使用しよう)” の例文
外国がいこくから、日本にっぽんへわたり、ひとからひとへ、てんてんとして、使用しようされてきたので、時計とけいも、だいぶとしをとっているとおもいました。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これらをてもこの時代じだい人間にんげん一概いちがい野蠻人やばんじんだとはいへない、たゞ金屬きんぞく使用しようすることをらなかつたといふにすぎないのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そのとき中内工学士なかうちこうがくし顔色かおいろがかすかに動搖どうようしたのを、警部けいぶはすばやくがついていた。それらの電気でんきメッキでは、青酸加里せいさんかり溶液ようえき使用しようされる。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
現に我々の使用しようする水瓶みづがめに比しては其容量ようりやう誠に小なりと云ふべし。おもふにコロボツクルは屋内おくないに數個の瓶鉢類を並列へいれつして是等に水をたくわきしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
おほ人足にんそく使用しようしたのを一人ひとり勞作らうさくなをして、一にち平均へいきん時間じかんると、まさに八十餘日よにちつひやした計算けいさんである。
此方こなた海底戰鬪艇かいていせんとうていは、われ敵抗てきこうする艦隊かんたいありとらば、戰鬪凖備せんとうじゆんびとゝのふるしやおそしや、敵艦てきかん非裝甲軍艦ひさうかうぐんかんならば、併列水雷發射機へいれつすいらいはつしやき使用しようするまでもなく
またもの調味ちょうみには、あの甘草かんぞうという薬草やくそう粉末こなすこくわえましたが、ただそれは上流うえ人達ひとたち調理ちょうりかぎられ、一ぱん使用しようするものではなかったように記憶きおくしてります。
以前いぜん卯平うへいであればさういふあぢ普通ふつうかつ佳味うまかんずるはずなのであるが、數年來すうねんらい佳味うま醤油しやうゆ惜氣をしげもなく使用しようしてくちにはおそろしい不味まづさをかんぜずにはられなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この經驗けいけんによつて、みづなしの消防法しようぼうほうをも心得こゝろえくべきものといふことをさとつたが、實際じつさいにはみづ使用しようしてはかへつてくない場合ばあひもあるので、著者ちよしや專門外せんもんがいではあるけれども
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ドイツでもかつてラテンけい言葉ことば節制せつせいしてなるべく、自國語じこくご使用しようすることを奬勵せうれいした。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
かへりがけに玄關げんくわんわき藥局やくきよくで、粉藥こぐすりまゝ含嗽劑がんそうざい受取うけとつて、それを百ばい微温湯びをんたう溶解ようかいして、一にち數回すうくわい使用しようすべき注意ちゆういけたとき宗助そうすけ會計くわいけい請求せいきうした治療代ちれうだい案外あんぐわいれんなのをよろこんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「いや、いちばんおそくしたものにも、名誉めいよのほうびをやろう。」と、先生せんせいは、こんどは使用しようされている鉛筆えんぴつたかくさしげられました。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それでどうてつふたつのうち、いづれかゞ使用しようされることになりましたが、はたしてどちらがさき使用しようされたかについてはいまなほ議論ぎろんがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
弓矢ゆみや使用しようは、諸人種に普通ふつうなるものにあらず。未開人民中みかいじんみんちうには今尚いまなほ之を知らざる者有り。此點このてんのみにいて云ふも、コロボックル、の智識ちしきけつしてはなはひくきものには非ざるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
さひわひにも艇中ていちうには端艇たんてい本船ほんせん引揚ひきあげるとき使用しようする堅固けんごなる鐵鎖てつぐさりと、それに附屬ふぞくして鉤形つりばりがたの「Hookフツク」がのこつてつたので、それをはづして、フツク只今たゞゐま小鰺こあぢつらぬいてやをら立上たちあがつた。
ことあたらしい專門的術語せんもんてきじゆつごはおほくは日本化にほんくわすることが困難こんなんでもあり、また不可能ふかのうなのもあるので便宜上べんぎじやう外語ぐわいごをそのまゝ日本語にほんごとして使用しようしてゐるのが澤山たくさんあるが、勿論もちろんこれは當然たうぜんのことで
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
砥石といしけてみがかねば使用しようへぬなべかまかれさらせま土間どまいたづらに場所ばしよふさげてた。土間どまにはまだ簡單かんたん圍爐裏ゐろりさへなくて、かれくのに三本脚ぼんあしたけてゝそれへ藥鑵やくわんけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たとへばひらたく兩方りようほうからみがしてゐる石斧せきふ、あるひはながやり、あるひは庖丁ほうちようといつたふうに、使用しよう便利べんり種々しゆ/″\かたち出來できたのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
もとより殿とのさまなどに、自分じぶんいたちゃわんがご使用しようされるなどということは、ゆめにもおもわなかったでございましょう。
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
或る物は手にてただちにぎりしなるべく、或る物にはつかくくり付けしならん。使用しようの目的は樹木じゆもくたたり、木材を扣き割り、木質ぼくしつけづり取り、じうたふし、てききづつくる等に在りしと思はる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
る/″\本國ほんごくからたづさへてた三百餘反よたん白絹しろぎぬをば、悉皆すつかり使用しようしてしまつたさうだ。
彼等かれら内職ないしよくつてらぬ。自分じぶん使用しようすべきためにのみはむしろ草履ざうりもつこ草鞋わらぢのものもわらつくることをつてれども、大抵たいていおくれになつたわらでは立派りつぱ製作せいさくられないのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
じつは、殿とのさまのご使用しようあそばされるちゃわんを、ねんねんれてつくってもらいたい。それがために出向でむいたのだ。
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
よく重役じゅうやくが、しや、家事かじ雑役ざつえきなどに、社員しゃいん使用しようすることがありますが、あには、けっしていかなかったばかりでなく、そんなひまがあるときは、映画えいがたり
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あつさをわすれるようになると、だれでも、うちわを粗末そまつにします。たいていうちわというものは、そのとしだけしか使用しようしないからです。女中じょちゅうも、やはりその一人ひとりでありました。
遠方の母 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ねえさんは、これまでた、紅茶こうちゃきかんといえば、たいていリプトンであったのが、いつのまにか、みんな和製わせい使用しようするようになったとみえて、リプトンのきかんは
小さな弟、良ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、このむらに、大金持おおがねもちで、たくさんの小作人こさくにん使用しようして、また銀行ぎんこう預金よきんをして、なにをすることもなく、おくっている人間にんげんがありました。しいものは、なんでもいました。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わりあいにやすかったのは、もうこのさきながくは、使用しようされないからでしょう。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるまちかどのところで、電車でんしゃ自動車じどうしゃとが衝突しょうとつしました。自動車じどうしゃはもはや使用しようされないまでにこわされ、電車でんしゃもまた脱線だっせんして、しばらくは、そのあたりは雑踏ざっとうをきわめたのであります。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)