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一層
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いつそう
ふりがな文庫
“
一層
(
いつそう
)” の例文
一層
(
いつそう
)
味
(
あぢ
)
の
輕
(
かろ
)
い
鳥
(
とり
)
の
丸燒
(
まるやき
)
などはなか/\の
御馳走
(
ごちさう
)
で、
今
(
いま
)
の
私
(
わたくし
)
の
身
(
み
)
には、
世界
(
せかい
)
第一
(
だいいち
)
のホテルで、
世界
(
せかい
)
第一
(
だいいち
)
の
珍味
(
ちんみ
)
を
供
(
きよう
)
せられたよりも
百倍
(
ひやくばい
)
も
憘
(
うれ
)
しく
感
(
かん
)
じた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
故
(
ゆゑ
)
に
余
(
よ
)
は
此
(
この
)
攝養法
(
せつやうはふ
)
の
廣
(
ひろ
)
く
行
(
おこな
)
はれ、
戰後
(
せんご
)
てふ
大任
(
たいにん
)
を
負
(
お
)
へる
我
(
わが
)
國民
(
こくみん
)
の
體力
(
たいりよく
)
を
一層
(
いつそう
)
強固
(
きやうこ
)
ならしめ、
各自
(
かくじ
)
の
職責
(
しよくせき
)
を
遺憾
(
ゐかん
)
なく
遂行
(
すゐかう
)
せられんことを
深
(
ふか
)
く
希望
(
きばう
)
する
處
(
ところ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
然
(
しか
)
も、
若旦那
(
わかだんな
)
が
短銃
(
ピストル
)
を
持
(
も
)
つて
引返
(
ひつかへ
)
したのを
知
(
し
)
ると、
莞爾
(
くわんじ
)
として
微笑
(
ほゝゑ
)
んで、
一層
(
いつそう
)
また、
婦人
(
ふじん
)
の
肩
(
かた
)
を
片手
(
かたて
)
に
抱
(
いだ
)
いた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これでみなさんも
山
(
やま
)
に
關
(
かん
)
するいろ/\なことを
覺
(
おぼ
)
えられたので、
折
(
をり
)
があつたら
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
にも
登
(
のぼ
)
つて
實際
(
じつさい
)
について
見
(
み
)
られると、
一層
(
いつそう
)
興味
(
きようみ
)
があるでせう。——(終)——
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
自分
(
じぶん
)
のすぐ
前
(
まへ
)
の
人
(
ひと
)
が
立
(
た
)
つた
時
(
とき
)
は、
愈
(
いよ/\
)
わが
番
(
ばん
)
が
回
(
まは
)
つて
來
(
き
)
たと
云
(
い
)
ふ
意識
(
いしき
)
に
制
(
せい
)
せられて、
一層
(
いつそう
)
落付
(
おちつき
)
を
失
(
うしな
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
此處
(
こヽ
)
一つに
美人
(
びじん
)
の
價値
(
ねうち
)
定
(
さだ
)
まるといふ
天然
(
てんねん
)
の
衣襟
(
えもん
)
つき、
襦袢
(
じゆばん
)
の
襟
(
えり
)
の
紫
(
むらさき
)
なる
時
(
とき
)
は
顏色
(
いろ
)
こと
更
(
さら
)
に
白
(
しろ
)
くみえ、
態
(
わざ
)
と
質素
(
じみ
)
なる
黒
(
くろ
)
ちりめんに
赤糸
(
あかいと
)
のこぼれ
梅
(
うめ
)
など
品
(
ひん
)
一層
(
いつそう
)
も
二層
(
にそう
)
もよし
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自分は
一層
(
いつそう
)
の事行くまいと決心して、氣をまぎらす爲にピアノの前に坐つて、よく諳記してゐるオペラ
Rigoretto
(
リゴレツト
)
の處々を何といふ事もなく彈きつゞけた。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ラケツトを握る指を切断した
後
(
のち
)
、
一層
(
いつそう
)
腕を上げたテイルデンはまことに偉大なる選手である。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それで
大地震
(
だいぢしん
)
に
出會
(
であ
)
つて
容易
(
ようい
)
に
幾
(
いく
)
らかの
傾斜
(
けいしや
)
をなしても、それがために
楔
(
くさび
)
が
始
(
はじ
)
めて
利
(
き
)
き
出
(
だ
)
して
來
(
く
)
ることになり、
其位置
(
そのいち
)
に
於
(
おい
)
て
構造物
(
こうぞうぶつ
)
の
一層
(
いつそう
)
傾
(
かたむ
)
かんとするのに
頑強
(
がんきよう
)
に
抵抗
(
ていこう
)
するにあるのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
尤
(
もつと
)
も
段々
(
だん/″\
)
話合
(
はなしあ
)
つて見ると、五六
才
(
さい
)
の
時分
(
じぶん
)
には
同
(
おな
)
じ
長屋
(
ながや
)
の
一軒
(
いつけん
)
置
(
お
)
いた
隣同士
(
となりどうし
)
で、
何
(
なん
)
でも
一緒
(
いつしよ
)
に遊んだ事も有つたらしいので、
那様
(
そんな
)
事から
一層
(
いつそう
)
親密
(
しんみつ
)
に
成
(
な
)
つて、
帰路
(
かへりみち
)
も同じでありましたから
連立
(
つれだ
)
つても帰る
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
今
(
いま
)
は
無上
(
むじやう
)
に
愉快
(
ゆくわい
)
な
時
(
とき
)
だぞ、
今
(
いま
)
一層
(
いつそう
)
の
望
(
のぞ
)
みには、
新
(
あらた
)
に
鑄
(
きた
)
へた
此
(
この
)
速射砲
(
そくしやほう
)
で、
彼奴等
(
きやつら
)
惡
(
に
)
つくき
海賊
(
かいぞく
)
共
(
ども
)
を
鏖殺
(
みなごろし
)
にして
呉
(
く
)
れんに。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と
問返
(
とひかへ
)
すうちにも、
一層
(
いつそう
)
、
妙
(
めう
)
な
夢路
(
ゆめぢ
)
を
辿
(
たど
)
る
心持
(
こゝろもち
)
のしたのは、
其
(
そ
)
の
差配
(
さはい
)
と
云
(
い
)
ふのは、こゝに三
軒
(
げん
)
、
鼎
(
かなへ
)
に
成
(
な
)
つて、
例
(
れい
)
の
柳
(
やなぎ
)
の
樹
(
き
)
を
境
(
さかひ
)
に、
同
(
おな
)
じくたゞ
垣
(
かき
)
一重
(
ひとへ
)
隔
(
へだ
)
つるのみ。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
姉樣
(
ねえさま
)
の
御覽
(
ごらん
)
に
入
(
い
)
れよかし、お
前
(
まへ
)
が
褒
(
ほ
)
められなば
我
(
わ
)
れとても
嬉
(
うれ
)
しき
物
(
もの
)
をと
可愛
(
かあゆ
)
く
言
(
い
)
ふに、
思
(
おも
)
ひある
身
(
み
)
一層
(
いつそう
)
たのもしく
樣々
(
さま/″\
)
に
機嫌
(
きげん
)
を
取
(
と
)
りて、
姉樣
(
ねえさま
)
も
定
(
さだ
)
めし
和歌
(
うた
)
はお
上手
(
じやうず
)
ならん
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
文藝
(
ぶんげい
)
にも
哲學
(
てつがく
)
にも
縁
(
ゑん
)
のない
彼等
(
かれら
)
は、
此
(
この
)
味
(
あぢ
)
を
舐
(
な
)
め
盡
(
つく
)
しながら、
自分
(
じぶん
)
で
自分
(
じぶん
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
得意
(
とくい
)
がつて
自覺
(
じかく
)
する
程
(
ほど
)
の
知識
(
ちしき
)
を
有
(
も
)
たなかつたから、
同
(
おな
)
じ
境遇
(
きやうぐう
)
にある
詩人
(
しじん
)
や
文人
(
ぶんじん
)
などよりも、
一層
(
いつそう
)
純粹
(
じゆんすゐ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
けふはそんなものを見かけぬだけ、
一層
(
いつそう
)
平和に見えた位である。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
云
(
い
)
ふ。
聲
(
こゑ
)
さへ、
其
(
そ
)
の
色
(
いろ
)
。
暖爐
(
だんろ
)
の
瓦斯
(
がす
)
は
颯々
(
さつ/\
)
と
霜夜
(
しもよ
)
に
冴
(
さ
)
えて、
一層
(
いつそう
)
殷紅
(
いんこう
)
に、
且
(
か
)
つ
鮮麗
(
せんれい
)
なるものであつた。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたくし
)
も
少年
(
せうねん
)
も、
今猶
(
いまな
)
ほ十
數日
(
すうにち
)
以來
(
いらい
)
の
疲勞
(
つかれ
)
を
感
(
かん
)
じて
居
(
を
)
るので、
其樣
(
そんな
)
に
高歩
(
たかある
)
きする
氣遣
(
きづかひ
)
はないが、まして
此
(
この
)
注意
(
ちうゐ
)
があつたので、
一層
(
いつそう
)
心
(
こゝろ
)
を
配
(
くば
)
り、
食後
(
しよくご
)
は、
日記
(
につき
)
を
書
(
か
)
いたり、
少年
(
せうねん
)
と
二人
(
ふたり
)
で
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
思ひ切つて、今
返
(
かへ
)
さうとするのも是が為である。
返
(
かへ
)
すと用がなくなつて、
遠
(
とほ
)
ざかるか、用がなくなつても、
一層
(
いつそう
)
近付
(
ちかづ
)
いて
来
(
く
)
るか、——普通の
人
(
ひと
)
から見ると、三四郎は
少
(
すこ
)
し迷信家の調子を帯びてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
羽織
(
はおり
)
をたゝんでふところへ
突
(
つ
)
つ
込
(
こ
)
んで、
空
(
から
)
ずねの
尻端折
(
しりはしより
)
が、
一層
(
いつそう
)
薩張
(
さつぱり
)
でよからうと
思
(
おも
)
つたが、
女房
(
にようぼう
)
が
産氣
(
さんけ
)
づいて
産婆
(
さんば
)
のとこへかけ
出
(
だ
)
すのではない。
今日
(
けふ
)
は
日日新聞社
(
にち/\しんぶんしや
)
の
社用
(
しやよう
)
で
出
(
で
)
て
來
(
き
)
た。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れると、
意氣地
(
いくぢ
)
はない。その
鳥
(
とり
)
より
一層
(
いつそう
)
もの
凄
(
すご
)
い、
暗闇
(
やみ
)
の
翼
(
つばさ
)
に
蔽
(
おほ
)
はれて、いま
燈
(
ともしび
)
の
影
(
かげ
)
に
息
(
いき
)
を
潛
(
ひそ
)
める。
其
(
そ
)
の
翼
(
つばさ
)
の、
時々
(
とき/″\
)
どツと
動
(
うご
)
くとともに、
大地
(
だいち
)
は
幾度
(
いくど
)
もぴり/\と
搖
(
ゆ
)
れるのであつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
もし/\と、
二聲
(
ふたこゑ
)
三聲
(
みこゑ
)
呼
(
よ
)
んで
見
(
み
)
たが、
目
(
め
)
ざとい
老人
(
らうじん
)
も
寐入
(
ねいり
)
ばな、
分
(
わ
)
けて、
罪
(
つみ
)
も
屈託
(
くつたく
)
も、
山
(
やま
)
も
町
(
まち
)
も
何
(
なん
)
にもないから、
雪
(
ゆき
)
の
夜
(
よ
)
に
靜
(
しづ
)
まり
返
(
かへ
)
つて
一層
(
いつそう
)
寐心
(
ねごころ
)
の
好
(
よ
)
ささうに、
鼾
(
いびき
)
も
聞
(
きこ
)
えずひツそりして
居
(
ゐ
)
る。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
細々
(
こま/″\
)
とからくりがなく
洒張
(
さつぱ
)
りして
一層
(
いつそう
)
好
(
い
)
い。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
また
一層
(
いつそう
)
聲
(
こゑ
)
をあげて
泣
(
な
)
き
出
(
だ
)
した。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“一層”の意味
《名詞》
一層(いっそう)
一つの層。
《形容動詞1》
一 層(いっそう)
ひときわ。さらに。ますます。
《形容動詞2》
一 層(いっそ、いっそう)
むしろ。思い切って。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
層
常用漢字
小6
部首:⼫
14画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥