など、
何
(
なに
)
がなしに
寄
(
よ
)
つて
大方
(
おほかた
)
毎夜
(
まいよ
)
十二
時
(
じ
)
を
聞
(
き
)
くまで
店
(
みせ
)
に
客
(
きやく
)
のかげ
絶
(
た
)
えたる
事
(
こと
)
なし、いそがしきは
大和尚
(
だいおしやう
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
造形美術と文芸との相違を
勘定
(
かんぢやう
)
に入れて言ふのである。
僕の友だち二三人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
時刻
(
じこく
)
が
時刻
(
じこく
)
なので、
夕飯
(
ゆふめし
)
を
食
(
く
)
ひに
來
(
く
)
る
客
(
きやく
)
は
入
(
い
)
れ
代
(
かは
)
り
立
(
た
)
ち
代
(
かは
)
り
來
(
き
)
た。
其
(
その
)
多
(
おほ
)
くは
用辯的
(
ようべんてき
)
に
飮食
(
いんしよく
)
を
濟
(
す
)
まして、さつさと
勘定
(
かんぢやう
)
をして
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
く
丈
(
だけ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
此
(
こ
)
の
錢
(
ぜに
)
で
外
(
ほか
)
の
物
(
もの
)
買
(
か
)
つて
喰
(
く
)
つた
方
(
はう
)
がえゝから
此
(
こ
)
れ
丈
(
だけ
)
は
遣
(
や
)
るとすべえよ、
折角
(
せつかく
)
勘定
(
かんぢやう
)
もしたもんだからよ、
俺
(
お
)
ら
大層
(
たえそ
)
よくなつたんだから
大丈夫
(
だえぢよぶ
)
だよ」お
品
(
しな
)
はいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
……どうも
平民
(
へいみん
)
は、すぐに
勘定
(
かんぢやう
)
にこだはるやうでお
恥
(
はづ
)
かしいけれども、
何事
(
なにごと
)
も
此
(
こ
)
の
方
(
はう
)
が
早分
(
はやわか
)
りがする。……
豆府
(
とうふ
)
一挺
(
いつちやう
)
の
値
(
ね
)
が、
五厘
(
ごりん
)
から
八厘
(
はちりん
)
、
一錢
(
いつせん
)
、
乃至
(
ないし
)
二錢
(
にせん
)
の
頃
(
ころ
)
の
事
(
こと
)
である。……
食
(
く
)
つたな!
何
(
ど
)
うも。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彦兵衞
其
(
そ
)
は又餘り
勝手過
(
かつてすぎ
)
る
話
(
はな
)
しなり
其爲
(
そのため
)
貴樣請人に非ずや殊に此節我等も金子
不手廻
(
ふてまは
)
りにて
問屋
(
とひや
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
滯
(
とゞこ
)
ほり不自由なせば一兩日の
中
(
うち
)
に勘定致さるべし
然
(
さ
)
もなき時は向うより出入にされては
迷惑
(
めいわく
)
致すにより貴樣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
もと
富家
(
ふか
)
に
人
(
ひと
)
となりて
柔弱
(
にうじやく
)
にのみ
育
(
そだ
)
ちし
身
(
み
)
は
是
(
こ
)
れと
覺
(
おぼ
)
えし
藝
(
げい
)
もなく
手
(
て
)
に
十露盤
(
そろばん
)
は
取
(
と
)
りならへど
物
(
もの
)
に
當
(
あた
)
りし
事
(
こと
)
なければ
時
(
とき
)
の
用
(
よう
)
には
立
(
た
)
ちもせず
坐
(
ざ
)
して
喰
(
くら
)
へば
空
(
むな
)
しくなる
山高帽子
(
やまたかばうし
)
半靴
(
はんぐつ
)
と
明日
(
きのふ
)
かざりし
身
(
み
)
の
廻
(
まは
)
りも
一
(
ひと
)
つ
賣
(
う
)
り
二
(
ふた
)
つ
賣
(
う
)
りはては
晦日
(
みそか
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
さへ
胸
(
むね
)
につかふる
程
(
ほど
)
にもなりぬ。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
又
(
また
)
來
(
く
)
るよ、とふられさうな
先
(
さき
)
を
見越
(
みこ
)
して、
勘定
(
かんぢやう
)
をすまして、
潔
(
いさぎよ
)
く
退
(
しりぞ
)
いた。が、
旅宿
(
りよしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
つて、
雙方
(
さうはう
)
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、ためいきをホツと
吐
(
つ
)
いた。——
今夜
(
こんや
)
一夜
(
いちや
)
の
籠城
(
ろうじやう
)
にも、
剩
(
あま
)
すところの
兵糧
(
ひやうらう
)
では
覺束
(
おぼつか
)
ない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
たゞし二百が一
錢
(
せん
)
と
言
(
い
)
ふ
勘定
(
かんぢやう
)
にはあらず、
心
(
こゝろ
)
すべし。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
勘
常用漢字
中学
部首:⼒
11画
定
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“勘定”で始まる語句
勘定書
勘定奉行
勘定方
勘定台
勘定取
勘定合
勘定所
勘定狂
勘定頭
勘定屋敷