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或日
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あるひ
ふりがな文庫
“
或日
(
あるひ
)” の例文
或
(
ある
)
ところに、センイチといふ猟師がゐました。たいへん上手な猟師でしたが、
或日
(
あるひ
)
、どうしたことか、何の獲物もとれませんでした。
悪魔の宝
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
或日
(
あるひ
)
、れいのとほり、仕度をして、ぶらりと
家
(
うち
)
を出て、どことはなしに、やつて行きますと、とうとう
木精
(
こだま
)
の国に来てしまひました。
虹猫と木精
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
伴藏の女房おみねは
込上
(
こみあが
)
る
悋気
(
りんき
)
の角も奉公人の手前にめんじ我慢はしていましたが、
或日
(
あるひ
)
のこと馬を
牽
(
ひ
)
いて店先を通る馬子を見付け
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一箇月程たった
或日
(
あるひ
)
の午後。福井夜具をたたみ毛布を窓に干している。松田はシャツのボタンをつけようとして針のメドに糸の通らぬ
体
(
てい
)
。
渡鳥いつかへる:軽演劇一幕四場
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
或日
(
あるひ
)
正寧が
偶
(
たまたま
)
この事を聞き知って、「辞安は足はなくても、腹が
二人前
(
ににんまえ
)
あるぞ」といって、女中を戒めさせたということである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
或日
(
あるひ
)
、大根の所へ 手紙が参りました。その時、大根は用事があつて外出してゐましたので ごぼうが代りに受け取りました。
ゴボウ君と大根君
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
或日
(
あるひ
)
宗右衛門は生来の我慢を折つて、泰松寺の老師の膝下にひざまづいたのであつた。彼は突然、信仰心を起したといふわけではなかつた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
或日
(
あるひ
)
郵便局長
(
いうびんきよくちやう
)
ミハイル、アウエリヤヌヰチは、
中食後
(
ちゆうじきご
)
にアンドレイ、エヒミチの
所
(
ところ
)
を
訪問
(
はうもん
)
した。アンドレイ、エヒミチは
猶且
(
やはり
)
例
(
れい
)
の
長椅子
(
ながいす
)
の
上
(
うへ
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
露国に止まることを勧む
夫
(
そ
)
れから
或日
(
あるひ
)
の事で、その接待委員の一人が私の処に来て、
一寸
(
ちょいと
)
こちらに来て
呉
(
く
)
れろと
云
(
いっ
)
て、
一間
(
ひとま
)
に私を連れて
行
(
いっ
)
た。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
時平
或日
(
あるひ
)
国経
(
くにつね
)
の
許
(
もと
)
に
宴
(
えん
)
し、
酔興
(
すゐきやう
)
にまぎらして
夫人
(
ふじん
)
を
貰
(
もら
)
はんといひしを、国経も
酔
(
ゑひ
)
たれば
戯言
(
たはぶれごと
)
とおもひてゆるしけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
或日
(
あるひ
)
佐々木与次郎に逢つて其話をすると、与次郎は四十時間と聞いて、眼を丸くして、「馬鹿々々」と云つたが
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おいおい、きょうもまた食わないでもってったよ。一つあとをつけてって見よう。来な。」と、肉屋は
或日
(
あるひ
)
店のものの一人をつれて、ついていきました。
やどなし犬
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
或日
(
あるひ
)
のことでした、僕が
平時
(
いつも
)
のように庭へ出て松の根に腰をかけ
茫然
(
ぼんやり
)
して居ると、
何時
(
いつ
)
の間にか父が
傍
(
そば
)
に来て
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
困
(
こま
)
つたものだとは
思
(
おも
)
ひながらも、
一
(
ひと
)
つは
習慣
(
しふくわん
)
の
惰力
(
だりよく
)
でとう/\五
個月間
(
かげつかん
)
やりつゞけた。さうすると、どうだらう。
或日
(
あるひ
)
先方
(
せんぱう
)
の
奴
(
やつ
)
が
突然
(
とつぜん
)
僕
(
ぼく
)
の
内
(
うち
)
にやつて
來
(
き
)
て……
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
昭和×年も
押詰
(
おしつま
)
った十二月の
或日
(
あるひ
)
、仁科少佐は参諜本部の秘密会議室に呼ばれました。秘密室には参諜総長以下各部長各課長等
重
(
おも
)
だった人達がズラリと並んでいました。
計略二重戦:少年密偵
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
或日
(
あるひ
)
の事、与兵衛は川へお魚を
釣
(
つ
)
りに行つたが、どうしたものかその日は不思議にもたいてい一つの
淵
(
ふち
)
で大きな
鯇
(
あめのうを
)
が必ず一つづつ釣れるので、もう一つ、もう一つと思つて
山さち川さち
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
樂
(
たのし
)
み居たりしに
或日
(
あるひ
)
表裏
(
おもてうら
)
の
門口
(
かどぐち
)
より
上意々々
(
じやうい/\
)
との
聲
(
こゑ
)
聞
(
きこ
)
ゆるにぞ何事やらんと道十郎は
枕
(
まくら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
或日
(
あるひ
)
日向守は、腰巾着のような三人侍のうち、彫物の左京を御前に召し出しました。
奇談クラブ〔戦後版〕:02 左京の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
或日
(
あるひ
)
、
昼餉
(
ひるげ
)
を終えると親は
顎
(
あご
)
を撫でながら剃刀を取り出した。吉は湯を呑んでいた。
笑われた子
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
年
(
とし
)
は
老
(
と
)
るべきもの
流石
(
さすが
)
古兵
(
ふるつわもの
)
の
斥候
(
ものみ
)
虚実の見所誤らず
畢竟
(
ひっきょう
)
手に
仕業
(
しわざ
)
なければこそ余計な心が働きて
苦
(
くるし
)
む者なるべしと考えつき、
或日
(
あるひ
)
珠運に向って、此日本一果報男め、
聞玉
(
ききたま
)
え我昨夜の夢に
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
或日
(
あるひ
)
、コロボックンクルはいろいろな
御馳走
(
ごちそう
)
を用意して、それを成るべく困っている、
可哀
(
かわい
)
そうな人に分けてやろうと思いまして、例の蕗の葉の下から、隠れ蓑で体を包んで出て来ました。
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
秋晴
(
あきばれ
)
の
或日
(
あるひ
)
、裏庭の
茅葺
(
かやぶき
)
小屋の風呂の
廂
(
ひさし
)
へ、向うへ
桜山
(
さくらやま
)
を見せて掛けて置くと、
午
(
ひる
)
少し前の、いい天気で、
閑
(
しずか
)
な折から、雀が一羽、……
丁
(
ちょう
)
ど目白鳥の上の
廂合
(
ひあわい
)
の
樋竹
(
といだけ
)
の中へすぽりと入って
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
或日
(
あるひ
)
の暮方の事である。一人の下人が、
羅生門
(
らしやうもん
)
の下で雨やみを待つてゐた。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
処
(
ところ
)
へ
或日
(
あるひ
)
石橋
(
いしばし
)
が来て、
唯
(
たゞ
)
恁
(
かう
)
して
居
(
ゐ
)
るのも
充
(
つま
)
らんから、練習の
為
(
ため
)
に雑誌を
拵
(
こしら
)
へては
奈何
(
どう
)
かと
云
(
い
)
ふのです、いづれも
下地
(
したぢ
)
は
好
(
すき
)
なりで
同意
(
どうい
)
をした、
就
(
つい
)
ては
会員組織
(
くわいゝんそしき
)
にして
同志
(
どうし
)
の文章を
募
(
つの
)
らうと
議決
(
ぎけつ
)
して
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さて、九段坂以来一ヶ月たった
或日
(
あるひ
)
である。十一月の末だ。青木愛之助は上京して、二日目に、買物があって、ある百貨店へ出掛けた。百貨店はクリスマス用品の売出しで、非常に賑わっていた。
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
慶応
(
けいおう
)
の
初年
(
しょねん
)
、私の
叔父
(
おじ
)
は
富津
(
ふっつ
)
の
台場
(
だいば
)
を固めてゐた、で、
或日
(
あるひ
)
の事。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
或日
(
あるひ
)
お
民
(
たみ
)
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いて
見
(
み
)
れば
右
(
みぎ
)
の
指
(
ゆび
)
にあり/\と
耀
(
かヾ
)
やくものあり。
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
老いてゆく
炬燵
(
こたつ
)
にありし
或日
(
あるひ
)
のこと
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
友はみな
或日
(
あるひ
)
四方
(
しはう
)
に散り
行
(
ゆ
)
きぬ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
魂
(
たましひ
)
がふと触れ合った
或日
(
あるひ
)
です
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
独身で暮す
鰥
(
やもお
)
に似ず、
極
(
ごく
)
内気でございますから、
外出
(
そとで
)
も致さず
閉籠
(
とじこも
)
り、
鬱々
(
うつ/\
)
と
書見
(
しょけん
)
のみして居ります
処
(
ところ
)
へ、
或日
(
あるひ
)
志丈が尋ねて参り
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
又
(
また
)
或日
(
あるひ
)
食事の時に私が何か話の
序
(
ついで
)
に、全体今の幕府の気が知れない、攘夷鎖港とは何の
趣意
(
しゅい
)
だ、
之
(
これ
)
が
為
(
た
)
めに品川の台場の増築とは何の
戯
(
たわぶ
)
れだ
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
然るにその青魚の未醤煮が
或日
(
あるひ
)
上条の晩飯の膳に
上
(
のぼ
)
った。いつも膳が出ると直ぐに箸を取る僕が
躊躇
(
ちゅうちょ
)
しているので、女中が僕の顔を見て云った。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
或日
(
あるひ
)
郵便局長
(
ゆうびんきょくちょう
)
ミハイル、アウエリヤヌイチは、
中食後
(
ちゅうじきご
)
にアンドレイ、エヒミチの
所
(
ところ
)
を
訪問
(
ほうもん
)
した。アンドレイ、エヒミチはやはり
例
(
れい
)
の
長椅子
(
ながいす
)
の
上
(
うえ
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
時平
或日
(
あるひ
)
国経
(
くにつね
)
の
許
(
もと
)
に
宴
(
えん
)
し、
酔興
(
すゐきやう
)
にまぎらして
夫人
(
ふじん
)
を
貰
(
もら
)
はんといひしを、国経も
酔
(
ゑひ
)
たれば
戯言
(
たはぶれごと
)
とおもひてゆるしけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
或日
(
あるひ
)
、
幸坊
(
かうばう
)
が学校の当番で、おそくうちへかへりました。すると、お母さんが、困つた顔をしてかう言ひました。
幸坊の猫と鶏
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
そう云う気にならせまいと、わたしは何不自由もしない顔をして、丁度夏の事でしたから、
或日
(
あるひ
)
は
明石縮
(
あかしちぢみ
)
一反、或日は香水を買ってやった事もあります。
あぢさゐ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
或日
(
あるひ
)
學校
(
がくかう
)
で
生徒
(
せいと
)
の
製作物
(
せいさくぶつ
)
の
展覽會
(
てんらんくわい
)
が
開
(
ひら
)
かれた。
其
(
その
)
出品
(
しゆつぴん
)
は
重
(
おも
)
に
習字
(
しふじ
)
、
※畫
(
づぐわ
)
、
女子
(
ぢよし
)
は
仕立物
(
したてもの
)
等
(
とう
)
で、
生徒
(
せいと
)
の
父兄姉妹
(
ふけいしまい
)
は
朝
(
あさ
)
からぞろ/\と
押
(
おし
)
かける。
取
(
と
)
りどりの
評判
(
ひやうばん
)
。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
或日
(
あるひ
)
秋の日暮れがたであつた。宗右衛門は、すつかりそれに
見惚
(
みと
)
れて
佇
(
たちどま
)
つてゐた。その女菩薩が妙に宗右衛門の性慾を
刺戟
(
しげき
)
したのであつた。女菩薩の画像は等身大であつた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
或日
(
あるひ
)
ギンが、湖水のそばへ牛をつれていって、草を食べさせていますと、じきそばの水の中に、若い女の人が一人、ふうわりと立って、
金
(
きん
)
の
櫛
(
くし
)
で、しずかに髪をすいていました。
湖水の女
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
或日
(
あるひ
)
、
椅子
(
いす
)
に腰かけて新聞をよんでゐましたが、眠くなつて寝こんでしまひました。
お鼻をかじられたお猫さん
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
昔、
紀州
(
きしう
)
の山奥に、
与兵衛
(
よへゑ
)
といふ正直な
猟夫
(
かりうど
)
がありました。
或日
(
あるひ
)
の事いつものやうに鉄砲
肩
(
かた
)
げて山を奥へ奥へと入つて行きましたがどうしたものか、
其日
(
そのひ
)
に限つて
兎
(
うさぎ
)
一
疋
(
ぴき
)
にも出会ひませんでした。
山さち川さち
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
其
(
それ
)
と
同
(
おな
)
じに
日本国中
(
にほんこくちゆう
)
、
何処
(
どこ
)
ともなう、
或年
(
あるとし
)
或月
(
あるつき
)
或日
(
あるひ
)
に、
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
が
行逢
(
ゆきあ
)
はす、
山
(
やま
)
にも
野
(
の
)
にも、
水
(
みづ
)
にも
樹
(
き
)
にも、
草
(
くさ
)
にも
石
(
いし
)
にも、
橋
(
はし
)
にも
家
(
いへ
)
にも、
前
(
まへ
)
から
定
(
さだ
)
まる
運
(
うん
)
があつて、
花
(
はな
)
ならば、
花
(
はな
)
、
蝶
(
てふ
)
ならば、
蝶
(
てふ
)
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
遁
(
のが
)
れさせ
度
(
たく
)
思ひ此上は家老方へ御
嘆
(
なげ
)
き申より外なしと
豫々
(
かね/″\
)
心掛居ける中
或日
(
あるひ
)
本多家の
長臣
(
ちやうしん
)
都築外記
(
つゞきげき
)
中村
主計
(
かずへ
)
用人
笠原
(
かさはら
)
常右衞門の三人が
相良
(
さがら
)
の
用達
(
ようたし
)
町人
織田
(
おだ
)
七兵衞が
下淀川
(
しもよどがは
)
村の
下屋敷
(
しもやしき
)
へ參られ
終日
(
しゆうじつ
)
饗應
(
きやうおう
)
になる由を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私は
一切
(
いっさい
)
関係せず、
唯
(
ただ
)
独
(
ひと
)
り世の中を眺めて居る
中
(
うち
)
に、段々時勢が切迫して来て、
或日
(
あるひ
)
中
嶋
(
島
)
三郎助
(
さぶろうすけ
)
と
云
(
い
)
う人が私の処に来て、ドウして
引込
(
ひっこ
)
んで居るか。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ところが
或日
(
あるひ
)
お千代が
筋向
(
すじむかい
)
の
格子戸造
(
こうしどづく
)
りの貸家に引越して来た主人らしい男と、横町を隔てて両方の二階から顔を見合せると、その男には既に二、三回
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ちつとも
行衛
(
ゆくゑ
)
が分りませんで弱つてをりますところへ、
或日
(
あるひ
)
鶉がひよつこりとお庭の
樹
(
き
)
に飛んでまゐりました。
孝行鶉の話
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
春
(
はる
)
になつて
雪
(
ゆき
)
も
次第
(
しだい
)
に
解
(
と
)
けた
或日
(
あるひ
)
、
墓場
(
はかば
)
の
側
(
そば
)
の
崖
(
がけ
)
の
邊
(
あたり
)
に、
腐爛
(
ふらん
)
した二つの
死骸
(
しがい
)
が
見付
(
みつ
)
かつた。
其
(
そ
)
れは
老婆
(
らうば
)
と、
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
とで、
故殺
(
こさつ
)
の
形跡
(
けいせき
)
さへ
有
(
あ
)
るのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
段々
臀
(
しり
)
が暖まると増長して、
素
(
もと
)
より好きな酒だから幾ら
止
(
や
)
めろといっても
外
(
そと
)
で飲みます。すると
或日
(
あるひ
)
の事で、ずぶろくに酔って帰ると、惣次郎はおりません。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此
(
この
)
以前
(
いぜん
)
僕
(
ぼく
)
が
此處
(
こゝ
)
へ
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
の
事
(
こと
)
である、
或日
(
あるひ
)
の
午後
(
ひるすぎ
)
僕
(
ぼく
)
は
溪流
(
たにがは
)
の
下流
(
しも
)
で
香魚釣
(
あゆつり
)
を
行
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
たと
思
(
おも
)
ひ
玉
(
たま
)
へ。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
或
漢検準1級
部首:⼽
8画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“或”で始まる語句
或
或時
或人
或夜
或物
或者
或年
或家
或晩
或朝