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だんなさま
ふりがな文庫
“
旦那樣
(
だんなさま
)” の例文
新字:
旦那様
たしか
左樣
(
さう
)
と
知
(
し
)
つて
居
(
を
)
りまするけれど
今
(
いま
)
は
少
(
すこ
)
しも
恨
(
うら
)
む
事
(
こと
)
をいたしません、なるほど
此話
(
このはな
)
しを
聞
(
き
)
かして
下
(
くだ
)
さらぬが
旦那樣
(
だんなさま
)
の
價値
(
しんしやう
)
で
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝ、いかい
難儀
(
なんぎ
)
をして、おいでなさるさきの
旦那樣
(
だんなさま
)
も
御大病
(
ごたいびやう
)
さうな、
唯
(
たゞ
)
の
時
(
とき
)
なら
橋
(
はし
)
の
上
(
うへ
)
も、
欄干
(
らんかん
)
の
方
(
はう
)
は
避
(
よ
)
けてお
通
(
とほ
)
りなさらうのに、おいたはしい。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
段々御やつれなされてと常にも似ず
凋
(
しほ
)
るゝに、それは/\知ぬ事とて御見舞もせなむだがさぞまあ
旦那樣
(
だんなさま
)
は御心配、御可哀想に早く御全快おさせもふし
度
(
たい
)
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
時
(
とき
)
は
丁度
(
ちやうど
)
四
時過
(
じす
)
ぎ。
毎
(
いつ
)
もなら
院長
(
ゐんちやう
)
は
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
から
室
(
へや
)
へと
歩
(
ある
)
いてゐると、ダリユシカが、
麥酒
(
ビール
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
如何
(
いかゞ
)
ですか、と
問
(
と
)
ふ
刻限
(
こくげん
)
。
戸外
(
こぐわい
)
は
靜
(
しづか
)
に
晴渡
(
はれわた
)
つた
天氣
(
てんき
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
變て扨は私を
慰
(
なぐさ
)
み者にして女房にもせず金も出さずお前は
構
(
かま
)
はぬ
了簡
(
れうけん
)
成ん其心ならば私も
此儘
(
このまゝ
)
には
濟
(
すま
)
し
難
(
がた
)
し
迚
(
とて
)
も生ては居られねば此通り
旦那樣
(
だんなさま
)
に申上お前の首へも繩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
二日
(
ふつか
)
は
雪
(
ゆき
)
が
降
(
ふ
)
つた
丈
(
だけ
)
で
何事
(
なにごと
)
もなく
過
(
す
)
ぎた。
三日目
(
みつかめ
)
の
日暮
(
ひくれ
)
に
下女
(
げぢよ
)
が
使
(
つかひ
)
に
來
(
き
)
て、
御閑
(
おひま
)
ならば、
旦那樣
(
だんなさま
)
と
奧
(
おく
)
さまと、
夫
(
それ
)
から
若旦那樣
(
わかだんなさま
)
に
是非
(
ぜひ
)
今晩
(
こんばん
)
御遊
(
おあそ
)
びに
入
(
い
)
らつしやる
樣
(
やう
)
にと
云
(
い
)
つて
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此事
(
このこと
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
にも
奧樣
(
おくさま
)
にも
毎度
(
いくたび
)
か
申上
(
まうしあ
)
げて、
何卒
(
どうか
)
今夜
(
こんや
)
の
御出帆
(
ごしゆつぱん
)
丈
(
だ
)
けは
御見合
(
おみあは
)
せ
下
(
くだ
)
さいと
御願
(
おねが
)
ひ
申
(
まう
)
したのですが、
御兩方
(
おふたり
)
共
(
とも
)
たゞ
笑
(
わら
)
つて「
亞尼
(
アンニー
)
や
其樣
(
そんな
)
に
心配
(
しんぱい
)
するには
及
(
およ
)
ばないよ。」と
仰
(
おほ
)
せあるばかり
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
霜夜
(
しもよ
)
ふけたる
枕
(
まくら
)
もとに
吹
(
ふ
)
くと
無
(
な
)
き
風
(
かぜ
)
つま
戸
(
ど
)
の
隙
(
ひま
)
より
入
(
い
)
りて
障子
(
しようじ
)
の
紙
(
かみ
)
のかさこそと
音
(
おと
)
するも
哀
(
あは
)
れに
淋
(
さび
)
しき
旦那樣
(
だんなさま
)
の
御留守
(
おんるす
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
旦那樣
(
だんなさま
)
、
畫師
(
ゑかき
)
ぢやげにござりまして、ちよつくら、はあ、お
目
(
め
)
に
懸
(
かゝ
)
りたいと
申
(
まを
)
しますでござります。」
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此間
(
このあひだ
)
拵
(
こしら
)
えた
旦那樣
(
だんなさま
)
の
外套
(
ぐわいたう
)
でも
取
(
と
)
られ
樣
(
やう
)
ものなら、
夫
(
それ
)
こそ
騷
(
さわ
)
ぎで
御座
(
ござ
)
いましたね。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
旦那樣
(
だんなさま
)
、もうビールを
召上
(
めしあが
)
ります
時分
(
じぶん
)
では
御座
(
ござ
)
りませんか。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
利
(
きく
)
奴等
(
やつら
)
なり無刀流の
達人
(
たつじん
)
後藤半四郎秀國が相手なるぞ
率
(
いざ
)
出來
(
いできた
)
れ
片端
(
かたはし
)
より
捻
(
ひね
)
り殺して呉れんと大音聲に
呼
(
よば
)
はるにぞ
連
(
つれ
)
の町人は
己
(
おのれ
)
が仕事の
邪魔
(
じやま
)
になりてはならずと思ひしかば
若々
(
もし/\
)
旦那樣
(
だんなさま
)
誰
(
だれ
)
も何とも申は致しません貴方に對して
過言
(
くわごん
)
申者の有べきやと
種々
(
さま/″\
)
に
宥
(
なだ
)
め
賺
(
すか
)
しサア/\を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたし
)
の
仕樣
(
しやう
)
が
惡
(
わる
)
かつたに
相違無
(
さうゐな
)
く
旦那樣
(
だんなさま
)
のお
心
(
こゝろ
)
を
何時
(
いつ
)
とは
無
(
な
)
しにぐれさせましたは
私
(
わたし
)
が
心
(
こゝろ
)
の
行
(
ゆ
)
き
方
(
かた
)
が
違
(
ちが
)
つた
故
(
ゆゑ
)
と
今
(
いま
)
ではつく/″\
後悔
(
こうくわい
)
の
涙
(
なみだ
)
がこぼれまする。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
棄
(
す
)
てゝ
行
(
ゆ
)
くには
忍
(
しの
)
びぬけれども、
鎭守府
(
ちんじゆふ
)
の
旦那樣
(
だんなさま
)
が、
呼吸
(
いき
)
のある
内
(
うち
)
一目
(
ひとめ
)
逢
(
あ
)
ひたい、
私
(
わたし
)
の
心
(
こゝろ
)
は
察
(
さつ
)
しておくれ、とかういふ
間
(
ま
)
も
心
(
こゝろ
)
は
急
(
せ
)
く、
峠
(
たうげ
)
は
前
(
まへ
)
に
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
るし、
爺
(
ぢい
)
や!
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
逢
(
あ
)
ふほどの
人
(
ひと
)
に
愛想
(
あいそ
)
をしやうでもなく、
旦那樣
(
だんなさま
)
の
御同僚
(
ごどうれう
)
などがお
出
(
いで
)
になつた
時分
(
じぶん
)
も
御馳走
(
ごちそう
)
はすべて
旦那
(
だんな
)
さまのお
指圖
(
さしづ
)
無
(
な
)
いうちは
手出
(
てだ
)
しをもした
事
(
こと
)
はなく
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
處
(
ところ
)
が
旦那樣
(
だんなさま
)
、
別嬪
(
べつぴん
)
さんが、
然
(
さ
)
うやつて、
手足
(
てあし
)
も
白々
(
しろ/″\
)
と
座敷
(
ざしき
)
の
中
(
なか
)
に
涼
(
すゞ
)
んで
居
(
ゐ
)
なさいます、
其
(
そ
)
の
周圍
(
まはり
)
を、ぐる/\と……
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
から
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
の
簀戸
(
よしど
)
の
方
(
はう
)
、
裏
(
うら
)
から
表二階
(
おもてにかい
)
の
方
(
はう
)
と、
横肥
(
よこぶと
)
りにふとつた
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
番町
(
ばんちやう
)
の
旦那樣
(
だんなさま
)
お
出
(
いで
)
と
聞
(
き
)
くより
雪
(
ゆき
)
や
兄樣
(
にいさん
)
がお
見舞
(
みまひ
)
に
來
(
き
)
て
下
(
くだ
)
されたと
言
(
い
)
へど、
顏
(
かほ
)
を
横
(
よこ
)
にして
振向
(
ふりむか
)
うともせぬ
無禮
(
ぶれい
)
を、
常
(
つね
)
ならば
怒
(
いか
)
りもすべき
事
(
こと
)
なれど、あゝ、
捨
(
す
)
てゝ
置
(
お
)
いて
下
(
くだ
)
さい
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
言問
(
こととひ
)
の
曲角
(
まがりかど
)
で、
天道
(
てんだう
)
是
(
ぜ
)
か
非
(
ひ
)
か、
又
(
また
)
一組
(
ひとくみ
)
、
之
(
これ
)
は
又
(
また
)
念入
(
ねんいり
)
な、
旦那樣
(
だんなさま
)
は
洋服
(
やうふく
)
の
高帽子
(
たかばうし
)
で、
而
(
そ
)
して
若樣
(
わかさま
)
をお
抱
(
だ
)
き
遊
(
あそ
)
ばし、
奧樣
(
おくさま
)
は
深張
(
ふかばり
)
の
蝙蝠傘
(
かうもりがさ
)
澄
(
すま
)
して
押並
(
おしなら
)
ぶ
後
(
あと
)
から、はれやれお
乳
(
ち
)
の
人
(
ひと
)
がついて
手
(
て
)
ぶらなり。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
あ
)
れも
縁切
(
ゑんき
)
りと
仰
(
おつ
)
しやつてから
最
(
も
)
う五
年
(
ねん
)
、
旦那樣
(
だんなさま
)
ばかり
惡
(
わる
)
いのでは
無
(
な
)
うて、
暑寒
(
しよかん
)
のお
遣
(
つか
)
いものなど、
憎
(
に
)
くらしい
處置
(
しよち
)
をして
見
(
せ
)
せるに、お
心
(
こゝろ
)
がつひ
浮
(
う
)
かれて、
自
(
おの
)
づと
足
(
あし
)
をも
向
(
む
)
け
給
(
たま
)
ふ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
裏
(
うら
)
の
美
(
うつく
)
しいのは、
旦那樣
(
だんなさま
)
、……
坊主
(
ばうず
)
の
持
(
もち
)
ものでござります……」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
(
ちひ
)
さき
紙
(
かみ
)
に
川村太吉
(
かはむらたきち
)
と
書
(
かい
)
て
貼
(
は
)
りたるを
讀
(
よみ
)
みて
此處
(
こゝ
)
だ/\と
車
(
くるま
)
より
下
(
お
)
りける、
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
つけて、おゝ
番町
(
ばんちやう
)
の
旦那樣
(
だんなさま
)
とお
三
(
さん
)
どんが
眞先
(
まつさき
)
に
襷
(
たすき
)
をはづせば、そゝくさは
飛出
(
とびだ
)
していやお
早
(
はや
)
いお
出
(
いで
)
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝあの
聲
(
こゑ
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
、三
味
(
み
)
線
(
せん
)
は
小梅
(
こうめ
)
さうな、いつの
間
(
ま
)
に
彼
(
あ
)
のやうな
意氣
(
いき
)
な
洒落
(
しやれ
)
ものに
成
(
な
)
り
給
(
たま
)
ひし、
由斷
(
ゆだん
)
のならぬと
思
(
おも
)
ふと
共
(
とも
)
に、
心細
(
こゝろほそ
)
き
事
(
こと
)
堪
(
た
)
えがたう
成
(
な
)
りて、
締
(
しめ
)
つけられるやうな
苦
(
く
)
るしさは
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夜
(
よ
)
もすがら
枕近
(
まくらちか
)
くにありて
悄然
(
しよんぼり
)
とせし
老人
(
としより
)
二人
(
ふたり
)
の
面
(
おも
)
やう、
何處
(
どこ
)
やら
寢顏
(
ねがほ
)
に
似
(
に
)
た
處
(
ところ
)
のあるやうなるは、
此娘
(
このむすめ
)
の
若
(
もし
)
も
父母
(
ちゝはゝ
)
にてはなきか、
彼
(
か
)
のそゝくさ
男
(
をとこ
)
を
始
(
はじ
)
めとして
女中
(
ぢよちゆう
)
ども一
同
(
どう
)
旦那樣
(
だんなさま
)
御新造樣
(
ごしんぞさま
)
と
言
(
い
)
へば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
旦
常用漢字
中学
部首:⽇
5画
那
常用漢字
中学
部首:⾢
7画
樣
部首:⽊
15画
“旦那”で始まる語句
旦那
旦那様
旦那衆
旦那寺
旦那方
旦那取
旦那座
旦那殿
旦那等
旦那筋