“小紫”の読み方と例文
読み方割合
こむらさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前にいった滝泉寺門前の料理屋角伊勢の庭内に、例の権八ごんぱち小紫こむらさきの比翼塚が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。
目黒の寺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
第二の浅草の記憶は沢山たくさんある。その最も古いものは砂文字すなもじの婆さんの記憶かも知れない。婆さんはいつも五色ごしきの砂に白井権八しらゐごんぱち小紫こむらさきいた。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「色と意気地を立てぬいて、気立きだてすいで」とはこの事である。かくして高尾たかお小紫こむらさきも出た。「いき」のうちには溌剌はつらつとして武士道の理想が生きている。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)