“吹流”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふきなが80.0%
ふきながし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不意に道を塞いだお通は、手拭を吹流ふきながしにかぶって山風にチラチラと美しい片面を見せ乍ら、唐櫃の先をピタリと押えたのです。
天保の飛行術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
涙を払つて——唯今の鸚鵡おうむの声は、わたくしが日本の地を吹流ふきながされて、うした身に成ります、其の船出の夜中に、歴然ありありと聞きました……十二一重じゅうにひとえに緋のはかまを召させられた
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
御婦人が、髪の吹流ふきながしを取った、気高い顔は、松明の火に活々いきいきと、その手拭で、お召のコオトの雪を払っていなすったけ、揺れて山茶花さざんかが散るようだ。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)