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内々
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ない/\
ふりがな文庫
“
内々
(
ない/\
)” の例文
忽
(
たちま
)
ち、
縣下
(
けんか
)
豐岡川
(
とよをかがは
)
の
治水工事
(
ちすゐこうじ
)
、
第一期
(
だいいつき
)
六百萬圓
(
ろつぴやくまんゑん
)
也
(
なり
)
、と
胸
(
むね
)
を
反
(
そ
)
らしたから、
一
(
ひと
)
すくみに
成
(
な
)
つて、
内々
(
ない/\
)
期待
(
きたい
)
した
狐狸
(
きつねたぬき
)
どころの
沙汰
(
さた
)
でない。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
添書
(
そえしょ
)
の通りお宅にてこれを解き御覧の上渡邊様方に勤め居り候
御兄様
(
おあにさま
)
へ此の文御見せ
内々
(
ない/\
)
御重役様へ御知らせ下され候様願い
上
(
あげ
)
※尚
(
な
)
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あの
時
(
とき
)
は
愚老
(
ぐらう
)
も
不審
(
ふしん
)
に
思
(
おも
)
ひました。
岸和田藩
(
きしわだはん
)
のお
武士
(
さむらひ
)
が
夜分
(
やぶん
)
内々
(
ない/\
)
で
見
(
み
)
えまして、
主人
(
しゆじん
)
美濃守
(
みののかみ
)
急病
(
きふびやう
)
で
惱
(
なや
)
んでゐるによつて
診
(
み
)
てくれとのお
話
(
はなし
)
。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
といつて、
内々
(
ない/\
)
喧嘩の心積りをしてゐた。秀和は俳諧こそ其角よりは下手だつたが、以前が侍だけに、
腕
(
うで
)
つ
節
(
ぷし
)
はずつと太いのを持つてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
相糺
(
あひたゞ
)
し候處嘉川主税之助
惣領
(
そうりやう
)
藤五郎と申者に候と御
旗本
(
はたもと
)
の事故
内々
(
ない/\
)
申立てければ越前守殿是を聞れ扨々
不行跡
(
ふぎやうせき
)
千萬なり是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
全体
(
ぜんたい
)
誰
(
だれ
)
に頼まれた訳でもなく、
誰
(
たれ
)
誉
(
ほ
)
めてくれる訳でもなく、何を苦しんで
斯様
(
こん
)
な事をするのか、と
内々
(
ない/\
)
愚痴
(
ぐち
)
をこぼしつゝ、必要に迫られては
渋面
(
じふめん
)
作
(
つく
)
つて
朝々
(
あさ/\
)
通
(
かよ
)
ふ。
水汲み
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
山田
(
やまだ
)
は
既
(
すで
)
に
其作
(
そのさく
)
を
版行
(
はんかう
)
した
味
(
あぢ
)
を知つて
居
(
ゐ
)
るが、
石橋
(
いしばし
)
と
私
(
わたし
)
とは
今度
(
こんど
)
が
皮切
(
かはきり
)
なので、
尤
(
もつと
)
も
石橋
(
いしばし
)
は前から
団珍
(
まるちん
)
などに
内々
(
ない/\
)
投書
(
とうしよ
)
して
居
(
ゐ
)
たのであつたが、
隠
(
かく
)
して見せなかつた
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
打
(
うつ
)
て
笑
(
わら
)
はるゝ
筈
(
はず
)
を
何
(
なん
)
の
涙
(
なみだ
)
お
化粧
(
つくり
)
がはげては
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なり
牛
(
うし
)
に
乘換
(
のりか
)
へるうまき
話
(
はなし
)
も
内々
(
ない/\
)
は
有
(
あ
)
ることならんを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
如何
(
どう
)
するだろうと
内々
(
ない/\
)
局の朋輩も噂していた程であったが、お秀は顔にも出さず、何時も身の
周囲
(
まわり
)
小清潔
(
こざっぱり
)
として左まで
見悪
(
みにく
)
い
衣装
(
なり
)
もせず、平気で局に通っていたから
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
姫
(
ひめ
)
も
一時
(
いちじ
)
は
本物
(
ほんもの
)
かと
思
(
おも
)
つて
内々
(
ない/\
)
心配
(
しんぱい
)
しましたが、
火
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
けないはずだから、
試
(
ため
)
して
見
(
み
)
ようといふので、
火
(
ひ
)
をつけさせて
見
(
み
)
ると、
一
(
ひと
)
たまりもなくめら/\と
燒
(
や
)
けました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
やゝ
長
(
なが
)
めな
尾
(
を
)
をぴよんと
刎
(
は
)
ねた——こいつ
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
やあがる。
前後左右
(
ぜんごさいう
)
、たゞ
犬
(
いぬ
)
は
出
(
で
)
はしまいかと、
内々
(
ない/\
)
びく/\もので
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
を。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
典「だからいけぬと云うに、無理遣りに連れ出して、
内々
(
ない/\
)
ならば仕様も無いが、
斯
(
こ
)
ういう茶見世へ参って恥を与えるとは
怪
(
け
)
しからん事」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、
内々
(
ない/\
)
は広い京都中でこの羽織の似合ふのは、
富豪
(
ものもち
)
の自分を
差措
(
さしお
)
いては
外
(
ほか
)
に誰も居るまいとでも思つてゐるらしかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
搖起
(
ゆりおこ
)
し此事を
内々
(
ない/\
)
話
(
はな
)
しければ友次郎も
悦
(
よろこ
)
びて何分共に願ひ候と
言
(
いは
)
れて亭主も夫婦の者の其
心根
(
こゝろね
)
を
察
(
さつ
)
し
遣
(
や
)
り
本意
(
ほんい
)
ならぬ事には
有
(
あれ
)
ど
終
(
つひ
)
に
其意
(
そのい
)
にまかせけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ワルスの
調
(
しらべ
)
面白く、吾も
内々
(
ない/\
)
靴のかゝとを上げ下げして、今にも踊り出さうになりぬ。
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
ところが
美濃守殿
(
みののかみどの
)
の一
件
(
けん
)
で、
言
(
い
)
はゞ五
萬
(
まん
)
三
千石
(
ぜんごく
)
の
家
(
いへ
)
が
立
(
た
)
つか
潰
(
つぶ
)
れるかを、
其方
(
そち
)
の
掌
(
たなごころ
)
に
握
(
にぎ
)
つたも
同樣
(
どうやう
)
、どんな
言
(
い
)
ひがかりでも
付
(
つ
)
けられるところだと、
内々
(
ない/\
)
で
注意
(
ちうい
)
してゐると、
潔白
(
けつぱく
)
の
其方
(
そち
)
は
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
されども
我
(
わ
)
れは
横町
(
よこてう
)
に
生
(
うま
)
れて
横町
(
よこてう
)
に
育
(
そだ
)
ちたる
身
(
み
)
、
住
(
す
)
む
地處
(
ぢしよ
)
に
龍華寺
(
りうげじ
)
のもの、
家主
(
いゑぬし
)
が
長吉
(
ちようきち
)
が
親
(
おや
)
なれば、
表
(
おもて
)
むき
彼方
(
かなた
)
に
背
(
そむ
)
く
事
(
こと
)
かなはず、
内々
(
ない/\
)
に
此方
(
こち
)
の
用
(
よう
)
をたして、にらまるゝ
時
(
とき
)
の
役廻
(
やくまわ
)
りつらし。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何か此の
方
(
かた
)
が
内々
(
ない/\
)
の用談があってお
出
(
い
)
でになったのだから、
皆
(
みん
)
な
彼方
(
あちら
)
へ
往
(
い
)
って、
此方
(
こっち
)
へ来ないようにするがいゝ、お連れがあるようですね
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其處
(
そこ
)
で
原稿料
(
げんかうれう
)
は?……
飛
(
と
)
んでもない、
私
(
わたし
)
はまだ
一枚
(
いちまい
)
も
稼
(
かせ
)
ぎはしない。
先生
(
せんせい
)
のは——
内々
(
ない/\
)
知
(
し
)
つてゐるが
内證
(
ないしよう
)
にして
置
(
お
)
く。……
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
画家
(
ゑかき
)
は、今日まで二見が浦から少からぬ画料をあげてゐるので、
内々
(
ない/\
)
この島の地主の積りで居たのかも知れなかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
追拂ふが如くに悦び片時も早く
立退
(
たちの
)
かせんと
内々
(
ない/\
)
囁
(
さゝ
)
やきけるとなり斯て天一坊の方にては
先
(
まづ
)
京都
(
きやうと
)
の御旅館の
見立役
(
みたてやく
)
として赤川大膳は五六日先へ立て上京し
京中
(
きやうちう
)
の
明家
(
あきや
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
田中屋
(
たなかや
)
が
柔和
(
おとなし
)
ぶりにごまかされて、一つは
學問
(
がくもん
)
が
出來
(
でき
)
おるを
恐
(
おそ
)
れ、
我
(
わ
)
が
横町組
(
よこてうくみ
)
の
太郎吉
(
たらうきち
)
、三五
郎
(
らう
)
など、
内々
(
ない/\
)
は
彼方
(
あちら
)
がたに
成
(
なり
)
たるも
口惜
(
くちを
)
し、まつりは
明後日
(
あさつて
)
、いよ/\
我
(
わ
)
が
方
(
かた
)
が
負
(
ま
)
け
色
(
いろ
)
と
見
(
み
)
えたらば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
奉「柳が不義を存じながら、主人半右衞門へ
内々
(
ない/\
)
にいたし居ったは、其の方共も同家に奉公中密通いたし居ったのであろうがな」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
田舍
(
ゐなか
)
づくりの
籠花活
(
かごはないけ
)
に、
一寸
(
いつすん
)
(たつた)も
見
(
み
)
える。
内々
(
ない/\
)
一聲
(
ひとこゑ
)
ほとゝぎすでも
聞
(
き
)
けようと
思
(
おも
)
ふと、
何
(
ど
)
うして……いとが
鳴
(
な
)
ると
立所
(
たちどころ
)
に
銀座
(
ぎんざ
)
の
柳
(
やなぎ
)
である。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
B小説家の新作小説は、
先日
(
こなひだ
)
月賦払ひで
漸
(
やつ
)
と買取つたモウパツサン全集の焼直しに過ぎないとかいふ事を、
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
で
吹聴
(
ふいちやう
)
するのを道楽にしてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
姉
(
あね
)
たちの
難義
(
なんぎ
)
が
見
(
み
)
ゆる
樣
(
やう
)
なれば、
今
(
いま
)
しばらく
止
(
と
)
まりてと、
母君
(
はヽぎみ
)
は
物
(
もの
)
やはらかに
曰
(
のたま
)
ひたれど、お
許
(
ゆる
)
しの
出
(
いで
)
しに
甲斐
(
かひ
)
なく、
夫々
(
それ/\
)
に
支度
(
したく
)
して
老實
(
まめやか
)
の
侍女
(
つき
)
を
撰
(
え
)
らみ、
出立
(
しゆつたつ
)
は
何日々々
(
いつ/\
)
と
内々
(
ない/\
)
に
取
(
とり
)
きめけるを
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
持ちやアがる、はゝア分った、こりゃアなんだな、兄貴お
前
(
めえ
)
は女房が死んで六年にもなるから、
内々
(
ない/\
)
小兼とくッついて居るんだな
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、いづれ
魔
(
ま
)
ものに
近
(
ちか
)
いのであるから、
又
(
また
)
ばける、といはれるのを
慮
(
おもんぱか
)
つて、
内々
(
ない/\
)
遠慮
(
ゑんりよ
)
がちに
話
(
はな
)
したけれども、
實
(
じつ
)
は、みゝづくは
好
(
す
)
きである。
第一
(
だいいち
)
形
(
かたち
)
が
意氣
(
いき
)
だ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ランシング氏に聴かれて、また長つたらしい演説でもされては困るから、
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
で耳打をするが、実はその聖書は、氏の夫人が結婚の当時、贈り物にしたものである。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
表店
(
おもてだな
)
を立派に張って居ても
内々
(
ない/\
)
は一両の銭に困る事もあるものだ、百両くれろと云っても、そんなに
私
(
わっち
)
はお
前
(
めえ
)
さんにお恵みをする縁がねえ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それから、これは
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
の話だが、汽車には寝台車といふものがあつて、相当の料金さへ出せば、誰にも顔を見られず、一人で
帷
(
カーテン
)
のなかで思ひ出し笑ひが出来る仕掛になつてゐるさうだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それに
就
(
つい
)
てはお隣の源次郎様をと
内々
(
ない/\
)
殿様にお勧め申しましたら、殿様が源次郎はまだ若くッて
了簡
(
りょうけん
)
が定まらんからいかんと仰しゃいましたよ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
以上
狐狸
(
こり
)
退治の秘伝、親類縁者たりとも
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
の事内々の事。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
長「へい、そう御親切に仰しゃってくださるならお話をいたしましょうが、
何卒
(
どうぞ
)
内々
(
ない/\
)
に願います………実ア
私
(
わたくし
)
ア棄児です」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
内々
(
ない/\
)
呟
(
ぼや
)
いてゐまいものでもない。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
此の信樂という人は
左
(
さ
)
したる
宜
(
よ
)
い身分でもないが、理非明白な人でありますから、お目付になって、
内々
(
ない/\
)
叛謀人
(
むほんにん
)
取調べの掛りを仰付けられました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
秋「婆ア
些
(
ちっ
)
と頼みたい事があるが、
明日
(
あした
)
手前の
家
(
うち
)
へ
私
(
わし
)
が
行
(
ゆ
)
くがな、其の飴屋という者を
内々
(
ない/\
)
で私に会わしてくれんか」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼様
(
かよう
)
な事に相成りまして、誠に何うもお目に
留
(
とま
)
り恐れ入りますが、どうか御尊父様へも武田様にも
内々
(
ない/\
)
に願います
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
又
此処
(
こゝ
)
へ粂之助が忍んで来て、お嬢
様
(
さん
)
を誘い出すような事になったのは、大方鳶頭も
内々
(
ない/\
)
知って
居
(
お
)
るのではないか、粂之助と
共謀
(
ぐる
)
になってお嬢様を誘い出し
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こゝが妙なもので、三千円のうち、当人に
内々
(
ない/\
)
で百円使い込んで
居
(
い
)
るとこでございますから、春見のいう言葉が自然におど付きますから、
此方
(
こちら
)
は
猶更
(
なおさら
)
心配して
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
中には
内々
(
ない/\
)
張子連
(
はりこれん
)
などと申しまして、師匠が
何
(
どう
)
かしてお世辞の
一言
(
ひとこと
)
も云うと、それに附込んで
口説落
(
くどきおと
)
そうなどと云う
連中
(
れんじゅう
)
、
経師屋
(
きょうじや
)
連だの、
或
(
あるい
)
は狼連などと云う
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
右「よし/\、それで文治の
素性
(
すじょう
)
並びに日頃の行状は能く相分った、少し思う仔細があるから、
内々
(
ない/\
)
にて蟠龍軒と申す者の素性及び行状を吟味いたすよう取計らえ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
蟠「やア
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか出来上ってしまったな、ウム、旨い、
併
(
しか
)
し婆ア近所へも
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
にしてくれえ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
改めて夫婦の盃をさせ
内々
(
ない/\
)
の婚姻を致させましたから、猶更睦じく両人は毎日葛西の小岩井村を出て、浅草の観音へ参詣を致して、是から江戸市中を流して歩るきます。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに
以前
(
もと
)
吉原
(
よしはら
)
で
一遍
(
いつぺん
)
でもあなたの所へ出たことがあるんですから、
良人
(
うちのひと
)
に知れると
悋気
(
りんき
)
ではありませんが、
厭
(
いや
)
な顔でもされるとあなたも
御迷惑
(
ごめいわく
)
でございませうから
内々
(
ない/\
)
で。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
山「はい、少し
内々
(
ない/\
)
の話があって参ったが、此処で話しも出来んが、何処か
離坐敷
(
はなれ
)
はないか」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
藤「全くは是から訴えようと
内々
(
ない/\
)
下話
(
したばなし
)
もございましたので、処を盗み取られましたんで」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
清「えゝ少し旦那様に
内々
(
ない/\
)
お目にかゝってお話がしとうございまして参りましたが、お
家
(
うち
)
の
方
(
かた
)
に知れちゃア
宜
(
よろ
)
しくありませんから、どうか人の
来
(
こ
)
ねえ所へお通しを願いたいもので」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
好
(
い
)
いもんじゃア有りやせんが銘仙か
何
(
なん
)
かの着物が出来ておつな帯を
締
(
しめ
)
ましたよ、
宜
(
い
)
い
装
(
なり
)
をすると
結髪
(
むすびがみ
)
で働いて居る時よりゃア又
好
(
よ
)
く見えるね、
内々
(
ない/\
)
魚などを買って喰う様子でげすぜ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
娘は表向の
御新造
(
ごしんぞ
)
として、
内々
(
ない/\
)
の
処
(
ところ
)
は其の女を御新造として置いてもいゝ、
私
(
わたくし
)
が取る分
米
(
まい
)
を其の女にやりますから宜しい、
私
(
わたくし
)
が行って其の女に逢って頼みましょう、其の女は何者じゃ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
々
3画
“内”で始まる語句
内
内儀
内部
内証
内外
内裏
内證
内密
内輪
内容