“ひきしお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引汐45.0%
退潮25.0%
干潮15.0%
引潮10.0%
下汐5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度引汐（ひきしお）時で、朝凪（あさな）ぎの小波（さざなみ）が、穴の入口に寄せては返す度毎に、中から海草やごもくなどが、少しずつ流れ出していたが、それに混って
孤島の鬼 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)
「退潮（ひきしお）で底がぐうっと洗い流されてるんだよ。」と彼は言った。「で、この水路はまあ言わば鋤で掘り出されてるようなものなのさ。」
宝島：02 宝島 (新字新仮名) ／ ロバート・ルイス・スティーブンソン(著)
丁度干潮（ひきしお）で、馬の太腹から、浅いところは脚のあたりまでしかない。水しぶきを一斉にあげて、七、八十騎がかけ入った様子は、とても百騎足らずの小勢には見えなかった。
現代語訳　平家物語：11 第十一巻 (新字新仮名) ／ 作者不詳(著)
死骸（しがい）はその日終日（ひねもす）見当らなかったが、翌日しらしらあけの引潮（ひきしお）に、去年の夏、庵室（あんじつ）の客が溺れたとおなじ鳴鶴（なきつる）ヶ岬（さき）の岩に上（あが）った時は二人であった。
春昼後刻 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
自分は今日になっても大川の流のどの辺（へん）が最も浅くどの辺が最も深く、そして上汐（あげしお）下汐（ひきしお）の潮流がどの辺において最も急激であるかを
夏の町 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)