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附添
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つきそ
ふりがな文庫
“
附添
(
つきそ
)” の例文
このさきは、
伊那丸
(
いなまる
)
さまはおよばずながら、この六部がお
附添
(
つきそ
)
いするから、きさまは、安心してどこへでも落ちていったがよかろう
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おのれやれ、
死
(
し
)
んで
鬼
(
おに
)
となり、
無事
(
ぶじ
)
に
道中
(
だうちう
)
はさせませう、
魂
(
たましひ
)
が
附添
(
つきそ
)
つて、と
血狂
(
ちくる
)
ふばかりに
急
(
あせ
)
るほど、
弱
(
よわ
)
るは
老
(
おい
)
の
身體
(
からだ
)
にこそ。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それでこれでは困るというので、毎日兵隊が
附添
(
つきそ
)
って、ラヴォアジエを牢屋から出して実験室へ通わせてその仕事を続けさせたという話さえ伝わっています。
ラヴォアジエ
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
お
倉
(
くら
)
お
倉
(
くら
)
と
呼
(
よ
)
んで
附添
(
つきそ
)
ひの
女子
(
をなご
)
と
共
(
とも
)
に
郡内
(
ぐんない
)
の
蒲團
(
ふとん
)
の
上
(
うへ
)
へ
抱
(
いだ
)
き
上
(
あ
)
げて
臥
(
ふ
)
さするにはや
正躰
(
しやうたい
)
も
無
(
な
)
く
夢
(
ゆめ
)
に
入
(
い
)
るやうなり、
兄
(
あに
)
といへるは
靜
(
しづか
)
に
膝行
(
いざり
)
寄
(
よ
)
りてさしのぞくに
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
すると、早百合姫に
附添
(
つきそ
)
っていた家来の男女は、
薄情
(
はくじょう
)
なもので、両人
諜
(
しめ
)
し合せ、館も人手に
売渡
(
うりわた
)
し、金目のものは残らず
浚
(
さら
)
ってどこかへ
逃亡
(
とうぼう
)
してしまいました。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
そこで、もうお父さんの
附添
(
つきそ
)
ひもなく、ひとりで海の底へもぐつて、どし/\真珠貝をとつてゐました。
動く海底
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
龍田
山麓
(
さんろく
)
にある、廃屋のような避病舎へ、
蒲団
(
ふとん
)
やバケツなどリヤカーにつんで、鷲尾が
附添
(
つきそ
)
っていった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
猶且
(
やはり
)
毎朝
(
まいあさ
)
のやうに
此
(
こ
)
の
朝
(
あさ
)
も
氣
(
き
)
が
引立
(
ひきた
)
たず、
沈
(
しづ
)
んだ
調子
(
てうし
)
で
或
(
あ
)
る
横町
(
よこちやう
)
に
差掛
(
さしかゝ
)
ると、
折
(
をり
)
から
向
(
むかふ
)
より
二人
(
ふたり
)
の
囚人
(
しうじん
)
と四
人
(
にん
)
の
銃
(
じゆう
)
を
負
(
お
)
ふて
附添
(
つきそ
)
ふて
來
(
く
)
る
兵卒
(
へいそつ
)
とに、ぱつたりと
出會
(
でつくわ
)
す。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そこで何でも母の実家からの援助で入院したとかで、母はその
附添
(
つきそ
)
いになり、私は母の実家に引きとられた。そして半年余り、私は実家の曽祖母や小さい叔母たちに背負われて過した。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
狐はまたこの老夫婦の蔭に
附添
(
つきそ
)
い、一家の運命を支配していたように思える。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それを単なる昔話の列に
押並
(
おしなら
)
べて、空想豊かなる
好事家
(
こうずか
)
が、勝手な
尾鰭
(
おひれ
)
を
附添
(
つきそ
)
えたかのごとく解することは、少なくとも私が集めてみたいくつかの
旁証
(
ぼうしょう
)
が、断じてこれを許さないのである。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
良人
(
おっと
)
がいよいよ
来着
(
らいちゃく
)
したのは、それからしばしの
後
(
あと
)
で、
私
(
わたくし
)
が
不図
(
ふと
)
側見
(
わきみ
)
をした
瞬間
(
しゅんかん
)
に、五十
余
(
あま
)
りと
見
(
み
)
ゆる
一人
(
ひとり
)
の
神様
(
かみさま
)
に
附添
(
つきそ
)
われて、
忽然
(
こつぜん
)
として
私
(
わたくし
)
のすぐ
前面
(
まえ
)
に、ありし
日
(
ひ
)
の
姿
(
すがた
)
を
現
(
あら
)
わしたのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
高信
(
たかのぶ
)
さんが、そこへ、ひよつくり
顕
(
あら
)
はれた、
神職
(
かんぬし
)
らしいのに
挨拶
(
あいさつ
)
すると、
附添
(
つきそ
)
つて
来
(
き
)
た
宿屋
(
やどや
)
の
番頭
(
ばんとう
)
らしいのが、づうと
出
(
で
)
て
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
やはり
毎朝
(
まいあさ
)
のようにこの
朝
(
あさ
)
も
気
(
き
)
が
引立
(
ひきた
)
たず、
沈
(
しず
)
んだ
調子
(
ちょうし
)
で
或
(
あ
)
る
横町
(
よこちょう
)
に
差掛
(
さしかか
)
ると、
折
(
おり
)
から
向
(
むこう
)
より
二人
(
ふたり
)
の
囚人
(
しゅうじん
)
と四
人
(
にん
)
の
銃
(
じゅう
)
を
負
(
お
)
うて
附添
(
つきそ
)
うて
来
(
く
)
る
兵卒
(
へいそつ
)
とに、ぱったりと
出会
(
でっくわ
)
す。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
落城後
(
らくじょうご
)
私
(
わたくし
)
があちこち
流浪
(
るろう
)
をした
時
(
とき
)
にも、
若月
(
わかつき
)
はいつも
私
(
わたくし
)
に
附添
(
つきそ
)
って、
散々
(
さんざん
)
苦労
(
くろう
)
をしてくれました。で、
私
(
わたくし
)
の
臨終
(
りんじゅう
)
が
近
(
ちか
)
づきました
時
(
とき
)
には、
私
(
わたくし
)
は
若月
(
わかつき
)
を
庭前
(
にわさき
)
へ
召
(
よ
)
んで
貰
(
もら
)
って、この
世
(
よ
)
の
訣別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
げました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
あの
室
(
へや
)
は、
今夜
(
こんや
)
だ、
今夜
(
こんや
)
だ、と
方々
(
はう/″\
)
の
病室
(
びやうしつ
)
で、
然
(
さ
)
う
言
(
い
)
つたのを
五日
(
いつか
)
續
(
つゞ
)
けて、
附添
(
つきそ
)
ひの、
親身
(
しんみ
)
のものは
聞
(
き
)
いたんですつて。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
保養
(
ほよう
)
の
為
(
た
)
めに、この
娘
(
むすめ
)
が
一人
(
ひとり
)
の
老女
(
ろうじょ
)
に
附添
(
つきそ
)
われて、
三崎
(
みさき
)
の
遠
(
とお
)
い
親戚
(
しんせき
)
に
当
(
あた
)
るものの
離座敷
(
はなれざしき
)
に
引越
(
ひっこし
)
してまいりましたのは、それから
間
(
ま
)
もないことで、ここではしなくも
願掛
(
がんが
)
けの
話
(
はなし
)
が
始
(
はじ
)
まるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そして、
旅宿
(
りょしゅく
)
に二人
附添
(
つきそ
)
つた、
玉野
(
たまの
)
、
玉江
(
たまえ
)
と云ふ女弟子も連れないで、一人で
密
(
そっ
)
と、……
日盛
(
ひざかり
)
も
恁
(
こ
)
うした身には苦にならず、
町中
(
まちなか
)
を見つゝ
漫
(
そぞろ
)
に来た。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
嫁
(
よめ
)
の
姿
(
すがた
)
で
彩色
(
さいしき
)
しては、
前後左右
(
ぜんごさいう
)
、
額縁
(
がくぶち
)
のやうな
形
(
かたち
)
で、
附添
(
つきそ
)
つて、
木
(
き
)
を
刻
(
きざ
)
んで
拵
(
こしら
)
へたものが、
恁
(
か
)
う
行
(
い
)
くものか、と
自
(
みづ
)
から
彫刻家
(
てうこくか
)
であるのを
嘲
(
あざ
)
ける
了見
(
れうけん
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
黒
(
くろ
)
が、
又
(
また
)
頻
(
しき
)
りに
元二
(
げんじ
)
に
馴
(
な
)
れ
睦
(
むつ
)
んで、ニヤゴー、と
夜
(
よ
)
も
晝
(
ひる
)
も
附添
(
つきそ
)
ひあるいて、
啼聲
(
なくこゑ
)
も
愛
(
あい
)
くるしく
附
(
つ
)
いて
𢌞
(
まは
)
る。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
車の通ずる
処
(
ところ
)
までは、
最
(
も
)
う自動車が来て待つて居て、やがて、
相会
(
あいかい
)
すると、
或
(
ある
)
時間までは
附添
(
つきそ
)
つて
差支
(
さしつか
)
へない女弟子の口から、
真先
(
まっさき
)
に予言者の不思議が
漏
(
も
)
れた。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
其
(
それ
)
でもなか/\
捗取
(
はかど
)
らず、
七日
(
なぬか
)
も
経
(
た
)
つたので、
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
つて
附添
(
つきそ
)
つて
居
(
ゐ
)
た
兄者人
(
あにじやひと
)
が
丁度
(
ちやうど
)
苅入
(
かりいれ
)
で、
此節
(
このせつ
)
は
手
(
て
)
が八
本
(
ほん
)
も
欲
(
ほ
)
しいほど
忙
(
いそが
)
しい、お
天気
(
てんき
)
模様
(
もやう
)
も
雨
(
あめ
)
のやう、
長雨
(
ながあめ
)
にでもなりますと
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
れこそ
親友
(
しんいう
)
が
附添
(
つきそ
)
つて
居
(
ゐ
)
るやうに、
氣丈夫
(
きぢやうぶ
)
に
頼母
(
たのも
)
しかつたのであります。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
案山子
(
かゝし
)
どもは
藁
(
わら
)
の
乱
(
みだ
)
れた
煙
(
けむり
)
の
如
(
ごと
)
く、
前後
(
あとさき
)
にふら/\
附添
(
つきそ
)
ふ。……
而
(
そ
)
して
祠
(
ほこら
)
の
樹立
(
こだち
)
を
出離
(
ではな
)
れる
時分
(
じぶん
)
から、
希有
(
けう
)
な
一行
(
いつかう
)
の
間
(
あひだ
)
に、
二
(
ふた
)
ツ
三
(
み
)
ツ
灯
(
あかり
)
が
点
(
つ
)
いたが、
光
(
ひかり
)
が
有
(
あ
)
りとも
見
(
み
)
えず、ものを
映
(
うつ
)
さぬでも
無
(
な
)
い。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今
(
いま
)
の
白痴
(
ばか
)
も、
件
(
くだん
)
の
評判
(
ひやうばん
)
の
高
(
たか
)
かつた
頃
(
ころ
)
、
医者
(
いしや
)
の
内
(
うち
)
へ
来
(
き
)
た
病人
(
びやうにん
)
、
其頃
(
そのころ
)
は
未
(
ま
)
だ
子供
(
こども
)
、
朴訥
(
ぼくとつ
)
な
父親
(
てゝおや
)
が
附添
(
つきそ
)
ひ、
髪
(
かみ
)
の
長
(
なが
)
い、
兄貴
(
あにき
)
がおぶつて
山
(
やま
)
から
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た。
脚
(
あし
)
に
難渋
(
なんじう
)
な
腫物
(
しゆもつ
)
があつた、
其
(
そ
)
の
療治
(
れうぢ
)
を
頼
(
たの
)
んだので。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
都
(
みやこ
)
なる
父母
(
ふぼ
)
は
歸
(
かへ
)
り
給
(
たま
)
ひぬ。
舅
(
しうと
)
姑
(
しうとめ
)
、
知
(
し
)
らぬ
客
(
きやく
)
許多
(
あまた
)
あり。
附添
(
つきそ
)
ふ
侍女
(
じぢよ
)
を
羞
(
はぢ
)
らひに
辭
(
じ
)
しつゝ、
新婦
(
よめぎみ
)
の
衣
(
きぬ
)
を
解
(
と
)
くにつれ、
浴室
(
ゆどの
)
颯
(
さつ
)
と
白妙
(
しろたへ
)
なす、
麗
(
うるは
)
しき
身
(
み
)
とともに、
山
(
やま
)
に、
町
(
まち
)
に、
廂
(
ひさし
)
に、
積
(
つも
)
れる
雪
(
ゆき
)
の
影
(
かげ
)
も
映
(
さ
)
すなり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今の
白痴
(
ばか
)
も、
件
(
くだん
)
の評判の高かった頃、医者の
内
(
うち
)
へ来た病人、その頃はまだ子供、
朴訥
(
ぼくとつ
)
な父親が
附添
(
つきそ
)
い、髪の長い、兄貴がおぶって山から出て来た。脚に
難渋
(
なんじゅう
)
な
腫物
(
はれもの
)
があった、その
療治
(
りょうじ
)
を頼んだので。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
謙造はひしと
背後
(
うしろ
)
に
附添
(
つきそ
)
い
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
添
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
“附添”で始まる語句
附添婆
附添婦
附添行