“不立文字”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふりゅうもんじ60.0%
ふりふもんじ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
禅は「不立文字ふりゅうもんじ」と申しますが、文字で分る区域など知れたものでありましょう。信仰をそんな知解にとどめてはならぬと予々かねがね宗門は教えているのではありませんか。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
けだし、仏教のうちに、禅宗のごとき、不立文字ふりゅうもんじの宗を立つるに至りしゆえんは、畢竟ひっきょう、世の宗教者の感情上より文字を偏信するの弊を救わんとして出でたるものなること疑いなし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
蘭軒は多紀氏の書を読んで、善書も亦往々人を誤ることあるを悟つた。是が伊沢氏の不立文字ふりふもんじの由つて来る所である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
桃青は宗教家の如くに仏道をその風流修行に応用したり、馬琴は哲学者の如くに仏道を其理想中に適用したり、桃青の仏道は不立文字ふりふもんじにして、馬琴の仏道はむしろ小乗的なるべし。