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ふんべつ
ふりがな文庫
“
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(
ふんべつ
)” の例文
ありとあらゆる検察力を
発揮
(
はっき
)
しないと、烏啼を引捕えることは出来ない。しかし、一体どこから手をつけていいか、
分別
(
ふんべつ
)
がつかない。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
勘次
(
かんじ
)
はそれでも
他
(
た
)
に
分別
(
ふんべつ
)
もないので
仕方
(
しかた
)
なしに
桑畑
(
くはばたけ
)
を
越
(
こえ
)
て
南
(
みなみ
)
へ
詑
(
わび
)
を
頼
(
たの
)
みに
行
(
い
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
古
(
ふる
)
い
菅笠
(
すげがさ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
頭
(
あたま
)
へ
翳
(
かざ
)
して
首
(
くび
)
を
蹙
(
ちゞ
)
めて
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その頃から見ると私も
大分
(
だいぶ
)
大人になっていました。けれどもまだ自分で
余所行
(
よそゆき
)
の着物を拵えるというほどの
分別
(
ふんべつ
)
は出なかったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これまでの力をつくしながら、咲耶子をとられたものならぜひがない、いちおう、ここを
退
(
ひ
)
いて、またあとの
分別
(
ふんべつ
)
をつけるとしよう
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どうも、このごろの
万
(
まん
)
はおかしい。はっきりとはいえぬが、ばくちをするんでないかな。」と、
一人
(
ひとり
)
が、
分別
(
ふんべつ
)
ありげに
頭
(
あたま
)
をかしげると
万の死
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
所で、ウラスマルはあの野暮な、何の取り柄もない体を飾る唯一のものとして、カシミヤブーケを選んだとは何たる気の毒な
分別
(
ふんべつ
)
だらう。
アリア人の孤独
(新字旧仮名)
/
松永延造
(著)
女子供では無し、
分別
(
ふんべつ
)
盛りの四十男がそれだけの事で姿を隠そうとも思われないが、案外の小胆者で唯
一途
(
いちず
)
に恐怖を感じたのかも知れない。
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あたかも一の学説を主張するが如くにその論理を運ばするのみであって、実際問題に携わるに当って必要なる
気転
(
きてん
)
や
分別
(
ふんべつ
)
はその影すら無い。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
譬
(
たと
)
へば、
吝嗇者
(
りんしょくもの
)
のやうに
貨
(
たから
)
は
夥
(
おびたゞ
)
しう
有
(
も
)
ってをっても、
正
(
たゞ
)
しう
用
(
もち
)
ふることを
知
(
し
)
らぬ、
姿
(
すがた
)
をも、
戀
(
こひ
)
をも、
分別
(
ふんべつ
)
をも、
其身
(
そのみ
)
の
盛飾
(
かざり
)
となるやうには。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
この好き嫌いをもって物を判断する標準にすると、とかく
曲直
(
きょくちょく
)
の
分別
(
ふんべつ
)
ができなくなり、つまらぬことに争い、大きなことにも争いを起こす。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
葉子は何物という
分別
(
ふんべつ
)
もなく始めはただうるさいとのみ思っていたが、しまいにはこらえかねて手をあげてしきりにそれを追い払ってみた。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
考
(
かんが
)
へた
結果
(
あげく
)
、まあ
年長
(
としうへ
)
だけに
女房
(
かみさん
)
が
分別
(
ふんべつ
)
して、「
多分
(
たぶん
)
釜敷
(
かましき
)
の
事
(
こと
)
だらう、
丁度
(
ちやうど
)
新
(
あた
)
らしいのがあるから
持
(
も
)
つておいでよ。」と
言
(
い
)
つたんださうです。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
言いなり次第になってまずその手から子供を引き放し、それから警察として独自の活躍に移るというのが、この際最上の
分別
(
ふんべつ
)
ではなかったか。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
いずれの中学校でも一番
御
(
ぎょ
)
しがたいのは三年生である、一年二年はまだ子供らしい点がある、四年五年になると、そろそろ
思慮
(
しりょ
)
分別
(
ふんべつ
)
ができる
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
『それは
眞個
(
ほんとう
)
に
結構
(
けつかう
)
な
事
(
こと
)
だわ』と
愛
(
あい
)
ちやんは
分別
(
ふんべつ
)
ありげに
云
(
い
)
つて、『けど、それなら——それでもお
腹
(
なか
)
は
空
(
す
)
かないかしら』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
學問
(
がくもん
)
なく
分別
(
ふんべつ
)
なきものすら
企
(
くわだ
)
つることを
躊躇
(
ためろ
)
ふべきほどの
惡事
(
あくじ
)
をたくらましめたるかを
現
(
あら
)
はすは
蓋
(
けだ
)
しこの
書
(
しよ
)
の
主眼
(
しゆがん
)
なり。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
ではその金はどうしたかと言えば、前後の
分別
(
ふんべつ
)
も何もなしにお松につぎこんでしまったのです。が、お松も半之丞に使わせていたばかりではありません。
温泉だより
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私が尊敬するあなたの
分別
(
ふんべつ
)
を以て、——あなたの責任ある、從屬的な地位に
似合
(
にあ
)
ひの先見、用心深さ、謙遜を以て——私がイングラム孃と結婚した場合には
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
時には前途の思いに胸がふさがって、さびしさのあまり寝るよりほかの
分別
(
ふんべつ
)
もなかったことを覚えている。
分配
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
人事
(
ひとごと
)
我事
(
わがこと
)
分別
(
ふんべつ
)
をいふはまだ
早
(
はや
)
し、
幼
(
おさな
)
な
心
(
ごゝろ
)
に
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
の
花
(
はな
)
のみはしるく、
持
(
もち
)
まへの
負
(
ま
)
けじ
氣性
(
ぎせう
)
は
勝手
(
かつて
)
に
馳
(
は
)
せ
廻
(
まわ
)
りて
雲
(
くも
)
のやうな
形
(
かたち
)
をこしらへぬ、
氣違
(
きちが
)
ひ
街道
(
かいだう
)
、
寢
(
ね
)
ぼけ
道
(
みち
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
申立るは
必定
(
ひつぢやう
)
なり
然
(
さ
)
すれば我等に吟味
係
(
かゝ
)
らんにより其時は如何に
返答
(
へんたふ
)
して
宜
(
よか
)
るべきや是平左衞門
能
(
よき
)
分別
(
ふんべつ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
しかしながら、この永い忍苦は、姉さんにとって、決して
無駄
(
むだ
)
ではなかったと思う。姉さんは、僕たちと比較にならぬほど、深い
分別
(
ふんべつ
)
をお持ちになったに違いない。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「お
前
(
め
)
んとこへゐるんなら喧嘩しねえが好い。おい清公、お前も生意気をよして権八公と仲よくしねえな。その方が好いぜ。」と
分別
(
ふんべつ
)
らしい顔で一人の少年は仲裁した。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
この
男
(
おとこ
)
は三
崎
(
さき
)
の
町人
(
ちょうにん
)
で、
年輩
(
としごろ
)
は三十四五の
分別
(
ふんべつ
)
盛
(
ざか
)
り、それが
涙
(
なみだ
)
まじりに
斯
(
こ
)
んなことを
申
(
もう
)
すのでございますから、
私
(
わたくし
)
は
可笑
(
おか
)
しいやら、
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
やら、
全
(
まった
)
く
呆
(
あき
)
れて
了
(
しま
)
いました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
何とか他の人々に
禍
(
わざわ
)
いの及ばぬようなよい
分別
(
ふんべつ
)
がないものか知らん。死ということは無論どこへ行っても
免
(
まぬか
)
れない。早く死ぬか
晩
(
おそ
)
く死ぬかいずれとも死ぬに
極
(
きま
)
って居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
おっかなびっくり考えたものでございますが何分その時は、変だなとは思いながらも、旦那様の御容態の方が心配でしたので、そんな
分別
(
ふんべつ
)
も出なかったわけでございます。
幽霊妻
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
今の勤めは戦場で武勇を
競
(
きそ
)
いますよりも幾層倍の苦しみの上に、
智慧
(
ちえ
)
と
分別
(
ふんべつ
)
とがのうてはかないませぬけれども、それもこれも主君のおんため、天下のためと存じまして
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
主人三郎兵衞は、
分別
(
ふんべつ
)
らしい額に手を當てました。苦澁の色は
蔽
(
おほ
)
ふべくもありません。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、かれも大事を
控
(
ひか
)
えて
分別
(
ふんべつ
)
ある士、そうやすやすと
憤激
(
ふんげき
)
の
情
(
じょう
)
をおもてにあらわしはしなかった。しかし、わざとしずかにきりだした低声は、彼の自制を裏ぎって
微
(
かす
)
かにふるえていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
なんとも
解
(
げ
)
しかねる奇妙なことが起き、このまま捨ておいては、たったひとりの娘のいのちにもかかわろうという大難儀で、わしも、はやもう、
悩乱
(
のうらん
)
して、どうしよう
分別
(
ふんべつ
)
も湧いて来ぬ。
顎十郎捕物帳:15 日高川
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
くたくたになって、一歩も動けなくなって、はじめて、こう気づくのは、
分別
(
ふんべつ
)
がたりないやりかたである。じぶんたちが、まだ分別のたりない子どもであることを、みんなはしみじみ感じた。
嘘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
口を
利
(
き
)
いているうちに、それがついに物争いになってしまいました。日頃、温厚を以て聞えた
分別
(
ふんべつ
)
の者までが、言葉に
刺
(
とげ
)
を持って、額に筋を張って
力
(
りき
)
み出したことは、
物
(
もの
)
の
怪
(
け
)
につかれたようです。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
妾は愛に
貴賤
(
きせん
)
の別なきを知る、
智愚
(
ちぐ
)
の
分別
(
ふんべつ
)
なきを知る。さればその夫にして他に愛を分ち我を恥かしむる行為あらば、我は男子が
姦婦
(
かんぷ
)
に対するの処置を以てまた
姦夫
(
かんぷ
)
に臨まんことを望むものなり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
今夜この場のお前の
分別
(
ふんべつ
)
一つで、お前の一生の苦楽は定るのだから、宮さん、お前も自分の身が大事と思ふなら、又貫一が
不便
(
ふびん
)
だと思つて、頼む! 頼むから、もう一度分別を
為直
(
しなお
)
してくれないか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
あのしかつめらしい
分別
(
ふんべつ
)
のとりことなった
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
医者のくすりは飲まぬ
分別
(
ふんべつ
)
翁
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
可憐
(
かれん
)
な
自白
(
じはく
)
を
何
(
ど
)
う
慰
(
なぐ
)
さめて
可
(
い
)
いか
分別
(
ふんべつ
)
に
餘
(
あま
)
つて
當惑
(
たうわく
)
してゐたうちにも、
御米
(
およね
)
に
對
(
たい
)
して
甚
(
はなは
)
だ
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だといふ
思
(
おもひ
)
が
非常
(
ひじやう
)
に
高
(
たか
)
まつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
背たけが思いきって低く、顔形も整ってはいないが、三十女らしく
分別
(
ふんべつ
)
の備わった、きかん気らしい、
垢
(
あか
)
ぬけのした人がそれに違いないと思った。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
わたくしはもう半分は死んだ者のように
茫
(
ぼう
)
となってしまいまして、なにをどうしようという知恵も
分別
(
ふんべつ
)
も出ませんでした
半七捕物帳:02 石灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
すれば、かうなってしまうた
上
(
うへ
)
は、あの
若殿
(
わかとの
)
へ
嫁入
(
よめい
)
らッしゃるが
最
(
いっ
)
ち
良
(
よ
)
い
分別
(
ふんべつ
)
ぢゃ。おゝ、ほんに
可憐
(
かはいら
)
しいお
方
(
かた
)
。
彼方
(
あなた
)
に
比
(
くら
)
べてはロミオどのは
雜巾
(
ざふきん
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
宴會客
(
えんくわいきやく
)
から
第一
(
だいいち
)
に
故障
(
こしやう
)
が
出
(
で
)
た、
藝者
(
げいしや
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
かないさきに
線香
(
せんかう
)
が
切
(
き
)
れたのである。
女中
(
ぢよちう
)
なかまが
異議
(
いぎ
)
をだして、
番頭
(
ばんとう
)
が
腕
(
うで
)
をこまぬき、かみさんが
分別
(
ふんべつ
)
した。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かく動揺されるときは、さなきだに思慮
分別
(
ふんべつ
)
の
熟
(
じゅく
)
せぬ青年はいよいよ心の
衡平
(
こうへい
)
を失い、
些事
(
さじ
)
をも
棒大
(
ぼうだい
)
に思い、あるいは反対に大事を
針小
(
しんしょう
)
に誤る傾向がある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
自分
(
じぶん
)
のものでありながら、それを
保証
(
ほしょう
)
する
道徳
(
どうとく
)
のなかったこと、こんな、よいわるいの
分別
(
ふんべつ
)
がなくなるまで、
社会
(
しゃかい
)
がくずれたかという、なげきにほかありません。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「私に考へられる範圍では、直ぐに御本人をお取りになれば、もつと賢くて、
分別
(
ふんべつ
)
あることでせう。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
この
分別
(
ふんべつ
)
そうな
団栗顔
(
どんぐりがお
)
がこの者の特徴とは五郎もとうから知っている。分別貧乏というやつだ。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
辺
(
あたり
)
に
見掛
(
みか
)
ける
妖精達
(
ようせいたち
)
は
概
(
がい
)
して
皆
(
みな
)
年齢
(
とし
)
の
若
(
わか
)
いものばかり、
性質
(
せいしつ
)
も
無邪気
(
むじゃき
)
で、一
向
(
こう
)
多愛
(
たあい
)
もないが、
同
(
おな
)
じ
妖精
(
ようせい
)
でも、五百
年
(
ねん
)
、千
年
(
ねん
)
と
功労
(
こうろう
)
経
(
へ
)
たものになると、なかなか
思慮
(
しりょ
)
分別
(
ふんべつ
)
もあり
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
然
(
しか
)
しそれは
分別
(
ふんべつ
)
ある
壯年
(
さうねん
)
の
間
(
あひだ
)
にのみ
解釋
(
かいしやく
)
し
記憶
(
きおく
)
された。
其
(
そ
)
の
事件
(
じけん
)
の
内容
(
ないよう
)
は
勘次
(
かんじ
)
のおつぎに
對
(
たい
)
する
行爲
(
かうゐ
)
を
猜忌
(
さいぎ
)
と
嫉妬
(
しつと
)
との
目
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
臆測
(
おくそく
)
を
逞
(
たくま
)
しくするやうに
興味
(
きようみ
)
を
彼等
(
かれら
)
に
與
(
あた
)
へなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
最暗黒
(
さいあんこく
)
の
社會
(
しやくわい
)
にいかにおそろしき魔力の潛むありて
學問
(
がくもん
)
はあり
分別
(
ふんべつ
)
ある
腦膸
(
のうずい
)
の
中
(
なか
)
に
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「まアそう云うものじゃないよ、黒田君」
分別
(
ふんべつ
)
あり
気
(
げ
)
な
白木
(
しろき
)
警部は
穏
(
おだや
)
かに制して
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一言も言わないのみならず、先方でまだ気がつかないでいるのを幸い、自分も、あの人の帰るまで、姿を見せないでいるのが
分別
(
ふんべつ
)
だと心を決めてしまったのは、全く聡明な思いやりでありました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
別
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“分別”で始まる語句
分別盛
分別顔
分別者
分別臭
分別損
分別智
分別顏