“主客”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅかく80.0%
しゆかく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主客しゅかくは一である。しゅを離れてかくなく、客を離れて主はない。吾々が主客の別を立てて物我ぶつがきょうを判然と分劃ぶんかくするのは生存上の便宜べんぎである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
数行すうこう主客しゅかくともに興たけなわとなり、談論に花が咲き、元気とか勝気かちきとかいさましい議論の風発せるあいだに、わが輩は退席せんとして玄関に出た。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
主客しゆかく五人は翁の机に対し半円形を作つて語つた。翁は鼠色のアルパカの軽い背広の上衣うはぎに黒いパンタロン穿き、レジヨン・ドノオル(勲一等)の赤い略章を襟に附けて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
食事しよくじんでから、主客しゆかくは又応接もどつて、はなしはじめたが、蝋燭ろうそくした様に、あたらしい方へは急に火が移りさうにも見えなかつた。梅子は立つて、ピヤノのふたけて
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)