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げかい
ふりがな文庫
“
下界
(
げかい
)” の例文
「もうこんな
惨
(
みじ
)
めな
下界
(
げかい
)
には一
刻
(
こく
)
もいたくない。」といって、
妹
(
いもうと
)
はふたたびはとの
姿
(
すがた
)
となって、
天上
(
てんじょう
)
の
楽園
(
らくえん
)
に
帰
(
かえ
)
ってしまったのです。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日
(
ひ
)
の
色
(
いろ
)
は以前より
薄
(
うす
)
かつた。
雲
(
くも
)
の
切
(
き
)
れ
間
(
ま
)
から、落ちて
来
(
く
)
る光線は、
下界
(
げかい
)
の
湿
(
しめ
)
り
気
(
け
)
のために、半ば反射力を失つた様に柔らかに見えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
スサノヲの命は、かようにして天の世界から
逐
(
お
)
われて、
下界
(
げかい
)
へ
下
(
くだ
)
つておいでになり、まず食物をオホゲツ姫の神にお求めになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
無数の
征矢
(
そや
)
は煙りを目がけて飛んだ。女は
下界
(
げかい
)
をみおろして
冷笑
(
あざわら
)
うように、高く高く宙を舞って行った。千枝松はおそろしかった。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
すこし心細くないでもなかったが、ときどき山の
端
(
は
)
からはるか
下界
(
げかい
)
の海や町が見えるので、そのたびに彼は元気をとりもどした。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
帝室
(
ていしつ
)
をば政治社外の
高処
(
こうしょ
)
に
仰
(
あお
)
ぎ
奉
(
たてまつ
)
りて
一様
(
いちよう
)
にその
恩徳
(
おんとく
)
に
浴
(
よく
)
しながら、
下界
(
げかい
)
に
居
(
おっ
)
て
相
(
あい
)
争
(
あらそ
)
う者あるときは敵味方の区別なきを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
下界
(
げかい
)
の
物
(
もの
)
としては
餘
(
あま
)
り
靈妙
(
いみ
)
じい! あゝ、あの
姫
(
ひめ
)
が
餘
(
よ
)
の
女共
(
をんなども
)
に
立交
(
たちまじ
)
らうてゐるのは、
雪
(
ゆき
)
はづかしい
白鳩
(
しらはと
)
が
鴉
(
からす
)
の
群
(
むれ
)
に
降
(
お
)
りたやう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
人穴
(
ひとあな
)
から燃えひろがった
野火
(
のび
)
は、
止
(
とど
)
まるところを知らず、
方
(
ほう
)
三
里
(
り
)
にわたって、
濛々
(
もうもう
)
と煙をたてているので、
下界
(
げかい
)
のようすはさらに見えない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところが、
下界
(
げかい
)
では、そのあくる朝、まきのうしろへもぐりこんで、そのままこごえ
死
(
し
)
んでいる少年の小さな死がいを、
門番
(
もんばん
)
の人が見つけた。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
つかまれていた巨人の手が、パッと開いて、幸ちゃんのからだは、まるで石でも投げたように、ヒューッと風を切って、
下界
(
げかい
)
へ落ちてきたのです。
天空の魔人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
とおっしゃって、
調使丸
(
ちょうしまる
)
という
召使
(
めしつか
)
いの
小舎人
(
ことねり
)
をくらの
後
(
うし
)
ろに
乗
(
の
)
せたまま、
馬
(
うま
)
の
背
(
せ
)
に
乗
(
の
)
って、そのまますうっと
空
(
そら
)
の上へ
飛
(
と
)
んでお
行
(
い
)
きになりました。
下界
(
げかい
)
では
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
夏
(
なつ
)
の
高原一帶
(
こうげんいつたい
)
に
高山植物
(
こうざんしよくぶつ
)
がさきつゞいてゐたりする
光景
(
こうけい
)
はとても、
下界
(
げかい
)
では
想像
(
そうぞう
)
もつかない
美
(
うつく
)
しさです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
いつのまにかじぶんは
下界
(
げかい
)
におりて、
荒
(
あ
)
れ
野
(
の
)
のまんまんなかにねているではありませんか。
マリアの子ども
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そして、
下界
(
げかい
)
に
降
(
お
)
りて、
峰
(
みね
)
を、
原
(
はら
)
を、
紫
(
むらさき
)
の
星
(
ほし
)
が
微行
(
びかう
)
して
幽
(
かすか
)
に
散歩
(
さんぽ
)
する
俤
(
おもかげ
)
があつたのである。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
よけい
下界
(
げかい
)
のわざわいになったというわけは、鏡のかけらは、せいぜい砂つぶくらいの大きさしかないのが、世界じゅうにとびちってしまったからで、これが人の目にはいると
雪の女王:七つのお話でできているおとぎ物語
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
鎌
(
かま
)
のやうな
新月
(
しんげつ
)
が
物凄
(
ものすご
)
く
下界
(
げかい
)
を
照
(
てら
)
して
來
(
き
)
たが、
勿論
(
もちろん
)
道
(
みち
)
の
案内
(
しるべ
)
となる
程
(
ほど
)
明
(
あか
)
るくはない、
加
(
くわ
)
ふるに
此邊
(
このへん
)
は
道
(
みち
)
いよ/\
險
(
けわ
)
しく、
尖
(
とが
)
つた
岩角
(
いはかど
)
、
蟠
(
わだかま
)
る
樹
(
き
)
の
根
(
ね
)
は
無限
(
むげん
)
に
行方
(
ゆくて
)
に
横
(
よこたは
)
つて
居
(
を
)
るので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夜の
帳
(
ちやう
)
にささめき尽きし星の今を
下界
(
げかい
)
の人の鬢のほつれよ
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
地
(
つち
)
の
下界
(
げかい
)
にやらはれて、
勢子
(
せこ
)
の叫に煩へば
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
懶き疲れの折々は
下界
(
げかい
)
の
面
(
おも
)
に
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
闇
(
やみ
)
に
下界
(
げかい
)
をうかゞへば
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「どうぞ、お
母
(
かあ
)
さま、わたしを一
度
(
ど
)
下界
(
げかい
)
へやってくださいまし。」と、
幾度
(
いくたび
)
となく、その
小
(
ちい
)
さな
天使
(
てんし
)
の
一人
(
ひとり
)
は、お
母
(
かあ
)
さまに
頼
(
たの
)
みました。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただ漫然たる江湖において、論者も不学、聴者も不学、たがいに不学無勘弁の
下界
(
げかい
)
に戦う者は、捨ててこれを論ぜざるなり。
経世の学、また講究すべし
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
下界
(
げかい
)
は、はばのひろい濃いみどり色のもうせんをしいたように見え、そのもうせんの両側にガラスのような色を見せているのは海にちがいない。
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
下界
(
げかい
)
をにらみつけるような大きな月が、人ひとり、鳥一羽の影さえない、
裾野
(
すその
)
のそらの一
角
(
かく
)
に、夜の
静寂
(
しじま
)
をまもっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうしてお前も、赤ちゃんのときから、かわいそうに、お前のおかあさんのふところにだかれたまま、
下界
(
げかい
)
におちぶれて、なさけないくらしをするようになったのだよ。
ジャックと豆の木
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
恐
(
おそ
)
る/\
搖籃
(
ゆれかご
)
から
半身
(
はんしん
)
を
現
(
あら
)
はして
下界
(
げかい
)
を
見
(
み
)
ると、
今
(
いま
)
は
何處
(
いづこ
)
の
空
(
そら
)
に
吹流
(
ふきなが
)
されたものやら、
西
(
にし
)
も
東
(
ひがし
)
も
方角
(
ほうがく
)
さへ
分
(
わか
)
らぬ
程
(
ほど
)
だが、
身
(
み
)
は
矢張
(
やはり
)
渺々
(
べう/\
)
たる
大海原
(
おほうなばら
)
の
天空
(
てんくう
)
に
飛揚
(
ひやう
)
して
居
(
を
)
るのであつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そんなその、
紅立羽
(
あかたては
)
だの、
小紫
(
こむらさき
)
だの、
高原
(
かうげん
)
の
佳人
(
かじん
)
、お
安
(
やす
)
くないのにはおよばない、
西洋化粧
(
せいやうけしやう
)
の
化紫
(
ばけむらさき
)
、ござんなれ、
白粉
(
おしろい
)
の
花
(
はな
)
ありがたい……
早
(
はや
)
く
下界
(
げかい
)
へ
遁
(
に
)
げたいから、
真先
(
まつさき
)
に
自動車
(
じどうしや
)
へ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二十面相の黒軽気球は、
下界
(
げかい
)
のおどろきをあとにして、ゆうゆうと大空にのぼっていきます。地上の探照燈は、軽気球とともに高度を高めながら、暗やみの空に、大きな白いしまをえがいています。
少年探偵団
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
地
(
つち
)
の
下界
(
げかい
)
にやらはれて、
勢子
(
せこ
)
の叫に煩へば
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
そんな
信仰
(
しんこう
)
のないものは、あの
世
(
よ
)
へゆくことはできない。おまえは、ちょうになって、もう一
度
(
ど
)
下界
(
げかい
)
へ
帰
(
かえ
)
って、よく
考
(
かんが
)
えてくるがいい。
ちょうと三つの石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
塔
(
とう
)
のいただきにいる者のすがたは、
下界
(
げかい
)
のさわぎを、どこふく風かというようすで、すましこんでいるらしい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下界
(
げかい
)
へおりると、さいわいにとがめられないで、地下へもぐることができた。すべり台式の
降下路
(
こうかろ
)
にとびこんですーイすーイと地階を何階も通り越して、おりていった。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
下界
(
げかい
)
を
見
(
み
)
ると
眼
(
まなこ
)
も
眩
(
くら
)
むばかりで、
限
(
かぎ
)
りなき
大洋
(
たいやう
)
の
面
(
めん
)
には、
波瀾
(
はらん
)
激浪
(
げきらう
)
立騷
(
たちさわ
)
ぎ、
數萬
(
すまん
)
の
白龍
(
はくりよう
)
の
一時
(
いちじ
)
に
跳
(
をど
)
るがやうで、ヒユー、ヒユーと
帛
(
きぬ
)
を
裂
(
さ
)
くが
如
(
ごと
)
き
風
(
かぜ
)
の
聲
(
こゑ
)
と
共
(
とも
)
に、
千切
(
ちぎ
)
つた
樣
(
やう
)
な
白雲
(
はくうん
)
は
眼前
(
がんぜん
)
を
掠
(
かす
)
めて
飛
(
と
)
ぶ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
灰色
(
はいいろ
)
の
着物
(
きもの
)
を
着
(
き
)
た
姉
(
あね
)
は、べつに
姿
(
すがた
)
を
変
(
か
)
える
必要
(
ひつよう
)
もなかったので、ある
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
ももれない
真
(
ま
)
っ
暗
(
くら
)
な
真夜中
(
まよなか
)
に
下界
(
げかい
)
へ
降
(
お
)
りてきたのです。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ヒマラヤ山の上へのぼります。そして山の上から
下界
(
げかい
)
に住む蠅の世界がだすその電波を受信しましょう。ああ、きました。ヒマラヤのいただきです。しずかに着陸します」
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
下界
(
げかい
)
のどんなものでも、
太陽
(
たいよう
)
のこの
機嫌
(
きげん
)
のいい
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
たものは、みんな、
気持
(
きも
)
ちがはればれとして
喜
(
よろこ
)
ばないものはなかったのであります。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
では、
下界
(
げかい
)
で待っているあの人のために、第二にはロードスターのために、第三は原稿料のために、第四は編集長のために、勇気を出して、この
鉄梯子
(
てつばしご
)
に
掴
(
つか
)
まって登りましょう。
遊星植民説
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
は、それを
迎
(
むか
)
えるように、にこにこと
笑
(
わら
)
っていました。そして、うるんだ、
美
(
うつく
)
しい
目
(
め
)
で、じっと、
下界
(
げかい
)
を
見下
(
みお
)
ろしながら
寒い日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
夜
(
よる
)
、
雲
(
くも
)
は、まりを
乗
(
の
)
せて
下界
(
げかい
)
へ
降
(
お
)
りてきました。そして、いつかまりの
隠
(
かく
)
れていたやぶの
中
(
なか
)
へ、そっと
降
(
お
)
ろしてくれました。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「三
年
(
ねん
)
の
間
(
あいだ
)
、わたしは
下界
(
げかい
)
にいって、
辛抱
(
しんぼう
)
をいたします。そして、いろいろのものを
見
(
み
)
たり、また、
聞
(
き
)
いたりしてきます。」と
答
(
こた
)
えました。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夜
(
よる
)
になると、
雲
(
くも
)
の
間
(
あいだ
)
から、
星
(
ほし
)
が、
下界
(
げかい
)
の
草
(
くさ
)
や、
木
(
き
)
を
照
(
て
)
らしたのです。そこには、
美
(
うつく
)
しい
紅
(
べに
)
や、
紫
(
むらさき
)
や
黄色
(
きいろ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いている
花園
(
はなぞの
)
がありました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ご
安心
(
あんしん
)
遊
(
あそ
)
ばしてください、
下界
(
げかい
)
は
穀物
(
こくもつ
)
がすきまもなく、
野
(
の
)
に、
山
(
やま
)
に、
圃
(
はた
)
にしげっています。また
樹々
(
きぎ
)
には
果物
(
くだもの
)
が
重
(
かさ
)
なり
合
(
あ
)
って
実
(
みの
)
っています。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
毎夜
(
まいよ
)
、この
下界
(
げかい
)
の
近
(
ちか
)
くにまで
降
(
お
)
りてくる。もし、
山
(
やま
)
や、
森
(
もり
)
に
突
(
つ
)
きあたったらどうするつもりだろう。」と、
彼
(
かれ
)
らはたがいに
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
いました。
めくら星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、
冬
(
ふゆ
)
が
去
(
さ
)
り、
春
(
はる
)
になろうとして、
気流
(
きりゅう
)
は
争
(
あらそ
)
いました。
乱
(
みだ
)
れる
雲
(
くも
)
の
間
(
あいだ
)
から、
太陽
(
たいよう
)
は
下界
(
げかい
)
をのぞいて、たゆみなき
人間
(
にんげん
)
の
努力
(
どりょく
)
をながめながら
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
を
仰
(
あお
)
ぎますと
天
(
あま
)
の
川
(
がわ
)
が、
下界
(
げかい
)
のことを
知
(
し
)
らぬ
顔
(
かお
)
に、
昔
(
むかし
)
ながらのままで、ほのぼのと
白
(
しろ
)
う
流
(
なが
)
れているのでありました。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まりは、この
地上
(
ちじょう
)
のものを
美
(
うつく
)
しく、うれしく
思
(
おも
)
いました。なぜ、
自分
(
じぶん
)
は、この
下界
(
げかい
)
を
捨
(
す
)
てて、
空
(
そら
)
の
上
(
うえ
)
などへ、すこしの
間
(
あいだ
)
なりとゆく
気
(
き
)
になったろう。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、
下界
(
げかい
)
に
去
(
さ
)
ったちょうは、いまだに
悟
(
さと
)
りがつかないとみえて、
花
(
はな
)
から
花
(
はな
)
へと、
美
(
うつく
)
しい
姿
(
すがた
)
をして
飛
(
と
)
びまわっていて、
帰
(
かえ
)
ってこないのであります。
ちょうと三つの石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
らは、よく
祖母
(
そぼ
)
や、
母親
(
ははおや
)
から、
夜
(
よ
)
ごとに
天
(
てん
)
からろうそくが
降
(
ふ
)
ってくるとか、また
下界
(
げかい
)
で、この
山
(
やま
)
の
神
(
かみ
)
さまに
祈
(
いの
)
りをささげるろうそくの
火
(
ひ
)
が
不死の薬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人間
(
にんげん
)
が、
天国
(
てんごく
)
のようすを
知
(
し
)
りたいと
思
(
おも
)
うように、
天使
(
てんし
)
の
子供
(
こども
)
らはどうかして、
下界
(
げかい
)
の
人間
(
にんげん
)
は、どんなような
生活
(
せいかつ
)
をしているか
知
(
し
)
りたいと
思
(
おも
)
うのであります。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
光
(
ひか
)
る
目
(
め
)
で
下界
(
げかい
)
を
見
(
み
)
おろしながら
飛
(
と
)
んでゆくうちに、わしは
電信柱
(
でんしんばしら
)
のかぶっている
帽子
(
ぼうし
)
を
見
(
み
)
つけて、つーうと
降
(
お
)
りると、それをさらっていってしまったのです。
頭をはなれた帽子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
界
常用漢字
小3
部首:⽥
9画
“下界”で始まる語句
下界万丈