“朝凪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさなぎ73.3%
あさな26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とろりと白いあぶらを流したような朝凪あさなぎの海の彼方、水平線上に一本の線が横たわる。これがヤルート環礁かんしょうの最初の瞥見べっけんである。
伊勢の海は静かな海で、ことにこれより北へかけての阿漕ヶ浦は、その夕凪ゆうなぎ朝凪あさなぎとで名を得た海であります。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
朝凪あさなぎながら海近い空気の冷たさであったのか。こめかみがうずくような清冽せいれつなものに打たれ、立ちどまって深い呼吸をはきだした。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
丁度引汐ひきしお時で、朝凪あさなぎの小波さざなみが、穴の入口に寄せては返す度毎に、中から海草やごもくなどが、少しずつ流れ出していたが、それに混って
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)