“大洋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
タイヤン17.4%
たいやう13.0%
おほうみ13.0%
おおうみ8.7%
たいよう8.7%
おおうなばら4.3%
おほうなばら4.3%
だーやん4.3%
わたつみ4.3%
わたづみ4.3%
わだつみ4.3%
オーシャン4.3%
タアヤン4.3%
タヤン4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大洋タイヤン小洋ショウヤンと銅貨との計算法がとてもヤヤコシクて、これを上手に活用すると、お銭を細かくこわすごとにお銭の数と量と価値とを増すし
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
其日そのひれ、翌日よくじつきたつたが矢張やはりみづそらなる大洋たいやうおもてには、一點いつてん島影しまかげもなく、滊船きせんけむりえぬのである。
越後の西北は大洋おほうみたいして高山かうざんなし。東南は連山れんざん巍々ぎゝとして越中上信奥羽の五か国にまたがり、重岳ちようがく高嶺かうれいかたならべて十里をなすゆゑ大小のけものはなはだおほし。
月や太陽が絶えず東から西へ廻るにつれて地球上の海面の高くふくれた満潮みちしおの部分と低くなった干潮ひきしおの部分もまた大体において東から西へ向かって大洋おおうみの上を進んで行きます。
瀬戸内海の潮と潮流 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
よるそらをすかしてると、熱帯植物ねったいしょくぶつがこんもりとっていました。そこは、大洋たいようなかにあった、ちいさなしまであることがわかったのでした。
南方物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大洋おおうなばらの上にぞ来りける
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
眼界がんがいはてしなき大洋おほうなばらうへにぞきたりける
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
銅貨は小銀貨となり、小銀貨は大洋だーやんになり、大洋だーやんは遂に積みかさなった。彼は素敵な勢いで「天門両塊てんもんりゃんかい」と叫んだ。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
まろく拡がり、大洋わたつみうしおを取って、穂先に滝津瀬たきつせ水筋みすじの高くなり川面かわづらからそそむのが、一揉ひともみ揉んで、どうと落ちる……一方口いっぽうぐちのはけみちなれば、橋の下は颯々さっさっと瀬になって
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして単に形容たるのみならず、おそらくは渺茫びょうぼうたる大洋わだつみの中に幾日かを送る航海者に取りては、ヨブ記のこの語が宛然さながらに事実なるが如く感ぜらるるであろう。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
大義名分らしいものをとなえていながら、努力の目標は必ず個人、個人を乗り越えてまた個人、世間の難解は、個人の難解、大洋オーシャンは世間でなくて、個人なのだ
人間失格 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そして、彼女はおど/\しながら、二人の大褂児の袖の下へ、その大洋タアヤンを入れてやった。俊は蒼白になってしまった父と母を見ていた。巡警は、大褂児へ手をやって、母が入れたものをさぐっていた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
そして、金鎖、金時計、大洋タヤン二百四十元、紙幣三百八十元を強奪された。その遭難者の談が載せられた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)