“島影”の読み方と例文
読み方割合
しまかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまは、どちらへ向いても、島影しまかげも見えない大海のまっ只中ただなかにいるわけだが、こんなところで投げだされたら、助かる見込みはない。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
風情ふぜいはなくとも、あの島影しまかげにお船をつなぎ、涼しく水ものをさしあげて、やがてお席を母屋おもやの方へ移しませう。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其日そのひれ、翌日よくじつきたつたが矢張やはりみづそらなる大洋たいやうおもてには、一點いつてん島影しまかげもなく、滊船きせんけむりえぬのである。