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取
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とり
ふりがな文庫
“
取
(
とり
)” の例文
殺して金を盜み取しことを三五郎へ
咄
(
はな
)
した時に三五郎が異見をして博奕打や盜人の金を
取
(
とり
)
又は殺したり共同じ罪でも
罪科
(
つみ
)
は輕い
素人
(
たゞのひと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
男の
方
(
かた
)
に自由選択の権利ある現在の状態では夫婦になって始めてその妻に不満を
抱
(
いだ
)
きこれを虐待するなどという事は、
取
(
とり
)
も直さず自分を
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
お
勤
(
つと
)
めがらに
對
(
たい
)
しても、
聊
(
いさゝ
)
か
取
(
とり
)
つくろはずばあるべからずと、
胸
(
むね
)
のひもだけはきちんとしてゐて……
暑
(
あつ
)
いから
時々
(
とき/″\
)
だらける。……
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いわゆる家業に精を出す感心な人というのは
取
(
とり
)
も
直
(
なお
)
さず真黒になって働いている一般的の知識の欠乏した人間に過ぎないのだから面白い。
道楽と職業
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
再
(
ふたゝび
)
荊棘
(
けいきよく
)
の
条
(
えだ
)
を
取
(
とり
)
香花
(
かうくわ
)
神前
(
しんぜん
)
に
挿
(
さしはさみ
)
供
(
くうず
)
。次に
集
(
あつま
)
る
各童
(
わらべども
)
手に木刀を
執
(
とり
)
途
(
みち
)
に
隊閙
(
たいだうし
)
、
凡
(
すべて
)
有婚
(
こんれいして
)
无子
(
こなき
)
の
婦
(
をんな
)
木刀を
将
(
もつ
)
て
遍身
(
へんしん
)
打之
(
これをうち
)
口に
荷花蘭蜜
(
こばらみ
)
と
舎
(
とな
)
ふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
私達は
取
(
とり
)
あえず入浴して
浴衣
(
ゆかた
)
に着かえた上、用意してあった遊船で宿の主人が案内に立ち、夕暮の九十九の島目がけて漕ぎ
出
(
い
)
でたのである。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
赤鉢卷隊
(
あかはちまきたい
)
は
全力
(
ぜんりよく
)
を
山頂
(
さんてう
)
に
向
(
むか
)
つて
注
(
そゝ
)
ぎ、
山全體
(
やまぜんたい
)
を
取
(
とり
)
くづすといふ
勢
(
いきほ
)
ひで
遣
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
る
間
(
うち
)
に、
鍬
(
くは
)
の
先
(
さき
)
にガチリと
音
(
おと
)
して
何
(
なに
)
か
當
(
あた
)
つた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
(遊びました)といふのは嘘で、先生は其麽事をして、生徒の心を散るのを御自分の一身に
集
(
あつめ
)
るのです。さうしてから授業に
取
(
とり
)
かゝるのです。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
彼は、自分が立派な軍人になって、母や弟や、隣の
小孩
(
シャオハイ
)
や、誰や、かやに
取
(
とり
)
まかれている所を想像しながら、汗ばむほど
拳
(
こぶし
)
を握りしめていた。
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
踵
(
きびす
)
を
囘
(
かへ
)
してツト
馳出
(
はせい
)
づればお
高
(
たか
)
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つて
無言
(
むごん
)
に
引止
(
ひきと
)
むる
帶
(
おび
)
の
端
(
はし
)
振拂
(
ふりはら
)
へば
取
(
とり
)
すがり
突
(
つ
)
き
放
(
はな
)
せば
纒
(
まと
)
ひつき
芳
(
よし
)
さまお
腹
(
はら
)
だちは
御尤
(
ごもつと
)
もなれども
暫時
(
しばし
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
主人
(
あるじ
)
に代って、
店頭
(
みせさき
)
に坐ってお客にお世辞を
振撒
(
ふりま
)
いたり、気の合った
内儀
(
かみ
)
さんの
背後
(
うしろ
)
へまわって髪を
取
(
とり
)
あげてやったりした。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
有松氏の顔は名代の
痘痕面
(
あばたづら
)
なので、その窪みに入り込んだ砂利は、おいそれと
手
(
て
)
つ
取
(
とり
)
早
(
ばや
)
く
穿
(
ほじ
)
くり出す事が出来なかつたのだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
僕も、
陳
(
チャン
)
君も、二人の科学者も、甲板に立っていられないので、それぞれ柱や、
縄
(
ワイヤー
)
に
取
(
とり
)
すがり、振落されるのを避けながら、互に顔を見合った。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
三百石の家にては侍二人、
具足持
(
ぐそくもち
)
一人、
鑓持
(
やりもち
)
一人、
挾箱
(
はさみばこ
)
持
(
もち
)
一人、馬取二人、
草履
(
ぞうり
)
取
(
とり
)
一人、
小荷駄
(
こにだ
)
二人の軍役を寛永十年二月十六日の御定めなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
余所目
(
よそめ
)
にも
羨
(
うらや
)
まるゝほど
親
(
したし
)
げに彼れが首に手を巻きて別れのキスを移しながら「
貴方
(
あなた
)
、大事をお
取
(
とり
)
なさい、
内
(
うち
)
には
私
(
わたく
)
しが気遣うて待て居ますから」
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
取
(
とり
)
も直さず勘八は兄五郎治の
代
(
たい
)
でござる、何も
強
(
し
)
いて
之
(
これ
)
を陪臣と仰せられては誠に夜廻りをいたし、
上
(
かみ
)
を守ります所の甲斐もない事でございます
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
端
(
はし
)
なる仙太は不意の
傾斜
(
かたむき
)
に身を支うる暇なく、あ! と叫びたるまま水の中に陥りしが、辛くも戸板の角に
取
(
とり
)
縋りて。
片男波
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
塚田巡査は職務上これを
捨置
(
すてお
)
く訳には行かぬ。
取敢
(
とりあえ
)
ず
其
(
その
)
屍体を町へ運ばせて、
己
(
おのれ
)
は
其
(
その
)
報告書を作る準備に
取
(
とり
)
かかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
さういひながら、
玄関
(
げんくわん
)
つゞきの
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
へはひると、青木さんは
紙
(
かみ
)
にくるんだ
額面
(
がくめん
)
十円の△△
債劵
(
さいけん
)
を
背広
(
せびろ
)
の内がくしから、
如何
(
いか
)
にも大
事
(
じ
)
さうに
取
(
とり
)
出した。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
吾輩はズット以前、借金
取
(
とり
)
のがれの
隙潰
(
ひまつぶ
)
しに警視庁の図書室に潜り込んで、刑事関係の研究材誌を読んだ事がある。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
間に合せに出した
白旗
(
はくき
)
もあるが、二つ
巴
(
どもゑ
)
に五
色
(
しき
)
で九曜の星を
取
(
とり
)
巻かせたり、「
我漢復振
(
わがかんまたふるふ
)
」などと
大書
(
たいしよ
)
したりしたものもある。
申報
(
しんぱう
)
の号外を子供が売つて歩く。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「馬鹿、てめえみたいな鼻ったらしが馬になんか乗れるもんかい。あの人なんて百円の月給
取
(
とり
)
なんだぞ。」
大人の眼と子供の眼
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
斯
(
か
)
う
申
(
まう
)
すと、
諸君
(
しよくん
)
は
妙
(
めう
)
にお
取
(
とり
)
になるかも
知
(
し
)
れませんが、
僕
(
ぼく
)
はこれでも
窃
(
ひそ
)
かに
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
出身
(
しゆつしん
)
といふことを
誇
(
ほこ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのです。
又
(
ま
)
た
心
(
こゝろ
)
から
感謝
(
かんしや
)
して
居
(
ゐ
)
るので
御座
(
ござ
)
います。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
この特恵に乗じていよいよ益々多数の醜業婦を輸出するは
取
(
とり
)
も直さず益々日本の商業を振う所以である、というのがその頃しばしば二葉亭に力説された醜業婦論であった。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
朝
(
あさ
)
っぱらの
柳湯
(
やなぎゆ
)
は、
町内
(
ちょうない
)
の
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
と、
楊枝削
(
ようじけず
)
りの
御家人
(
ごけにん
)
と
道楽者
(
どうらくもの
)
の
朝帰
(
あさがえ
)
りとが、
威勢
(
いせい
)
のよしあしを
取
(
とり
)
まぜて、
柘榴口
(
ざくろぐち
)
の
内
(
うち
)
と
外
(
そと
)
とにとぐろを
巻
(
ま
)
いたひと
時
(
とき
)
の、
辱
(
はじ
)
も
外聞
(
がいぶん
)
もない
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
つまり、「木幡の山を歩み吾が来し」となるので、なぜ、「馬はあれど」と云ったかというに、馬の用意をする暇もまどろしくて、取るものも
取
(
とり
)
あえず、というのであろう。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
一、右之島にて、鳥は鶯、岩つぐみ、山鳩、五位鷺の形なる柿色の鳥、鴎に似て魚を
取
(
とり
)
候
鳥
(
とり
)
ボニン島物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
身扮
(
みなり
)
は恐ろしく粗末ですが言葉には武家育ちの匂いがあり、
取
(
とり
)
なしはテキパキとして、勝れた気性を見せますが、顔や
身体
(
からだ
)
の表情は娘々して、ナイーヴな魅力を発散するのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:12 乞食志願
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
祖父
(
ぢい
)
さんの咄で、お
祖父
(
ぢい
)
さんのお祖父さんが
此淵
(
ここ
)
へ沈んだ時は三日たつても死骸が上らず、
取
(
とり
)
に
入
(
はひ
)
つた番頭まで出られなくなつて、しまひには
如何
(
どう
)
とかして擔ぎ
上
(
あ
)
げたと聞いた。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
幾面も
取
(
とり
)
よせて
色々
(
いろいろ
)
のと検定して中から一番気に入った品を
周旋
(
しゅうせん
)
してやった、ところが不思議にもその品は
曾
(
かつ
)
て見た事がある様な気がする、もしやと、
箏樋
(
ことひ
)
の裏を見ると
吃驚
(
びっくり
)
した
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
顔を磨きたいと思ったら料理法を研究して食物で色を白くするがよい。西洋人は
滅多
(
めった
)
に入浴せんけれども毎日
襯衣
(
はだぎ
)
を取かえたり、
夜具蒲団
(
やぐふとん
)
のシーツを
取
(
とり
)
かえるから
垢
(
あか
)
が身につかない。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
良
(
い
)
い親類を持つと云ふものは、人で
謂
(
い
)
へば
取
(
とり
)
も
直
(
なほ
)
さず良い友達で、お前にしてもさうだらう、良い友達が有れば、万事の話合手になる、何かの力になる、なう、謂はば親類は
一家
(
いつか
)
の友達だ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
清水〈(しみづ、きよみづ、せいすい)〉、神戸〈(かうべ、かんべ、かんど、ごうど)〉のごとき、一語数訓あり。
新
(
あらた
)
に字書を作ると云うといえども、いずれの訓か
取
(
とり
)
て
充
(
あ
)
つべきを知らず。
平仮名の説
(新字新仮名)
/
清水卯三郎
(著)
この研究は
取
(
とり
)
つく
島
(
しま
)
もなく、したがってどんな空疎なる立論をも可能にしたことであろうが、幸いにして時代ごとの忠実なる記述が残り、一方にはまた文字に恵まれなかった多数民人の間にも
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
取
(
とり
)
いれられている趣であるが、玄関には登山用の
糸立
(
いとだて
)
、
菅笠
(
すげがさ
)
、金剛杖など散らばっている上に、一段高く奥まったところに
甲冑
(
かっちゅう
)
が飾ってあり、曾我の討入にでも用いそうな芝居の小道具然たる
刺叉
(
さすまた
)
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
それからお年をお
取
(
とり
)
になって、学問の知識をお殖やしになれば
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
白刃
(
しらは
)
取
(
とり
)
極む
捨身
(
すてみ
)
の入り早し飛鳥の如くその手抑へぬ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
欺
(
だま
)
し討になし其金を
奪
(
うば
)
ひ
取
(
とり
)
夫
(
それ
)
而已成
(
のみなら
)
ず文妹富を
欺
(
あざむ
)
きて遊女に賣渡し同人の身の代金三十兩を
掠
(
かす
)
め
取
(
とり
)
其後十兵衞
後家
(
ごけ
)
安
(
やす
)
を己れが惡事
露顯
(
ろけん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
再
(
ふたゝび
)
荊棘
(
けいきよく
)
の
条
(
えだ
)
を
取
(
とり
)
香花
(
かうくわ
)
神前
(
しんぜん
)
に
挿
(
さしはさみ
)
供
(
くうず
)
。次に
集
(
あつま
)
る
各童
(
わらべども
)
手に木刀を
執
(
とり
)
途
(
みち
)
に
隊閙
(
たいだうし
)
、
凡
(
すべて
)
有婚
(
こんれいして
)
无子
(
こなき
)
の
婦
(
をんな
)
木刀を
将
(
もつ
)
て
遍身
(
へんしん
)
打之
(
これをうち
)
口に
荷花蘭蜜
(
こばらみ
)
と
舎
(
とな
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
翌日
取
(
とり
)
も置かず篠田を尋ねて、一部始終
悉
(
くわ
)
しい話を致しますると、省みて居所も知らさないでいた篠田は、蒼くなって
顫
(
ふる
)
え上ったと申しますよ。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夫
(
それ
)
は
餘
(
あま
)
りのお
取
(
とり
)
こし
苦勞
(
ぐらう
)
岩木
(
いわき
)
の
中
(
なか
)
にも
思
(
おも
)
ひのなきかは
無情
(
つれな
)
き
仰
(
おほ
)
せの
有
(
あ
)
る
筈
(
はづ
)
なし
扨
(
さて
)
も
御戀人
(
おんこひゞと
)
は
杉原
(
すぎはら
)
さまとやお
名
(
な
)
は
何
(
なん
)
とぞ
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私しは全く昨日の中に是だけの推理をして罪人は必ず年に似合ぬ白髪が有て
夫
(
それ
)
を旨く染て居る支那人だと見て
取
(
とり
)
ました
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
ただし x2+y2=r2はいかな円でも円でさえあればあらわしているのだから、
取
(
とり
)
も
直
(
なお
)
さず円の概念に当ります。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山領
(
さんりょう
)
谷の難所を
下
(
くだ
)
り、鬼岩や松原を
引廻
(
ひきまわ
)
されたので、汗びっしょりになっている私は、
取
(
とり
)
あえず温泉に一浴を試みる。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
「ハハ。ともかくも御前にまいって
取
(
とり
)
なして
遣
(
つか
)
わす故、控えおれと申し聞けまして、そのまま出仕致しましたが」
名君忠之
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
が、そんなことに余り
頓着
(
とんちゃく
)
する男では無いので、
草鞋穿
(
わらじば
)
きの
扮装
(
いでたち
)
甲斐甲斐
(
かいがい
)
しく、早朝から登山の準備に
取
(
とり
)
かかっていると、約束を
違
(
たが
)
えずに塚田巡査が来た。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
此奴が駈込んで参り
突然
(
いきなり
)
予が持っていた箸を
引奪
(
ひったく
)
って庭へ棄てた、これ
取
(
とり
)
も直さず兄上を庭へ投げたも同じ事じゃから免さん、それへ直れ、
怪
(
け
)
しからん奴じゃ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
天蓋
(
てんがい
)
のない建物の屋根の上に、わずかに
取
(
とり
)
すがっている僕等だから、豪雨には徹底的に
叩
(
たた
)
きつけられる。が、この豪雨は、また漂流者にとって天の恵みでもあった。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
その
取
(
とり
)
框に中框を
使
(
つか
)
つて大
概
(
がい
)
手
札
(
ふだ
)
乾
(
かん
)
板ばかりで寫してゐたが、
處
(
しよ
)
女
撮影
(
さつえい
)
から寫る寫る、
立派
(
りつは
)
に寫る。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
それも
普通
(
たゞ
)
の智慧比べとは違つて、狭からぬ土地を賭けて、互に領地の
遣
(
や
)
り
取
(
とり
)
をしたものだ。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“取”の解説
取(しゅ)とは、サンスクリット語およびパーリ語のウパーダーナ(pi: upādāna)に由来する言葉であり、「ある活動を活性化させ維持させる源や手段となる、燃料、物質的原因、気質」という意味である。
仏教では、アタッチメント、執着、掌握といった意味を指す重要概念である。これは渇愛(tṛṣṇā、トリシュナー)の結果として生じるものであり、煩悩の一種とされ、最終的には苦に繋がる。
(出典:Wikipedia)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“取”を含む語句
取付
取着
奪取
取附
取除
取出
引取
請取
取換
取合
取扱
受取
取交
手間取
主取
気取
捗取
取締
取捨
取返
...