食事しよくじ)” の例文
ぞなし居たり感應院が食事しよくじ仕果しはてし頃を計り寶澤も油掃除あぶらさうぢなしはて臺所だいところへ入來り下男げなん倶々とも/″\食事をぞなしぬむねに一物ある寶澤が院主ゐんしゆの方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おつぎは晝餐ひる支度したくちやわかした。三にん食事しよくじあとくちらしながら戸口とぐちてそれからくりかげしばらうづくまつたまゝいこうてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ぼく、このあそびをおぼえてから足掛あしかけ五ねんになるが、食事しよくじ時間じかんだけはべつとしてたゝかひつづけたレコオドはやく三十時間じかんといふのが最長さいちやうだ。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
そのうち上座じやうざざう食事しよくじそなへていて、自分じぶんつて一しよにべてゐるのを見付みつけられましたさうでございます。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
一つフロツクコートで患者くわんじやけ、食事しよくじもし、きやくにもく。しかれはかれ吝嗇りんしよくなるのではなく、扮裝なりなどにはまつた無頓着むとんぢやくなのにるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
食事しよくじましても、出勤しゆつきん時刻じこくにはまだ大分だいぶがあつた。坂井さかゐではさだめてさわいでるだらうとふので、文庫ぶんこ宗助そうすけ自分じぶんつてつてことにした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いやうも永持ながもちはあるまいとおもはれる、ほとんど毎日まいにちぬといつとほ人間にんげんらしき色艷いろつやもなし、食事しよくじ丁度ちやうど一週間いつしうかんばかり一粒いちりふくちれることいに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
むすめなさけうちと一しよぜんならべて食事しよくじをさせると、沢庵たくわんきれをくわへてすみはう引込ひきこむいぢらしさ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そしてたいていの博物館はくぶつかん地下室ちかしつには便利べんり食堂しよくどう、かふぇーなどがまうけられ、食事しよくじもできるし、おちやめるしといふようになつてゐますから、戸外運動こがいうんどうをしない人々ひと/″\
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
船中せんちゆうあさ食事しよくじは「スープ」のほか冷肉れいにく、「ライスカレー」、「カフヒー」それに香料にほひつた美麗うるはしき菓子くわし其他そのほか「パインアツプル」とうきはめて淡泊たんぱく食事しよくじで、それがむと
いづれも渋々しぶ/\食堂しよくだうりて、れいつてうまくもなんともない晩餐ばんさん卓子テーブルく。食事しよくじがすんでまた甲板かんぱんると、すでにとツぷりとれて、やツとのことでふね桟橋さんばしよこづけになつたらしい。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
以て當寺の檀家だんか一同へ御目見を仰付らるべし此旨村中むらぢうへ申達すべしとの事なり下男共げなんども何事も知らざれば是を聞てきもつぶし此頃迄臺所だいどころで一つに食事しよくじ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やがて食事しよくじえて、わがへやかへつた宗助そうすけは、また父母ふぼ未生みしやう以前いぜん稀有けう問題もんだいまへゑて、つとながめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
正午ひるにはけた玉菜たまな牛肉汁にくじると、めしとで食事しよくじをする。ばんには晝食ひるめしあまりのめしべるので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
こはかんずるものでなければ食事しよくじから食事しよくじまでのあひだたもあたはぬほどたちまちに空腹くうふくかんじてしまふからである。したがつていづれの家庭かていつても老者らうしや壯者さうしやとのあひだにはてん調和てうわ難事なんじである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
……しかし、のちとも三度さんど食事しよくじなり、みづなり、ほこらようしてくれたのはをとこで。ときとすると、二時三時ふたときみときそばじつわたし仕事しごとる。くちさず邪魔じやまにはらん。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
口惜くちをしげに相手あひてにらみしこともありしがそれは無心むしんむかしなり性來せいらい虚弱きよじやくとて假初かりそめ風邪ふうじやにも十日とをか廿日はつか新田につた訪問はうもんおこたれば彼處かしこにもまた一人ひとり病人びやうにん心配しんぱい食事しよくじすゝまず稽古けいこごとにきもせぬとか
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それらはふだん食事しよくじのときに御馳走ごちそうつた道具どうぐだとおもはれます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
搖上ゆりあ搖下ゆりおろ此方こなたたゞよひ彼方へゆすれ正月四日のあさこくより翌五日のさるこくまで風は少しもやま吹通ふきとほしければ二十一人の者共は食事しよくじもせす二日ふつか二夜ふたよ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一人ひとり何時いつものやう簡單かんたん食事しよくじまして、きよぜんげさしてゐると、いきなり御免ごめんくださいとつて、おほきなこゑして道具屋だうぐや玄關げんくわんからつてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
とかくして食事しよくじをはれば、つゞきてはじまる四方山よもやま御物語おんものがたり
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひだりはう中風患者ちゆうぶくわんじやには始終しゞゆうさじでもつて食事しよくじをさせる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
食事しよくじを終るや否や、本郷から寺尾がた。代助は門野のかほを見て暫らく考へてゐた。門野かどのは無雑作に
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
食事しよくじんでから、主客しゆかくは又応接もどつて、はなしはじめたが、蝋燭ろうそくした様に、あたらしい方へは急に火が移りさうにも見えなかつた。梅子は立つて、ピヤノのふたけて
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)