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ゑ
ふりがな文庫
“
醉
(
ゑ
)” の例文
新字:
酔
御酒
(
ごしゆ
)
をめし
上
(
あが
)
つたからとて
快
(
こゝろよく
)
くお
醉
(
ゑ
)
ひになるのではなく、いつも
蒼
(
あを
)
ざめた
顏
(
かほ
)
を
遊
(
あそ
)
ばして、
何時
(
いつ
)
も
額際
(
ひたひぎは
)
に
青
(
あを
)
い
筋
(
すぢ
)
が
顯
(
あら
)
はれて
居
(
を
)
りました。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
こ
)
の
春着
(
はるぎ
)
で、
元日
(
ぐわんじつ
)
あたり、
大
(
たい
)
して
醉
(
ゑ
)
ひもしないのだけれど、
目
(
め
)
つきと
足
(
あし
)
もとだけは、ふら/\と
四五人
(
しごにん
)
揃
(
そろ
)
つて、
神樂坂
(
かぐらざか
)
の
通
(
とほ
)
りをはしやいで
歩行
(
ある
)
く。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
思へば
風前
(
ふうぜん
)
の
燈
(
ともしび
)
に似たる平家の運命かな。一門
上下
(
しやうか
)
花
(
はな
)
に
醉
(
ゑ
)
ひ、月に
興
(
きやう
)
じ、
明日
(
あす
)
にも
覺
(
さ
)
めなんず榮華の夢に、
萬代
(
よろづよ
)
かけて行末祝ふ、武運の程ぞ淺ましや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
瞬きする間もなく全身の血を
煮返
(
にえかへ
)
らすやうな氣がした、かと思ふと、私は忽ち前後の思慮もなく、まるで酒に
醉
(
ゑ
)
つた時と同じやう、死ぬなら一緒に死ぬ。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
一
合
(
がふ
)
ほどを
量
(
りやう
)
とした
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
珍
(
めづ
)
らしく二三
度
(
ど
)
も
銚子
(
てうし
)
を
代
(
か
)
へたが、一
向
(
かう
)
に
醉
(
ゑ
)
ふといふことを
知
(
し
)
らなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
洩りて
領
(
えり
)
に
入
(
い
)
る淺間の山の雪おろし弓なりに寐るつる屋の二階是等も何ぞの取合せと思ふ折しも
下屋
(
したや
)
賑はしく
馬士
(
まご
)
人足の
醉
(
ゑ
)
ひたるならん
祭文
(
さいもん
)
やら義太夫やら分らぬものを
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
醉
(
ゑ
)
ふたやうに、また
疲
(
つか
)
れたやうに、
暫
(
しばら
)
くは
自分
(
じぶん
)
を
空想
(
くうさう
)
の
中
(
なか
)
にさまよはしてゐた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「
屎
(
くそ
)
なすは
醉
(
ゑ
)
ひて吐き散らすとこそ我が
汝兄
(
なせ
)
の命かくしつれ。また田の
畔
(
あ
)
離ち溝
埋
(
う
)
むは、
地
(
ところ
)
を
惜
(
あたら
)
しとこそ我が
汝兄
(
なせ
)
の命かくしつれ」と詔り直したまへども、なほその
惡
(
あら
)
ぶる
態
(
わざ
)
止まずてうたてあり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
橋側
(
はしそば
)
の
安酒場
(
やすさかば
)
こそまたなけれべんけいも來て
醉
(
ゑ
)
ひて唄へる
短歌
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
さすがにこれらの
光華
(
くわうくわ
)
に
醉
(
ゑ
)
ひて、
一日
(
ひとひ
)
、神を造りぬ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
命に
醉
(
ゑ
)
ひしわれは笑ふ、力の夢、美の夢おもひ。
母
(旧字旧仮名)
/
アダ・ネグリ
(著)
ロレ それ、そこに
地上
(
ちじゃう
)
に、おのが
涙
(
なみだ
)
に
醉
(
ゑ
)
うて。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
色音
(
いろね
)
は
絶
(
た
)
えつ、——
醉
(
ゑ
)
ひざまの
心
(
こゝろ
)
あがりに
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
賤
(
いや
)
しきものの
過
(
す
)
がひゆく
醉
(
ゑ
)
ひしれざまや。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
醉
(
ゑ
)
ふたまきれに
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
流浪
(
るらう
)
致し
居
(
をり
)
不便
(
ふびん
)
に存候故
途中
(
とちう
)
より
連
(
つれ
)
歸
(
かへ
)
り私し
明家
(
あきや
)
へ住居させ候に追々
狂氣
(
きやうき
)
も
治
(
をさま
)
り
正氣
(
しやうき
)
に立歸り以前の如く
渡世
(
とせい
)
致し居候内
享保
(
きやうほ
)
元申年十一月廿八日かと覺え候が其日は
大雪
(
おほゆき
)
にて人通りも
稀
(
まれ
)
なるにお三には酒に
醉
(
ゑ
)
ひ
圍爐裏
(
ゐろり
)
へ
轉
(
まろ
)
び
落
(
おち
)
相果
(
あひはて
)
申候と聞て次右衞門三五郎は
役柄
(
やくがら
)
なれば早くも心付其
死骸
(
しがい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其の時
醉
(
ゑ
)
ひと共に話し出す先生の囘顧談に引かされて、私はとう/\芝の公園内に今もつて獨身の生活をつゞけてゐる先生の寓居まで、我知らず附き從つて行つた。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
糸織
(
いとをり
)
のなへたるにふらんねるを
重
(
かさ
)
ねし
寐間着
(
ねまき
)
の
小袖
(
こそで
)
めさせかへ、いざ
御就蓐
(
おやすみ
)
と
手
(
て
)
をとりて
助
(
たす
)
ければ、
何
(
なに
)
其樣
(
そのやう
)
に
醉
(
ゑ
)
ふては
居
(
い
)
ないと
仰
(
おつ
)
しやつて、
滄浪
(
よろめき
)
ながら
寐間
(
ねま
)
へと
入給
(
いりたま
)
ふ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
玄竹
(
げんちく
)
を
相手
(
あひて
)
に、
夜
(
よ
)
の
更
(
ふ
)
けるのを
忘
(
わす
)
れてゐた
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
幾
(
いく
)
ら
飮
(
の
)
んでも
醉
(
ゑ
)
はぬ
酒
(
さけ
)
に、
便所
(
べんじよ
)
へばかり
立
(
た
)
つてゐたが、
座敷
(
ざしき
)
へ
戻
(
もど
)
る
度
(
たび
)
に、
其
(
そ
)
の
顏
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
の
蒼
(
あを
)
みが
増
(
ま
)
してくるのを
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
藤
(
ふぢ
)
の
花
(
はな
)
の
紫
(
むらさき
)
は、
眞晝
(
まひる
)
の
色香
(
いろか
)
朧
(
おぼろ
)
にして、
白日
(
はくじつ
)
、
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
まみ
)
ゆる
麗人
(
れいじん
)
の
面影
(
おもかげ
)
あり。
憧憬
(
あこが
)
れつゝも
仰
(
あふ
)
ぐものに、
其
(
そ
)
の
君
(
きみ
)
の
通
(
かよ
)
ふらむ、
高樓
(
たかどの
)
を
渡
(
わた
)
す
廻廊
(
くわいらう
)
は、
燃立
(
もえた
)
つ
躑躅
(
つゝじ
)
の
空
(
そら
)
に
架
(
かゝ
)
りて、
宛然
(
さながら
)
虹
(
にじ
)
の
醉
(
ゑ
)
へるが
如
(
ごと
)
し。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
醉
(
ゑ
)
ひどれのかの辨慶も秋くれば路傍に立ちて物を思へり
短歌
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
水錆
(
みさび
)
の
面
(
おも
)
にまたたくに
見
(
み
)
ぞ
醉
(
ゑ
)
ひしれて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
あるはまた
醉
(
ゑ
)
ひ
痴
(
し
)
れてこそ
眩
(
めくる
)
めけ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
葡萄の酒に
醉
(
ゑ
)
はうとも、
何
(
なん
)
のその。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
よき詩を作るには、寂寞を愛さねばならぬ。血縁の繋累、社會の制裁から隔離せねばならぬ。
彷徨
(
さまよ
)
はねばならぬ。讀まねばならぬ。泣かねばならぬ。
醉
(
ゑ
)
はねばならぬ。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
醉
(
ゑ
)
ふたらば
介抱
(
かいはう
)
して
下
(
くだ
)
されといふに、
君
(
きみ
)
が
醉
(
ゑ
)
つたを
未
(
いま
)
だに
見
(
み
)
た
事
(
こと
)
がない、
氣
(
き
)
が
晴
(
は
)
れるほど
呑
(
の
)
むは
宜
(
い
)
いが、
又
(
また
)
頭痛
(
づゝう
)
がはじまりはせぬか、
何
(
なに
)
が
其樣
(
そん
)
なに
逆鱗
(
げきりん
)
にふれた
事
(
こと
)
がある
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
生日
(
いくひ
)
足日
(
たるひ
)
や、
事榮
(
ことばえ
)
に
醉
(
ゑ
)
ひさまたれぬ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
あら
玉
(
たま
)
の
春着
(
はるぎ
)
きつれて
醉
(
ゑ
)
ひつれて
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
醉
(
ゑ
)
ひごこち、よろしき
靈
(
たま
)
の
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
此邸
(
こゝ
)
にては
煤取
(
すゝとり
)
の
笹
(
さゝ
)
の
葉
(
は
)
座敷
(
ざしき
)
にこぼれて、
冷
(
ひや
)
めし
草履
(
ぞうり
)
こゝかしこの
廊下
(
らうか
)
に
散
(
ちり
)
みだれ、お
雜巾
(
ぞうきん
)
かけまする
物
(
もの
)
、お
疊
(
たゝみ
)
たゝく
物
(
もの
)
、
家内
(
かない
)
の
調度
(
てうど
)
になひ
廻
(
まは
)
るも
有
(
あ
)
れば、お
振舞
(
ふるまひ
)
の
酒
(
さゝ
)
に
醉
(
ゑ
)
ふて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自分は人力車を雇はうかとも思つたが、又觀察の興味を思返して、小半時間も待つた後遂に一輛の電車に乘り得た。壯士見たやうな風采の
醉
(
ゑ
)
つた男が一人でぶつ/\小言を云つてゐる。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
あら
玉
(
たま
)
の
春着
(
はるぎ
)
きつれて
醉
(
ゑ
)
ひつれて
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
醉
(
ゑ
)
ひて過ぎしも夢なりや
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
僕
(
ぼく
)
らに
言
(
い
)
つては
惡
(
わ
)
るい
事
(
こと
)
かと
問
(
と
)
はれるに、いゑ
貴君
(
あなた
)
には
聞
(
きい
)
て
頂
(
いたゞ
)
きたいのでござんす、
醉
(
ゑ
)
ふと
申
(
まをし
)
ますから
驚
(
おどろ
)
いてはいけませぬと
嫣然
(
につこり
)
として、
大湯呑
(
おほゆのみ
)
を
取
(
とり
)
よせて二三
杯
(
ばい
)
は
息
(
いき
)
をもつかざりき。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然し自分が
此
(
か
)
くまで長く外國に居て、猶且つ故郷を思はなかつたのは、決して女の爲めのみぢやない。外國と云ふ空氣全體を愛して居たからで、外國と云ふ空氣全體が自分を
醉
(
ゑ
)
はして居たからである。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
怖
(
お
)
ぢつつ
醉
(
ゑ
)
ひしれぬ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
今夜
(
こんや
)
はお
客
(
きやく
)
が
大變
(
たいへん
)
に
醉
(
ゑ
)
ひましたからお
目
(
め
)
にかゝつたとてお
話
(
はな
)
しも
出來
(
でき
)
ませぬと
斷
(
ことは
)
つておくれ、あゝ
困
(
こま
)
つた
人
(
ひと
)
だねと
眉
(
まゆ
)
を
寄
(
よ
)
せるに、お
前
(
まへ
)
それでも
宜
(
い
)
いのかへ、はあ
宜
(
い
)
いのさとて
膝
(
ひざ
)
の
上
(
うへ
)
で
撥
(
ばち
)
を
弄
(
もてあそ
)
べば
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
餘
(
あま
)
り
先刻
(
さきほど
)
みな
樣
(
さま
)
のお
強
(
し
)
い
遊
(
あそ
)
ばすが
五月蠅
(
うるさ
)
さに、
一人
(
ひとり
)
庭
(
には
)
へと
逃
(
に
)
げまして、お
稻荷
(
いなり
)
さまのお
社
(
やしろ
)
の
所
(
ところ
)
で
醉
(
ゑ
)
ひを
覺
(
さ
)
まして
居
(
を
)
りましたに、
私
(
わたし
)
は
變
(
へん
)
な
變
(
へん
)
な、をかしい
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひよりまして、
笑
(
わら
)
つて
下
(
くだ
)
さりますな
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
例
(
れい
)
の
酒癖
(
しゆへき
)
何處
(
どこ
)
の
店
(
みせ
)
にか
醉
(
ゑ
)
ひ
倒
(
たふ
)
れて
寢入
(
ねい
)
りても
仕舞
(
しまひ
)
しものかそれなればいよいよ
困
(
こま
)
りしことなり
家
(
うち
)
にても
嘸
(
さぞ
)
お
案
(
あん
)
じ
此家
(
こゝ
)
へも
亦
(
また
)
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なり
何
(
なに
)
とせんと
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
より
積
(
つも
)
る
雪
(
ゆき
)
いとゞ
心細
(
こゝろぼそ
)
く
燭涙
(
しよくるゐ
)
ながるゝ
表
(
おもて
)
二階
(
にかい
)
に
一人
(
ひとり
)
取殘
(
とりのこ
)
されし
新田
(
につた
)
のお
高
(
たか
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
醉
部首:⾣
15画
“醉”を含む語句
醉漢
醉人
醉心地
馬醉木
醉醒
微醉
醉拂
宿醉
生醉
大醉
陶醉
醉狂
醉態
爛醉
醉興
微醉機嫌
醉臥
醉眼朦朧
醉眼
醉生
...