“御艱難”の読み方と例文
読み方割合
ごかんなん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一天万乗いってんばんじょうの君にして、かくばかり御艱難ごかんなんをしのばせたもう……広岡さまのお話を伺いながら、わたくしは身を寸断されるようにおぼえました。
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それまで大山大川なぞも親しくは叡覧えいらんのなかったのに、初めて淀川よどがわ滔々とうとうと流るるのを御覧になって、さまざまのことをおぼし召され、外夷がいい親征なぞの御艱難ごかんなんはいうまでもなく
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何卒なにとぞ余所よそながらもうけたまはりたく存上候ぞんじあげさふらふは、長々御信おんたよりも無く居らせられ候御前様おんまへさま是迄これまで如何いか御過おんすご被遊候あそばされさふらふや、さぞかしあら憂世うきよの波に一方ひとかたならぬ御艱難ごかんなんあそばし候事と、思ふも可恐おそろしきやうに存上候ぞんじあげさふらふ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)