トップ
>
吹流
>
ふきなが
ふりがな文庫
“
吹流
(
ふきなが
)” の例文
不意に道を塞いだお通は、手拭を
吹流
(
ふきなが
)
しに
冠
(
かぶ
)
って山風にチラチラと美しい片面を見せ乍ら、唐櫃の先をピタリと押えたのです。
天保の飛行術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
涙を払つて——唯今の
鸚鵡
(
おうむ
)
の声は、
私
(
わたくし
)
が日本の地を
吹流
(
ふきなが
)
されて、
恁
(
こ
)
うした身に成ります、其の船出の夜中に、
歴然
(
ありあり
)
と聞きました……
十二一重
(
じゅうにひとえ
)
に緋の
袴
(
はかま
)
を召させられた
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
恐
(
おそ
)
る/\
搖籃
(
ゆれかご
)
から
半身
(
はんしん
)
を
現
(
あら
)
はして
下界
(
げかい
)
を
見
(
み
)
ると、
今
(
いま
)
は
何處
(
いづこ
)
の
空
(
そら
)
に
吹流
(
ふきなが
)
されたものやら、
西
(
にし
)
も
東
(
ひがし
)
も
方角
(
ほうがく
)
さへ
分
(
わか
)
らぬ
程
(
ほど
)
だが、
身
(
み
)
は
矢張
(
やはり
)
渺々
(
べう/\
)
たる
大海原
(
おほうなばら
)
の
天空
(
てんくう
)
に
飛揚
(
ひやう
)
して
居
(
を
)
るのであつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
涙
(
なみだ
)
を
拂
(
はら
)
つて——
唯今
(
たゞいま
)
の
鸚鵡
(
あうむ
)
の
聲
(
こゑ
)
は、
私
(
わたくし
)
が
日本
(
につぽん
)
の
地
(
ち
)
を
吹流
(
ふきなが
)
されて、
恁
(
か
)
うした
身
(
み
)
に
成
(
な
)
ります、
其
(
そ
)
の
船出
(
ふなで
)
の
夜中
(
よなか
)
に、
歴然
(
あり/\
)
と
聞
(
き
)
きました……
十二一重
(
じふにひとへ
)
に
緋
(
ひ
)
の
袴
(
はかま
)
を
召
(
め
)
させられた
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
吹
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
流
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
“吹”で始まる語句
吹
吹聴
吹雪
吹上
吹出
吹聽
吹込
吹矢
吹掛
吹消