“駒形堂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こまがたどう33.3%
こまかたどう33.3%
こまがただう16.7%
こまんどう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いやに殊勝しゅしょうなことを云うぜ、また、刑事から注意でもせられたのだろう、駒形堂こまがたどうの傍の船板塀ふないたべいとかんとか、変なことを云ってたから……」
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
駒形堂こまかたどうの白壁に日脚ひあしは傾き、多田薬師ただのやくし行雁ゆくかり(中巻第七図)に夕暮迫れば、第八図は大川橋の橋袂はしたもとにて、竹藪たけやぶ茂る小梅の里を望む橋上きょうじょうには行人こうじん絡繹らくえきたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これを例するに浅野あさのセメント会社の工場と新大橋しんおほはしむかうに残る古い火見櫓ひのみやぐらの如き、或は浅草蔵前あさくさくらまへの電燈会社と駒形堂こまがただうの如き、国技館こくぎかん回向院ゑかうゐんの如き、或は橋場はしば瓦斯がすタンクと真崎稲荷まつさきいなりの老樹の如き
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
さすがの牛も少しく疲れたのと、方々から激しく攻め立てられたのとで、もう真直には行かれなくなったらしく、駒形堂こまんどうのあたりから右へ切れて、河岸から大川へ飛び込んだ。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)