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親方
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おやかた
ふりがな文庫
“
親方
(
おやかた
)” の例文
これから、どう
歩
(
ある
)
いていったら、
船
(
ふね
)
で
立
(
た
)
った
親方
(
おやかた
)
や、
友
(
とも
)
だちに、しまいには
追
(
お
)
いつくことができるだろうかと
考
(
かんが
)
えていたのでしょう。
海と少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
厭味
(
いやみ
)
に
出來
(
でき
)
あがつて、いゝ
氣
(
き
)
の
骨頂
(
こつちやう
)
の
奴
(
やつ
)
ではないか、
己
(
お
)
れは
親方
(
おやかた
)
の
息子
(
むすこ
)
だけれど
彼奴
(
あいつ
)
ばかりは
何
(
ど
)
うしても
主人
(
しゆじん
)
とは
思
(
おも
)
はれない
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「だって
親方
(
おやかた
)
、それにしちゃ、あんまり
似過
(
にす
)
ぎているじゃありませんか。ちょっとそばへいって、わたしが
目利
(
めき
)
きをつけてきましょう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
殊
(
こと
)
に
永
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
野田
(
のだ
)
へ
身上
(
しんしやう
)
を
持
(
も
)
つて
近所
(
きんじよ
)
の
藏
(
くら
)
の
親方
(
おやかた
)
をして
居
(
ゐ
)
るのが
郷里
(
きやうり
)
の
近
(
ちか
)
くから
出
(
で
)
たので
自然
(
しぜん
)
知合
(
しりあひ
)
であつたが、それが
卯平
(
うへい
)
に
引退
(
いんたい
)
を
勸
(
すゝ
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
小平さんは、きょうは
親方
(
おやかた
)
もおかみさんも、
金光教
(
こんこうきょう
)
のなんとやらへいっていない、
克巳
(
かつみ
)
ちゃんもまだ学校から帰ってこない、といいました。
いぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
小方
(
こかた
)
には、昔の同僚や先輩がいるし、郷里の友人もいる。これまでの「
親方
(
おやかた
)
」というのは、照れくさいし、「親分」も、仕事師らしくない。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
その朝も早くから、土間の仕事場で
意地悪
(
いじわる
)
の
親方
(
おやかた
)
にどなりつけられながら、トッテンカン、トッテンカンとやっていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
やがて
年季
(
ねんき
)
があけて、いよいよ国ぐにをまわって
修業
(
しゅぎょう
)
して歩こうというときになりますと、
親方
(
おやかた
)
が小さなテーブルをこのむすこにくれました。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
おや
是
(
これ
)
は
坊
(
ぼ
)
ツちやま
入
(
い
)
らつしやいまし、アハヽまアお
可愛
(
かあい
)
らしいこと、いえ
何
(
ど
)
うも
親方
(
おやかた
)
も
駭
(
おどろ
)
いてましたし、
表方
(
おもてかた
)
の者も
皆
(
みな
)
感心
(
かんしん
)
をしてえるんで
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だが
親方
(
おやかた
)
、
悪
(
わる
)
いこたァいわないから、
滅多
(
めった
)
に
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けるなァお
止
(
よ
)
しなさいよ。そこを
開
(
あ
)
けた
日
(
ひ
)
にゃ、それこそ
生皮
(
なまかわ
)
の
匂
(
におい
)
で、
隣近所
(
となりきんじょ
)
は
大迷惑
(
おおめいわく
)
だわな
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
始め神主樣御醫師樣
親方
(
おやかた
)
の後家樣其外
皆々
(
みな/\
)
十分に
下
(
くだ
)
されたサア/\勝手の
手傳衆
(
てつだひしう
)
大勢ぢや御
亭主
(
ていしゆ
)
も一ツ御
上
(
あが
)
り成れと
猪口
(
ちよく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鋏
(
はさみ
)
の音、水の音、新聞紙を拡げる音、——その音の中に
交
(
ま
)
じるのは、籠一ぱいに飛びまはる、お前たちの
囀
(
さへづ
)
り声、——誰だい、今
親方
(
おやかた
)
に挨拶した
新造
(
しんぞ
)
は?
動物園
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
らしい。……
一々
(
いち/\
)
、そのぽぷらに
間近
(
まぢか
)
く
平屋
(
ひらや
)
のある、
荒
(
あら
)
もの
屋
(
や
)
の
婆
(
ばあ
)
さんを、
辻
(
つじ
)
の
番小屋
(
ばんごや
)
から
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
すのは。——こゝで
分
(
わか
)
つた——
植木屋
(
うゑきや
)
の
親方
(
おやかた
)
だ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
猫吉
親方
(
おやかた
)
は、ここぞと、すかさずひもをしめて、その兎を、なさけようしゃもなくころしてしまいました。
猫吉親方:またの名 長ぐつをはいた猫
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
いちばん前の、しかもいちばんいい席には、でっぷりとした、肉屋の
親方
(
おやかた
)
が、腰かけていました。
旅の仲間
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
翁
(
おきな
)
も
姫
(
ひめ
)
もその
細工
(
さいく
)
の
立派
(
りつぱ
)
なのに
驚
(
をどろ
)
いてゐますと、そこへ
運
(
うん
)
わるく
玉職人
(
たましよくにん
)
の
親方
(
おやかた
)
がやつて
來
(
き
)
て、
千日
(
せんにち
)
あまりも
骨折
(
ほねを
)
つて
作
(
つく
)
つたのに、まだ
細工賃
(
さいくちん
)
を
下
(
くだ
)
さるといふ
御沙汰
(
ごさた
)
がないと
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
土方
(
どかた
)
の
親方
(
おやかた
)
に
就
(
つい
)
て
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると、
既
(
すで
)
に
一月以上
(
ひとつきいじやう
)
も
發掘
(
はつくつ
)
を
續
(
つゞ
)
けて
居
(
ゐ
)
るので、
既
(
も
)
う二三
日
(
にち
)
で
此所
(
こゝ
)
は
終局
(
しうきよく
)
だ。これは
貝灰
(
かひばい
)
を
燒
(
や
)
く
原料
(
げんれう
)
として、
横濱
(
よこはま
)
の
石灰製造所
(
いしばいせいざうしよ
)
で
買
(
か
)
つたのだといふ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「ねえ親方、嘘だと思うなら、荒筋を摘まんで話してもいい。聞きなさるか、え、
親方
(
おやかた
)
?」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
向象賢の死後日本との交通は
頗
(
すこぶ
)
る頻繁となり、王子や貴族の
年毎
(
としごと
)
に薩摩や江戸に出かけるのが多くなり、支那との往来も昔のように続けられて、
親方
(
おやかた
)
や
官生
(
かんしょう
)
の支那に行くのも少くはなかった。
琉球史の趨勢
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
「
親方
(
おやかた
)
、おまえさんは、
戦争
(
せんそう
)
にいきなさったか。」と、ききました。ふいにこう
問
(
と
)
いかけられたので、
馭者
(
ぎょしゃ
)
は、おどろいた
顔
(
かお
)
をして
しらかばの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
火がなくッたって
暖
(
あたた
)
かい、人間の
親方
(
おやかた
)
はあんなに
冷
(
つめ
)
たくッてとげとげしているのに、どうして
枯
(
か
)
れた
麦藁
(
むぎわら
)
がこんなに暖かいものだろう。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いゝよ
親方
(
おやかた
)
からやかましく
言
(
い
)
つて
來
(
き
)
たら
其時
(
そのとき
)
の
事
(
こと
)
、
可愛想
(
かあいさう
)
に
足
(
あし
)
が
痛
(
いた
)
くて
歩
(
ある
)
かれないと
言
(
い
)
ふと
朋輩
(
ほうばい
)
の
意地惡
(
いぢわる
)
が
置去
(
おきざ
)
りに
捨
(
す
)
てゝ
行
(
い
)
つたと
言
(
い
)
ふ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
卯平
(
うへい
)
は
固
(
もと
)
より
親方
(
おやかた
)
から
家
(
うち
)
の
容子
(
ようす
)
やおつぎの
成人
(
せいじん
)
したことや、
隣近所
(
となりきんじよ
)
のことも
逐
(
ちく
)
一
聞
(
き
)
かされた。
卯平
(
うへい
)
は
窪
(
くぼ
)
んだ
茶色
(
ちやいろ
)
の
眼
(
め
)
に
暖
(
あたゝ
)
かな
光
(
ひかり
)
を
湛
(
たた
)
へた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
おとうさんはまた
布
(
ぬの
)
をもちだして、
仕立
(
したて
)
しごとをつづけました。むすこのほうは、ある
親方
(
おやかた
)
のところにしごとにいきました。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その
眞下
(
ました
)
に、
魚屋
(
さかなや
)
の
店
(
みせ
)
があつて、
親方
(
おやかた
)
が
威勢
(
ゐせい
)
のいゝ
向顱卷
(
むかうはちまき
)
で、
黄肌鮪
(
きはだ
)
にさしみ
庖丁
(
ばうちやう
)
を
閃
(
ひらめ
)
かして
居
(
ゐ
)
たのは
偉
(
えら
)
い。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
何
(
な
)
んでと
仰
(
おっ
)
しゃいますが、あんまり
親方
(
おやかた
)
のお
聞
(
き
)
きなさることが、
解
(
げ
)
せねえもんでござんすから。……」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
まずこういうやり方で、猫吉
親方
(
おやかた
)
は、いつも馬車の先に立ってあるいて行っては、麦刈り、草刈りをしている男とみると、おなじようなことをいって、おどしました。
猫吉親方:またの名 長ぐつをはいた猫
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
大
(
おほ
)
きに
姐
(
ねえ
)
さんから
小言
(
こごと
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
したり
何
(
なん
)
かしました、へい
嬢
(
ぢやう
)
さん
入
(
い
)
らつしやいまし、
何
(
ど
)
うも
先達
(
せんだつて
)
の二
番目狂言
(
ばんめきやうげん
)
へ
貴嬢
(
あなた
)
がチヨイと
批評
(
くぎ
)
をお
刺
(
さし
)
になつた事を
親方
(
おやかた
)
に話しましたら
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わしも
昨日
(
きのう
)
までは、ひとりぼっちの
盗人
(
ぬすびと
)
であったが、
今日
(
きょう
)
は、はじめて
盗人
(
ぬすびと
)
の
親方
(
おやかた
)
というものになってしまった。だが、
親方
(
おやかた
)
になって
見
(
み
)
ると、これはなかなかいいもんだわい。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
自分の
親方
(
おやかた
)
の浜尾組で、
部屋仲仕
(
へやなかし
)
として引きとること、住居、賃銀、門司の港と町の賑わい、都会の面白さ、などが、たどたどしい、しかし、心をときめかさずには居られないような書きかたで
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「
平気
(
へいき
)
で、どんなところでも、
鼻唄
(
はなうた
)
をうたって
歩
(
ある
)
けるようにならんければ、一
人
(
にん
)
まえとはいえない。」と、
親方
(
おやかた
)
は、
笑
(
わら
)
いました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いくら
民部
(
みんぶ
)
や
蔦之助
(
つたのすけ
)
がいるように見せかけていたッて、だめだだめだ、おれも
親方
(
おやかた
)
も、ちゃんと
三方
(
みかた
)
ヶ
原
(
はら
)
であいつらを見ているんだから。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頸首
(
ゑりくび
)
脊筋
(
せすぢ
)
の
冷
(
ひや
)
りと
為
(
す
)
るは、
後
(
うしろ
)
に
構
(
か
)
まへてござる
奴
(
やつ
)
。
天窓
(
あたま
)
から
悚然
(
ぞつ
)
とするのは、
惟
(
おも
)
ふに
親方
(
おやかた
)
が
御出張
(
ごしゆつちやう
)
かな。いや
早
(
は
)
や、
其
(
それ
)
と
知
(
し
)
りつゝ、さつ/\と
持
(
も
)
つて
行
(
ゆ
)
かれる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
有難
(
ありがと
)
うござんすが、——
親方
(
おやかた
)
、あれがもしか
浜村屋
(
はまむらや
)
だったら、どうなせえやすんで。……」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「さあ、みんな、いけ。わしは
親方
(
おやかた
)
だから、ここで
一服
(
いっぷく
)
すいながらまっている。」
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
色
(
いろ
)
の
淺黒
(
あさぐろ
)
い
面長
(
おもなが
)
で、
品
(
ひん
)
が
好
(
い
)
いといふでは
無
(
な
)
いか、お
前
(
まへ
)
は
親方
(
おやかた
)
の
代
(
かわ
)
りにお
供
(
とも
)
を
申
(
まを
)
すこともある、
拜
(
おが
)
んだ
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
るかと
問
(
と
)
へば、
見
(
み
)
た
段
(
だん
)
か
格子戸
(
かうしど
)
に
鈴
(
すゞ
)
の
音
(
おと
)
がすると
坊
(
ぼつ
)
ちやんが
先立
(
さきだち
)
で
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
して
來
(
く
)
る
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
藏
(
くら
)
の
親方
(
おやかた
)
は
勘次
(
かんじ
)
がどういふ
料簡
(
れうけん
)
であるといふことは
卯平
(
うへい
)
へはいはなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さて、ろくろ
細工
(
ざいく
)
の
職人
(
しょくにん
)
がしごとをならいおぼえて、いよいよ
修業
(
しゅぎょう
)
の旅にでかけようというとき、
親方
(
おやかた
)
は、おまえはたいへんよくはたらいたからといって、ふくろをひとつくれました。そして
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
坊
(
ぼつ
)
ちやんがアノ
何
(
ど
)
うも
長
(
なが
)
いダレ
幕
(
まく
)
の
間
(
あひだ
)
ちやんとお
膝
(
ひざ
)
へ手を
載
(
の
)
せて見て
居
(
ゐ
)
らつしやるのは
流石
(
さすが
)
は
何
(
ど
)
うもお
違
(
ちが
)
ひなさるツてえましたら
親方
(
おやかた
)
がさう
云
(
い
)
ひましたよ、
夫
(
それ
)
ア
当然
(
あたりめえ
)
よお
前
(
まへ
)
のやうな
痴漢
(
ばか
)
とは
違
(
ちが
)
ふ
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
猫吉
親方
(
おやかた
)
は、さっそく、その長ぐつをはいて、袋を首にかけました。
猫吉親方:またの名 長ぐつをはいた猫
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
ある
日
(
ひ
)
のこと、
急
(
きゅう
)
に
気分
(
きぶん
)
が
悪
(
わる
)
いといって、
親方
(
おやかた
)
は
宿
(
やど
)
へ
帰
(
かえ
)
ると
床
(
とこ
)
につきました。
金
(
きん
)
さんは、どんなに
心細
(
こころぼそ
)
く
感
(
かん
)
じたでしょう。
春風の吹く町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
行
(
や
)
つたな、
親方
(
おやかた
)
。お
救米
(
すくひまい
)
を
噛
(
か
)
みながら、
江戸兒
(
えどつこ
)
の
意氣
(
いき
)
思
(
おも
)
ふべしである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どうしたんだろうねえ、
親方
(
おやかた
)
。いったいどこから、お
金
(
かね
)
がだしぬけにうちんなかへはいってきたんだろうねえ? そこらじゅうの
箱
(
はこ
)
が、きゅうに、みんなお金でいっぱいになってしまったじゃないか。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
夕立
(
ゆうだ
)
ちだから、じき、はれるだろう。」と、
親方
(
おやかた
)
はいって、
二人
(
ふたり
)
はカフェーの、のき
下
(
した
)
へはいり、たたずんでいました。
はたらく二少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほう、うめたりな、
總入齒
(
そういれば
)
。
親方
(
おやかた
)
、
直
(
す
)
ぐに
湯
(
ゆ
)
を
入
(
い
)
れます。」
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「このびっこめ、はやく
歩
(
ある
)
け……。」と、その
馬
(
うま
)
を
引
(
ひ
)
いている
親方
(
おやかた
)
は、ピシリ、ピシリとこの
馬
(
うま
)
のしりを
打
(
う
)
つのでした。
びっこのお馬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ねえ、
親方
(
おやかた
)
に
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
てくんねえ、
出來
(
でき
)
さうなもんだなあ。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
にもはなはだしい
熱
(
ねつ
)
のとき、
親方
(
おやかた
)
が、らんの
実
(
み
)
を
煎
(
せん
)
じて
飲
(
の
)
ましてくれて、なおったことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
したのです。
春風の吹く町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さうだ。ぢやあ
親方
(
おやかた
)
に
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ておくんな。
可
(
い
)
いかい、」
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「おれたち、もらいがなくて
帰
(
かえ
)
れば、
親方
(
おやかた
)
にしかられるだろう。そんなとき、おじさんに
頼
(
たの
)
むと、お
金
(
かね
)
をくれたんだ。」
万の死
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
親
常用漢字
小2
部首:⾒
16画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“親方”で始まる語句
親方町