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みす
ふりがな文庫
“
見捨
(
みす
)” の例文
すみなれた
林
(
はやし
)
や、
山
(
やま
)
や、
河
(
かわ
)
や、
野原
(
のはら
)
を
見捨
(
みす
)
て、
知
(
し
)
らぬ
他国
(
たこく
)
へ
出
(
で
)
ることは、これらの
小鳥
(
ことり
)
にとっても、
冒険
(
ぼうけん
)
にちがいなかったからです。
ふるさと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
来たら留めて置いてくれとのはがきに接した時、いさゝか不審に思いは思いながら、まさか彼が
生
(
せい
)
を
見捨
(
みす
)
てようとは思わなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
大地震後
(
だいぢしんご
)
、
餘震
(
よしん
)
を
餘
(
あま
)
りに
恐怖
(
きようふ
)
するため、
安全
(
あんぜん
)
な
家屋
(
かおく
)
を
見捨
(
みす
)
てゝ、
幾日
(
いくにち
)
も/\
野宿
(
のじゆく
)
することは、
震災地
(
しんさいち
)
に
於
(
お
)
ける
一般
(
いつぱん
)
の
状態
(
じようたい
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
戦国の
巷
(
ちまた
)
に
見捨
(
みす
)
てられているおさない者のために、
竹生島
(
ちくぶしま
)
の
神官
(
しんかん
)
菊村宮内
(
きくむらくない
)
、とうとう
琵琶湖
(
びわこ
)
のそとへまででて、地蔵行者の愛をひろめようとした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中将
(
ちゅうじょう
)
は
大
(
たい
)
そうおおこりになって、
宰相
(
さいしょう
)
をきびしくおしかりになりました。けれどもそんなことで、
宰相
(
さいしょう
)
は
鉢
(
はち
)
かつぎを
見捨
(
みす
)
てるはずはありませんでした。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
到頭
(
たう/\
)
此坑
(
このあな
)
を
見捨
(
みす
)
てるの
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ぬに
至
(
いた
)
つた。(いや
土器
(
どき
)
が
出
(
で
)
かゝつてゞも
居
(
ゐ
)
れば、
决
(
けつ
)
して
見捨
(
みす
)
てるのでは
無
(
な
)
い)
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『もう
無益
(
だめ
)
だ/\、とても
沈沒
(
ちんぼつ
)
は
免
(
まぬ
)
かれない。』と
船員
(
せんゐん
)
一同
(
いちどう
)
はすでに
本船
(
ほんせん
)
の
運命
(
うんめい
)
を
見捨
(
みす
)
てたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
みんなさようならを言いに来たのであった。そこでわたしたちもまたなつかしい冬の休息所を
見捨
(
みす
)
てて、またもや
果
(
は
)
て
知
(
し
)
れない
漂泊
(
ひょうはく
)
の旅に出て行かなければならなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
庭口
(
にはぐち
)
も
明
(
あ
)
け
放
(
ぱな
)
して、
嘸
(
さぞ
)
かし
貴郎
(
あなた
)
のお
怒
(
おこ
)
り
遊
(
あそば
)
した
事
(
こと
)
と
氣
(
き
)
が
氣
(
き
)
では
無
(
な
)
かつたなれど、
病人
(
びやうにん
)
見捨
(
みす
)
てゝ
歸
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
もならず、
今日
(
けふ
)
も
此
(
この
)
やうに
遲
(
おそ
)
くまで
居
(
お
)
りまして、
何處
(
どこ
)
までも
私
(
わたし
)
が
惡
(
わろ
)
う
御座
(
ござ
)
んするほどに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
前
(
まへ
)
、お
前
(
まへ
)
、それで
氣
(
き
)
を
落
(
おと
)
したんだけれど、
命
(
いのち
)
をかけて
願
(
ねが
)
つたものを、お
前
(
まへ
)
、
其
(
それ
)
までに
思
(
おも
)
ふものを、
柳
(
りう
)
ちやん、
何
(
なん
)
だつてお
見捨
(
みす
)
てなさるものかね、
解
(
わか
)
つたかい、あれ、あれをお
聞
(
き
)
きよ。もう
可
(
い
)
いよ。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
その黒ずんだ
円
(
えん
)
の四方が
暈
(
ぼか
)
されたように輝いて、ちょうど今我々が
見捨
(
みす
)
てて来た和歌の浦の見当に、
凄
(
すさま
)
じい空の一角を描き出していた。嫂は今その気味の悪い所を
眉
(
まゆ
)
を寄せて眺めているらしかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし、
目弱王
(
まよわのみこ
)
は、私ごとき者をも
頼
(
たよ
)
りにしてくださって、いやしい私のうちへおはいりくださっているのでございますから、私といたしましては、たとえ死んでもお
見捨
(
みす
)
て申すことはできません。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
見捨
(
みす
)
てたが
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
しかし、こんなに、みんながこの
深林
(
しんりん
)
を
見捨
(
みす
)
てて、
出発
(
しゅっぱつ
)
した
後
(
あと
)
にも、二十や、三十の
蛾
(
が
)
は、みんなといっしょにゆかずにあとにとどまりました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「しかしなにやら、
苦
(
くる
)
しんでおりますものを、このまま
見捨
(
みす
)
ててまいるのもつれないようにぞんじますが」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふと
眼
(
まなこ
)
に
入
(
い
)
つたのは、
今
(
いま
)
、
此
(
この
)
船
(
ふね
)
の
責任
(
せきにん
)
を
双肩
(
さうけん
)
に
擔
(
にな
)
へる
船長
(
せんちやう
)
が、
卑劣
(
ひれつ
)
にも
此時
(
このとき
)
、
舷燈
(
げんとう
)
の
光
(
ひかり
)
朦朧
(
もうろう
)
たるほとりより、
天
(
てん
)
に
叫
(
さけ
)
び、
地
(
ち
)
に
泣
(
な
)
ける、
幾百
(
いくひやく
)
の
乘組人
(
のりくみにん
)
をば
此處
(
ここ
)
に
見捨
(
みす
)
てゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そんなわけで、木らしい木を見ようとすると、
丘
(
おか
)
を
見捨
(
みす
)
てて谷間へと下りて行かねばならぬ。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
あれ
吉
(
きつ
)
ちやんそれはお
前
(
まへ
)
勘違
(
かんちが
)
ひだ、
何
(
なに
)
も
私
(
わたし
)
が
此處
(
こゝ
)
を
離
(
はな
)
れるとてお
前
(
まへ
)
を
見捨
(
みす
)
てる
事
(
こと
)
はしない、
私
(
わたし
)
はほんとに
兄弟
(
きやうだい
)
とばかり
思
(
おも
)
ふのだもの
其樣
(
そん
)
な
愛想
(
あいそ
)
づかしは
酷
(
ひど
)
からう、と
後
(
うしろ
)
から
羽
(
は
)
がひじめに
抱
(
だ
)
き
止
(
と
)
めて
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして、いい
声
(
こえ
)
でうたってください。きっとあなたは、いい
声
(
こえ
)
が
出
(
で
)
ます、そして、
私
(
わたし
)
の
生
(
う
)
まれて
死
(
し
)
んだ、この
林
(
はやし
)
を、いつまでも
見捨
(
みす
)
てないでください。
ふるさとの林の歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
天
(
てん
)
は
今
(
いま
)
やかの
朝日島
(
あさひたう
)
に
苦
(
くるし
)
める
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
の
誠忠
(
せいちう
)
をば
遂
(
つひ
)
に
見捨
(
みす
)
てなかつたかと、
兩人
(
ふたり
)
は
不測
(
そゞろ
)
に
感涙
(
かんるい
)
の
流
(
なが
)
るゝ
樣
(
やう
)
に
覺
(
おぼ
)
えて、
私
(
わたくし
)
は
垂頭
(
うつむ
)
き、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
顏
(
かほ
)
を
横向
(
よこむ
)
けると、
此時
(
このとき
)
吾等
(
われら
)
の
傍
(
かたはら
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
どうしてこのことはあの人たちを
見捨
(
みす
)
てないかぎり、やめられないのだ。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
澄
(
す
)
まさば
宜
(
よ
)
かるべけれど
夫
(
それ
)
すら
彼
(
か
)
の
人
(
ひと
)
見捨
(
みす
)
てゝは
入
(
い
)
り
難
(
がた
)
かるべしとてつく/″\と
打歎
(
うちなげ
)
けど
人
(
ひと
)
に
見
(
み
)
すべき
涙
(
なみだ
)
ならねば
作
(
つく
)
り
笑顏
(
ゑがほ
)
の
片頬
(
かたほ
)
さびしく
物案
(
ものあん
)
じの
主
(
しう
)
慰
(
なぐさ
)
めながら
我
(
わ
)
れ
先
(
ま
)
づ
乱
(
みだ
)
るゝ
蓴
(
ねぬなわ
)
の
戀
(
こひ
)
はくるしき
物
(
もの
)
なるにや
成
(
な
)
るとは
見
(
み
)
えて
覺束
(
おぼつか
)
なき
人
(
ひと
)
の
便
(
たよ
)
りを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そのとき、
主人
(
しゅじん
)
は、この
世
(
よ
)
を
見捨
(
みす
)
ててゆかなければならぬのを、なげきましたばかりでなく、
女
(
おんな
)
は、
夫
(
おっと
)
に
別
(
わか
)
れなければならぬのを、たいへんに
悲
(
かな
)
しみました。
ちょうと三つの石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
十五分たつと、わたしたちはパリを後に
見捨
(
みす
)
てた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
見捨
(
みす
)
てゝ
行
(
ゆ
)
く
情
(
じやう
)
なしがお
前
(
まへ
)
は
好
(
す
)
きか
憐
(
あは
)
れといへば
深山
(
みやま
)
がくれの
花
(
はな
)
の
心
(
こゝろ
)
が
嘸
(
さぞ
)
かしと
察
(
さつ
)
しられる
世
(
よ
)
にも
知
(
し
)
られず
人
(
ひと
)
にも
知
(
し
)
られず
咲
(
さき
)
て
散
(
ち
)
るが
本意
(
ほんい
)
であらうか
同
(
おな
)
じ
嵐
(
あらし
)
に
誘
(
さそ
)
はれても
思
(
おも
)
ふ
人
(
ひと
)
の
宿
(
やど
)
に
咲
(
さ
)
きて
思
(
おも
)
ふ
人
(
ひと
)
に
思
(
おも
)
はれたら
散
(
ち
)
るとも
恨
(
うら
)
みは
有
(
あ
)
るまいもの
谷間
(
たにま
)
の
水
(
みづ
)
の
便
(
たよ
)
りがなくは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして、
池
(
いけ
)
の
上
(
うえ
)
を、なつかしそうに一
周
(
しゅう
)
したかと
思
(
おも
)
うと、ここを
見捨
(
みす
)
てて、
陣形
(
じんけい
)
を
造
(
つく
)
って、たがいに
鳴
(
な
)
き
交
(
か
)
わしながら、かなたへと
消
(
き
)
えていってしまったのであります。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ぼくたちはきみを
見捨
(
みす
)
てはしないよ」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
彼
(
かれ
)
らは、やがて
年
(
とし
)
をとり、
気力
(
きりょく
)
がなくなり、
永久
(
えいきゅう
)
にふるさとを
見捨
(
みす
)
てなければならないのでした。
砂漠の町とサフラン酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、またいじらしい
子供
(
こども
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
ると、これを
見捨
(
みす
)
てられるものかとむち
打
(
う
)
たれるのです。
子供は悲しみを知らず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
哀
(
あわ
)
れな
男
(
おとこ
)
は、またまったく
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
から、
見捨
(
みす
)
てられた、さびしい
人間
(
にんげん
)
となってしまいました。
窓の下を通った男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
天使
(
てんし
)
は、このにぎやかな
都会
(
とかい
)
を
見捨
(
みす
)
てて、
遠
(
とお
)
く、あてもなくゆくのを
悲
(
かな
)
しく
思
(
おも
)
いました。けれど、まだ
自分
(
じぶん
)
は、どんなところへゆくだろうかと
考
(
かんが
)
えると
楽
(
たの
)
しみでもありました。
飴チョコの天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
(
み
)
なければ、
知
(
し
)
らずにしまったことだ、そうだ、おれは、
見
(
み
)
なかったことにして、このままいってしまおう……と、
気
(
き
)
の
弱
(
よわ
)
い
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
心
(
こころ
)
をはげまして、そのまま
小犬
(
こいぬ
)
を
見捨
(
みす
)
てて
犬と古洋傘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このままに
見捨
(
みす
)
てていっては、
神
(
かみ
)
さまの
罰
(
ばち
)
が
当
(
あ
)
たる。きっと
神
(
かみ
)
さまが、
私
(
わたし
)
たち
夫婦
(
ふうふ
)
に
子供
(
こども
)
のないのを
知
(
し
)
って、お
授
(
さず
)
けになったのだから、
帰
(
かえ
)
っておじいさんと
相談
(
そうだん
)
をして
育
(
そだ
)
てましょう。
赤いろうそくと人魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
牛女
(
うしおんな
)
の
子供
(
こども
)
は、ある
年
(
とし
)
の
春
(
はる
)
、
西
(
にし
)
の
山
(
やま
)
に
現
(
あらわ
)
れた
母親
(
ははおや
)
の
許
(
ゆる
)
しも
受
(
う
)
けずに、かってにその
商家
(
しょうか
)
から
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
して、
汽車
(
きしゃ
)
に
乗
(
の
)
って、
故郷
(
ふるさと
)
を
見捨
(
みす
)
てて、
南
(
みなみ
)
の
方
(
ほう
)
の
国
(
くに
)
へいってしまったのであります。
牛女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、ひとりがほかのとびやたかなどにかかって、いじめられるようなときがあれば、そのひとりの
友
(
とも
)
だちを
見捨
(
みす
)
てるようなことは、しませんでした。あくまで、その
友
(
とも
)
だちを
助
(
たす
)
けました。
翼の破れたからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もしも、あなたがもっと
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
わたしをこんなに
暖
(
あたた
)
かに
照
(
て
)
らしてくださらなかったなら、わたしは、ほんとうに
凍
(
こご
)
えて
死
(
し
)
んでしまったでしょう。どうか、もうわたしを
見捨
(
みす
)
てないでくださいまし。
太陽とかわず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
新聞
(
しんぶん
)
は、
金持
(
かねも
)
ちに、なんで、
困
(
こま
)
ったものを
見捨
(
みす
)
てたかと
書
(
か
)
きました。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
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