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是迄
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これまで
ふりがな文庫
“
是迄
(
これまで
)” の例文
是迄
(
これまで
)
だつて、私は貴方のことに就いて、
何
(
なんに
)
も世間の人に話した覚は無し、是から
将来
(
さき
)
だつても
矢張
(
やはり
)
其通り、何も話す必要は有ません。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
さうして
此後
(
このご
)
も
大凡
(
おほよ
)
そこんな
状勢
(
じやうせい
)
で
進
(
すゝ
)
むからして
從
(
したがつ
)
て
少
(
すくな
)
くも
是迄
(
これまで
)
彌
(
いや
)
が
上
(
うへ
)
に
殖
(
ふ
)
えて
來
(
き
)
た
國債
(
こくさい
)
の
總額
(
そうがく
)
を
殖
(
ふや
)
さずに
濟
(
す
)
まし
得
(
う
)
る
次第
(
しだい
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
就
(
つい
)
ては
是迄
(
これまで
)
の
勘定
(
かんじょう
)
は、大阪に着たら中津の倉屋敷まで取りに来い、この荷物だけは預けて行くからと云うと、
船頭
(
せんどう
)
が中々聞かない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
あゝ、
海賊船
(
かいぞくせん
)
か、
海賊船
(
かいぞくせん
)
か、
若
(
も
)
しもあの
船
(
ふね
)
が
世界
(
せかい
)
に
名高
(
なだか
)
き
印度洋
(
インドやう
)
の
海賊船
(
かいぞくせん
)
ならば、
其
(
その
)
船
(
ふね
)
に
睨
(
にら
)
まれたる
我
(
わが
)
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
運命
(
うんめい
)
は
最早
(
もはや
)
是迄
(
これまで
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
尤
(
もっとも
)
此十年
許
(
ばか
)
りは余程中風めきて危く見え、
且
(
かつ
)
耳も遠くなり居られ候故、長くは持つまじと思ひ/\
是迄
(
これまで
)
無事なりしは不幸中の幸なりき。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
蒙
(
かうむ
)
り度此上は我々共御家來の
末
(
すゑ
)
に召し出さるれば身命を
抛
(
なげう
)
つて
守護仕
(
しゆごつかまつ
)
るべし御心安く思し召さるべし然れども我々は
是迄
(
これまで
)
惡逆
(
あくぎやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
志「それじゃア僕一人憎まれ者になるのだ、
併
(
しか
)
し又
斯様
(
かよう
)
な時は憎まれるのが
却
(
かえ
)
って親切になるかも知れない、今日はまず
是迄
(
これまで
)
としておさらば/\」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
私
(
わたし
)
——さうね、
今
(
いま
)
——それは
今朝
(
けさ
)
起
(
お
)
きた
時
(
とき
)
から
私
(
わたし
)
が
誰
(
だれ
)
だか
位
(
ぐらゐ
)
は
知
(
し
)
つゝてよ、けれども
是迄
(
これまで
)
に
何遍
(
なんぺん
)
も
變
(
かは
)
つてるからね』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
御念
(
ごねん
)
には及びませぬ、閣下、
是迄
(
これまで
)
の所、何を申すも
我儘育
(
わがまゝそだ
)
ちの
処女
(
きむすめ
)
で御座りまする為めに、自然決心もなり兼ねましたる点も御座りましたが、旧冬
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
が、アンドレイ、エヒミチは
父
(
ちゝ
)
の
言
(
ことば
)
ではあるが、
自分
(
じぶん
)
は
是迄
(
これまで
)
醫學
(
いがく
)
に
對
(
たい
)
して、
又
(
また
)
一
般
(
ぱん
)
の
專門學科
(
せんもんがくゝわ
)
に
對
(
たい
)
して、
使命
(
しめい
)
を
感
(
かん
)
じたことは
無
(
な
)
かつたと
自白
(
じはく
)
してゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
懇意
(
こんい
)
な
若
(
わか
)
い
青年
(
せいねん
)
が
心易立
(
こゝろやすだて
)
に
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
ふ
遠慮
(
ゑんりよ
)
のない
題目
(
だいもく
)
は、
是迄
(
これまで
)
二人
(
ふたり
)
の
間
(
あひだ
)
に
何度
(
なんど
)
となく
交換
(
かうくわん
)
されたにも
拘
(
かゝ
)
はらず、
安井
(
やすゐ
)
はこゝへ
來
(
き
)
て、
息詰
(
いきづま
)
つた
如
(
ごと
)
くに
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は
是迄
(
これまで
)
一冊の詩集と三冊の旅行記とを出版したがその文章と云い、観察と云い、玄人の
塁
(
るい
)
を
磨
(
ま
)
していたので
喇嘛の行衛
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
雖然お房は、周三が
是迄
(
これまで
)
使つたモデルのうちで
優
(
すぐ
)
れて美しい………全て肉體美の
整
(
とゝの
)
つてゐる女である。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
扨
是迄
(
これまで
)
の假名は國民の共有物である、此後には少數者の使ふものになつたと云ふことに多くは見られて居ります。併し斯う云ふ古い時代の假名遣が果して國民一般のものでありましたか。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
石橋
(
いしばし
)
が
逢
(
あ
)
ひに行つても
逢
(
あ
)
はん、
私
(
わたし
)
から手紙を出しても返事が無い、もう
是迄
(
これまで
)
と
云
(
い
)
ふので、
私
(
わたし
)
が筆を取つて
猛烈
(
まうれつ
)
な
絶交状
(
ぜつかうじやう
)
を送つて、
山田
(
やまだ
)
と
硯友社
(
けんいうしや
)
との
縁
(
えん
)
は
都
(
みやこ
)
の
花
(
はな
)
の発行と
与
(
とも
)
に
断
(
たゝ
)
れて
了
(
しま
)
つたのです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
栄華を
誰
(
たれ
)
と共に、世も
是迄
(
これまで
)
と思い切って
後妻
(
のちぞい
)
を
貰
(
もら
)
いもせず、さるにても其子
何処
(
どこ
)
ぞと
種々
(
さまざま
)
尋ねたれど
漸
(
ようや
)
くそなたを里に取りたる事ある
嫗
(
ばば
)
より、
信濃
(
しなの
)
の方へ行かれたという
噂
(
うわさ
)
なりしと
聞出
(
ききいだ
)
したる
計
(
ばか
)
り
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
時
(
とき
)
なる
哉
(
かな
)
松澤
(
まつざは
)
はさる
歳
(
とし
)
商法上
(
しやうはふじやう
)
の
都合
(
つがふ
)
に
依
(
よ
)
り
新田
(
につた
)
より
一時
(
いちじ
)
借
(
か
)
り
入
(
い
)
れし
二千許
(
にせんばかり
)
の
金
(
かね
)
ことしは
既
(
すで
)
に
期限
(
きげん
)
ながら
一兩年
(
いちりやうねん
)
引
(
ひき
)
つゞきての
不景氣
(
ふけいき
)
に
流石
(
さすが
)
の
老舖
(
しにせ
)
も
手元
(
てもと
)
豐
(
ゆた
)
かならず
殊
(
こと
)
に
織元
(
おりもと
)
その
外
(
ほか
)
にも
仕拂
(
しはら
)
ふべき
金
(
かね
)
いと
多
(
おほ
)
ければ
新田
(
につた
)
は
親族
(
しんぞく
)
の
間柄
(
あひだがら
)
なり
且
(
かつ
)
は
是迄
(
これまで
)
我
(
わ
)
が
方
(
かた
)
より
立
(
たて
)
かへし
分
(
ぶん
)
も
少
(
すくな
)
からねばよもや
事情
(
じじやう
)
打
(
うち
)
あけて
延期
(
えんき
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
申立しかば
然
(
さ
)
ある時は
先
(
まづ
)
是迄
(
これまで
)
にて平左衞門が罪の次第
落着
(
らくちやく
)
に致すべしとて嘉川一
件
(
けん
)
の者共
口書
(
こうしよ
)
申付られ落着の
調
(
しら
)
べを老中方へ
差出
(
さしいだ
)
されしとなり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
仮令
(
たとひ
)
先方
(
さき
)
が親らしい
行為
(
おこなひ
)
をしない迄も、
是迄
(
これまで
)
育てゝ貰つた恩義も有る。一旦蓮華寺の娘となつた以上は、奈何な辛いことがあらうと決して家へ帰るな。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
生
(
うま
)
れてから
是迄
(
これまで
)
に
只
(
たつ
)
た一
度
(
ど
)
しか
海岸
(
かいがん
)
へ
行
(
い
)
つたことがないので、
勝手
(
かつて
)
に
斯
(
か
)
う
獨斷
(
ひとりぎめ
)
をして
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
元
(
もと
)
より
此度
(
このたび
)
の
御大喪
(
ごたいさう
)
は、
是迄
(
これまで
)
にない事でございますから、
何
(
ど
)
うかして
拝
(
はい
)
したいと
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りました
処
(
ところ
)
へ、
円生
(
ゑんしやう
)
と
円遊
(
ゑんいう
)
に
頼
(
たの
)
まれました
事
(
こと
)
故
(
ゆゑ
)
、
腹
(
はら
)
の
中
(
うち
)
では
其実
(
そのじつ
)
僥倖
(
さいはひ
)
で
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「探偵雑誌とは
嚇
(
おど
)
しつけるもの」こう思っていた人もあったでしょうが、それを相当ぶちこわしました。
可成
(
かな
)
り
是迄
(
これまで
)
は嚇し付けていたのですから、是からは笑わせた方が
可
(
よ
)
いでしょう。
マイクロフォン:「新青年」一九二八年二月
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
防腐法
(
ばうふはう
)
だとか、コツホだとか、パステルだとか
云
(
い
)
つたつて、
實際
(
じつさい
)
に
於
(
おい
)
ては
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
少
(
すこ
)
しも
是迄
(
これまで
)
と
變
(
かは
)
らないでは
無
(
な
)
いか、
病氣
(
びやうき
)
の
數
(
すう
)
も、
死亡
(
しばう
)
の
數
(
すう
)
も、
瘋癲患者
(
ふうてんくわんじや
)
の
爲
(
ため
)
だと
云
(
い
)
つて、
舞踏會
(
ぶたふくわい
)
やら
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
猛獸
(
まうじう
)
の
※聲
(
さけびごゑ
)
いよ/\
悽
(
すさ
)
まじく、
吾等
(
われら
)
の
運命
(
うんめい
)
も
最早
(
もはや
)
是迄
(
これまで
)
と
覺悟
(
かくご
)
をしたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何卒
(
なにとぞ
)
余所
(
よそ
)
ながらも
承
(
うけたま
)
はり
度
(
たく
)
存上候
(
ぞんじあげさふらふ
)
は、長々
御信
(
おんたより
)
も無く居らせられ候
御前様
(
おんまへさま
)
の
是迄
(
これまで
)
如何
(
いか
)
に
御過
(
おんすご
)
し
被遊候
(
あそばされさふらふ
)
や、さぞかし
暴
(
あら
)
き
憂世
(
うきよ
)
の波に
一方
(
ひとかた
)
ならぬ
御艱難
(
ごかんなん
)
を
遊
(
あそば
)
し候事と、思ふも
可恐
(
おそろし
)
きやうに
存上候
(
ぞんじあげさふらふ
)
を
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
併
(
しかし
)
ながら
金解禁
(
きんかいきん
)
が
出來
(
でき
)
ると、
是迄
(
これまで
)
とは
違
(
ちが
)
つた
經濟上
(
けいざいじやう
)
の
状態
(
じやうたい
)
が
出
(
で
)
て
來
(
く
)
る。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
大丈夫助り候由に受合申候、十八歳に成候男は土藏の戸前をうちしまひ、
是迄
(
これまで
)
はたらき候へば、私方は多町一丁目にて、
此所
(
ここ
)
よりは火元へも近く候間、宅へ參り働き度、是より
御暇被下
(
おんいとまくださ
)
れと申候て
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
救
(
すくひ
)
しなり
或時
(
あるとき
)
彼の四人
打寄
(
うちよつ
)
て
耳語
(
さゝやく
)
やう又七
事
(
こと
)
是迄
(
これまで
)
種々
(
しゆ/″\
)
非道
(
ひだう
)
になすと雖も此家を
出行
(
いでゆく
)
景色なし
此上
(
このうへ
)
は如何せんと
相談
(
さうだん
)
しけるにお
常
(
つね
)
は
膝
(
ひざ
)
を
進
(
すゝ
)
め是は
毒藥
(
どくやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『でも!
私
(
わたし
)
は
度々
(
たび/\
)
齒
(
は
)
を
出
(
だ
)
して
居
(
ゐ
)
ない
猫
(
ねこ
)
を
見
(
み
)
てよ』と
愛
(
あい
)
ちやんは
云
(
い
)
はうとしたものゝ、『
齒
(
は
)
を
露出
(
むきだ
)
してるものは
猫
(
ねこ
)
の
他
(
ほか
)
に!
私
(
わたし
)
が
是迄
(
これまで
)
に
見
(
み
)
たものゝ
中
(
うち
)
で一
番
(
ばん
)
奇妙
(
きめう
)
なのは』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
その夜から老人は水夫合宿所の上等の室を占領して、
是迄
(
これまで
)
の生活に比べては極楽のような生活を其処で送くることが出来るようになった。海に向った大きな窓。白い敷布の涼しそうな
寝台
(
ねだい
)
。
死の航海
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
是迄
(
これまで
)
は
虚心
(
きよしん
)
平氣
(
へいき
)
で、
健全
(
けんぜん
)
に
論
(
ろん
)
じてゐたが、一
朝
(
てう
)
生活
(
せいくわつ
)
の
逆流
(
ぎやくりう
)
に
觸
(
ふ
)
るゝや、
直
(
たゞち
)
に
氣
(
き
)
は
挫
(
くじ
)
けて
落膽
(
らくたん
)
に
沈
(
しづ
)
んで
了
(
しま
)
つた……
意氣地
(
いくぢ
)
が
無
(
な
)
い……
人間
(
にんげん
)
は
意氣地
(
いくぢ
)
が
無
(
な
)
いものです、
貴方
(
あなた
)
とても
猶且
(
やはり
)
然
(
さ
)
うでせう
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ほゝゝゝゝ——
是迄
(
これまで
)
のことを考へて見ましても、其様な日なぞは参りさうも御座ません。まあ、私が貰はれて行きさへしませんければ、蓮華寺の母だつても
彼様
(
あん
)
な思は為ずに済みましたのでせう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
是
常用漢字
中学
部首:⽇
9画
迄
漢検準1級
部首:⾡
7画
“是”で始まる語句
是
是非
是等
是方
是丈
是程
是々
是処
是認
是真