“弟妹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうだい38.1%
ていまい33.3%
はらから9.5%
いろと4.8%
おとうといもと4.8%
きやうだい4.8%
きようだい4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竹藪たけやぶがざわざわ鳴っていた。崖に挟まれた赤土路を弟妹きょうだい達が歩いている。跣足はだしになっているのも、靴を穿いているのもいた。
秘められたる挿話 (新字新仮名) / 松本泰(著)
両親と弟妹ていまいの四人は、戦争中に疎開先そかいさき戦災せんさいにあって死に、東京で大学院学生兼助手をして残っていた、かれ左馬太だけが生き残っているのである。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
……故郷を離るる幾百里、望めば茫々ぼうぼうとして空や水なる海、山の上にも山ある山国に母をおもい、父を憶うて、恋しき弟妹はらからの面影を偲ぶ心如何いかならん。
帰らなむ父と母とのますところ妻と弟妹いろとむつびあふ家
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
文字もんじけて人中ひとなかけつくゞりつ、筆屋ふでやみせへをどりめば、三五らう何時いつみせをば賣仕舞うりしまふて、腹掛はらがけのかくしへ若干金なにがしかをぢやらつかせ、弟妹おとうといもとひきつれつゝきなものをばなんでもへの大兄樣おあにいさん
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
不幸ふしあはせは斯の屋根の下にもお志保を待受けて居た。来て見ると、もう継母も、異母はらちがひ弟妹きやうだいも居なかつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その弟妹きようだいや父親達が卑劣な虚栄心やら、厚顔無智であつたりするために、暮しの恰好もつかぬ矛盾に悩まされ通しだつた。
茜蜻蛉 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)