“干潮”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かんちょう44.4%
ひきしお22.2%
ひしお22.2%
かんてう11.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欄干にって下を見ると満潮まんちょう干潮かんちょうか分りませんが、黒い水がかたまってただ動いているように見えます。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「そうじゃないよ、いますこしたてば干潮かんちょうになる、潮が引けばあるいはこのへんが浅くなり、徒歩とほで岸までゆけるかもしらん、それまで待つことにしようじゃないか」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
水で重くした上、干潮かんちょうに乗じて作事さくじをしておいて
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
干潮かんちょうの時は見るもあわれで、宛然さながら洪水でみずのあとの如く、何時いつてた世帯道具しょたいどうぐやら、欠擂鉢かけすりばちが黒く沈んで、おどろのような水草は波の随意まにまになびいて居る。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
干潮ひきしおの時に綱を持ってあっちの向側の岸へ行くんだ。あのでっけえ松の樹のどれか一つにその綱をぐるりと巻く。それからそいつを持ってけえって」揚錨絞盤いかりまきに巻いて、潮を待ってるんだ。
これは月と太陽との引力のために起るもので、月や太陽が絶えず東から西へ廻るにつれて地球上の海面の高くふくれた満潮みちしおの部分と低くなった干潮ひきしおの部分もまた大体において東から西へ向かって大洋おおうみの上を進んで行きます。
瀬戸内海の潮と潮流 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
しかし、おあにいさまが助けてくれとおっしゃられておわびをなさるなら、こちらのこの干潮ひしおの玉を出して、水をひかせておあげなさいまし。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
命はそのときには干潮ひしおの玉を出してたちまち水をおひかせになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
俺は波の飛沫しぶきのかかるいわおの上を伝いながら、ふと前の方を見ると、その巌から人の脊丈せだけを三ついだ位離れた海の中に、満潮みちしおの時には隠れて、干潮ひしおの時に黒犬の頭のような頭だけだすはえがあるが
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
干潮かんてうときるもあはれで、宛然さながら洪水でみづのあとのごとく、何時いつてた世帶道具しよたいだうぐやら、缺擂鉢かけすりばちくろしづむで、おどろのやうな水草みづくさなみ隨意まに/\なびいてる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)