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竹藪
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たけやぶ
ふりがな文庫
“
竹藪
(
たけやぶ
)” の例文
お椀ははじめ、まつすぐに黒く飛んでいきましたが、きらりと光つたかと思ふと向きをかへて、
竹藪
(
たけやぶ
)
の中へななめに落ちこみました。
百姓の足、坊さんの足
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
三人の男たちは路の向うの
竹藪
(
たけやぶ
)
を背戸に持っている、床屋の二階の飯田さんをさそって、裏の丘へたけのこを盗みに出掛けて行った。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
野原に出て行って
稲架
(
はさ
)
の間などで遊ぶ時の声と、夕方ねどこにしている木や
竹藪
(
たけやぶ
)
に戻って、騒ぎ立てるものとはよほどよく似ている。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
深い雑木林が、絶えず
煽
(
あお
)
りを喰って、しなやかなその小枝を揺がし、
竹藪
(
たけやぶ
)
からすいすいした若竹が、雨にぬれた枝を差し交していた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
大きな
竹藪
(
たけやぶ
)
のかげに水たまりがあって、
睡蓮
(
すいれん
)
の花が白く
浮
(
う
)
いているようなところを見ながら、朝風を切って汽車が走るのであった。
蝗の大旅行
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
▼ もっと見る
隣りの地内の奥まったあたりで、
竹藪
(
たけやぶ
)
の
薙
(
な
)
ぎたてるような音がしていたが、そのうちに、よく通る声で、だれかがこちらへ呼びかけた。
あなたも私も
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
蛇
(
へび
)
の話をしようかしら。その四、五日前の午後に、近所の子供たちが、お庭の
垣
(
かき
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
から、蛇の卵を十ばかり見つけて来たのである。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
しかもお雪が宿の庭
続
(
つづき
)
、
竹藪
(
たけやぶ
)
で
住居
(
すまい
)
を隔てた空地、直ちに山の裾が迫る処、その昔は
温泉
(
ゆ
)
が
湧出
(
わきで
)
たという、
洞穴
(
ほらあな
)
のあたりであった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
江曾原
(
えそはら
)
へ着くと、
著
(
いちじる
)
しく眼につく門構えと、土の塀と、
境内
(
けいだい
)
の森と
竹藪
(
たけやぶ
)
と、往来からは引込んでいるけれども、そこへ入る一筋路。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
子供らは旗をこしらえて戦争の
真似
(
まね
)
をした。けれどがいして田舎は平和で、夜はいつものごとく
竹藪
(
たけやぶ
)
の外に
藁屋
(
わらや
)
の
灯
(
あかり
)
の光がもれた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
まだその比の早稲田は、
雑木林
(
ぞうきばやし
)
があり、
草原
(
くさはら
)
があり、
竹藪
(
たけやぶ
)
があり、水田があり、
畑地
(
はたち
)
があって、
人煙
(
じんえん
)
の
蕭条
(
しょうじょう
)
とした郊外であった。
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
尤
(
もつと
)
も
元
(
もと
)
は
一面
(
いちめん
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
だつたとかで、それを
切
(
き
)
り
開
(
ひら
)
く
時
(
とき
)
に
根丈
(
ねだけ
)
は
掘
(
ほ
)
り
返
(
かへ
)
さずに
土堤
(
どて
)
の
中
(
なか
)
に
埋
(
うめ
)
て
置
(
お
)
いたから、
地
(
ぢ
)
は
存外
(
ぞんぐわい
)
緊
(
しま
)
つてゐますからねと
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それから忠寛は木小屋に仮に造った座敷
牢
(
ろう
)
へ運ばれた。そこは裏の米倉の隣りで、大きな
竹藪
(
たけやぶ
)
を後にして、
前手
(
まえで
)
には池があった。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そんなことはどっちでもいいが、家のうしろに小さな丘があり、その丘を越したところに、
竹藪
(
たけやぶ
)
に囲まれて小さな池があった。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そして街はずれの
竹藪
(
たけやぶ
)
の
側
(
そば
)
の水車の前まで来ると、その
風呂敷包
(
ふろしきづつみ
)
をしっかりと私に背負わせ、近所の菓子屋から駄菓子を買って私にくれた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
落
(
お
)
ち
掛
(
か
)
けた
日
(
ひ
)
が
少時
(
しばし
)
竹藪
(
たけやぶ
)
を
透
(
とほ
)
して
濕
(
しめ
)
つた
土
(
つち
)
に
射
(
さ
)
し
掛
(
か
)
けて、それから
井戸
(
ゐど
)
を
圍
(
かこ
)
んだ
井桁
(
ゐげた
)
に
蒞
(
のぞ
)
んで
陰氣
(
いんき
)
に
茂
(
しげ
)
つた
山梔子
(
くちなし
)
の
花
(
はな
)
を
際立
(
はきだ
)
つて
白
(
しろ
)
くした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
竹藪
(
たけやぶ
)
がざわざわ鳴っていた。崖に挟まれた赤土路を
弟妹
(
きょうだい
)
達が歩いている。
跣足
(
はだし
)
になっているのも、靴を
穿
(
は
)
いているのもいた。
秘められたる挿話
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
竹藪
(
たけやぶ
)
のある所へ来ると、トロッコは静かに走るのを
止
(
や
)
めた。三人は又前のように、重いトロッコを押し始めた。竹藪は何時か雑木林になった。
トロッコ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
紋服を着であの
竹藪
(
たけやぶ
)
の間を歩いたものだろうかなどと、当時の様子を想像しかねて居たが、母の話のおかげでこうした疑問がすっかり解けた。
御萩と七種粥
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
やがて私はまた
竹藪
(
たけやぶ
)
に沿うた坂を下って、
田圃
(
たんぼ
)
の
傍
(
そば
)
の
庚申塚
(
こうしんづか
)
のある道や、子供の頃
笹
(
ささ
)
っ
葉
(
ぱ
)
を持って
蛍
(
ほたる
)
を追い回した小川の縁へ出て来ましたが
棚田裁判長の怪死
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
井戸から東へ二間ほどの外は
竹藪
(
たけやぶ
)
で、形ばかりの四つ目垣がめぐらしてある。藪には今
藪鶯
(
やぶうぐいす
)
がささやかな声に鳴いてる。
隣の嫁
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
駒形堂
(
こまかたどう
)
の白壁に
日脚
(
ひあし
)
は傾き、
多田薬師
(
ただのやくし
)
の
行雁
(
ゆくかり
)
(中巻第七図)に夕暮迫れば、第八図は大川橋の
橋袂
(
はしたもと
)
にて、
竹藪
(
たけやぶ
)
茂る小梅の里を望む
橋上
(
きょうじょう
)
には
行人
(
こうじん
)
絡繹
(
らくえき
)
たり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
崖の根を固めている一帯の
竹藪
(
たけやぶ
)
の
蔭
(
かげ
)
から、じめじめした
草叢
(
くさむら
)
があって、
晩咲
(
おそざ
)
きの
桜草
(
さくらそう
)
や、早咲きの
金蓮花
(
きんれんか
)
が、小さい流れの岸まで、まだらに咲き続いている。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
道の傍らには小さな
字
(
あざ
)
があって、そこから射して来る光が、道の上に押し
被
(
かぶ
)
さった
竹藪
(
たけやぶ
)
を白く光らせている。竹というものは樹木のなかで最も光に感じやすい。
闇の絵巻
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
僕の住居は矢張り今の林町だったが、まだあの辺一帯は田畑や
竹藪
(
たけやぶ
)
で道の両側は
孟宗竹
(
もうそうちく
)
が密生していた。
美術学校時代
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
もし
此
(
この
)
裂
(
さ
)
け
目
(
め
)
に
挾
(
はさ
)
まると、
人畜
(
じんちく
)
牛馬
(
ぎゆうば
)
、
煎餅
(
せんべい
)
のように
押
(
お
)
し
潰
(
つぶ
)
されるといはれ、
避難
(
ひなん
)
の
場所
(
ばしよ
)
としては
竹藪
(
たけやぶ
)
を
選
(
えら
)
べとか、
戸板
(
といた
)
を
敷
(
し
)
いてこれを
防
(
ふせ
)
げなどと
戒
(
いまし
)
められてゐる。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ほんとうの
名
(
な
)
は
讃岐
(
さぬき
)
の
造麻呂
(
みやつこまろ
)
といふのでしたが、
毎日
(
まいにち
)
のように
野山
(
のやま
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
にはひつて、
竹
(
たけ
)
を
切
(
き
)
り
取
(
と
)
つて、いろ/\の
物
(
もの
)
を
造
(
つく
)
り、それを
商
(
あきな
)
ふことにしてゐましたので
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
五十銭の原稿料でも、原稿料のでる雑誌などは、大いに
珍
(
めず
)
らしかったほど、不景気な時代であった。五冊ほどで、つぶれた。私は「
竹藪
(
たけやぶ
)
の家」というのを連載した。
二十七歳
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
しかし、戸外の
竹藪
(
たけやぶ
)
に隠れた者のなかには、蕃害は避け得たが、
恙虫
(
つつがむし
)
に刺されて命を落した者もいる。犠牲者の総数は内地人百三十四名、本島人二名の多きに達した。
霧の蕃社
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
二階の窓からは
竹藪
(
たけやぶ
)
や木立や家屋が、ゆったりと空間を占めて展望された。ぼんやり机の前に坐っていると、彼はそこが妻と死別した家のつづきのような気持さえした。
永遠のみどり
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
あれは五年前の八月の晩だったわ。お母さまとお
風呂
(
ふろ
)
へいったのよ。その帰り路、
竹藪
(
たけやぶ
)
のそばを
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
老人
(
らうじん
)
は
先
(
さき
)
に
立
(
たつ
)
て
行
(
ゆ
)
くので
若者
(
わかもの
)
も
其儘
(
そのまゝ
)
後
(
あと
)
に
從
(
つ
)
き、
遂
(
つひ
)
に
老人
(
らうじん
)
の
宅
(
うち
)
に
行
(
い
)
つたのです、
砂山
(
すなやま
)
を
越
(
こ
)
え、
竹藪
(
たけやぶ
)
の
間
(
あひだ
)
の
薄暗
(
うすぐら
)
き
路
(
みち
)
を
通
(
とほ
)
ると
士族屋敷
(
しぞくやしき
)
に
出
(
で
)
る、
老人
(
らうじん
)
は
其屋敷
(
そのやしき
)
の
一
(
ひとつ
)
に
入
(
はひ
)
りました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
こつそりとおばあさんのゆめ に
雀
(
すゞめ
)
がしのびこんで
來
(
き
)
て、そして
遠
(
とほ
)
くの
遠
(
とほ
)
くの
竹藪
(
たけやぶ
)
の、
自分等
(
じぶんら
)
の
雀
(
すゞめ
)
のお
宿
(
やど
)
につれて
行
(
い
)
つておばあさんをあつくあつく
饗應
(
もてな
)
したといふことです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
演奏が
畢
(
おわ
)
ってから、勝三郎らは花園を
観
(
み
)
ることを許された。
園
(
その
)
は
太
(
はなは
)
だ広く、珍奇な
花卉
(
かき
)
が多かった。園を過ぎて
菜圃
(
さいほ
)
に
入
(
い
)
ると、その
傍
(
かたわら
)
に
竹藪
(
たけやぶ
)
があって、
筍
(
たけのこ
)
が
叢
(
むらが
)
り生じていた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
本堂の右に沿うて、折り曲がった細い坂路をだらだらと降りると、片側は
竹藪
(
たけやぶ
)
に仕切られて、片側には杉の木立の間から桑畑が一面に見える。坂を降り尽くすと、広い墓地に出た。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その人はある年の夏
逗子
(
ずし
)
に出かけ、一人にて荒れ果てたる農家の座敷を借りていたそうだ。その家は寺と境を接し、一面に墓所と
竹藪
(
たけやぶ
)
に取り囲まれて、白昼でもさびしいほどである。
おばけの正体
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
が、真中の道が一番近いと思ったのは、とんだ
思違
(
おもいちが
)
いであったと見え、二里歩いても三里歩いても道の両側には
竹藪
(
たけやぶ
)
ばかりが続いていて、淋しい田舎道がどこまで来ても絶えません。
三人兄弟
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ひろびろと
相隔
(
あいへだ
)
たった両岸の松と
楊
(
やなぎ
)
と
竹藪
(
たけやぶ
)
と、そうして走る自転車の輪の光。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
たとえば裏の
竹藪
(
たけやぶ
)
に蛇が出たとか、
蟇
(
ひき
)
が鳴いてるとか、
蟻
(
あり
)
の山が見つかったとか、
梅
(
うめ
)
の花が一輪
咲
(
さ
)
いたとか、夕焼が美しく出ているとかいうようなことを、だれか家人の一人が発見すると
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
こんな
狭
(
せま
)
っくるしい
竹藪
(
たけやぶ
)
ん中で遊んだって、ちっとも面白かねえや! 都へ行きゃ、
綺麗
(
きれい
)
な
御所車
(
ごしょぐるま
)
が一杯通ってるんだぞ! 偉い人はみんな車に乗って御殿に行くんだ!
綺麗
(
きれい
)
な着物を着て
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
柵外
(
さくぐわい
)
の道路を隔てた小川の縁の、
竹藪
(
たけやぶ
)
にかこまれた
藁屋根
(
わらやね
)
では間断なく水車が廻り、鋼鉄の
機械鋸
(
きかいのこ
)
が長い材木を切り裂く、ぎーん、ぎん/\、しゆツ/\、といふ恐ろしい、ひどく単調な音に
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
足に任せて小篠堤に來掛る頃は早
北斗
(
ほくと
)
の
劔先
(
けんさき
)
尖
(
するど
)
く光りゴンと
突
(
つき
)
出す
子刻
(
こゝのつ
)
の
鐘
(
かね
)
の
響
(
ひゞ
)
きも身に
染
(
しみ
)
て
最
(
いと
)
物凄
(
ものすご
)
く聞えけり
折柄
(
をりから
)
堤
(
つゝみ
)
の
蔭
(
かげ
)
なる
竹藪
(
たけやぶ
)
の中より
面
(
おもて
)
を
包
(
つゝ
)
み身には
黒裝束
(
くろしやうぞく
)
を
纏
(
まと
)
ひし一人の
曲者
(
くせもの
)
顯
(
あらは
)
れ
出
(
いで
)
物
(
もの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そういえばところどころに
竹藪
(
たけやぶ
)
の多い村落のけしき、農家の家のたてかた、樹木の
風情
(
ふぜい
)
、土の色など、
嵯峨
(
さが
)
あたりの郊外と
似通
(
にかよ
)
っていてまだここまでは京都の
田舎
(
いなか
)
が延びて来ているという感じがする。
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
しかし、村とはいうものの、
竹藪
(
たけやぶ
)
の中にぽつんぽつんと小さな家が
茅葺
(
かやぶ
)
きの屋根をうかべているだけで、戸数は合せて四五十戸もあろうか、——どの家にも低い
土塀
(
どべい
)
にかこまれた細葉の垣根があった。
本所松坂町
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
竹藪
(
たけやぶ
)
に伏勢を張ッている
村雀
(
むらすずめ
)
はあらたに軍議を開き初め、
閨
(
ねや
)
の
隙間
(
すきま
)
から
斫
(
き
)
り込んで来る暁の光は次第にあたりの闇を追い
退
(
の
)
け、遠山の角には
茜
(
あかね
)
の幕がわたり、
遠近
(
おちこち
)
の
渓間
(
たにま
)
からは朝雲の
狼煙
(
のろし
)
が立ち昇る。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
と
竹藪
(
たけやぶ
)
の中で、大きな音がした。竹を
伐
(
き
)
った音である。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と金原はかなたの
竹藪
(
たけやぶ
)
を指さした。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
竹藪
(
たけやぶ
)
の奥もの深く春の雨
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
こは
怪
(
あやし
)
やと不気味ながら、その血の痕を拾い
行
(
ゆ
)
くに、墓原を通りて
竹藪
(
たけやぶ
)
を
潜
(
くぐ
)
り、裏手の
田圃
(
たんぼ
)
の
畦道
(
あぜみち
)
より、南を指して印されたり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうかと云ってこの人造世界に向って
猪進
(
ちょしん
)
する勇気は無論ないです。年来の生活状態からして、私は
始終
(
しじゅう
)
山の手の
竹藪
(
たけやぶ
)
の中へ招かれている。
虚子君へ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“竹藪(
竹林
)”の解説
竹林(たけばやし、ちくりん)は、 竹で構成された林である。竹藪(竹薮、竹籔、たけやぶ、たかやぶ)とも言う。
(出典:Wikipedia)
竹
常用漢字
小1
部首:⽵
6画
藪
漢検準1級
部首:⾋
18画
“竹藪”で始まる語句
竹藪自身