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粗末
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そまつ
ふりがな文庫
“
粗末
(
そまつ
)” の例文
そして、終戦後、めっきり増えて来た、ちんぴらの不良少女や、若い露天商の女の
粗末
(
そまつ
)
な刺青なぞは
殆
(
ほと
)
んど眼にも
留
(
と
)
めて来なかった。
刺青
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
心
(
こころ
)
ある
人
(
ひと
)
なら、だれでもこのようにして
作
(
つく
)
られた、
食物
(
しょくもつ
)
はむだにし、また
器具
(
きぐ
)
を
粗末
(
そまつ
)
に
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
うことをよくないと
思
(
おも
)
うでありましょう。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたし
)
今
(
いま
)
ゐるところ
日本
(
にほん
)
の
家
(
いえ
)
でございます。
私
(
わたし
)
日本
(
にほん
)
の
家
(
うち
)
が
好
(
す
)
きでございます。
日本
(
にほん
)
の
西洋家屋
(
せいようかおく
)
はお
粗末
(
そまつ
)
で
却
(
かへつ
)
て
感
(
かん
)
じが
悪
(
わる
)
うございます。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
驚く
可
(
べ
)
き
粗末
(
そまつ
)
な建築で、小屋に毛の生えたものに過ぎない上に、夥しいガラクタ道具が一杯に散亂して、本當に足の踏みばもありません。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
応接室といっても、
卓
(
テーブル
)
や
椅子
(
いす
)
があるわけではなく、がらんとした普通の六畳で、
粗末
(
そまつ
)
な瀬戸火鉢がまんなかに置かれてあった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
繰りかえして言うが、私は、決して家を
粗末
(
そまつ
)
にしていたわけではないのである。家を愛している。文学のつぎに、愛している。
春の盗賊
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
警「
粗末
(
そまつ
)
にするという事があるか、
先方
(
せんぽう
)
の身体も貴様の身体も同じじゃ、それじゃに依って喧嘩口論して、粗暴に人を打擲する事はならん」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし、さて食える寿司となるとなかなか少ない。これは寿司屋に調理の理解がないのと、安くして評判をとるために
粗末
(
そまつ
)
になるからだろう。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
先ほどの
粗末
(
そまつ
)
な下人の
装束
(
しょうぞく
)
で、何やら
抑
(
おさ
)
え
難
(
がた
)
い血気が身内にみなぎっている
様子
(
ようす
)
である。舞台の右方に立ち、遠くから
小野
(
おの
)
ノ
連
(
むらじ
)
をきっと
凝視
(
みつ
)
める。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
粗末
(
そまつ
)
な
布
(
きれ
)
の
下衣
(
したぎ
)
しか
着
(
き
)
てゐないで、
足
(
あし
)
には
何
(
なに
)
も
履
(
は
)
かず、
眼
(
め
)
は
落着
(
おちつ
)
いてゐて、
別
(
べつ
)
に
驚
(
おどろ
)
いた
風
(
ふう
)
も
無
(
な
)
く、こちらを
見上
(
みあ
)
げた。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
いづれも
至
(
いた
)
つて
粗末
(
そまつ
)
な
簡單
(
かんたん
)
な
人形
(
にんぎよう
)
で、
脚
(
あし
)
の
方
(
ほう
)
はたいてい
一本
(
いつぽん
)
の
筒形
(
つゝがた
)
になり、
足
(
あし
)
の
先
(
さき
)
まで
現
(
あらは
)
してあるのは
稀
(
まれ
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
教会は
粗末
(
そまつ
)
な
漆喰造
(
しっくいづく
)
りで、ところどころ
裂罅割
(
ひびわ
)
れていました。多分はデビスさんの自分の家だったのでしょうが、ずいぶん大きいことは大きかったのです。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
人命に限りあればとて、命を
粗末
(
そまつ
)
にして
好
(
よ
)
いとは限らず。なる
可
(
べ
)
く長生をしようとするのは、人各々の分別なり。芸術上の作品も
何時
(
いつ
)
かは亡ぶのに違ひなし。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
日々
(
ひび
)
得意先を回る
魚屋
(
さかなや
)
、
八百屋
(
やおや
)
、
豆腐屋
(
とうふや
)
の人々の中に裏門を通用する際、かく
粗末
(
そまつ
)
なる
木戸
(
きど
)
をくぐらすは我々を
侮辱
(
ぶじょく
)
するなりと
憤
(
いきどお
)
る民主主義の人もあるまい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
老師はその
粗末
(
そまつ
)
な黒い法衣の上にたすきをかけ、手伝いに来た近所のおかみさんたち二三人を相手に、自分でも、こま
鼠
(
ねずみ
)
のように台所を走りまわるのだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
然
(
しか
)
しそれはマアいゝとして、『
隱居
(
いんきよ
)
』と『
熊公
(
くまこう
)
』とが
分
(
わか
)
らないとは、
君
(
きみ
)
の
頭
(
あたま
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
お
粗末
(
そまつ
)
なブロツクだね。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
「うん、これくらいならこれだけあれば充分だ」と、自分の絵具箱から
粗末
(
そまつ
)
な使いふるしの、赤、青黄の三原色と、使いふるしの
画筆
(
えふで
)
を二本くれたばかりだった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
これこそ真の処女である! 着ている衣裳は
粗末
(
そまつ
)
ながらそれに何んの
累
(
わずらい
)
もされず
玲瓏
(
れいろう
)
と澄み切ったその容貌は、愛と威厳と美との女神、
吉祥天女
(
きっしょうてんにょ
)
さながらである。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何處
(
どこ
)
の
田舍武士
(
ゐなかぶし
)
かと
言
(
い
)
つたやうな、
其
(
そ
)
の
粗末
(
そまつ
)
な
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
て、
羽二重
(
はぶたへ
)
づくめの
與力
(
よりき
)
どもは、あつと
驚
(
おどろ
)
いた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
一行は
途方
(
とほう
)
にくれた
面持
(
おもも
)
ちをしていると、親切な老院長が、一晩泊っておいでなさいとすすめてくれた。そして、
粗末
(
そまつ
)
ながらも、夜食をふるまってくれたのである。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
海岸
(
かいがん
)
から三四丁
離
(
はな
)
れた
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
に
立
(
たつ
)
て
居
(
ゐ
)
る
此小學校
(
このせうがくかう
)
は
見
(
み
)
た
所
(
ところ
)
決
(
けつ
)
して
立派
(
りつぱ
)
なものではありません。
殊
(
こと
)
に
僕
(
ぼく
)
の
入
(
はひ
)
つた
頃
(
ころ
)
は
粗末
(
そまつ
)
な
平屋
(
ひらや
)
で、
教室
(
けうしつ
)
の
數
(
かず
)
も
四
(
よつ
)
五
(
いつゝ
)
しか
無
(
な
)
かつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
余が明治三十六年の夏来た頃は、汽車はまだ森までしかかゝって居なかった。大沼公園にも
粗末
(
そまつ
)
な料理屋が二三軒
水際
(
みぎわ
)
に立って居た。駒が岳の噴火も其後の事である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そしてご自分自身は、
粗末
(
そまつ
)
なぬのの着物をめし、いやしい船頭のようにじょうずにお
姿
(
すがた
)
をお変えになって、かじを
握
(
にぎ
)
って、その船の中に待ち受けておいでになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「まあ、生きておいでなさい。どうにかなりましょう。食事は私が
粗末
(
そまつ
)
ながら運んで来ますから、しばらくこの辺のどこかに
忍
(
しの
)
んでおいでなさい。人に見付からぬように」
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
道中
(
どうちゅう
)
をしたら茶代をやるものだと聞いていた。茶代をやらないと
粗末
(
そまつ
)
に取り扱われると聞いていた。こんな、
狭
(
せま
)
くて暗い部屋へ
押
(
お
)
し込めるのも茶代をやらないせいだろう。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
話しかけた若い女は、四角い包みを胸にかかえこむようにしながら、おじいさんの、むき出しのまま
片腕
(
かたうで
)
にひっかけている
粗末
(
そまつ
)
なランドセルに、親しいまなざしをおくり
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「三台の
辻馬車
(
つじばしゃ
)
で越していらっしゃいました」と、うやうやしく
皿
(
さら
)
を差出しながら、侍僕頭がしたり顔に、——「自家用の車はお持ちでありませんし、家具もごくお
粗末
(
そまつ
)
で」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
カピ長 あ、いや、
方々
(
かた/″\
)
、お
歸
(
かへ
)
り
支度
(
じたく
)
をなされな。
粗末
(
そまつ
)
な
點心
(
ごだん
)
ながら、
只今
(
たゞいま
)
準備中
(
よういちゅう
)
でござる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
見物人
(
けんぶつにん
)
たちが
美
(
うつく
)
しく
着
(
き
)
かざってるのにくらべて、
人形使
(
にんぎょうつかい
)
の方はひどく
粗末
(
そまつ
)
ななりでした。
活人形
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
彼が
密
(
ひそ
)
かに
一挺
(
いっちょう
)
の三味線を手に入れようとして主家から給される時々の手あてや使い先で
貰
(
もら
)
う
祝儀
(
しゅうぎ
)
などを貯金し出したのは十四歳の
暮
(
くれ
)
であって翌年の夏ようよう
粗末
(
そまつ
)
な稽古三味線を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その夜から、新吉もきえちゃんもわか姉さんもみんな
罰
(
ばつ
)
を受けました。お小使いは
一銭
(
いっせん
)
ももらえなくなるし、三度の食事は二度になりました。それも、犬が食べるような
粗末
(
そまつ
)
な食事でした。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
粗末
(
そまつ
)
に致したる儀に聞えも
惡
(
わる
)
く其の上世間へパツと
露顯
(
ろけん
)
致しては
奉公
(
ほうこう
)
も出來ぬ故彼是と心を
痛
(
いた
)
めながら今日まで
待合
(
まちあは
)
せて居ましたが今日
承
(
うけたま
)
はればお前樣へ
公儀
(
おかみ
)
より下され候由に付右の
御談
(
おはなし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
人手
(
ひとで
)
にかけては
粗末
(
そまつ
)
になる
物
(
もの
)
と
聞
(
きこ
)
えよがしの
經濟
(
けいざい
)
を
枕
(
まくら
)
もとに
見
(
み
)
しらせぬ。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
諸大名
(
しょだいみょう
)
の
御用絵師
(
ごようえし
)
などにくらべたら、まことに
粗末
(
そまつ
)
なものであった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
粗末
(
そまつ
)
なる
木
(
き
)
の
函
(
はこ
)
へすべり入り、
匍
(
は
)
ひめぐる。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
それは、
粗末
(
そまつ
)
だけれど、
大
(
おお
)
きな
鉢
(
はち
)
に
植
(
う
)
えてある
南天
(
なんてん
)
であります。もう、
幾日
(
いくにち
)
も
水
(
みず
)
をやらなかったとみえて、
根
(
ね
)
もとの
土
(
つち
)
は
白
(
しろ
)
く
乾
(
かわ
)
いていました。
おじいさんが捨てたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
舌を焼くような出来たてのものを食べるから、おでんは美味いものと評判になってはいるが、その実、
粗末
(
そまつ
)
な食物なのだ。
鍋料理の話
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
もちろんあの
埴輪
(
はにわ
)
は、お
葬式
(
そうしき
)
の
時
(
とき
)
に
作
(
つく
)
つて
墓場
(
はかば
)
に
立
(
た
)
てたもので、
非常
(
ひじよう
)
に
骨
(
ほね
)
ををつて
作
(
つく
)
つたものではありませんが、その
粗末
(
そまつ
)
な
下手
(
へた
)
な
作
(
つく
)
り
方
(
かた
)
のうちにも
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ゴーシュはその
粗末
(
そまつ
)
な
箱
(
はこ
)
みたいなセロをかかえて
壁
(
かべ
)
の方へ向いて口をまげてぼろぼろ
泪
(
なみだ
)
をこぼしましたが
セロ弾きのゴーシュ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「あなたが先日あの方にあげた品ですね、あれをあの方は、こんな
粗末
(
そまつ
)
なものを
貰
(
もら
)
ったって何にもなりゃしないって
蔭口
(
かげぐち
)
云
(
い
)
ってましたよ。」などと
告
(
つ
)
げる第三者があるとします。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
法律の書生なんてものは弱い癖に、やに口が達者なもので、
愚
(
ぐ
)
な事を長たらしく述べ立てるから、寝る時にどんどん音がするのはおれの尻がわるいのじゃない。下宿の建築が
粗末
(
そまつ
)
なんだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
階段は上になるほど狭くなり、そして
粗末
(
そまつ
)
になった。もうジュウタンなんか見られなかった。板ばりに
塵埃
(
じんあい
)
や木の葉がたまり放しであった。だがそこにも落とし穴が二つも仕掛けてあった。
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
実際
(
じっさい
)
世間
(
せけん
)
の
慣
(
なら
)
わしとしてはいかにも
表門
(
おもてもん
)
をりっぱにし
裏門
(
うらもん
)
を
粗末
(
そまつ
)
にする。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
其日
(
そのひ
)
一
日
(
にち
)
物
(
もの
)
も
仰
(
おほ
)
せられず、一
日
(
にち
)
おいてよりは
箸
(
はし
)
の
上
(
あ
)
げ
下
(
おろ
)
しに、
此家
(
このや
)
の
品
(
しな
)
は
無代
(
たゞ
)
では
出來
(
でき
)
ぬ、
主
(
しゆう
)
の
物
(
もの
)
とて
粗末
(
そまつ
)
に
思
(
おも
)
ふたら
罸
(
ばち
)
が
當
(
あた
)
るぞえと
明
(
あ
)
け
暮
(
く
)
れの
談義
(
だんぎ
)
、
來
(
くる
)
る
人
(
ひと
)
毎
(
ごと
)
に
告
(
つ
)
げられて
若
(
わか
)
き
心
(
こゝろ
)
には
恥
(
はづ
)
かしく
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
死んだ父親と母親の着物、自分たちの着物、布団四、五枚、それから
粗末
(
そまつ
)
な二つ三つの家具、そういう物を二人は
順々
(
じゅんじゅん
)
に売って、とうとう一枚の
掛
(
か
)
け
布団
(
ぶとん
)
しか
残
(
のこ
)
らないようになってしまいました。
神様の布団
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
そのうちに全身が紫色に
腫
(
は
)
れて来て、これもあなたのようないいお方を
粗末
(
そまつ
)
にした罰で、当然の報いだとあきらめて、もう死ぬのを静かに待っていたら、腫れた皮膚が破れて青い水がどっさり出て
竹青
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
藤三は
母屋
(
おもや
)
と離れた昔は石炭と
薪
(
まき
)
を入れてあった物置の南と東に窓をつけた、
粗末
(
そまつ
)
な小屋に住んで居た。夜明けの
薄明
(
うすあかり
)
が窓から流れ込み、藤三はミチの
硝子
(
ガラス
)
窓を
敲
(
たた
)
く音に眼をさまし、引戸をあけた。
刺青
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
そして今さらのように自分の着物のお
粗末
(
そまつ
)
なのに驚いた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
百
姓
(
しょう
)
は、まことに
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りました。じつに
粗末
(
そまつ
)
な
茶
(
ちゃ
)
わんでありましたから、
殿
(
との
)
さまに
対
(
たい
)
してご
無礼
(
ぶれい
)
をしたと、
頭
(
あたま
)
を
下
(
さ
)
げておわびを
申
(
もう
)
しあげました。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちょうどこんな
粗末
(
そまつ
)
な
石器
(
せつき
)
を
造
(
つく
)
つたことがあつてもよいし、またこんな
石片
(
せつぺん
)
の
中
(
うち
)
にも、
人間
(
にんげん
)
の
手
(
て
)
を
加
(
くは
)
へたものが
混
(
こん
)
じてゐることだけは
認
(
みと
)
めなければなりません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
粗
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
末
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
“粗”で始まる語句
粗
粗忽
粗相
粗朶
粗笨
粗雑
粗略
粗漏
粗野
粗暴