“砂文字”の読み方と例文
読み方割合
すなもじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第二の浅草の記憶は沢山たくさんある。その最も古いものは砂文字すなもじの婆さんの記憶かも知れない。婆さんはいつも五色ごしきの砂に白井権八しらゐごんぱち小紫こむらさきいた。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「お前は、物腰が上品だからと言ふので、おつぼねのお六といはれた、名題の女道中師だらう。今まで積んだ惡業あくごふの數々、それが、砂文字すなもじを消すやうに、綺麗になると思つて居るのかい」
そこに集まった面々は御免の勧化かんげであり、縄衣裳なわいしょうの乞食芝居であり、阿房陀羅経あほだらきょうであり、仮声使こわいろづかいであり、どっこいどっこいであり、猫八であり、砂文字すなもじであり、鎌倉節の飴売あめうりであり
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)