トップ
>
住居
>
すまゐ
ふりがな文庫
“
住居
(
すまゐ
)” の例文
で、
百人長
(
ソートニック
)
は若い後妻を新らしい
住居
(
すまゐ
)
へ迎へたのさ。その新妻は美人だつた。白い生地へ紅を溶かしこんだやうな瑞々しい女だつた。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
すべて名所旧蹟の近くに
住居
(
すまゐ
)
を構へるといふ事は、自分にとつては兎も角も、訪ねて来るお
客達
(
きやくだち
)
にとつては、分り易くて便利なものだが
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
和尚
(
をしやう
)
さん、
和尚
(
をしやう
)
さん、こちらは
大層
(
たいそう
)
好
(
よ
)
いお
住居
(
すまゐ
)
ですね。この
村
(
むら
)
に
澤山
(
たくさん
)
お
家
(
うち
)
がありましても、こちらにかなふところはありません。
村中
(
むらぢう
)
第
(
だい
)
一の
建物
(
たてもの
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
コロボックルの
住居
(
すまゐ
)
には直徑五六間のもの徃々有り。是彼等が長大なる木材を用ゐし事有るを
間接
(
かんせつ
)
に示すものなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其
(
そ
)
の
藁
(
わら
)
や
粟幹
(
あはがら
)
は
近所
(
きんじよ
)
の
手
(
て
)
から
與
(
あた
)
へられた。
彼
(
かれ
)
は
住居
(
すまゐ
)
を
失
(
うしな
)
つた
第
(
だい
)
二
日目
(
かめ
)
に
始
(
はじ
)
めて
近隣
(
きんりん
)
の
交誼
(
かうぎ
)
を
知
(
し
)
つた。
南
(
みなみ
)
の
女房
(
にようばう
)
は
古
(
ふる
)
い
藥鑵
(
やくわん
)
と
茶碗
(
ちやわん
)
とを
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
てくれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
我
(
わ
)
が
住居
(
すまゐ
)
を
出
(
で
)
て
其処等
(
そこら
)
散歩
(
さんぽ
)
をする、……
祠
(
ほこら
)
の
家
(
いへ
)
にはお
浦
(
うら
)
が
居
(
ゐ
)
て
留主
(
るす
)
をして、
我
(
わ
)
がために
燈火
(
ともしび
)
のもとで
針仕事
(
はりしごと
)
でも
為
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
るやうな、つひした
楽
(
たの
)
しい
心地
(
こゝち
)
がする。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
家
(
いへ
)
の
間數
(
まかず
)
は
三疊敷
(
さんでふじき
)
の
玄關
(
げんくわん
)
までを
入
(
い
)
れて
五間
(
いつま
)
、
手狹
(
てぜま
)
なれども
北南
(
きたみなみ
)
吹
(
ふき
)
とほしの
風入
(
かぜい
)
りよく、
庭
(
には
)
は
廣々
(
ひろ/″\
)
として
植込
(
うゑこみ
)
の
木立
(
こだち
)
も
茂
(
しげ
)
ければ、
夏
(
なつ
)
の
住居
(
すまゐ
)
にうつてつけと
見
(
み
)
えて
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
具清の家の
住居
(
すまゐ
)
と酒蔵の幾つかが焼けただけで、
他家
(
よそ
)
へ火は伸びずに鎮火しました。ほい/\と
門
(
かど
)
を走る人は、皆
先刻
(
さつき
)
と反対の方を向いて行くやうになりました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ヂオゲンは
勿論
(
もちろん
)
書齋
(
しよさい
)
だとか、
暖
(
あたゝか
)
い
住居
(
すまゐ
)
だとかには
頓着
(
とんぢやく
)
しませんでした。
是
(
これ
)
は
彼
(
か
)
の
地
(
ち
)
が
暖
(
あたゝか
)
いからです。
樽
(
たる
)
の
中
(
うち
)
に
寐轉
(
ねころが
)
つて
蜜柑
(
みかん
)
や、
橄欖
(
かんらん
)
を
食
(
た
)
べてゐれば
其
(
そ
)
れで
過
(
すご
)
される。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
つら/\此
住居
(
すまゐ
)
を見るに、
礎
(
いしずえ
)
もすえず
掘立
(
ほりたて
)
たる
柱
(
はしら
)
に
貫
(
ぬき
)
をば
藤蔓
(
ふぢづる
)
にて
縛
(
くゝ
)
りつけ、
菅
(
すげ
)
をあみかけて
壁
(
かべ
)
とし小き
窓
(
まど
)
あり、戸口は大木の
皮
(
かは
)
の一
枚
(
まい
)
なるをひらめて
横
(
よこ
)
木をわたし
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「義雄さんは今どちらにお
住居
(
すまゐ
)
ですか? たしか大分前から富山にゐられるときゝましたが……」
念仏の家
(新字旧仮名)
/
小寺菊子
(著)
旅の事ゆゑ、なほさら寒さも
染
(
し
)
みるであろ。さうはいふものの、たとへ
二十日
(
はつか
)
でも住み馴れて見ると、この
離家
(
はなれ
)
が何とはなしに古びて来て、矢つ張り
二人
(
ふたり
)
の
住居
(
すまゐ
)
らしい。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
白き大理石のうちなる
洞
(
ほら
)
を
住居
(
すまゐ
)
とし、こゝより星と海とを心のまゝに見るをえき 四九—五一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
住居
(
すまゐ
)
はつひ
構内
(
こうない
)
の
長屋
(
ながや
)
の一つであるけれど、『せい/″\
氣
(
き
)
を
利
(
き
)
かしてお
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つてみせます』と
言
(
い
)
つてるやうな
娘
(
むすめ
)
の
心
(
こゝろ
)
をいぢらしく
思
(
おも
)
ひながら、
彼女
(
かのぢよ
)
はぱちりと
雨傘
(
あまがさ
)
をひらく。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
時折車の音の聞ゆるばかり、春は
囘向院
(
えかうゐん
)
の
角力
(
すまふ
)
の太鼓夢の中に
聞
(
きい
)
て、夏は富士
筑波
(
つくば
)
の水彩畫を
天
(
てん
)
ねむの後景として、見あかぬ
住居
(
すまゐ
)
さりとて向島根岸の如き不自由は
無
(
なく
)
、娘が
望
(
のぞみ
)
かなひ
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
弘の葬式をすましてこのかた、一枝はいよいよ自分ひとりがこの世に取り残されたやうな寂寞を感じ、早くこの家を引払つて、市内の賑やかなところへ
住居
(
すまゐ
)
をきめたいと思つてゐた。
落葉日記
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
と
是
(
これ
)
から
案内
(
あんない
)
に
連
(
つ
)
れて
行
(
ゆ
)
き、
橋
(
はし
)
を
渡
(
わた
)
ると
葭簀張
(
よしずばり
)
の
腰掛
(
こしか
)
け
茶屋
(
ぢやゝ
)
で、
奥
(
おく
)
が
住居
(
すまゐ
)
になつて
居
(
を
)
り、
戸棚
(
とだな
)
が
三
(
みつ
)
つばかり
有
(
あ
)
り、
棚
(
たな
)
が
幾
(
いく
)
つも
有
(
あ
)
りまして、
葡萄酒
(
ぶだうしゆ
)
、ラムネ、
麦酒
(
ビール
)
などの
壜
(
びん
)
が
幾本
(
いくほん
)
も並んで
居
(
ゐ
)
て
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長年
(
ながねん
)
苦労した種に芽が生えて、十分ではなくても、兎に角
子息
(
むすこ
)
が月給取になつて、呼んで
呉
(
く
)
れるのは嬉しいが、東京といふ処は石の上の
住居
(
すまゐ
)
、一晩でも家賃といふものを出さずには寝られない。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
蠶
(
かひこ
)
は
皆
(
みな
)
お玉の母親の心に感じたものか眼も
眩
(
まばゆ
)
い金銀の糸を吐いて大きな繭を
家中
(
うちぢう
)
にかけて
居
(
を
)
りましたから今まで
真暗
(
まつくら
)
なみじめなお玉の
家
(
いへ
)
の中はまるで王様のお
住居
(
すまゐ
)
の様に光り輝いて
居
(
を
)
りました。
金銀の衣裳
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
車
(
くるま
)
もあまり通らない細い横町で、至極閑静な
住居
(
すまゐ
)
であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
人々の
住居
(
すまゐ
)
を訪ねてこなければ
長長秋夜
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
この頃の日盛りに近所の
問屋
(
とひや
)
へ
荷役
(
にやく
)
に来る
馬子
(
まご
)
が、
荷馬
(
にうま
)
をその夫人の
住居
(
すまゐ
)
の格子戸に繋いでおく事がよくある。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
暑
(
あつ
)
い
氣候
(
きこう
)
は
百姓
(
ひやくしやう
)
の
凡
(
すべ
)
てを
其
(
その
)
狹苦
(
せまくるし
)
い
住居
(
すまゐ
)
から
遠
(
とほ
)
く
野
(
の
)
に
誘
(
さそ
)
うて、
相互
(
さうご
)
に
其
(
その
)
青春
(
せいしゆん
)
のつやゝかな
俤
(
おもかげ
)
に
憧憬
(
あこがれ
)
しめるのに
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
家の
間数
(
まかず
)
は三畳敷の玄関までを入れて五間、
手狭
(
てぜま
)
なれども北南吹とほしの
風入
(
かぜい
)
りよく、庭は広々として植込の木立も茂ければ、夏の
住居
(
すまゐ
)
にうつてつけと見えて
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
祖母
(
おばあ
)
さんはあの
鍵
(
かぎ
)
の
用
(
よう
)
が
濟
(
す
)
むと、
藏
(
くら
)
の
前
(
まへ
)
の
石段
(
いしだん
)
を
降
(
お
)
りて、
柿
(
かき
)
の
木
(
き
)
の
間
(
あひだ
)
を
通
(
とほ
)
りましたが、そこに
父
(
とう
)
さんがよく
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
たのです。
味噌藏
(
みそぐら
)
の
階上
(
うへ
)
には
住居
(
すまゐ
)
に
出來
(
でき
)
た二
階
(
かい
)
がありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
が、
興行
(
こうぎやう
)
の
折
(
をり
)
の
桟敷
(
さじき
)
、
又
(
また
)
は
従兄弟
(
いとこ
)
の
住居
(
すまゐ
)
で、
顔
(
かほ
)
も
合
(
あ
)
はせれば、ものを
言
(
い
)
ひ
交
(
か
)
はす、
時々
(
とき/″\
)
と
言
(
い
)
ふほどでもないが、ともに
田端
(
たばた
)
の
家
(
いへ
)
を
訪
(
おとづ
)
れた
事
(
こと
)
もあつて、
人目
(
ひとめ
)
に
着
(
つ
)
くよりは
親
(
した
)
しかつた……
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(
上結東
(
かみけつとう
)
は廿九軒有)此村に市右エ門とて村中第一の大家あり、幸ひ案内者の知る人なれば
宿
(
やどり
)
をもとめたち入りて見るに、四
間
(
けん
)
に六間ほどの
住居
(
すまゐ
)
也、
主人夫婦
(
あるじふうふ
)
は
老人
(
らうじん
)
にて、
長男
(
せがれ
)
は廿七八
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さアどうも
入牢
(
じゆらう
)
仰
(
おほ
)
せ
附
(
つ
)
けられて見ると、
仕方
(
しかた
)
がないから
謹
(
つゝ
)
しんで
牢舎
(
らうしや
)
の
住居
(
すまゐ
)
をいたして
居
(
を
)
りますと、
王
(
わう
)
もお考へになつて、アヽ気の毒な事をいたした、さしたる罪はない、一
時
(
じ
)
の
怒
(
いか
)
りに
任
(
まか
)
して
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
毎夜毎夜提灯を
点
(
とも
)
して遠いあなたの
住居
(
すまゐ
)
を訪ねて来て
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
人々の
住居
(
すまゐ
)
を訪ねてこなければ
小熊秀雄全集-07:詩集(6)長篇詩集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
隣
(
となり
)
の
主人
(
しゆじん
)
の
家族
(
かぞく
)
は
長屋門
(
ながやもん
)
の一
部
(
ぶ
)
に
疊
(
たゝみ
)
を
敷
(
し
)
いて
假
(
かり
)
の
住居
(
すまゐ
)
を
形
(
かたち
)
づくつて
居
(
ゐ
)
た。
主人夫婦
(
しゆじんふうふ
)
は
勘次
(
かんじ
)
の
目
(
め
)
からは
有繋
(
さすが
)
に
災厄
(
さいやく
)
の
後
(
あと
)
の
亂
(
みだ
)
れた
容子
(
ようす
)
が
少
(
すこ
)
しも
發見
(
はつけん
)
されなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そのむかし池大雅が
真葛原
(
まくずがはら
)
の
住居
(
すまゐ
)
には、別に玄関といつて
室
(
へや
)
も無かつたので、
軒先
(
のきさき
)
に
暖簾
(
のれん
)
を
吊
(
つる
)
して、例の大雅一流の達者な字で「玄関」と書いてあつたさうだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
お
前
(
まへ
)
さんは
私
(
わたし
)
がこの
住居
(
すまゐ
)
の
御主人
(
ごしゆじん
)
のやうなことを
言
(
い
)
ひますが
私
(
わたし
)
は
唯
(
たゞ
)
こゝの
番人
(
ばんにん
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
愛嬌
(
あいきやう
)
もありなか/\
大腹
(
おほつぱら
)
な
仁
(
ひと
)
です、
布袋和尚
(
ほていをしやう
)
に
縁
(
えん
)
があるのは
住居
(
すまゐ
)
が
悉皆
(
みな
)
寺
(
てら
)
です、
殊
(
こと
)
に
彼程
(
あれほど
)
に
成
(
な
)
るまでには、
跣足
(
はだし
)
で流れ川を
渡
(
わた
)
る
様
(
やう
)
な
危
(
あやふ
)
い事も
度々
(
たび/\
)
有
(
あ
)
ツたとさ、遊ぶ時には
大袋
(
おほぶくろ
)
を
広
(
ひろ
)
げる事もあり
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
貴重尊用
(
きちようそんよう
)
の縮をおるには、家の
辺
(
ほと
)
りにつもりし雪をもその心して
掘
(
ほり
)
すて、
住居
(
すまゐ
)
の内にてなるたけ
烟
(
けふり
)
の入らぬ
明
(
あか
)
りもよき
一間
(
ひとま
)
をよく/\
清
(
きよ
)
め、あたらしき
筵
(
むしろ
)
をしきならべ四方に
注連
(
しめ
)
をひきわたし
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
次ぎの
市街
(
まち
)
では、小ざつぱりした住宅向きの建物が幾つとなく目に留つた。こんな
住居
(
すまゐ
)
に入つて家賃もきちん/\と払つて、
加之
(
おまけ
)
に結婚しないで済まされるものなら、この世は天国だらうと思はれた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そして
最寄
(
もより
)
の巡査派出所へ寄つて、相手の
住居
(
すまゐ
)
を確めると
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“住居(
住宅
)”の解説
住宅(じゅうたく、en: house, あるいはresidence)は、人の居住を用途とする建築物。「住居」とも言う。
(出典:Wikipedia)
住
常用漢字
小3
部首:⼈
7画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“住居”で始まる語句
住居人
住居仕
住居地
住居考
住居者
住居跡
住居新築
住居的安楽