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瞬
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またゝ
ふりがな文庫
“
瞬
(
またゝ
)” の例文
行燈
(
あんどん
)
は
丁子
(
ちやうじ
)
が溜つて、ジ、ジと
瞬
(
またゝ
)
きますが、三人の大の男は瞬きも忘れて、互ひの顏を、二本の徳利を、
洞
(
うつ
)
ろな眼で見廻すのです。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まだ
全
(
まつた
)
く
消
(
き
)
え
果
(
は
)
てない
煙
(
けむり
)
を
便宜
(
よすが
)
に、あからめもしないで
熟
(
ぢつ
)
と
視
(
み
)
る
時
(
とき
)
、
女
(
をんな
)
は
二人
(
ふたり
)
、
揃
(
そろ
)
つて、
目
(
め
)
を
睜
(
みは
)
つて、
四
(
よつ
)
ツの
目
(
め
)
をぱつちりと
瞬
(
またゝ
)
きした。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
教場で背後から何ほど鉛筆で
頸筋
(
くびすぢ
)
を突つつかれようと、靴先で
踵
(
かゝと
)
を
蹴
(
け
)
られようと、眉毛一本動かさず
瞬
(
またゝ
)
き一つしなかつた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
一寸二寸と
瞬
(
またゝ
)
く
間
(
うち
)
に茎が伸びたと思ふと、最後に小さい花がぱつと開く。
蹇
(
ゐざり
)
を立たせた基督だつて、これ以上の不思議は出来まいと思はれる程だ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
私は直ちに準備に
忙
(
いそが
)
しかつた。二週間は
瞬
(
またゝ
)
く間にたつてしまつた。私は、たいして大きな衣裳箪笥は持たなかつた。けれども、それで十分
間
(
ま
)
に合つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
一
日
(
にち
)
吹
(
ふ
)
いた
疾風
(
しつぷう
)
が
礑
(
はた
)
と
其
(
そ
)
の
力
(
ちから
)
を
落
(
おと
)
したら、
日
(
ひ
)
が
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
の
土手
(
どて
)
のやうな
雲
(
くも
)
の
端
(
はし
)
に
近
(
ちか
)
く
据
(
すわ
)
つて
漸次
(
だん/\
)
に
沒却
(
ぼつきやく
)
しつゝ
瞬
(
またゝ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
鼠
(
ねずみ
)
は
些
(
や
)
や
訝
(
いぶか
)
しげに
愛
(
あい
)
ちやんの
方
(
はう
)
を
見
(
み
)
て、
其
(
その
)
小
(
ちひ
)
さい
片方
(
かたはう
)
の
眼
(
め
)
を
瞬
(
またゝ
)
くやうに
見
(
み
)
えましたが、
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
ひませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
瞬
(
またゝ
)
きもせず眼を据ゑてこつちを見てゐるのだが、男の顏は恐ろしく平べつたくゆがんで見えた。何とはなしに冷たい氷のやうなものが太田の脊筋を走つた。
癩
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
そして深い闇の底に愼ましく
瞬
(
またゝ
)
いて居る星屑を數へては、我等に屬して新しくこの惱ましの世に生れ來るであらう小さな者のために、占ひ祈るのであつた。
雪をんな
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
「
貴方
(
あなた
)
は
羨
(
うらや
)
ましいのね」と
瞬
(
またゝ
)
きながら云つた。代助はそれを否定する勇気に乏しかつた。しばらくしてから又
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところどころで、巡査は剣を鳴してやつて来て、その
群
(
むれ
)
に解散を命じた。一時は群集はあちこちに散つて行つても、
瞬
(
またゝ
)
く間にまたあとからぞろ/\と続いた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
『此
女
(
ひと
)
は兄に未練を有つてる!』といふ考へが、
瞬
(
またゝ
)
く後に靜子の感情を制した。厭はしき怖れが、胸に湧いた。然しそれも清子に對する同情を全くは消さなかつた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私は頻りにこすつたり
瞬
(
またゝ
)
きしたりするのだつたが、徒らに涙のみぽろ/\と溢れ出るばかりだつた。
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
と言ひながら、彼女の顔に
見惚
(
みと
)
れるやうな視線を据ゑながら、パチパチと大きな
瞬
(
またゝ
)
きをした。
髪の毛と花びら
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
古より東国には未だ
曾
(
かつ
)
て無い大動揺が火の如くに起つて、
瞬
(
またゝ
)
く間に無位無官の相馬小次郎が下総常陸上野下野を
席捲
(
せきけん
)
したのだから、感じ易い人の心が激動して、発狂状態になり
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
美しき者こなたに來れり、その
衣
(
ころも
)
は白く、顏はさながら
瞬
(
またゝ
)
く朝の星のごとし 八八—九〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
吾心頭には稻妻の如く昔のおそろしかりしさま浮びたり。
瞬
(
またゝ
)
くひまに街の兩側に避けたる人の黒山の如くなる間を、兩脇より血を流し、
鬣
(
たてがみ
)
戰
(
そよ
)
ぎ、口より
沫
(
あわ
)
出でたる馬は馳せ來たり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
精神の恐ろしいことには、伊之助は
瞬
(
またゝ
)
く
間
(
ま
)
に左の足が痛んで来るという怪談の処は
後
(
あと
)
に致して、此処でお話が二つに分れて、稻垣小左衞門は百日経っても國綱の一刀の行方が知れず
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼は明かに大根の厚さを計量してゐるらしかつた。そして一二度刀をふり下す拍子を取つて、さつきと同じく「やつ!」と叫ぶと、
瞬
(
またゝ
)
く間に大根は二つに切断されて床上に散らばつた。
手品師
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
見かへる鼻先きに
眞蒼
(
まつさを
)
になつて痙攣的に震ふ兄の顏があつた。
瞬
(
またゝ
)
きもせずに大きく彼れを見詰めてる兄の眼は、全く空虚な感じを彼れに與へた。彼れにはそれが
虚
(
うつろ
)
な二つの孔のやうに見えた。
実験室
(旧字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
しまつたりと
飛
(
と
)
び
退
(
の
)
きて
畜生
(
ちくしやう
)
めとはまこと
踏
(
ふ
)
みつけの
詞
(
ことば
)
なり、
我
(
わ
)
が
物
(
もの
)
なれば
重
(
おも
)
からぬ
傘
(
かさ
)
の
白
(
しら
)
ゆき
往來
(
ゆきかひ
)
も
多
(
おほ
)
くはあらぬ
片側町
(
かたかはまち
)
の
薄
(
うす
)
ぐらきに
悄然
(
しよんぼり
)
とせし
提燈
(
ちやうちん
)
の
影
(
かげ
)
かぜに
瞬
(
またゝ
)
くも
心細
(
こゝろぼそ
)
げなる
一輛
(
いちりやう
)
の
車
(
くるま
)
あり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身体にへばりついたシャツをはぎとると、背部に最もひどい傷があつた、それは
紛
(
まが
)
ふところのない刃物による刺傷だつた。新しい血がはぎとられたシャツの下から、
瞬
(
またゝ
)
く間にふき出し、
滴
(
したゝ
)
り落ちた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
秋の入り日の
瞬
(
またゝ
)
く間に落ちて、山影水光見るが中に變つて行く。
熊の足跡
(旧字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
押へられたる
儘
(
まゝ
)
、梅子は
瞬
(
またゝ
)
きもせで
睨
(
にら
)
み詰めたり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「武士はそんな卑怯なことをするものぢやねえ——と言ひたいが、實は娘が傍にひつ附いて、
瞬
(
またゝ
)
きする間も離れなかつたんで、へツ、へツ」
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
おゝ、
其
(
そ
)
の
面魂
(
つらだましひ
)
頼母
(
たのも
)
しい。
満更
(
まんざら
)
の
嘘
(
うそ
)
とは
思
(
おも
)
はん。
成程
(
なるほど
)
此方
(
こなた
)
が
造
(
つく
)
つた
像
(
ざう
)
は、
目
(
め
)
も
瞬
(
またゝ
)
かう、
歩行
(
ある
)
かう、
厭
(
いや
)
なものには
拗
(
す
)
ねもせう。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「さう承はつてみれば何とかしてお譲りしたいんだが。」と星島氏は馬のやうにばち/\
瞬
(
またゝ
)
きをした。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
瞬
(
またゝ
)
く間に一万の
富豪
(
しんだい
)
! だから、村では根本の家をあまり好くは言はぬので、その賽銭箱の切取つた処には今でも根本三之助窃盗と小さく書いてあつて、金を二百円出すから
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
軟
(
やはら
)
かな
春
(
はる
)
の
光
(
ひかり
)
は
情
(
なさけ
)
を
含
(
ふく
)
んだ
目
(
め
)
を
瞬
(
またゝ
)
きしながら
彼
(
かれ
)
の
狹
(
せま
)
い
小屋
(
こや
)
をこまやかに
萱
(
かや
)
や
篠
(
しの
)
の
隙間
(
すきま
)
から
覗
(
のぞ
)
いて
卯平
(
うへい
)
の
裾
(
すそ
)
にも
偃
(
は
)
つた。
卯平
(
うへい
)
は
暫
(
しばら
)
く
目
(
め
)
を
瞑
(
つぶ
)
つた
儘
(
まゝ
)
で
居
(
ゐ
)
たが
復
(
ま
)
たぱつちりと
目
(
め
)
を
開
(
あ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
自分は力の限り二三度
瞬
(
またゝ
)
いて見て、そして
復
(
また
)
力の限り目を
睜
(
みは
)
つた。然しダメである。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「ナスの苗、キウリの苗、ヒメユリの苗」といふ聲に變つたかと思ふと
瞬
(
またゝ
)
く間に、「ドジヨウはよござい、ドジヨウ」に變り、
軈
(
やが
)
て初夏の新緑をこめた輝かしい爽かな空氣の波が漂うて來て
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
お町は
漸
(
ようや
)
く
安堵
(
あんど
)
して、其の夜は
神仏
(
しんぶつ
)
へ
願
(
がん
)
掛けて、「
八百万
(
やおよろず
)
の神々よ、
何卒
(
なにとぞ
)
夫文治郎に
逢
(
お
)
うて
敵
(
かたき
)
を討つまで、此の命を
全
(
まっと
)
うせしめ給わるように」と
瞬
(
またゝ
)
きもせず
夜
(
よ
)
の明くるまで祈って居りました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御大典とそれにつゞく奉祝日は
瞬
(
またゝ
)
くまに過ぎ去つた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
時
齊
(
ひと
)
しく
瞬
(
またゝ
)
くに似たるを見たり
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
左には、
瞬
(
またゝ
)
く赤い灯、右上からは、青白い月、女の顏も肌も、二色に照らし分けられて、その美しさは言ひやうもありません。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
飛衞
(
ひゑい
)
は
昔
(
いにしへ
)
の
善
(
よ
)
く
射
(
い
)
るものなり。
同
(
おな
)
じ
時
(
とき
)
紀昌
(
きしやう
)
といふもの、
飛衞
(
ひゑい
)
に
請
(
こ
)
うて
射
(
しや
)
を
學
(
まな
)
ばんとす。
教
(
をしへ
)
て
曰
(
いは
)
く、
爾
(
なんぢ
)
先
(
まづ
)
瞬
(
またゝ
)
きせざることを
學
(
まな
)
んで
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
に
可言射
(
しやをいふべし
)
。
術三則
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
女郎買を
為
(
す
)
るばかりではない、悪い山の猟師と墾意に
為
(
な
)
つて、
賭博
(
ばくち
)
を打つ、喧嘩を為る、茶屋女を買ふ、
瞬
(
またゝ
)
く間にその残つて居る田地をも
悉
(
こと/″\
)
く人手に渡して、
猶
(
なほ
)
其上に宅地と家屋敷を抵当に
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
そして広い玄関の
室
(
ま
)
に消え残つた燭台が
睡
(
ねむ
)
さうにぱちぱち
瞬
(
またゝ
)
きをしてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
瞬
(
またゝ
)
きもせず修一は懐中から名刺を一枚抜いて出した。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
その反動でユラリとなつた小舟の中には、
舷
(
ふなべり
)
にかけた提灯が一つ、淋しく
瞬
(
またゝ
)
いて、空つぽになつた船の中を照して居ります。
銭形平次捕物控:218 心中崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
最
(
も
)
う
一
(
ひと
)
ツ
向
(
むか
)
うの
廣室
(
ひろま
)
へ
行
(
ゆ
)
かうと、あへぎ/\
六疊敷
(
ろくでふじき
)
を
縱
(
たて
)
に
切
(
き
)
つて
行
(
ゆ
)
くのだが、
瞬
(
またゝ
)
く
内
(
うち
)
に
凡
(
およ
)
そ
五百里
(
ごひやくり
)
も
歩行
(
ある
)
いたやうに
感
(
かん
)
じて、
疲勞
(
ひらう
)
して
堪
(
た
)
へられぬ。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ほんの
瞬
(
またゝ
)
く間の油斷であつた。大里氏は前の方にばかり氣を取られ、拙者はまた編笠を持つて前へ廻つたので、殿の後ろは自然
空
(
から
)
つぽになつた」
銭形平次捕物控:174 髷切り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
聞
(
き
)
きますると、
私
(
われら
)
に、
件
(
くだん
)
の
影
(
かげ
)
を
捉
(
と
)
る
魔
(
ま
)
ものの
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いてからは、
瞬
(
またゝ
)
く
間
(
ま
)
さへ、
瞳
(
ひとみ
)
に
着
(
つ
)
いて、
我
(
われ
)
と
我
(
わ
)
が
影
(
かげ
)
が
目前
(
めさき
)
を
離
(
はな
)
れぬ。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
初夏の陽は高臺の屋敷町の
木立
(
こだち
)
に落ちて、美しい夕映が次第に消えると、大空には凉しい星が一つ二つ
瞬
(
またゝ
)
き始めます。
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いたいけなる
幼兒
(
をさなご
)
に、
優
(
やさ
)
しき
姉
(
あね
)
の
言
(
い
)
ひけるは、
緋
(
ひ
)
の
氈
(
せん
)
の
奧
(
おく
)
深
(
ふか
)
く、
雪洞
(
ぼんぼり
)
の
影
(
かげ
)
幽
(
かすか
)
なれば、
雛
(
ひな
)
の
瞬
(
またゝ
)
き
給
(
たま
)
ふとよ。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鍋の
片
(
かけ
)
ら、銅の藥罐、鍋鐵、眞鍮の煙管、何でも同じこと、お望みなら山吹色の小判でも、貴方がたの鼻の先で、見事
瞬
(
またゝ
)
きする間に銀にしてお目にかける。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
瞬
(
またゝ
)
く
間
(
ま
)
に、
雁
(
かり
)
は
炭燒
(
すみやき
)
に
屠
(
ほふ
)
られたが、
民子
(
たみこ
)
は
微傷
(
かすりきず
)
も
受
(
う
)
けないで、
完
(
まつた
)
き
璧
(
たま
)
の
泰
(
やす
)
らかに
雪
(
ゆき
)
の
膚
(
はだへ
)
は
繩
(
なは
)
から
拔
(
ぬ
)
けた。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
疊針を突つ立てられる迄、開けつ放しになつちや居ねえ、
瞬
(
またゝ
)
きをするとか、顏を反けるとか、何とかするよ
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
其
(
それ
)
でも
常
(
つね
)
さんは
瞬
(
またゝ
)
きした。からりと
廂
(
ひさし
)
を
鳴
(
な
)
らしたのは、
樋竹
(
とひだけ
)
を
辷
(
すべ
)
る、
落
(
おち
)
たまりの
霰
(
あられ
)
らしい。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
相手の氣勢さへ
挫
(
くじ
)
けば、八五郎の馬鹿力は最も
有效
(
いうかう
)
に働きます。二人の青持と力を
併
(
あは
)
せて、
瞬
(
またゝ
)
くうちに生捕つた曲者が、二人、三人、五人、——折から關所の方にあがる
喊
(
とき
)
の聲。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“瞬”の意味
《名詞》
(めまぜ、めまじ)目配せ。
(めまじろぎ)瞬き。
(出典:Wiktionary)
瞬
常用漢字
中学
部首:⽬
18画
“瞬”を含む語句
瞬間
一瞬
瞬時
目瞬
一瞬時
一瞬間
数瞬
屡瞬
電瞬
眼瞬
転瞬
瞬刻
瞬転
三十七年如一瞬
転瞬倏忽
瞬隙
瞬間瞬間
瞬間的
瞬間前
二三度瞬
...